大坂なおみが2020アスリートオブザイヤーにノミネート

2020年に最も輝いた選手を選出するアスリートオブザイヤーに、テニスの大坂なおみが日本選手として唯一ノミネートされた。AIPS・国際スポーツプレス協会に所属する世界各国のスポーツ記者が投票するもので、2020年12月末に今季の最優秀選手が発表される。

同賞は男子、女子、チームの3部門があり、最優秀選手やチームを選出する。2019年までは最優秀大会部門があったが、新型コロナウイルス感染拡大により主要大会が軒並み中止となり、2020年は外された。

2019年は女子体操選手のシモーネ・バイルズ(米国)と男子サッカー選手のリオネル・メッシ(アルゼンチン)がアスリートオブザイヤーに選出された。バイルズは2年連続。102カ国・331人のスポーツジャーナリストが投票した。

アスリートオブザイヤーは世界各国のスポーツ記者が選出するもので、国際的な視点で評価されるため、日本国内の報道の比重と差異がある。ノミネートされた選手は日本ではあまり報じられないスポーツの競技者が多い傾向にあり、日本選手の候補者リスト入りは例年1〜2選手とそれほど多くなかった。

2019年は当初は東京五輪の前年ということもあり、フィギュアスケートの羽生結弦、バドミントンの桃田賢斗、ラグビーW杯日本大会など合計7選手・チーム・大会がノミネートされた。

Best Female Athlete of 2020 
Babos Tímea (Hungary) – Tennis
Brignone  Federica (Italy) – Alpine ski
Gidey Letesenbet (Ethiopia) – Athletics
Hassan Sifan (The Netherlands) – Athletics
Hermann Tina (Germany) – Skeleton
Jepchirchir Peres (Kenya) – Athletics
Kenin Sofia (USA) – Tennis
Kosgey Brigid (Kenya) – Athletics
Kostornaya Alëna Sergeevna (Russia) – Figure skating
Lucz Dóra (Hungary) – Canoeing
Marin  Carolina (Spain) – Badminton
Miedema Vivianne (The Netherlands) – Football
Osaka Naomi (Japan) – Tennis
Pušpure Sanita (Ireland) – Rowing
Røiseland Marte Olsbu (Norway) – Biathlon
Rojas Yulimar (Venezuela) – Athletics
Shiffrin Mikaela (USA) – Alpine ski
Świątek Iga (Poland) – Tennis
Van der Breggen Anna (The Netheralands) – Cycling
Vonn Lindsay (USA) – Alpine ski
Williams Serena (USA) Tennis

Best Male Athlete 2020
Alaphilippe Julian (France) – Cycling
Boe Johannes Tignes (Norway) – Biathlon
Cheptegei Joshua (Uganda) – Athletics
Djokovic Novak (Serbia) – Tennis
Duplantis Armand (Sweden) – Athletics
Fati Ansu (Spain) – Football
Hamilton Lewis (UK) – Formula 1
James LeBron (USA) – Basketball
Kilde Alexander Aamodt (Norway) – Alpine skiing
Lewandowski Robert (Poland) – Football
Nadal Rafael (Spain) – Tennis
Nielsen Sverri (Denmark) – Rowing
Pogačar Tadej (Slovenia) – Cycling
Prskavec Jiří (Czech Republic) – Canoeing
Ronaldo Cristiano (Portugal) – Football
Thiem Dominic (Austria) – Tennis
Thomas Justin (USA) – Golf
Tsitsipas Stefanos (Greece) – Tennis
Vetter Johannes (Germany) – Athletics
Warholm Karsten (Norway) – Athletics

Best Team of 2020 
Bobteam Friedrich (Germany) – Bobsleigh
FC Bayern Munich (Germany) – Football
German Eight (Germany) – Rowing
Liverpool FC (Great Britain) – Football
Los Angeles Lakers (USA) – Basketball
Men’s K1 Team (France) –  Canoe-Kayak Slalom
Mercedes-AMG Petronas F1 Team (Germany) – Formula 1
Norway Biathlon Team (Female) (Norway) – Biathlon
Norway Biathlon Team (Male) (Norway) – Biathlon
Spanish National Handball Team (Spain) – Handball
Switzerland Alpine Ski National Team (Switzerland) – Alpine Skiing
Timea Babos & Christina Mladenovich (Hungary) – Tennis

●国際スポーツプレス協会の当該ニュースサイト

ベルギーは自転車レース断行…世界のスポーツイベントはいま

世界各国のスポーツジャーナリストで構成された団体、国際スポーツプレス協会(AIPS)は、急速に広がる新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中のスポーツイベントにどのような影響を与えているかを定期的に更新している。

国際スポーツプレス協会のホームページでは世界各国のスポーツ大会の情勢がアップデートされる

大会のキャンセルから延期、無観客試合まで2020年のスポーツカレンダーは新型コロナウイルスのために大きな打撃を受けている。東京五輪・パラリンピック開催を前に予断を許さない情勢が続く。

アルジェリア
アルジェリアの国内サッカーリーグの試合は無観客開催

アルゼンチン
アルゼンチンでのスポーツイベントは中断されていないが、ヨーロッパと中国からの選手に入国制限を実施

オーストラリア
F1オーストラリアグランプリは、新型コロナウイルスの懸念にもかかわらず開催

オーストリア
オーストリアのアイスホッケーリーグ決勝が中止

ベルギー
スポーツを前進させる意志。ツール・デ・フランドルなどの伝統的な自転車レースを開催へ

カナダ
国際アイスホッケー理事会によりカナダで開催予定だったアイスホッケー女子世界選手権を中止

中国
海南省の三亚市は新型コロナウイルスの発生がなく、2020アジアビーチゲームズ開催へ。スポーツイベントにわずかな希望の光

クロアチア
最大1000人の観客ならスポーツイベントを開催

キプロス
マラソンやサイクリング大会の開催可否は結論が出ず

フランス
サッカーのリーグ1(アン)は無観客試合

ドイツ
各スポーツで別々の対応

英国
スポーツイベントは通常通りの開催

インド
インドの罹患者は56人に増加し、スポーツイベントに影響も

イラン
すべてのイランのスポーツイベントが中止

イタリア
イタリアは4月3日まで検疫を全土に拡張。サッカーを含むすべてのスポーツは中止

日本
主要スポーツの早期中断の後、日本のプロ野球も新シーズンのスタートを遅らせる

ケニア
クリケットのACAアフリカT20カップ、ラグビーのU20バルテストロフィー中止

マレーシア
クアラルンプールでアジアサッカー連盟(AFC)の関係者がFIFAと会談予定。2020年3月と6月に予定されているFIFAワールドカップカタール2022とAFCアジアカップ中国2023アジア予選の状況について話し合う

マルタ
スポーツイベントはキャンセルされないが、屋内イベントの出席者数は750人に制限

モロッコ
新型コロナウイルス症例が発生すると、2つの主要なスポーツイベントに影響

オランダ
ノールブラバンツ州でのスポーツイベントは無期限に延期

パキスタン
イラン、アフガニスタン国境を閉鎖し、カイバー・パクトゥンクワU21大会で6000人の選手を迎える

パラグアイ
国内スポーツ環境に大きな影響なし

ルーマニア
検疫対策として集会に制限を設定

セネガル
バスケットボールアフリカリーグの開幕が延期

韓国
サッカーKリーグと野球が開幕延期。韓国のスポーツは大きな影響を受ける

スペイン
すべてのスペインのスポーツイベントは無観客試合

米国
ニューヨーク・ロードランナーズのNYCハーフが中止

●国際スポーツプレス協会のホームページ

羽生結弦、ラグビーW杯などノミネート…アスリートオブザイヤー

2019年に最も輝いた選手を選出するアスリートオブザイヤーにフィギュアスケートの羽生結弦、バドミントンの桃田賢斗、ラグビーW杯日本大会などがノミネートされた。AIPS・国際スポーツプレス協会に所属する世界各国のスポーツ記者が投票するもので、2019年12月31日に今季の最優秀選手が発表される。同賞は男子、女子、チーム、大会の4部門がある。

アスリートオブザイヤーは世界各国のスポーツ記者が選出するもので、国際的な視点で評価されるため、日本国内の報道の比重と差異があることがうかがえる。ノミネートされた選手は日本ではあまり報じられないスポーツの競技者が多い傾向にあり、日本選手の候補者リスト入りは例年1〜2選手とそれほど多くなかった。

2019年はノミネート数が多くなったこともあるが、2020東京五輪を翌年に控えた日本勢が国際舞台で好成績を修めていることもあり、2019アスリートオブザイヤーには4選手・1チーム・2大会がノミネートされた。日本選手の世界レベルでの活躍が海外でも大きく報じられる傾向にあることがうかがえる。

ラグビーワールドカップ日本大会もエントリー

羽生と桃田をはじめ、柔道の川井梨紗子と丸山城志郎がパーソナルネームでノミネート。チーム賞には日本柔道混成チームが候補に挙がった。さらにベスト大会にはIJF柔道世界選手権、ラグビーW杯日本大会がノミネートされた。「ONE TEAM」を掲げて日本中の注目を集めたラグビー日本代表はノミネートされなかったが、優勝した南アフリカチームが候補に挙げられた。

羽生は2018年に続く2年連続の選出。2018年にはスピードスケートの小平奈緒もノミネートされた。バドミントンは2014年、日本男子チームがノミネートされた実績がある。2013年はレスリング女子の伊調馨、2016年は体操の内村航平、2017年は体操の白井健三が名を連ねた。

過去の日本勢はこれまで、世界のスポーツ記者にアスリートオブザイヤーとして選出されたことはないものの、世界各国のスポーツ記者に認められた存在であることを証明している。同協会所属記者による投票は12月28日で締め切られ、31日に発表される。

Best Female Athlete of 2019
Ash Barty (Australia) – Tennis
Bianca Andreescu (Canada) -Tennis
Clarisse Agbegnenou (France) -Judo
Dalilah Muhammad (USA) – Athletics
Darja Bilodid (Ukraine) – Judo
Dina Asher-Smith (UK) – Athletics
Dorothea Wierer (Italy) – Biathlon
Katie Taylor (Ireland) – Boxing
Katinka Hosszu (Hungary) – Swimming
Lisa Carrington (New Zealand) – Canoeing
Megan Rapinoe (USA) – Football
Mikaela Schiffrin (USA) – Alpine Ski
Regan Smith (USA) – Swimming
Risako Kawai (Japan) – Wrestling
Sanita Pušpure (Ireland) – Rowing
Shelly Ann Fraser-Pryce (Jamaica) – Athletics
Simone Biles (USA) – Gymnastics
Therese Johaug (Norway) -Norway
Yulimar Rojas (Venezuela) – Athletics

Best Male Athlete 2019
Isaquias Queiroz (Brazil) – Canoeing
Adam Peaty (United Kingdom) – Swimming
Anton Čupkov (Russia) – Swimming
Caeleb Dressel (USA) – Swimming
Anton Christian Coleman (USA) – Athletics
Cristiano Ronaldo (Portugal) – Football
Egan Bernal (Colombia) – Cycling
Eliud Kipchoge (Kenya) – Athletics
Javier Fernandez (Spain) – Figure Skating
Jiří Prskavec (Czech Republic) – Canoeing
Johannes Høsflot Klæbo ­(Norway) – Cross country ski
Johannes Thingnes Boe (Norway) – Biathlon
Joshiro Maruyama (Japan) – Judo
Karsten Warholm (Norway) – Athletics
Kento Momota (Japan) – Badminton
Lewis Hamilton (UK) – Formula One
Lionel Messi (Argentina) – Football
Luka Dončić (Slovenia) – Basketball
Marc Márquez (Spain) – Moto GP
Marcel Hirscher (Austria) – Alpine Ski
Milák Krištof (Hungary) – Swimming
Nathan Chen (USA) – Figure Skating
Rafael Nadal (Spain) – Tennis
Rudy Fernández (Spain) – Basketball
Saúl Álvarez (Mexico) – Boxing
Sebastian Brendel (Germany) – Canoeing
Stefanos Tsitsipas (Greece) – Tennis
Stephen Curry (USA) – Basketball
Tiger Woods (USA) – Golf
Tom Liebscher (Germany) – Canoeing
Virgil Van Dijk (The Netherlands) – Football
Yuzuru Hanyu (Japan) – Figure Skating

Best Team of 2019
Brazil Men’s National Team (Brazil) – Volley
Denmark Men’s National Team (Denmark) – Handball
England Men’s Team (England) – Cricket
German eight rowing (Germany) – Rowing
Győri Audi ETO KC (Hungary) – Handball
Italy Men’s National Team (Italy) – Waterpolo
Japanese Judo Mixed Team (Japan) – Judo
Liverpool FC (England) – Football
Ski Jumping Team Germany (Germany) – Ski Jumping
South Africa Men’s National Team (South Africa) – Rugby
Spain Women’s National Team (Spain) – Basketball
Team Kajak Four Germany K4 500m (Germany) – Kajak
Team Norway (Norway) – Biathlon
USA Women’s National Team (USA) – Football

Best Press Facility of 2019
FIE Fencing World Championship Budapest 2019, Budapest  (Hungary) – Fencing
IJF World Championship 2019, Tokyo (Japan) – Judo
African Games Rabat 2019, Rabat (Morocco) – Multi sport
FIFA Women’s World Cup France 2019 (France) – Football
IAAF World Athletics Championships Doha 2019, Qatar (Doha) – Athletics
Pan American Games Lima 2019, Lima (Perù) – Multi sport
Rugby World Cup 2019 (Japan) – Rugby
UEFA Nations League (Europe) – Football
Wimbledon Championships 2019, London (UK) – Football

●国際スポーツプレス協会の当該ニュースサイト

【アスリートオブザイヤー】2017年の最優秀選手は? 体操の白井健三が唯一ノミネート

AIPS・国際スポーツプレス協会に所属する世界各国のスポーツ記者が選出するアスリートオブザイヤー。2017年12月末に今季の最優秀選手が発表される。同賞は男子、女子、チーム、大会の4部門でその年に最も活躍したスポーツ選手やチーム、大会を所属記者の投票によって選出する。

2016年の投票は同協会に所属する110カ国、382人のスポーツ担当記者が行った。男子は陸上競技のウサイン・ボルト(ジャマイカ)が史上最多となる6度目の受賞。女子はリオ五輪の体操競技で4つの金メダルを獲得したシモーネ・バイルス(米国)で初めて受賞した。

陸上100m、200m、4×100mリレーの3冠を北京、ロンドン、リオ五輪の3大会連続で達成。金メダル合計9個を持つボルトはこれで2年連続6度目の受賞となる。得票数は1149で全体票の33.42%を占めた。

2位は五輪金メダル23個を持つ競泳のマイケル・フェルプス(米国)で得票490、14.25%。3位はサッカーのクリスティアーノ・ロナルド(ポルトガル)で同387、11.26%。以下テニスのアンディ・マレー(英国)、F1のニコ・ロズベルグ(ドイツ)、サッカーのリオネル・メッシ(アルゼンチン)、バスケットボールのジェームス・レブロン(米国)、テニスのノバク・ジョコビッチ(セルビア)、陸上競技のモハメド・ファラー(英国)、テニスのフアン・デルポトロ(アルゼンチン)と続いた。

女子は19歳のバイルスが得票数524、15.24%で1位。2位は競泳のカチンカ・ホッスー(ハンガリー)で472、13.73%。3位はテニスのセレーナ・ウィリアムズ(米国)で361、10.5%。

アスリートオブザイヤーは世界各国のスポーツ記者が選出するもので、国際的な視点で評価されるため、日本国内の報道の比重と差異があることがうかがえる。ノミネートされた選手は日本ではあまり報じられないボート、バイアスロンやクロスカントリースキーの第一人者もいる。

日本勢は2014年、バドミントン男子チームがノミネートされた。同年5月にインドで開催されたバドミントン国別対抗戦のトマス杯で日本が優勝したことが国際的に高く評価されたのだ。2013年はレスリング女子の伊調馨、2016年は体操の内村航平が名を連ねた。上位に食い込むことはできなかったが、世界のスポーツ記者に認められた存在であることを証明した。

2017年のアスリートオブザイヤーは現在投票中で、12月末に発表される。日本勢は体操の白井健三がノミネートされている。