【Episode 1】練習量は嘘をつかない…シンプルなマラソンだからこそ
東京マラソンで40年前の自己ベストを更新しました。63歳にしてサブ3.5を目指して2026年3月1日に臨み、自分自身が信じられないほどの3時間28分というタイムでフィニッシュしました。
新宿通りの大歓声の中でいい感触をつかみ、外堀通りまでの下り坂は抑えきれないほどの軽快スピード。ハーフの通過がこれまでの持ちタイムと遜色なく、社会人としていつも目にしていた銀座通りのど真ん中を走りながら思わず目頭が熱くなりました。終盤に気持ちが切れてペースが落ちるんじゃないかなと思いましたが、フィニッシュまでキロ4分台でほぼ押せました。最後の丸の内仲通りの石畳は花道でした!
練習量って嘘をつかないんだなと初めてそんな成果に気づきました。とはいっても倒れるほどのメニューをこなしたわけでもなく、30km走もお散歩ペースしか実行していないし、ピークフェーズの走り込みも筋肉を痛めることもなくわりと余裕で完遂しました。確信したものがあるとすれば「年齢は言い訳にならない」ということです。
2021年に3度目の東京マラソンに挑戦するはずだったのに、コロナによる大会中止で権利移行。こうして与えられた2022年は不覚にも自分がコロナ罹患して再び権利移行(泣 1レースの参加費で3年間も苦しい練習を積むことができて2023年に晴れて参戦。ところが後方ブロックからのスタートでなかなかマイペースがつかめず、不完全燃焼のタイムに呆然。自分はやっぱりこの程度なのかとゴール後にうつむいてしまいました。
陸上部でもないボクのマラソン自己ベストは40年前、当時の手帳にメモ書きで残る3時間48分です。
東京マラソンは
2011 5時間22分55秒
2019 4時間55分15秒
2023 4時間21分36秒
そして4回目の挑戦となる2026年3月1日。この3年間は落選してもレース日に走るつもりで練習メニューをこなしてきました。記録が出るマラソン大会もあるようですが、社会人として働いてきた大都市のど真ん中を走って記録を出したい。10kmランやハーフマラソンは練習の一環としてたまに出場しましたが、東京マラソンのスタートに立つことだけがモチベーションでした。
真剣に目指した2024パリ五輪マラソン一般クラスには縁がありませんでしたが、東京マラソンに3年ぶり4度目となる出場が決まったのは2025年夏の終わり。4万人が参加するこのビッグイベントはボクにとって氷雨だったり、コロナだったりと思い描いたようなタイムが残せないものの、当日のスタートラインを目指して計画的に練習を継続したことで、この上ない健康な生活を送ることができる存在でもありました。
当日を迎えるまでのワクワクするような過程をこの歳で楽しめるのは本当に幸せです。ケガをすることなくスタートラインに立つことが唯一の目標であると言い切っておきました。だからこそ地味に。40年前の自分に勝とうと気負う気持ちを抑えつつ、もっと高いレベルを目指して人生の最後の勝負をかけてもいいかなという単純な思いもあったかもしれません。
無償提供トレーニングアプリが飛躍的に進化した
今回の東京マラソン出場を契機にGarminデバイスを買い替えました。購入したのは新発売されていたGarmin Forerunner 970ではなくセカンドグレードとなった965。比較検討してみれば965のほうがよかったからです。その理由はコラムに。
新しいGarminデバイスを手に入れて、ますます日々のトレーニングが楽しくなりました。還暦過ぎランナーのちょうどいい距離感の月間200kmを継続しつつず、故障をしなかった秘訣は進化したGarminアプリのおかげです。陸上部出身でもなく、コーチもいないボクでも現代テクノロジーでなんとかできる時代になったのです。
Garmin進化のポイントはマラソン練習に短距離スプリントとコアスタビリティが組み込まれたことです。また5km、10km、ハーフ、フルマラソンの予測タイムが極めて現実的になりました。これまでは4つの距離すべてで「これは無理だよ」という予測タイムが表示されましたが、アルゴリズムの改修で現在の持ちタイムとほぼ同じ。トレーニング途上のフルマラソン予測はメニューをこなしていくうちにじわじわとタイムがよくなっていき、トレーニングの成果が実感できます。
マラソンでサブ3.5を達成するためにはキロ4分58秒のペースを維持すればいい。だけどキロ平均5分20秒のランナーがどんな練習をしたらその領域をキープできるのか? 考えても答えが見つかりませんでしたが、Garminアプリの新提案は「低強度有酸素、高強度有酸素、無酸素」のアクティビティ3タイプを均等に高めることで全体的な運動レベルが向上するというものでした。ただひたすら距離を走っていればいいものではないことに反省しました。
高強度有酸素トレーニングとは一例としてはインターバルで、4分25秒のペースで一定時間を走り、ジョギングをはさんで数回実践する。このキロ4分25秒は結構速く感じるんですが、それが終わるとキロ5分がとても楽に感じます。ああこうやってスピードに心臓と筋肉が慣れていくんだなと理解しました。
無酸素トレーニングは100mダッシュのような短時間走ですが、すこぶる筋肉群の強化になりました。この練習をこなしてきたおかげで、本番の東京マラソンでは30km過ぎに訪れる筋力の限界がなくなり、フィニッシュまでペースを落とすことがなかったのだと、あとになって実感しました。
過去にはadidasランニングアプリも利用しましたが、Garminアプリがフルマラソントレーニングも提供を始めたこと、レースデー設定もかなり自由になったのも決め手。2026年3月1日の本番をにらんで、前年11月第2週から16週間の東京マラソンのトレーニングメニューを始めました。大会で記録を出すことよりも、なぜかライフスタイルのクオリティが高まる気がして、この16週間を楽しめるぞという気分でした。
