ドライバー笹原右京、スペシャライズドのeバイクを駆る

チームレッドブル無限のレーシングドライバー、笹原右京選手(24)が米国スペシャライズド社のアンバサダーに就任。同社のスポーツバイクをトレーニングやオフタイムに活用している。お気に入りは最新eバイクの「ターボ・ヴァドSL」。モータースポーツ界の電動化も視野に、イニシャルeで新たな挑戦をしたいとその夢を広げる。

自転車に乗っている時のワクワクする気持ちは忘れられない

「小さいころから三輪車や自転車など車輪がついている乗り物はみんな大好きでした」という笹原選手。そのなかでも自転車は一番楽しいアイテムだったという。

「スピード感があって、自分だけの力でどこにでも行ける。友だちといろんなところに走りに行ったりしていました」

幼少期からレーシングカーに乗る機会があって、それからはモータースポーツがメインになってしまったので、自転車とは縁遠くなってしまった。それでも「自転車に乗っている時のワクワクする気持ち」は忘れられず、今でも変わらないという。

米国の自転車トップブランド、スペシャライズドがお気に入り。ロードモデルのアレーで心肺強化トレーニングもする。

スーパーフォーミュラの笹原右京 ©Sho Tamura / Red Bull Content Pool

「まだロードバイク初心者なんですが、小学生の時の気持ちに戻って、地元の山々でルートを開拓し始めました」

それまで自転車をトレーニングとして使ったことはなかった。きっかけはコロナ禍だ。チームから感染防止のために外出を控えるように打診され、トレーニングジムにも行けなくなった。それを打破するために室内でもトレーニングできる自転車に着目した。室内練習だけでなく、山の中なら単独で感染リスクもない。

なにから始めたらいいのか分からなかったが、スペシャライズドの担当者に相談したり、外出自粛で動画を視聴する時間もあったので、自転車ユーチューバーとして人気の「けんたさん」の配信を見て、自転車にはいろいろなアプローチがあることを知った。

「シーズン中はレースに集中して全力をつぎ込むことが重要ですけど、スイッチを切り替えた時に、いろいろなことに挑戦してみたいなあと気持ちを新たにしました。まずはそれなりに乗れるようにならないと」と笑う。

フォーミュラeに興味。だからeバイクにもその可能性を予見

以前の笹原選手にとってeバイクは、町中で見かける電動アシスト自転車というだけのイメージだった。ところが最新eバイクの「ターボ・ヴァドSL」を見てまずはカッコいいなとほれ込んだ。

「自転車ライド本来のフィールを残したまま、アシスト力を活かせる。電動力がへんに効き過ぎないので、自転車が持ち合わせている楽しみがある」と感じた。

「これならトレーニングにもいい。アシストがついていることでより長い距離を行ける。アシストをオフしても、ノーマルロードを乗っているかのように違和感なくこげるんです。自転車を担ぐ場面になっても軽いので問題ない。レースの世界でも軽さは重要なファクターなので」

「これならトレーニングにもいい。アシストがついていることでより長い距離を行ける。アシストをオフしても、ノーマルロードを乗っているかのように違和感なくこげるんです。自転車を担ぐ場面になっても問題ないほど軽いのも魅力。レースの世界でも軽さが重要なファクターなので」

モータースポーツ界においても、これまでガソリンを使っていたものが電気にシフトしていて、フォーミュラeというトップシリーズができた。SUVのレースも始まる。将来的にはこういった方向に進んでいくことは間違いない。そんな時代の流れをとらえる笹原選手もフォーミュラeに興味を示す。だから自転車でもeバイクにその可能性を見出す。

チームレッドブル無限の笹原右京 ©Sho Tamura / Red Bull Content Pool

開発した意図が乗ってみると感じられるのがスペシャライズドの特徴とも分析している。「ブランドとしての考え方がしっかりとあって、共通点がある。いろんなタイプの自転車に乗ってみたくなった」という。

「モータースポーツ界にも自転車愛が強い人がいて、自転車レースに出ても勝ってしまうくらいに実力があるんですよ」

笹原選手が戦うスーパーGTでは、レギュレーションとして徒歩でインスペクション(コースチェック)することが求められている。30分のインスペクションの間にサーキットの外周道をeバイクに乗って移動し、攻略したいコーナーを客観的にチェックできるようになればいいと語る。外周道路には上り坂があったりするので、そんなケースではアシスト機能は有効だ。

オフタイムでの活用も楽しみにしている。

「しなまみ街道は有名なので行ってみたいです。これからも自転車でトレーニングを続けていくのはもちろん、自転車に乗っている人と旅をしてみたい。プランをかけて何泊かして旅してみたい。レースに出てみたいという思いはありますが、もっと実力をつけて挑戦したい。トレーニングを続けていくのはもちろん、自転車旅もしてみたいです。プランを練って何泊かして。まずは有名なしまなみ海道ですね」

笹原右京(ささはらうきょう)
1996年4月24日生まれ、24歳。群馬県出身。カートで日本、ヨーロッパのチャンピオンに輝き、4輪に転向。ヨーロッパ修行を経て帰国し、さまざまなカテゴリーで活躍した。2020年は国内最高峰の2シリーズ(スーパーGTの500クラス、スーパーフォーミュラ)にチームレッドブル無限からレギュラー出場するトップドライバーの一人。

●スペシャライズドのホームページ

重症筋無力症と戦う辻浦圭一とスペシャライズドeバイクがタッグ

シクロクロス競技の全日本選手権で9連覇を果たした元プロライダー辻浦圭一さんを、米国の総合サイクリングブランドであるスペシャライズドが、e-Bike TURBOアンバサダーとして任命した。

辻浦圭一x Levo SL

辻浦さんは難病にかかり、継続した運動ができない状況となったが、体力を補いサイクリングをサポートするeバイク”TURBO LEVO SL”に乗ることで自らの人生の質を向上させるとともに、同様の状況の人たちにもメッセージを与えるため挑戦を続けていく。

eバイクを使うことによって人生の質(Quality of Life:QOL)の向上をもたらすことメッセージ発信

辻浦さんは2011年のシクロクロス全日本選手権の直前から体調を崩し「重症筋無力症」と診断され、競技生活からの引退を余儀なくされた。引退後も趣味のサイクリングと釣りや山菜取りを組み合わせた外遊びを行っていたが、病気の影響で継続して運動ができず自転車に乗ることへのハードルが非常に高くなってしまう。

シクロクロス競技全日本選手権9連覇を果たした現役時代の辻浦さん

そんなときに「TURBO LEVO SL」に出会う。継続して運動できない中、適度な運動を心がけなければならないという矛盾をかき消し、視野を広げてくれたTURBO LEVO SLをライフスタイルのパートナーとして選んだ。

辻浦さんが使用する”TURBO LEVO SL”は軽さ重視の新しいeMTBだ。俊敏で軽快な走りとアシストからくるパワーにより、これまでのeMTBになかった可能性を体感することができる。LEVO SLなら、お気に入りのトレイルで普段なら一本走るのがやっとのところを、何本でも走れるようになるという。

この革新的な商品を一般のライダーのみならず、たとえ難病と闘っているような人にも広く認知してもらうことを通じて、さまざまな多くのライダーの健康や生活の質の向上を目指していきたいという。

モーターが独自設計のTurbo Levo slは超軽量設計のため、ライドを存分に楽しめる。またeバイクに見えないスマートな見た目も実現している

辻浦圭一さんのコメント

2012年2月に重症筋無力症と診断を受けて、胸腺腫を摘出して約2か月半入院をしました。退院後、選手復帰を目指したのですが、病気の症状がよくならず一般の生活もままない状況で入退院を繰り返す生活を送り、長いときは6カ月も入院していることがありました。

重症筋無力症は、脳から筋肉に指令がうまく伝達せず体を動かすと筋肉がすぐに疲れて力が入らなくなる病気です。そのため、全身の筋力が弱くなったり疲れやすくなったり眠くなったりするなどの身体的な影響が生じます。また、まぶたが下がってくる眼瞼下垂(がんけんかすい)と、物が二重に見える複視などの症状が出る難病でもあります。思ったように活動ができない日々は今でも続いていますが、発症から月日がたち、症状と付き合いながらなんとか一般の生活を送れるようになりました。

渓流刷りを楽しむ辻浦さん。自転車はさまざまなアクティビティをリンクさせて楽しめるという

体の免疫力を下げたり病気の症状を抑える薬の影響で風邪をひきやすく太りやすくなり、またコロナにも感染しやすく、万が一感染してしまったら重症化しやすいため、気をつけなければいけません。

大好きな自転車には乗れるものの、自転車の中でも特に好きなマウンテンバイクは筋力を使うために、トレイルを登りきるころにはクタクタ、一緒に行った仲間からも大きく遅れたり助けてもらったりと申し訳ない気持ちになり自転車から遠ざかっていました。

そういった状況から、2020年の夏までは全く自転車に乗らず、休日は渓流釣りに没頭していて、釣れるポイントまで林道を歩いて行くことが多かったため、「自転車で行けたらいいなー」と思い自転車に乗ったのですが、運動不足のためにほとんど乗ることができず 降りて自転車を押して上がったため疲れて釣りにならないというジレンマが生じてしまいました。 

そんな中、追い打ちをかけるように定期通院の検査で医者から言われた言葉がありました。それは、中性脂肪が高いから「適度な運動」を心がけるようにというものでしたが、「継続して運動できへんのにどうやって軽い運動するねん」と矛盾を感じていました。

個々人の体力差を埋めアクティビティを一緒に楽しむことができるのもeバイクの素晴らしい点

そんな折に、あることがきっかけで、先輩と自転車に乗りに行く機会がありe-Bikeをレンタルさせてもらい、借りたバイクがSpecialized TURBO LEVO SLでした。

約9年ぶりに行った馴染みのトレイルの登りは、ほどよい運動くらいで汗をかいてクリア、下りに関しては、自身では初のフルサスペンションバイクということもあり、快適に下ることができ、トレイルでしか味わえない立体感を味わえて感動しました。

そのライドで一つ忘れていることが、乗っているバイクがe-Bikeだったこと。一般的には、重たくて下りの面白みに欠けると言われているe-Bikeですが、TURBO LEVO SLはいわゆる普通のMTBの感覚で違和感なく下ってくることができ、コーナーの切り返しや縦の体重移動が重量を感じることなく操れたのでとても不思議でした。

TURBO LEVO SLにより、体力が必要な登り坂ではアシストされ、大好きだった自転車にまた乗ることができるようになったのはもちろん、お楽しみの下りも最大限に楽しむことができたのは非常にうれしい驚きでした。それ以外でも釣りのポイントまでのアプローチライドなど想像力が膨らみ、さまざまなアイデアが浮かんできています。医者から言われて引っかかっていた「適度な運動」も実行することができて健康に繋がり、今のライフスタイルにとてもマッチしていると感じています。

難病ということでいろいろ制限がありましたが、このバイクとならさまざまなことにチャレンジすることができそうなので、楽しんで挑戦していきたいと思っています。


スペシャライズドとは
「Pedaling the planet forward=ペダルで地球も前に動かそう」をミッションに革新的なサイクル用品の開発を行い、サイクリングを通してライダーの健康や生活の質を向上させるとともに、地球環境をも改善できると信じて活動を続けているブランド。
●スペシャライズドのホームページ

eバイクをレンタルすれば丹後半島の絶景を堪能できる

海の京都エリアと呼ばれる京都府北部を訪れる際に、どこでも立ち止まることのできる自転車の旅がおすすめ。なかでもeバイクはスポーツモデルの電動アシスト自転車として、長い距離や坂道も楽に走行できる。丹後半島・天橋立付近でレンタルが可能で、手ぶらでも気軽にサイクリングが楽しめる。

京都府では、新型コロナウイルス感染症の影響を受け利用客が減少している府内の公共交通の活性化を図るため、「もうひとつの京都 周遊パス」の発売を支援。その中の一つである「海の京都エリア もうひとつの京都周遊パス」は、京都丹後鉄道全線や路線バス、遊覧船に乗ることができる。

このパスとレンタルeバイクを組み合わせれば、オトクに、しかも機動力が倍増してとっておきの景色を堪能できるはずだ。

日本の夕日百選に選出された夕日ヶ浦海岸

eバイクレンタル
原則要予約
料金:2000円~/日
貸し出し場所:天橋立駅前 智恵くらべ、橋立ベイホテル、網野駅前、夕日ヶ浦木津温泉駅前、海と星の見える丘公園、伊根町観光案内所

舞鶴市の赤れんが倉庫群ライトアップ

●eバイクレンタルの詳細ホームページ

国内最大規模のeMTB試乗会は横浜市で開催へ

EV (電動車)、eバイクなどのe-Mobility(電気車両)が安全・適切に利用される環境づくりを目指す一般社団法人e-Mobility協会がオフロード常設コースでのeMTB試乗会を開催する。このイベントは国内で展開するeMTBメーカーが出店。参加ブランド数は国内最大級となる見込み。

E-MTB WORLD 2020
開催日時 2020年11月21日(土)~22日(日)2日間 10:00~16:00 オープン
開催場所 フォレストアドベンチャー・よこはま(横浜市旭区上白根町1425番地4) 
     トレイルアドベンチャー MTBコース
実施内容 E-MTB試乗体験
主  催 一般社団法人 e-Mobility協会
協  力 フォレストアドベンチャー・よこはま
参加費 無料
公式サイト  http://www.e-mobility.or.jp/?page_id=246 
申込みサイト  https://e-mtb-world.peatix.com/view

■2020年3月OPENのMTB専用コース
会場は「トレイルアドベンチャー」エリア内でこの春オープンする、レベルに合わせて3タイプのコースにチャレンジできるフォレストアドベンチャーのMTBコース。参加者は試してみたいコースを自由に選んで走ることができる。 

■話題のE-MTBブランドが一挙勢ぞろい
試乗車は、国内で展開しているeMTBブランドをほぼ網羅。過去最大規模でのeMTBの試乗イベントとなる。各社の最新モデルを何回でも自由に乗り比べできるチャンス。 

■都心からのアクセス便利横浜のMTBイベント
都心から車で50分、「よこはま動物園ズーラシア」の横に位置する「フォレストアドベンチャーよこはま」が会場。試乗イベントの他、家族でアドベンチャーのアクティビティや動物園で一日楽しむことができる。 

■初心者でも安心! eMTB乗り方サポート
「MTBに乗ったことがない」「eバイクは初めて」という人は近くのスタッフに声をかけてみよう。乗り方のサポートをしてくれる。初心者の方でも安心して体験できる。

eバイクでゆっくりのんびり、愛媛の魅力を楽しもう

愛媛県では、2019年7月からしまなみ海道で、電動アシスト機能が付いたスポーツタイプの自転車「eバイク」の魅力を発信するプロジェクト『eバイクアクションしまなみ』を始動。2020年度もその魅力を知ってもらうために『eバイクアクション』プロジェクトを愛媛県内全域に拡大し、eバイク普及活動を行う。

2019年度、しまなみ海道ではレンタサイクルや体験イベントを実施。eバイク利用者からは「坂道もラクで、気軽に観光を楽しめる」「サイクリング経験者の友人と一緒に走るときに使いたい」といった声が。このような反応を受けて、2020年度は『eバイクアクション』プロジェクトを「しまなみ」以外に、eバイクの特性が発揮される「佐田岬(さだみさき)」「石鎚(いしづち)」「四国カルスト」を新たな注力エリアとして設定し、他にも愛媛県内各地で実施。eバイクの普及活動を行う事業者とともに、レンタサイクル、サイクリングツアーや体験イベントなど、eバイクの魅力発信を今まで以上に広域にわたって実施していく。

E-BIKEアクション参画事業者一覧(27社・団体/2020年8月現在)

  • 【しまなみエリア】 〈自転車メーカー〉グローブライド(株)、 (株)ジャイアント、 パナソニックサイクルテック(株)、 (株)プロト、 (株)BESV JAPAN、 ボッシュ(株)、 (株)ミヤタサイクル、 ヤマハ発動機(株) ※五十音順 〈レンタサイクル事業者等〉今治市サイクリングターミナル サンライズ糸山(一般社団法人 今治勤労福祉事業団)、 尾道港レンタサイクルターミナル(一般社団法人 しまなみジャパン)、 ジャイアントストア今治店・尾道店、 しまなみ温泉 喜助の湯(キスケ(株))、 せとうち交流館〈弓削レンタサイクルターミナル〉(上島町観光協会)
  • 【佐田岬(さだみさき)エリア】 道の駅 八幡浜みなっと/伊方町観光交流拠点施設 佐田岬はなはな(佐田岬広域観光推進協議会)、 一般社団法人 八幡浜市ふるさと観光公社、 伊方町観光交流拠点施設 佐田岬はなはな(NPO法人 佐田岬ツーリズム協会)
  • 【石鎚(いしづち)エリア】 西条市観光交流センター((株)ソラヤマいしづち)、 B-shop OCHI、 WINDS BIKES、 CAFÉ BASE(NPO法人K2)
  • 【四国カルストエリア】 四国カルストレンタサイクルステーション(一般社団法人 久万高原町観光協会)
  • 【愛媛県内各地】 フラワーさいくる(フジリネンサプライ(株))、 しまのテーブルごごしま、 東温市さくらの湯観光物産センター(一般社団法人 東温市観光物産協会)、 道の駅 みなとオアシスうわじま きさいや広場(宇和島市観光物産協会)、 イヌガイ自転車商会((株)イヌガイ・バイシクル)

2020年度『eバイクアクション』プロジェクト取り組み内容

『eバイクアクション』ポータルサイトでの情報発信
eバイクの魅力やルール・マナーといったeバイクの基本情報をはじめ、「しまなみ」「佐田岬」「石鎚」「四国カルスト」のおすすめサイクリングコース、愛媛県内の絶景やグルメなどおすすめ情報、レンタサイクル情報を紹介していく。さらに今後、愛媛県内で実施されるeバイク関連イベントの情報も掲載予定。 
〈eバイクアクションポータルサイト〉 https://e-bike-action.com/

2019年度のレンタサイクル利用者からの要望を踏まえ、2019年7月20日(月)から新たなサービスとして、今治⇔尾道間の乗り捨て、貸出時間も従来の6時間から4時間または1日貸し出しへと変更した。 
また、しまなみエリアのレンタサイクルターミナルでは、しまなみ海道でのeバイクサイクリングの魅力を伝えるデジタルサイネージの放映とガイドブックの配布を行っている。 

バンムーフ…いま最も注目されているスマートバイクの実力

オランダのアムステルダムにある新進気鋭のバイクブランド、バンムーフ。シンプルでエコな都心部移動用自転車なのだが、世界初の盗難ガードシステムを採用し、アプリ施錠の自転車を盗まれたら同社のバイクハンターが2週間以内に見つけてくれる。できなかったら新品提供という絶対的自信。いま最も注目されているバイクブランドだ。

オフィスを兼ねたアムステルダムのショールーム

スマートでも無骨…オランダ本社でバンムーフを試乗

自転車王国であるオランダは、同時に「ダッチデザイン」と呼ばれる斬新な工業デザインで注目される。だから庶民の足である通勤用自転車もシンプルな外観の中に求められる機能を詰め込んだスタイルが流行している。アムステルダム中心地に近い一角にショールームを持つバンムーフは、なかでも実用性とデザインを融合させたものづくりで人気急上昇だ。

オランダではいくつかのモデルが発売されている

一見するとシンプルなデザイン性のみにこだわった通勤用バイクのようだが、都市生活の中で自転車に求められる機能が凝縮されている。独特の表面処理をしたアルミ合金フレームは風雨にさらされがちなオランダの気候を考慮。さびにくく摩耗しにくい設計が随所に採用される。サドルも防水素材だ。

毎日乗る自転車だけに整備をそれほど必要としない機構もここでは重要だ。チェーン、ブレーキケーブルなどは内蔵され、壊れにくい構造の内装変速機が採用されている。太くて重いチェーン錠はフレーム内部に収納できる仕組みだ。

オランダのアムステルダムにあるショールーム

最大の特徴は前後ライト。フレームの上部に位置するトップチューブには前後にLEDライトが搭載され、車輪の回転によって発電するハブダイナモから供給された電力で半永久的に夜道を照らす。残業したら暗くなるのはあたりまえで、夜間の被視認性を高めて安全走行をサポートする。

そしてeバイクというカテゴリーとなる電動モデルに関しては、フレームにスッキリと内蔵されたバッテリーからLEDライトの電力が供給されるので、シンプルかつ脚に余計な負担をかけない設計だ。

電動モデルのElectrified Sはオランダ人のように長身の人が乗るのに適している
アプリをインストールしたスマホで施錠・解錠をする

盗難されたらバイクハンター出動。衛星補足で探し出す

通勤用自転車につきものの盗難対策も講じられている。内蔵キーレスロック機構を採用し、施錠と解錠はスマホのアプリで指令する。それでもだれかが持ち去ってしまったら、24時間対応のコールセンターに連絡すればいい。フレームに埋め込まれたSIMカードからの発信を衛星で補足。ある程度の位置を特定し、現場に近づいたらBluetoothで細かく探索する。

無骨なチェーンもフレーム内蔵。これは旧モデルで現行車はスマホロックになった

こうして同社のバイクハンターが2週間以内に取り戻してくれるという。見つからなかった場合は新車が提供されるのだという。保障は2年で、追加料金を払えば継続保障も可能。アムステルダム市内で盗難バイクを取り戻せるのは10〜15%だが、同社では60%の確率で取り戻せるという。

欧州モデルはスマホのアプリをかざして施錠・解錠したが、ニューモデルは手のひらをかざすだけでそれができるという。

完璧なシティバイクを作るというビジョンを掲げたカーリエ兄弟の兄タコさん

「せっかく自転車を購入するならいいものを。とても大事なものが盗まれてしまったのなら私たちの会社がバックアップします」とティーズさん。

「おかげでバンムーフの自転車は手を出すなと、オランダの自転車泥棒の間では常識になっている」と自信満々。

カーリエ兄弟の弟ティーズさん

東京人のためにチューンされたモデルもリリース

実際に最新モデルに乗ってみた。耐久性を確保するために頑強な構造で、しかも重量としてはデメリットのある内装変速機、極太のワイヤ錠などを搭載するため日本のママチャリよりもかなり重い。しかし平たん路ばかりのオランダではこれで十分であり、メンテナンスフリーのほうが喜ばれるのだ。タイヤは太めだが、石畳の多い市街地ではこちらのほうが快適に思える。多段変速や電動アシスト自転車もあり、用途に応じて選択できるのも魅力。

バンムーフは2009年、オランダのアムステルダムに設立された。創設者のカーリエ兄弟が自転車に得意とするIT技術を導入し、都市型モデルを作り上げた。スマートバイクとはそんな最新技術を取り入れた自転車の総称だ。

電動モデルのElectrified X

日本に直営店も進出し、輸入せずとも購入できるようになったのもうれしい。東京仕様にチューンされたモデルもリリースされた。

「東京はテクノロジーの大都会。ボクたちの自転車も技術を売りにしているから、東京の自転車ライフに革命をもたらせたいという意気込みがある」と弟のティーズさん。

「満員電車を使わずに、道路の渋滞も気にせず、通勤するのが楽しくなるような設計」を心がけた。小柄な日本人だからと各部をただコンパクトにしただけではないという。

Electrified Xはフロントキャリアなどのアクセサリーもオプションで装備できる

デザインの美しさは妥協したくない(カーリエ兄弟)

バンムーフのeバイク最大の特徴はパワーブーストと呼ばれる電動アシスト方式だ。これは日本で販売されている他社モデルとはちょっと違う。

ハンドル部分にあるブーストボタンを押すと、ターボチャージャーのように加速するのだ。そのうえで日本の道路交通法をクリアするために改良されていた。ペダルをこがないとモーターが駆動しないし、最高時速を24kmに制限している。そういった基準を逸脱してしまうと電動自転車となり、運転免許証やヘルメット着用などの制限が生じてくるのだ。バッテリーは1充電で最大120kmの距離を走れる。

前後ライトは内蔵されたバッテリーを電源として照射される

ハンドル幅や前後輪の間隔もコンパクト化され、取り回しがいいので路地や混雑もこなせそうだ。さらにキーレスロック、盗難防止機能などすべてフレーム内にスッキリ完全収納した。

「アムステルダムでは市民の63%が自転車に乗るから、インフラも整備されている。東京も今後は同じ道を進むはず」とオランダ大使館も分析し、自国のスマートバイクを全面的に支援する。

バンムーフ製のレインポンチョがかわいい

●バンムーフの日本語ホームページ

eバイク遊び方大全…電動アシスト付きスポーツバイク情報満載

サイクルスポーツ特別編集のムック「eバイク遊び方大全」が2020年7月30日に八重洲出版から発売された。今、最も詳しいeバイク本だ。定価1540円。

昨今、注目度が高まっている電動アシスト付きスポーツ自転車のeバイク。最新アクティビティのひとつとして、新時代のスポーツ自転車eバイクの活用方法を紹介する。

起伏ある道もアシストの力で楽々、運動の苦手な人や体力のない人でも満足できるのがeバイク。ポタリングや通勤、キャンプツーリングなどのさまざまな楽しみ方を実践するとともに、最新のeバイク事情も解説。

●サイクルスポーツのホームページ

富士山南麓の送電線下を走る「東電MTBトレイル」オープン

MTB常設トレイル「Fujiyama Power-line Trail」が2020年7月23日にオープンした。オープ ニングセレモニーと初日の無料走行会が行われ、走行会では100名を超える参加者がアップダウンの続く下り基調7kmのMTBトレイルを楽しんだ。

富士山南麓の山中を、送電線の下を走る

送電線をつなぐ巡視路をMTB常設トレイルに

2020年7月23日、Fujiyama Power-line Trailのオープニングセレモニーと、初日の走行会が行われた。

Fujiyama Power-line Trailフジヤマパワーライントレイルは、富士山の静岡県側の裾野を東西に走るマウンテンバイクのトレイルだ。東京電力パワーグリッドが管理運営し、同社の敷地内である鉄塔と送電線の下を通る巡視路をマウンテンバイクのコースとして整備を行い、オープンした。年を通し営業する予約制トレイルとして広く開放される。

総延長7kmのトレイルコースだ
7kmのトレイルは19本の送電線をつなぎ合わせる

7月23日のオープン日に限り走行は無料として、ホームページで行なった事前告知に応募した150名のうち、来場した116名のマウンテンバイカーが、富士山南麓に新たにできたMTBトレ イルを楽しんだ。

シングルトラックからダブルトラックまで多彩なコース状況
走りながら鉄塔の番号を数えていくと、気分が盛り上がるはず

送電線下の巡視路をMTBトレイルにして事業化

コースのトレイル部は大まかに、富士山の南側にある静岡県富士市内を、送電線の鉄塔沿い に東西へ下る。山梨県南巨摩郡早川町から静岡県駿東郡小山町まで伸びる「田代幹線」 の、鉄塔19本分の巡視路を大幅に整備し、MTBで走りやすいトレイルに作り替えた。

トレイルは、大きく真っ直ぐ7kmの距離、標高差185mを走るプロフィールだ。実際に走る と、細かなターンや岩のセクションが多いコースが主なもの。急勾配の登り斜面にはつづら 折れのコーナーがあるが、そのまま真っ直ぐ下るセクションもある。

まずはトレイルのスタート地点まで、舗装路を1kmほど走る
ここがトレイルの入り口。ゲートとサインが目印

トレイルにすると決定した巡視路はもともと、急登の多いルートだった。事業化にあたりこのルートに大幅に手を入れ走りやすくした。地元ショップに集まった有志での作業から始まり、のちに地元ショップ店長がコースアドバイスをする形で東京電力グループ内の送電部門がコース増設のために動き、一気にトレイルになった。

夏場には緑のトンネルのようになって神秘的なセクションも通る
送電線の下を走り、鉄塔をいくつも通り越していく
しっかりと強度のあるコースづくりで、乗り手をスムーズに走らせる
途中にいくつかゲートを作り、オートバイなどが迷い込むことのないように配慮
コース内の急斜面の前には、看板で前もって告知している

自然の地形を活かした、中級者向けトレイル

コースレベルは「MTB走行にある程度慣れた中級以上向けのトレイルである」と無料走行会を走った人は口々に言う。参加したクロスカントリーレーサーからは「心拍を上げるMTBトレーニングに最適だ」という声も聞かれた。

走りの起点となるのは、静岡県富士市にある《富士山こどもの国》内 駐車場。トイレ、シャワー、レストランといった施設は、トレイル利用者は園内のものを利用できる。受付を行い走行開始。トレイルのスタートまで1kmほど舗装路を走る。

無断立ち入りの抑制のため、スタートゴールには監視カメラを設置
中級者以上の乗車技術があると楽しめるコース設定

スタートからは、広く幅のあるトレイルから岩を乗り越えるようなところまでバリエーションに富んだコースを走る。手を入れ走りやすくしたとはいえ、もとは富士山の火山地質、ラインを選んで通るような場所もある。MTBに乗り慣れた人なら、その技術を存分に使える、自然の地形を存分に利用したコース設計だ。

路面には木片を細かく刻んだウッドチップが敷かれ、高いグリップで走りやすくなっている。何度も通る真っ直ぐにトレイルが伸びる開けた場所では景色を楽しむ。途中少し休みながらトレイル部を走ると、1時間ほどでゴールにつく。

急斜面は可能な限りつづら折れにして、100%の乗車率を可能にしている
なかにはこんな沢越えもあるが、押して渡ればなんてことない

最後に上り返してループ、1周2時間ほどが目安

ゴールから駐車場までは、舗装路12km強を1時間ほど登り返し駐車場に戻る。一周のループをすべて走ってかかる時間は中級者で2時間ほど。最後の登り返しは、事前連絡での要望に応じて搬送シャトルが用意されるので、体力に自信のない人はこれを利用するのがいい。

トレイルの走行には10日前までの予約、3日前までの料金振込が必要。走行は2名以上からFujiyama Power-line Trailのホームページからメールで予約する仕組み。

時には足をついてクリアする場面にも遭遇
送電線脇は広くなっているので、憩いの休憩場となる

4月のオープン予定が7月へと延期

このトレイルは当初2020年4月のオープンを予定していたが、新型コロナ感染予防の観点より7月へとオープンを延期した。また走行会当日に際しても、事前に静岡県より指導が入り、「東京都在住者の来場を再考いただく」という案内を行なった。その結果、116名の参加となった。

ゴール地点には洗車場も用意されている

中林雄介さんのコメント

中林雄介さん

大きな印象としてはクロカンコースです。爽快に下るのではなく、途中で登り返しながら走っていくという印象が強かったです。意外に楽しめるかなと思ったのが、ロードバイクもやる人です。トレイル内の上りも、ゴールから駐車場までの上りも、登りが得意な人はぐいぐい登ってきていて、楽しんでいましたね。

鈴木佑典さんのコメント

鈴木佑典さん

最近あまり乗っていないので、一番最初の登り坂からインパクトがあって、最後まで行ける かなというのがありました。今日は路面が濡れていたので、特にところどころ自転車から降りながら、行けそうな坂を自分なりに攻めた感じです。僕はあまり乗りこなせなかかったので、も う1、2回、むしろ体力づくりにいいかなと思って、また来ようかなと思っています。最初は家族を連れてこようかと思ったんですが、やっぱり自転車仲間と来たいですね。


アクセスマップ

Fujiyama Power-line Trail フジヤマパワーライントレイル
・利用期間:通年
4~9月 : 9:00~17:00 ※最終スタート目安時 15:00 10~3月 : 9:00~16:00 ※最終スタート目安時 14:00
・走行料金
1人1日 4,000円(3日前までに事前振込)  2名以上より走行可能、メールにて申し込み(利用10日前まで) fujiyamapowerline@tepco.co.jp
・アクセス 車での距離と所要時間
富士I.Cから約15km(23分) 新富士I.Cから約14km(20分) 裾野I.Cから約15km(20分) 須走I.Cから約25km(36分)
・駐車場
富士山こどもの国・草原の国 草原の国オートキャンプ場 駐車場  静岡県富士市桑崎1015
・コースプロフィール(コース図参照)
トレイル部 全コース長:7.6km 高低差 185m(下り基調) 舗装林道 全コース長:12.2km 4.6km 高低差280m(上り基調)   + 7.6km 高低差125m (下り基調)    周回時間目安:2時間強
・MTBレンタル
なし、推奨レンタルバイク施設 《MERIDA X BASE メリダエックスベース》 静岡県伊⾖の国市⽥京195-2 伊⾖ビレッジ内 TEL:0558-77-2727

コースプロフィール

●Fujiyama Power-line Trailのホームページ