ジロ・デ・イタリアを騒然とさせたキャノンデールバイクが日本縦断

キャノンデール・ジャパンは、2020年のジロ・デ・イタリアで話題を独占したあの実車の展示キャラバンを実施する。サイモン・クラークがレ ースで実際に使った特別な1台が各地で見られる。

2020ジロ・デ・イタリア ©Getty Images

SuperSix EVO Hi-Mod Disc ‒ Giro 2020

2020年、EFプロサイクリングはジロ・デ・イタリアのチームプレゼンテーションに奇抜なアヒルデザインのジャージで登場し、話題を独占した。このコラボレースジャージは事前にUCI(国際自転車競技連合)に申請していたジャージデザインと異なることから規約違反との判断が下され、チーム8人と監督に対し計4500スイスフラン(約50万円)の罰金が課せられた。

レースで使用されたバイクは世界中からメンバーを集めたキャノンデールクリエイティブチームと、ラファ、そしてパレススケートボードの担当者たちが綿密なディスカッションを重ね、Cannondale SuperSix EVO HiMod Discをベースに製作。特別なデザインを施しジロを走る8選手のためだけに用意された。フレーム、そして フォークは生き生きとしたデザインで彩られ、プロトンとよばれる集団内で異彩を放つ存在になった。チームはステージ2勝、山岳賞ジャージの「マリアアッズーラ」を獲得する活躍を見せた。

2020ジロ・デ・イタリア第9ステージで初優勝したEFのルーベン・ゲレイロ(ポルトガル) ©Getty Images
クリックするとレポートに飛びます
EFが型破りなジャージでジロ・デ・イタリアに参戦

展示スケジュール
2月20日(土)~3月7日(日)ラファ大阪
3月9日(火) ~3月28日(日)ラファ東京
3月29日(月)~4月11日(日)キャノンデール横浜ベイサイド
4月12日(月)~4月25日(日)ワイズロード渋谷本館 – キャノンデールブランドストア
4月27日(火)~5月9日(日)キャノンデール心斎橋
5月11日(火)~全国のキャノンデール正規販売店で順次展示予定
展示スケジュールは予告なく変更する場合がある

©SJ Hockett

キャノンデール横浜ベイサイド
神奈川県横浜市神奈川区栄町 10-35 ザ・ヨコハマタワーズ・サウスコート 101-1 号

ワイズロード渋谷本館 – キャノンデールブランドストア
東京都渋谷区道玄坂 2-10-7 新大宗ビル 1 号館

キャノンデール心斎橋
大阪府大阪市中央区島之内 1 丁目 17-12 1F

ラファ大阪
大阪府大阪市北区曽根崎新地 2-6-21
バイクを見る際はカフェ利用を

ラファ東京
東京都渋谷区千駄ヶ谷 3-1-6
バイクを見る際はカフェ利用を

EFジャージ発表。NIPPOロゴも規定通りにひっそり配置

別府史之中根英登が所属するEFエデュケーションNIPPOのラファ製チームジャージが発表された。

2019年のツアー・ダウンアンダーでデビューした真っ黒なブラックアウトキットから2020年ジロ・デ・イタリアで話題を独占したアヒルジャージ。ラファとEFは常に既成概念を打ち破ってきた。

ラファのジャージキットに袖を通すことは、常識を覆し、スポーツを前へと進めることを意味しているという。しかし、パレススケートボードとのコラボレーションであった「アヒル」ジャージはプロのプロトンに衝撃を与えたが、今回は羽を撒き散らすことはない。熱湯を注ぎ込んだ昨シーズンとは異なり、2021年の選手たちは従順なジャージキットをまとう。

実際のところ、世界で最も従順なジャージキットであるとも言える。ルールブレーカー(掟破り)という名声を得ているラファだが、今シーズンのデザインはルールメーカー(掟作り)の規則に則ったものだ。

ルールや規則に則ったジャージをデザインすることを目標としながらも、デザイナーたちはラファらしさにこだわった。デザイナーたちは細心の注意を払ってスポンサーロゴの位置や間隔を調整。従順なジャージを作るというクリエイティブなアプローチを示す注釈を添えている。

これらの細かい部分はヘリコプターの空撮で見てとることができないが、実際にジャージを着るライダーやサポーターたちは、ロードレースを前に進めたいと願うチームの気持ちをくみ取ることができる。テレビの前やコース沿道から声援を送るファンは、プロトンの中で鮮やかに発色するチーム伝統のハイビズピンクを見逃さないはずだ。

●ラファ詳細のホームページ

EFとキャノンデールが2023年まで契約延長

キャノンデールは、世界最高峰のロードレース、トレイルやグラベルレースで活動するEFエデュケーションNIPPOと2023年まで契約を延長した。チームとキャノンデールは、2015年のガーミン・シャープ以来、現在のEFに至るまで活動をともにしてきた。時代とともにチーム名は変化してきたが、選手と常にパフォーマンスをリードするバイクによって、チームとキャノンデールは互いを高めあう強いつながりを継続してきた。

EFプロサイクリングCEOジョナサン・ヴォータースのコメント
「基本的に、キャノンデールとの関係は進化と革命という共通項でつながっています。オンロードでもオフロードでも進歩を続け、最終的にはスポーツの限界を押し広げたいと考えています。私たちはキャノンデールと協力することで、エリートレベルの美しさの強調だけでなく、どんな環境でもスポーツにアクセスしやすくしたいと考えています。笑顔でバイクに乗る人を増やしていきたい」

今回の契約延長によって、真の進歩を遂げるために必要な時間をチームとキャノンデールにもたらした。チ ームは現在、ロードレースをメインにマウンテンバイクやグラベルレースなど幅広いジャンルを組み合わせたオルタナティブカレンダーを作成。乾いたカンザス州のグラベルレースから英国の荒々しい岩レース、山頂を目指すコロラド州のLeadvilleや、台湾KOMレース。新しいレースやイベントに焦点を当て、チームとキャノンデールは分野を超えたパートナーシップを結び、スポーツの多角的な魅力とプロロードサイクリストの価値を変えていきたいと考えているという。

この契約延長によって、チームが新たな活躍の場として成功を修めたチームタイムトライアルや、キャノンデールのエンジニアがチームとともに開発しているバイクの細部にわたる調整など、近年のシーズンで実を結んだ技術的進歩を継続することができる。

キャノンデールスポーツマーケティングディレクターのジョナサン・ゲランのコメント
「サイクリングでより大きなコミュニティを構築するという私たちのアンビション(野心)は、EFプロサイクリングのスピリットに沿っています。私たちはみな、共通の目標に向かって取り組んでいます。世界で最も人気のあるチームになり、個性と心を持ってレースをし、人々が自転車、プロのサイクリング、そしてそのライダーについて、どのように感じるかの根底を変えていきたいと思っています」

この契約延長は、技術の進歩とチームとキャノンデールの持つ新たな可能性の扉を開くことにつながる。

EFプロサイクリングコマーシャルマネージャーのアンドレアス・クリアのコメント
「今シーズン我々がレースで使用するバイクは、まさにパフォーマンスの頂点に達しています。現在の技術があればある一定レベルのバイクを作ることはできると期待しています。しかし、我々はそうした技術だけに頼るのではなくキャノンデールとともにレーサーが持つ鋭い感性を組み合わせたデザイン作りに貢献したいと思っています。それが特に新しく開発するバイクであればなおさらです。エリートパフォーマンスを発揮する環境では、このような新たな可能性を広げる取り組みは大切なことです。バイクフレーム以外では、チームのサプライヤーのFSA / Vision、Prologo、Vittoriaとも同様の貢献をしてきました」

●キャノンデールのホームページ

中根英登が2021シーズンは米国のEFプロサイクリングに加入

米国登録のワールドツアーチーム、EFプロサイクリングは、NIPPOデルコ・ワンプロバンスの中根英登を最新メンバーとして発表。日本人として2021年にチームに加わる。 

中根は2019年のジャパンカップで6位になり、EFプロサイクリングのジョナサン・ボーターズCEOに初めて注目された。

「ジャパンカップの先頭グループで峠を上ってきた中根に気づき、注目した」とボーターズ。
「彼を私たちのチームに迎えることができてうれしく思う。中根は多文化で構成された選手陣とスタッフに追加され、素晴らしい効果をもたらすとともに、彼自身のスタイルをテーブルで発揮してくれるはずだ」

●EFプロサイクリングの詳細ホームページ