キナンが集団コントロール…ニュージーランド・サイクルクラシック第3S

KINAN Cycling Teamが出場しているニュージーランド・サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2)は第3ステージを1月17日に行った。平坦基調のコースで争われたレースは、スプリントに挑んだ中島康晴が6位でフィニッシュ。レース中盤に大人数の逃げが生まれたが、KINAN勢が中心に立ってメイン集団をコントロール。追撃ムードを高めてライバルたちの逃げ切りを許さなかった。

KINAN勢気迫の集団コントロール。チームの存在感を示したニュージーランド・サイクルクラシック第3ステージ ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

大会は中盤戦へ。ここまでの2日間、積極的に前線でレースを展開。第2ステージでは山本元喜が逃げに加わったほか、中島がスプリントに挑んで10位となるなど好走。個人総合でもトップが見える位置に山本大喜、トマ・ルバらがつけ、この先のチャンスをうかがう。

第3ステージは、大会拠点となっているマスタートンからマーティンバラまでの127km。スタートからしばしワンウェイルートを進み、おおよそ中間地点から1周7kmの周回コースへ。これを9周回してフィニッシュを迎える。前半に唯一の山岳ポイントが控えるが、以降は平坦基調。定石通りのスプリント勝負となるか、要所でのアタックなどからレースに変化が生まれるのか、駆け引きが見どころともなった。

迎えたレースは、ここまでの2日間同様にリアルスタートから出入りの激しいものに。数人の飛び出しが決まるかに思われた場面もあったが、いずれも決定打とはならず、アタックと吸収を繰り返しながらレース前半が進行していった。

状勢が一変したのは、周回コースに入る直前でのこと。数人のアタックが容認され集団のペースが落ち着きかけたタイミングでさらに1人、また1人と飛び出しを図る。やがて先行するのは14人に膨らみ、そのまま逃げの態勢へ。KINAN勢もたびたびチェックに動いたが前方までは乗り切れず、メイン集団から先行する選手たちを追う流れとなった。

その状況下で、集団の追撃ムードを高めたのはKINAN勢6人だった。全員が集団前方へと上がってペーシングを開始。椿や新城に加え、終盤に入ってからは山本兄弟とトマも効果的なコントロールを見せ、サーキットコースに入った段階で約3分あったタイム差は、周回を経るごとに減っていく。しばらくして、逃げにメンバーを送り込まなかったチームもローテーションに加わり、着実に先頭グループを射程圏にとらえていった。

懸命の追走が実り、残り2周で逃げていた選手たちをキャッチすることに成功。その後もKINAN勢が集団先頭をキープしながら最終周回へと突入した。

スプリントに向けては、中島で勝負する態勢で他のメンバーがリードアウト。ライバルチームにも一歩も引くことなく、前方を固めながら最後の局面を迎える。そして前方から加速した中島は、トップまでは届かずも6位とまとめてのフィニッシュに。

劣勢になっても不思議ではなかった状況を一気のペースアップで打開し、中島でのスプリントまで持ち込んだKINAN勢。リザルトそのものはベストとはいかずも、プロトンに対してチーム力と存在感を示すには十分なレースであった。

総合成績では、ここまでを終えて山本大がチーム最上位の24位。同29位のトマとともにトップとは31秒差。山本元は同じく38秒差、新城も39秒差としており、上位陣が見える位置を保っている。

翌18日に行われる第4ステージは、今大会の最難関。今回最長のレース距離175.6kmもさることながら、次々とやってくるタフな上りが選手たちの脚を試す。スタートから3周回する51kmのコースでは登坂距離6.5km、平均勾配4.8%のテ・ワラウ・ヒルがそびえ、これを3回クリア。そのうえでアドミラル・ヒルの頂上フィニッシュを目指すことになる。フィニッシュまでの上りは距離4.1km、平均勾配6.2%。残り1.5kmでいったん緩斜面となり、フィニッシュ前数百メートルで再び急坂を駆け上がる。このステージの攻略こそが、総合争いに生き残る絶対条件。KINAN勢も上位進出にかけて、もっとも重要な局面に挑むこととなる。

ニュージーランド サイクルクラシック2020 第3ステージ(127km)結果
1 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 2時間39分51秒
2 ブレイク・クイック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +0秒
3 アーロン・ゲート(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー
4 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) 
5 ルーク・マッジウェイ(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) 
6 中島康晴(KINAN Cycling Team) 
45 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 
51 新城雄大(KINAN Cycling Team)
56 山本大喜(KINAN Cycling Team) 
71 山本元喜(KINAN Cycling Team) 
87 椿大志(KINAN Cycling Team) +18秒

個人総合
1 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 8時間5分27秒
2 アーロン・ゲート(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) +6秒
3 ディラン・ケネット(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) +11秒
4 エイデン・トゥーヴェイ(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) +16秒
5 キャンベル・スチュワート(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム)+17秒
6 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) +21秒
24 山本大喜(KINAN Cycling Team) +31秒
29 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 
34 山本元喜(KINAN Cycling Team) +38秒
47 新城雄大(KINAN Cycling Team) +39秒
76 中島康晴(KINAN Cycling Team) +1分21秒
85 椿大志(KINAN Cycling Team) +2分10秒

ポイント賞
1 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 24pts
15 山本元喜(KINAN Cycling Team) 1pts

山岳賞
1 ボリス・クラーク(ニュージーランド、ユーロサイクリングトリップス・CMI) 10pts
6 山本元喜(KINAN Cycling Team) 4pts

チーム総合
1 ブラックスポークプロサイクリングアカデミー 24時間17分29秒
9 KINAN Cycling Team +33秒

中島康晴

中島康晴のコメント
「スプリント勝負を予測しながら、危険な逃げには注意しながらスタートした。力のある選手のアタックにはトマや(山本)大喜がしっかり反応してくれて出足はよかった。ただ、逃げが決まったかに思ったところでさらにアタックがあって、自分たちがそこに乗ることができなかったのは反省点。何度か前への合流は試みたが上手くいかず、早めの判断で集団牽引をすることにした。

椿と(新城)雄大が素晴らしい働きで先頭とのタイム差を縮めてくれたことや、集団コントロールに協力してくれたチームもあったことで、前の選手たちを吸収できた。大きなミスこそあったが、ハイレベルのレースでこのような経験ができたことはポジティブに捉えたい。

今日は自分も集団牽引に加わったが、脚を使いながらでも最後のスプリントでは6位とまとめられた。集団内でのポジショニング1つ見ても、自分たちが他チームからリスペクトされていることを感じるし、スプリントだけに集中できればもっと結果を出せる手ごたえもつかめた。

(次のスプリントチャンスは第5ステージ)チーム力を示すことができているので、組織的な動きでスプリントに持ち込みたい。個人的な目標は表彰台に上がること。それを実現したい」

山本元喜がニュージーランド・サイクルクラシック第2Sでアタック

KINAN Cycling Teamが出場中のニュージーランド サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2)は1月16日に第2ステージを実施。細かいアップダウンやワインディングが続くルートを進んだ1日で、山本元喜が逃げにトライ。レースを先行した5人に加わり、あわや逃げ切りかと思わせる好走。フィニッシュでは中島康晴が10位に食い込んだほか、他の選手たちも問題なくステージを完了。日増しにチーム状態が上がっている。

ニュージーランド・サイクルクラシック第2ステージで積極的な走りを見せた山本元喜 ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

上りフィニッシュが設定された前日の第1ステージでは、トマ・ルバがトップと11秒差の19位。山本大喜も同タイムで26位と続き、上位陣が見える位置で終えた。地元ニュージーランド勢を中心に主導権争いが繰り広げられる中で、KINAN勢も逃げを狙ってのアタックや、集団内での位置取り争いなど、攻めの姿勢を見せている。

続く第2ステージは、前日同様に大会拠点都市のマスタートンを発着とする121km。スタートしてすぐに南に針路をとり、15km地点を過ぎたところから1周約30kmの周回コースへ。これを3周したのち、来た道を引き返す形でマスタートンへと戻る。周回コース1・3周目にそれぞれ中間スプリントポイントと山岳ポイントが設けられるほか、この地域特有の細かなアップダウンやワインディングがレース展開にどう作用するかも見ものに。全体のレイアウト的にはスプリンター有利の1日と予想されるが、小雨が降ったり止んだりの天候の中、プロトンの進行スピードや風向き次第で流れが大きく変わることも考えられた。

やはり前日同様にアタックとキャッチの繰り返しとなったレース序盤。効果的なアタックには山本元や新城らが絡んでいき、逃げのチャンスをうかがっていく。17km地点に設定されたこの日1回目の中間スプリントポイント通過した直後には、次々と集団からアタックがかかり、やがて15人の先頭グループが形成される。ここに新城と椿大志が合流し、逃げのムードが高まるかに思われた。

しかし、これもリーダーチームのブラックスポークプロサイクリングアカデミーが容認せず、10kmほど進んだところで吸収。激しい出入りが連続しながら、残り距離を減らしていった。

そんなレースの情勢が一変したのは、36.5km地点に置かれたこの日1つ目の山岳ポイント通過直後のこと。アタックのチェックに動いた山本元が前方に残る形となって、そのまま逃げの態勢へと移っていく。先行するのは5選手。メイン集団が落ち着いたこともあり、その差は徐々に広がっていった。

最大で3分近いリードを得た先頭5人は快調に飛ばす。3周回目に入って、山本元はこの2回目となる中間スプリントで3位、山岳ポイントでは2位でそれぞれ通過。各ポイント争いのスプリントにも積極的に参加していった。

一方で、メイン集団もこの間に先頭グループを射程圏内にとらえ、徐々にタイム差を縮めていく。終盤に入ると追撃ムードが高まっていき、逃げ切りを許さない構え。粘りを見せた山本元も結果的に集団へと戻ることとなり、一団となってフィニッシュへと向かうことになった。

レースは最後、集団スプリントによる勝負となり、KINAN勢では中島が上位進出に挑んで10位でフィニッシュ。他のメンバーも問題なく走り切り、順調にステージを終えている。

大会2日目までを終えて、山本大が総合でチーム最上位の22位。トマが27位で続き、それぞれトップとの総合タイム差は21秒となっている。また、この日中間スプリントで上位通過した山本元が1秒のボーナスタイムを獲得した関係で28秒差の34位に浮上。この先のステージでさらなるチャンスを求めていく。

17日に行われる第3ステージは、マスタートンからマーティンバラまでの127km。スタートからしばしワンウェイルートを進み、おおよそ中間地点から1周7kmの周回コースへ。これを9周回してフィニッシュを迎える。前半に唯一の山岳ポイントが控えるが、以降は平坦基調。第2ステージ同様に、スプリントや要所でのアタックからチャンスが生まれる1日となりそうだ。

ニュージーランド サイクルクラシック2020 第2ステージ(121km)結果
1 キャンベル・スチュワート(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム)2時間36分15秒
2 ニコラス・ケルゴゾウ(ニュージーランド、コープランドベーカリーズチーム) +0秒
3 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 
4 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) 
5 リアム・ウォルシュ(オーストラリア、フトゥーロプロサイクリング) 
6 チェン・チェンリャン(台湾、メミル・CCNプロサイクリング) 
10 中島康晴(KINAN Cycling Team) 
34 山本大喜(KINAN Cycling Team) 
51 新城雄大(KINAN Cycling Team)
64 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 
70 山本元喜(KINAN Cycling Team) 
101 椿大志(KINAN Cycling Team) +1分13秒

個人総合
1 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チームブリッジレーン) 5時間25分46秒
2 アーロン・ゲート(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) +0秒
3 ディラン・ケネット(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) +1秒
4 キャンベル・スチュワート(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム)+7秒
5 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) +11秒
6 エイデン・トゥーヴェイ(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) +13秒
22 山本大喜(KINAN Cycling Team) +21秒
27 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 
34 山本元喜(KINAN Cycling Team) +28秒
52 新城雄大(KINAN Cycling Team) +29秒
79 中島康晴(KINAN Cycling Team) +1分11秒
89 椿大志(KINAN Cycling Team) +1分42秒

ポイント賞
1 ディラン・ケネット(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 16pts
12 山本元喜(KINAN Cycling Team) 1pts  

山岳賞
1 ボリス・クラーク(ニュージーランド、ユーロサイクリングトリップス・CMI) 10pts
4 山本元喜(KINAN Cycling Team) 4pts

チーム総合
1 ブラックスポークプロサイクリングアカデミー 16時間17分56秒
9 KINAN Cycling Team +33秒

山本元喜

山本元喜のコメント

「集団のペースが緩んだタイミングでスルスルと前に出たら、そのまま逃げグループができた感じだった。それまで何度か逃げを狙ってアタックはしていたが、(逃げが決まった)その局面だけ見れば正直狙っていたわけではなかった。それでも、逃げている間は集団とのタイム差が広がったこともあって、逃げ切りのチャンスに賭けてみんなしっかり踏んでいた。

もがく感覚を養いたいと思っていたので、山岳賞や中間スプリントにもトライをした。レースは全体的にペースが速く、シーズン真っ只中のニュージーランド勢やオーストラリア勢が中心になっているが、自分としても冬場にしっかりトレーニングを積めた分、感覚的にはよいイメージで走ることができている。

逃げで得られた収穫が大きいので、あとは最終日まで確実に走り切ることを意識しながら、その中で最善の形に組み立てていければと思う。チャンスがあれば総合も狙っていきたいが、ナーバスにはならずに今できることに集中して取り組んでいきたい」

ニュージーランド・サイクルクラシック開幕…キナンが参戦

KINAN Cycling Teamの2020年初戦、ニュージーランド サイクルクラシックが1月15日に開幕。同国の首都ウェリントン近郊のマスタートンを発着とする122kmで争われた第1ステージは、トマ・ルバがチーム最上位の19位。山本大喜も26位と続き、上位陣が見える位置でフィニッシュ。選手たちは終始前線が見える位置でレースを進めながら、この先のステージへとつなげている。

ニュージーランド・サイクルクラシック第1ステージ ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

チームにとって2年連続となるニュージーランドでのシーズンイン。2019年のこの大会では、総合・ステージそれぞれで上位争いに加わり、最終的にトマが個人総合5位で終えた。2020年も前回同様に、長いシーズンを見据えて勢いをつけるべく、日本とは季節が反対の南半球でのスピードレース出場を選択。トマと山本大のほか、山本元喜、椿大志、中島康晴、新城雄大の6人で挑む。

大会は同国唯一のUCI(国際自転車競技連合)公認のステージレースで、2020年で33回目。過去にはロビー・マキュアン(オーストラリア)、ジョージ・ベネット(ニュージーランド、現ユンボ・ヴィズマ所属)といった世界的ライダーもこの大会で優勝を経験。レースカテゴリーはUCIオセアニアツアー2.2ながら、例年スピードと駆け引きに富んだレースとなるのが特徴だ。

今回は、同国北島に位置するマスタートンを拠点に、全5ステージで構成。第1ステージはこの街を発着とする122kmに設定された。スタートからしばらく北向きに進行し、山岳ポイントを含む周回をめぐってからは、行きとは進路を逆走。おおむね行って戻ってのルートだが、フィニッシュ前1kmから続く上りがこのステージのカギとなる。特に最終局面は道幅が狭いこともあり、ポジショニングも重要な要素となってくる。

こうして迎えたレースは、これまでと同様にリアルスタートから激しい出入りの連続。逃げのチャンスと見るや山本元や新城が乗じて、集団に対してリードを奪おうと試みる。なかなか決定打とはならずも、前方をキープして重要な局面に備えていく。

アタックとキャッチの繰り返しは1時間以上続き、44km地点に設けられた山岳ポイントをきっかけに10人以上の逃げが一度は決まることとなる。ここにトマが加わり、さらには山本大が集団からのブリッジに成功。強力な先頭グループが形成されたかに思われたが、メイン集団はこの状況を許さず。結局トマと山本大は引き戻され、その後3人の飛び出しを容認して、レースは落ち着きを見せた。

以降は逃げグループを2分程度の差にとどめつつ、スプリントを狙うチームがメイン集団をコントロール。徐々にその差を縮めながらフィニッシュに向けて各チームとも準備を進めていく。残り4kmで逃げる選手たちを捕まえると、いよいよ最終局面へ。

激しい主導権争いから残り1kmを切ってフィニッシュへと続く上り。最後はポジショニングとパワー勝負。メイン集団がいくつにも割れる中、KINAN勢はトマと山本大がトップから11秒差で、それぞれ19位と26位。その後も大差なく続々とステージを完了させて、続くステージへと駒を進めた。

まずはトラブルなく最初のステージを終えて、次へとつなげた選手たち。レース勘を戻して、さらに戦えるチーム状態へと整えていく。翌15日に行われる第2ステージもマスタートンを発着。今度は南に針路をとって、山岳・中間スプリント両ポイントを通過した後、同地へと向かってレース後半は北上。全体的には平坦基調で、ハイスピードの展開となることが予想される。レース距離は121kmに設定されている。

2020 ニュージーランドサイクルクラシック 第1ステージ(122km)結果
1 アーロン・ゲート(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) 2時間49分41秒
2 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) +0秒
3 ディラン・ケネット(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) +1秒
4 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) +3秒
5 エイデン・トゥーヴェイ(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 
6 ルーク・マッジウェイ(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) 
19 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +11秒
26 山本大喜(KINAN Cycling Team) 
43 山本元喜(KINAN Cycling Team) +19秒
49 椿大志(KINAN Cycling Team) 
53 新城雄大(KINAN Cycling Team)
78 中島康晴(KINAN Cycling Team) +1分1秒

個人総合
1 アーロン・ゲート(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) 2時間49分31秒
2 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) +4秒
3 ディラン・ケネット(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) +4秒
4 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) +13秒
5 エイデン・トゥーヴェイ(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 
6 ルーク・マッジウェイ(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) 
19 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +21秒
26 山本大喜(KINAN Cycling Team) 
44 山本元喜(KINAN Cycling Team) +29秒
50 椿大志(KINAN Cycling Team) 
54 新城雄大(KINAN Cycling Team)
78 中島康晴(KINAN Cycling Team) +1分11秒

ポイント賞
1 ディラン・ケネット(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 11pts

山岳賞
1 マーカス・カリー(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) 6pts

チーム総合
1 ブラックスポークプロサイクリングアカデミー 8時間29分11秒
9 KINAN Cycling Team +33秒

山本大喜

山本大喜のコメント
「逃げはなかなか決まらないだろうと思っていたので、個人的には落ち着いてレースに入ることを心掛けた。上りでトマたちが飛び出していったのを見て、自分もブリッジを試みて合流することができた。そのまま逃げられる感触はあったが、強いメンバーがそろっていたこともあって思ったように協調することができなかった。ただ、あの動きを見逃していたら逃げ切られていた可能性もあったので、しっかり対応できたことはよかったと思う。

まずは気持ちよく1ステージを終えられた。上りも軽くて、走りの感覚はとても良い。総合成績を意識しているので、明日以降も無駄な動きをなくして、勝負どころでしっかり対応できるようにしたい」

キナンがお膝元の和歌山県新宮市で自転車安全教室

KINAN Cycling Teamが1月7日、和歌山県新宮市で交通安全マナー向上や事故のないサイクルライフを目指して小学生を対象とした自転車安全教室を行った。発足6年目を迎えたシーズンにおいて最初のチーム活動となった。

©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

メインスポンサー「キナン」が本社を構える新宮市で開催される国際ロードレース「ツール・ド・熊野」のPRも行って、子どもたちにより自転車に興味を持ってもらうための機会となった。

例年5月下旬から6月上旬にかけて開催される(2020年は5月28~31日を予定)ツール・ド・熊野の普及と、和歌山県唯一のプロスポーツチームであるKINAN Cycling Teamへの応援のきっかけづくりを目指す地域貢献活動の一環。今回は新宮市立神倉小学校を訪問。おおよそ1年ぶりに同校へとチームが足を運ぶことになった。

5年生を対象に行った講義は、中西健児アカデミーコーチの進行のもと座学と実技に分けての実施。基本的な交通ルールをベースとしながら、「自転車は車道を走る。ただし小学生は歩道走行が可能」「歩道を走る際は車道側を進む」「車道の左側を走る」「危険運転はしない」「ヘルメットをかぶり、信号を守る」の5つを約束ごととして明示。また、児童たちにとって身近でもある、同校付近の交差点の写真を見ながら注意すべき箇所を確認していくと、次々と声が挙がり、安全への意欲の高さを感じさせた。

実技では、自転車操縦における基礎をマスターすべく、レール上を走る「一本橋」、数メートルおきに置かれたポイントをすり抜けていく「スラローム」にトライ。しっかりと前方を目視して走ることや、停止線できっちりとブレーキすること、左右への体重移動で進路をコントロールすることなどを重視して、バイクテクニックを養っていった。

この講義では所属選手を代表して椿大志、山本大喜、新城雄大も参加。児童ひとりひとりに声掛けしていきながら、各課題への取り組みをアシスト。要所では実演も織り交ぜ、そのテクニックに児童たちから感嘆の声がたびたび上がった。

今回の交通安全教室では、同校5年のクラスごとに講義を行ったことも特筆すべき点といえる。全3クラス、1組あたり約30人へのレクチャーは、選手・スタッフがひとりの児童により多くかかわることができ、コミュニケーションを図りながら課題への意欲を高める効果も生まれた。そして5月下旬に待ち受ける、最大目標のツール・ド・熊野での活躍を誓う場に。日々迫る“本番”に向けて、チームにとっても気が引き締まるものとなった。

●キナンサイクリングのホームページ

キナンが2月5日開幕のヘラルド・サンツアーに初出場

2020年2月5~9日にオーストラリアで開催されるステージレース「ヘラルド・サンツアー」(UCIオセアニアツアー2.1)にキナンサイクリングが初出場する。出場選手は後日発表される。

キナンの出場決定を伝える公式サイト

この大会は1952年に初開催され、途中何回かの中止を経ながらも同国の主要レースとして長きにわたって実施されている。2014年以降は2月に開催されていて、それにともなって最高峰カテゴリーのUCIワールドチームなどがシーズン序盤のレースプログラムに組み込むなど、年々ステータスと注目度が高まっている。

自転車ロードレース最大のレースであるツール・ド・フランスを4度制しているクリストファー・フルーム(英国、イネオス)が2016年大会で個人総合優勝を果たすなど、ビッグネームもこの大会を重要視している。

KINAN Cycling Teamの初出場にあたり、大会のオフィシャルウェブサイトではトマ・ルバ、マルコス・ガルシア、山本元喜といった選手の名を挙げてレースでの戦いを展望。トマやマルコスの登坂力がUCIワールドチーム勢と対等に渡り合えるであろうことや、山本のスマートな走りを高く評価している。

大会は2月5日に同国南部メルボルン近郊のナガンビーで開幕。9日にメルボルンでフィナーレを迎える。名高い大会への出場が決まり、チーム一同大きな喜びに満たされているという。レース本番に向けて、しっかりと準備を進めて。いきたいという 

ヘラルド・サンツアー2020(UCIオセアニアツアー2.1) 
2月5日 第1ステージ ナガンビー~シェパートン 121.9km
2月6日 第2ステージ ビーチワース~フォールズ・クリーク 117.6km
2月7日 第3ステージ ブライト~ウォンガラッタ 178.1km
2月8日 第4ステージ マンスフィールド~マウント・ブラー 106.6km
2月9日 第5ステージ メルボルン・サーキット 89.1km 

●ヘラルド・サンツアーのオフィシャルウェブサイト

キナンサイクリングが2020シーズンのチームウエア公開

KINAN Cycling Teamが2020年シーズンに選手たちが着用するチームキットを公開した。ジャージサプライヤーのチャンピオンシステム社製は変わらず、白地にメインスポンサー「キナン」のコーポレートロゴが胸部・両袖・背部にプリント。タイヤサプライヤーのIRCタイヤのコーポレートロゴが両肩にあしらわれている。

キナンの2020ジャージを着る椿大志

2020年シーズンに向けた大きなトピックとしては、腹部にキナンのコーポレートロゴにインスパイアされた幾何学模様がデザインされている点。選手たちの走りとあわせて、デザインによるインパクトが応援する人の目と心を惹きつけるはず。

ビブショーツは従来のホワイト・ネイビーの2色から、ネイビーのみにカラーリングを統一。力強さを表現するとともに、大腿部にキナンのコーポレートロゴをモチーフとしたレッドのワンポイントパターンがインパクトを与える。

2020年1月1日より新デザインのジャージをまとって選手たちがチーム活動する。

●キナンのホームページ