デニス・テンに捧げるフライレの初優勝
【マンド(フランス)山口和幸】中央山塊の激坂に上るステージは、アスタナのオマール・フライレ(スペイン)が残り2kmで、逃げ続けていたトレック・セガフレードのジャスパー・ストゥイベン(ベルギー)を逆転して初優勝した。
総合成績では、首位のゲラント・トーマスと総合2位クリストファー・フルームの英国・スカイ勢、同3位トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)が同タイムでゴール。総合成績で2分以内に位置するこの3選手に総合優勝の行方が決まりつつある。
マンドの激坂も総合トップ3は互いに譲らず
この日はステージ優勝ねらいの戦いと、それとは別に10分遅れで総合成績の上位を争う戦いが同時進行した。ゴール手前に待ち構える激坂を意識しながらレースは進んだ。
カザフスタン登録のアスタナに所属するフライレはこの日、左腕に黒い喪章をつけて走行。強盗に刺殺された同国の英雄デニス・テン選手を悼むためだ。フライレは32人の第1集団に加わり、ゴール前の激坂で先行していたストゥイベンをかわして単独でゴール。2017年のジロ・デ・イタリアに続くメジャー勝利を飾った。
「カザフスタンのスポーツ界では悲しい出来事があり、それがモチベーションにつながった。この勝利はカザフスタン国民に捧げたい」とフライレ。
先行した第1集団に総合成績の上位選手がいなかったため、有力選手は大きく遅れてお互いの動きをうかがった。最後の激坂でトーマス、フルーム、デュムランは他の有力選手を引き離してゴール。トップ3の位置を固めつつある。
マイヨジョーヌを守ったトーマスは、「デュムランの存在を警戒している。彼は好調なのか不調なのか分からないところがある」とコメント。「チームメートがいるおかげで対応できている。最後の戦いであるピレネーに向けて戦略を練っていきたい」
●4賞ジャージ
■マイヨジョーヌ(個人総合成績)ゲラント・トーマス(英国、スカイ)
■マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
●マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
□マイヨブラン(新人賞)ピエール・ラトゥール(フランス、AG2Rラモンディアル)
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