ポリッツがサガン棄権の代役を果たす独走【ツール・ド・フランス12S】

第108回ツール・ド・フランスは7月8日、サンポールトロワシャトー〜ニーム間の159.4kmで第12ステージが行われ、ボーラ・ハンスグローエのニルス・ポリッツ(ドイツ)が13人の第1集団から単独で抜け出して初優勝した。

2021ツール・ド・フランス第12ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

首位に立つUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)は他の有力選手とともに15分53秒遅れでゴールし、マイヨジョーヌを守った。

第11ステージでチーム賞1位となったユンボ・ビスマ勢 ©A.S.O. Charly Lopez
人気リゾートポイントのバロンポンダルク ©A.S.O. Charly Lopez
アラフィリップ、ポリッツらが第1集団を形成 ©A.S.O. Charly Lopez
第12ステージで形成されたグライペルらの第1集団 ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第12ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第12ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
ニルス・ポリッツが2021ツール・ド・フランス第12ステージ優勝 ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

アルク湖の眺望を楽しむ2021ツール・ド・フランス第12ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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ファンアールトがモンバントゥー制す【ツール・ド・フランス11S】

第108回ツール・ド・フランスは7月7日、ソルグ〜マロセーヌ間の198.9kmで第11ステージが行われ、ベルギーチャンピオンジャージーを着るワウト・ファンアールト(ユンボ・ビスマ)が独走。大会通算4勝目を挙げた。

ファンアールトが独走で2回目のモンバントゥーを上る ©A.S.O. Pauline Ballet

首位に立つUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)は他の有力選手を逃がすことなく1分38秒遅れの区間4位でゴール。総合成績で2位リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションNIPPO)に5分18秒差をつけ、大会連覇に前進した。

マイヨジョーヌのタデイ・ポガチャル ©A.S.O. Pauline Ballet
悪魔の棲む山モンバントゥー ©A.S.O. Aurélien Vialatte
モンバントゥーに暗雲立ちこめる ©A.S.O. Aurélien Vialatte
モンバントゥー ©A.S.O. Aurélien Vialatte
世界チャンピオンのアラフィリップが積極的に動いた ©A.S.O. Pauline Ballet
先頭からアントニー・ペレス、アラフィリップ、ピエール・ロラン、ダニエル・マーティン ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第11ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
モンバントゥーを上るファンアールト ©A.S.O. Pauline Ballet
ステージ通算4勝目だが、ゴール勝負以外で勝ったのは初めてのファンアールト ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2021ツール・ド・フランス第11ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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カベンディッシュ最多記録にあと1の33勝目【ツール・ド・フランス10S】

第108回ツール・ド・フランスは休日明けとなる7月6日、アルベールビル〜バランス間の190.7kmの平たん路で第10ステージが行われ、ドゥクーニンク・クイックステップのマーク・カベンディッシュ(英国)が大集団のゴール勝負を制した。

カベンディッシュが第10ステージで優勝 ©A.S.O. Charly Lopez

今大会3勝目で、大会通算33勝目。大会の最多区間勝利数は、自転車競技史上最強と言われ、1970年代に活躍したエディ・メルクス(ベルギー)の34勝。この不滅の記録にカベンディッシュがあと1つに迫った。

首位に立つUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)はタイム差なしのメイン集団でゴールし、マイヨジョーヌを守った。

2021ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
アルプスでの戦いを終えた選手たちはプロバンスへ 2021ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
トッシュ・ファンデルサンドとユーゴ・ウルが第10ステージで逃げた ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
7月のプロバンス地方はラベンダーが見ごろ ©A.S.O. Pauline Ballet
ナイロ・キンタナが山岳賞1位を守った ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

マイヨジョーヌのタデイ・ポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez
強烈な日差しから道行く人を守ってくれるプラタナスの並木 ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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プロバンスはオンもオフもサイクリングが満喫できるパラダイス

2021ツール・ド・フランス第11ステージは、いかにもプロバンスらしい風景が続くボークリューズ県。真っ白の単独峰モンバントゥーがある。

悪魔の棲む山モンバントゥー

このエリアは舗装路だけでなく、MTBコースが整備され、モンバントゥー、ダンテルドモンミライユなど、ボークリューズ山脈を行くコースがいくつもある。電動マウンテンバイクのレンタルショップも充実。家族連れの気楽なサイクリングから本格的なロードサイクル、MTBまで、タイプ別にいろいろなコースやレンタル業者を紹介するサイトもある。

モンバントゥー周辺をサイクリング ©HOCQUEL A – VPA

自転車巡りにうってつけスポットを厳選

約1800km。これは自転車愛好家がボークリューズにある、すべての難易度を合わせて41の自転車ルートすべてを制覇した場合の走行距離だ。自転車ルート「ビアブネッシア(Via Venaissia)」からダンテルドモンミライユの山並みをめで、オリーブオイルの搾油所を見つけたり、のんびりとぶどう畑を横切ったり、自転車ルート「カバロン(Cavalon)」を通ってリュベロンを散策したり。

©HOCQUEL A – VPA

もっと激しく(やる気全開で)走りたいなら、マウンテンバイクでボークリューズを横断するレース「Grande Traversée de Vaucluse à VTT」に使われたルートにチャレンジしてみよう。のどかな景色のかぐわしい空気をめいっぱい吸い込んで全身に行き渡らせれば、心も満たされ、かつてこの地を治めていた教皇たちの気分になれる。

モンバントゥーの下山路。2021ツール・ド・フランスではこのルートを2回下る

フォンテーヌ・ド・ボークリューズからプティット・ブニーズへ(21km)


エメラルド色の急流、ソルグ川は、フォンテーヌ・ド・ボークリューズ(Fontaine de Vaucluse)で湧き出し「小ベニス」とも呼ばれるイルドラソルグ(Isle sur la Sorgue)へと流れている。川と運河の流れに沿って造られた街には、毎週末300人もの古物商・骨董商たちが集まり、日曜には大規模なプロバンスの朝市が開かれる。自転車周遊ルートは街から川を源泉までさかのぼり、大きな果樹園や野菜畑へと抜けていく。

ラベンダーと古城 ©Alain-MAIGRE/La Drôme Tourisme
モンバントゥーの東麓。2021ツール・ド・フランスではこのルートを2回上る

自転車で巡るオークルの小道(15km ~ 51km)

リュベロンのオークルの小道( les Ocres )は、ルシヨン(Roussillon)からリュストレル(Rustrel)まで続く。かつて黄土色顔料の原料となる土を採掘していた場所は、赤色、朱色、黄色、黄金色とこの土地ならではのカラフルな景観を見せてくれる。

村々を結ぶ絵画のように閑静な小道はループに結ばれ、自転車ルートをどちらの方向から巡ってもこの景色に出会うことができる。

モンバントゥーは健脚サイクリストでいっぱい

ベゾンラロメーヌ周辺を走る(42km)

ワイン好きならご存知、ケランヌ(Cairanne)とラストー(Rasteau のコート・デュ・ローヌのワイン畑を走る自転車散歩。古代・中世の遺跡が多く残るベゾンラロメーヌ(Vaison-laRomaine)を出発すると、自転車ルートはダンテルドモンミライユとモンバントゥーの山々を望む小道へと続き、ワインを作る村々を見つけることができる。

プロバンスの下界を臨む

ラベンダーの世界で(33km)

モンバントゥーの東、バルドソー(Val de Sault)は、石灰質の地層が昔ながらのたたずまいの村々を取り囲んでいる。村にはアーティストや職人たちが多く暮らしている。ラベンダー畑におおわわれたバルドソーは、澄んだ空気、景色の明度が並外れて高いことで知られている。

ボークリューズで採れるラベンダーとラバンディンの大半はソーが産地。道すがら、蒸留所、ヌガー工房、蜂蜜工房を訪ねてみよう。

モンバントゥー西麓からのアプローチ。2021ツール・ド・フランスではこのルートを2回下る

●プロバンスのサイクリング情報ページ
●レンタルサイクルの情報ページ

美しき南仏プロバンスには悪魔が棲むという山がある

ツール・ド・フランスで元世界チャンピオンが急死したストーリー

オコーナー初出場で初優勝【ツール・ド・フランス9S】

第108回ツール・ド・フランスは7月4日、クルーズ〜ティーニュ間の144.9kmで第9ステージが行われ、AG2Rシトロエンのベン・オコーナー(オーストラリア)が後続に5分07秒差をつける独走で初優勝した。

ベン・オコーナーが第9ステージで独走 ©A.S.O. Pauline Ballet

前年覇者で前日に首位に立ったUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)はこの日も総合優勝を争うライバルに差をつけ、区間6位でゴール。総合1位のマイヨジョーヌを守った。

2021ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
山岳賞を争うナイロ・キンタナ(中央)とオマール・フライレ(左) ©A.S.O. Pauline Ballet
山岳ジャージを着るワウト・プールスだが苦しい走りとなった ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
第9ステージを走るオコーナー ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
●マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2021ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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バルベロの手書きマスクで難易度がわかる【ツール・ド・フランス】

ケベカアソスのカルロス・バルベロ(スペイン)がコロナ禍のツール・ド・フランスで、毎日のスタート地点に着用してくるマスクにメッセージを手書きしている。2020ブエルタ・ア・エスパーニャから始めたもので、2021ツール・ド・フランスではゲームのパラメーター風で話題を呼んでいる。

2021ツール・ド・フランス第6ステージのカルロス・バルベロ ©A.S.O. Pauline Ballet

バルベロのユニークな手書きマスク作戦は、コロナ禍中に開催された2020ブエルタ・ア・エスパーニャで始まった。当初は自らの体力消耗度をバッテリー残量で表示。これに選手仲間へのメッセージや自らのツイッターアカウント、ハッシュタグなどを書き込んだ。

6月26日に開幕した2021ツール・ド・フランスでは、ゲーム画面がモチーフに。ステージ数をレベルで表示し、HP、ステージの難易度、メッセージを手書きして、各ステージの出走サイン台に登壇する。

2020ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2020
2021ツール・ド・フランス第1ステージのカルロス・バルベロ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第2ステージのカルロス・バルベロ ©A.S.O. Charly Lopez
アレハンドロ・バルベルデ、ホセ・ロハス、カルロス・バルベロ。2020ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

バルベロはスペインのブルゴス出身の30歳スプリンター。スペインの中規模ステージレースで区間勝利するなどの実績があり、ツール・ド・フランス出場は今回が初めて。

ブエルタ・ア・エスパーニャで声援を受けて笑顔のカルロス・バルベロ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

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