メリダジャパン はXC(クロスカントリ ー)、マラソンなどのレースからトレイルライドまで幅広く活躍するモデル「NINETY-SIX」シリーズを2021年ラインナップからフルモデルチェンジをして新発売した。
NINETY-SIX RC 9000
2008年に初登場し、ワールドカップと世界選手権で優勝したフルサスペンションレースバイクNINETY-SIX は、この10年で大幅な変更や改良が施されてきたが、最新モデルは過去のモデルからもっとも顕著に進化した。
現代のXC、マラソン、ステージレースだけでなく、軽量なショートトラベルバイクでのトレイルライドへのメリダなりの答え、それがトレイルからレースコースまでを全開で楽しめる NINETY-SIXだった。
下りでのハンドリングを向上させるヘッドアングル
過去にはMultivan-MERIDA Bikingチームに所属していたガンリタ・ダール・フレシャ、ホセ・アントニオ・ ヘルミダ、ラルフ・ナフ、オンドレイ・チンクが乗り、国際的なマウンテンバイクレースの最高峰で輝かしい成績を残してきた。しかし近年のより過酷なレースコースが設定される傾向や、超高性能の軽量ショートトラベル フルサスペンションバイクを求めるライダーの増加から、MERIDAのR&DチームはNINETY-SIXのデザインを一から見直し、まったく新しいバイクを作り上げた。
P-FLEX システム搭載のリヤ
新たなNINETY-SIXで次の10年を戦うべく、チームは今までとは別物となるフレームを造り上げ、数々の特徴を最新ジオメトリーや改良したサスペンションプラットフォームと組み合わせた。新型NINETY-SIXでは、2種類のグレードのカーボンフレームが用意され、最上級グレードのRC CF5のフレームは重量がわずか1695g、RC CF4 /Mサイズのフレーム重量が1845gとなっている。
その昔、XCやマラソン競技用レースマシンは、登坂性能に主な焦点を当てていた。しかし現在はコースの登り以上に下りで技量が問われるようになったため、下りの性能がますます重要となっている。そこで下りの性能と荒れたセクションでのハンドリング性を向上させるべく、ヘッドアングルを1.5度寝かせ、リーチを伸ばし(Lサイズで449mmから473mmへ)、BBハイトとスタンドオーバーハイトを下げる形でジオメトリーを変更した。この変更からバイクの安定性がより高まり、バイクを操作する際のポジションにさらなるゆとりが生まれるようになった。
また、NINETY-SIXではバイクとの一体感が高まって、トレイルやコースが荒れ出したときにバイクを確実に操作できる。
トレイルとレースコースを全開で楽しめる、NINETY-SIX史上最速の1台
しかし、現代の仕様に進化したのは、下りの性能だけではない。 シートアングルを1.5度(サイズによっては2度)立たせ、ペダルにより多くの力を簡単にかけられるようになっているため、効率性と反応性により優れた登坂性能も備えた。
しかし、優れたジオメトリーも、完璧に機能するサスペンションプラットフォームがあってこそのこと。 新型NINETY-SIXのレバー比は、旧世代のものよりプログレッシブになっている。その割合は7%以上で、これは 現在のクロスカントリー用ショックの小さなエアチャンバーと完璧にマッチしている。トラベル初期での高めのレバー比が、サスペンションを小さな衝撃に対して敏感に反応させ、トラベル中間域になると優れたサポ ート性を発揮する。
より立てたシートアングルでペダル効率を向上。2カ所のボトル台座も
加えて、今回からP-FLEXシステムも新たに導入した。この新しいシステムは、シートステーとチェーンステーにピボットを持たない。そのため、フレームの軽量化と剛性の向上という好影響をもたらした。フレーム素材の特性や板バネのようなフレームデザインにより、耐久性を損なうことなく、十分なしなりを生み出した。新しいサスペンション構造から、NINETY-SIXは下りや荒れたセクションで衝撃吸収性が驚くほど高いだ けでなく、走行距離をどんどん稼ぎ、過酷な登りでさえ挑めるようにする優れたペダリング効率を発揮する。
ワイヤーポートヘッドセット
その他にも「ワイヤーポート」ヘッドセットを介した新たなケーブルインテグレーションや2 カ所のウォーターボトル台座、専用チェーンガイド、トレイルマウントなどさまざまなスペックを備えている。
ジオメトリーとサスペンションはどちらも軽さを併せ持ち、互いに完璧に作用しあい、トレイルとレースコースを 全開で楽しめるよう、最も高性能でサポート性に優れ、NINETY-SIX史上最速の1台となった。
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