ガビリアが出場初日に初勝利の快挙
【フォントネールコント(フランス)山口和幸】第105回大会の初日は、初出場となったクイックステップフロアーズのフェルナンド・ガビリア(コロンビア)がゴール勝負を制していきなり初優勝。総合成績でも首位に立った。総合優勝をねらう選手の中では、スカイのクリストファー・フルーム(英国)、BMCのリッチー・ポート(オーストラリア)、ミッチェルトン・スコットのアダム・イェーツ(英国)が残り5kmで落車に巻き込まれて51秒遅れでゴール。モビスターのナイロ・キンタナ(コロンビア)は機材故障で1分15秒遅れた。
コロンビア勢だってスプリントできるんだ
大会初日に1着フィニッシュすれば区間勝利のみならず、自転車選手ならだれもが憧れる黄色いリーダージャージー、マイヨジョーヌをゲットできる。百戦錬磨のキッテルもサガンも、当然それは承知の上で、ゴールスプリントに一発勝負かけた。ところが最後に力を見せつけたのは23歳のガビリア。実はツール・ド・フランス初出場で、この日は世界最高のウノレースでのデビュー戦だった。一般的に小柄できゃしゃなコロンビア勢は過去に山岳ステージで活躍したことはあるが、平たんステージのスプリントで勝ったのは初めて。コロンビア勢としては2人目のマイヨジョーヌともなった。
ツール・ド・フランスにコロンビア選手が初出場したのは1983年だ。特例としてナショナルチームのオープン参加が認められた。当時はすでにプロしか参加が認められなかったが、アマチュア選手と言えども高地で鍛えられた彼らの心肺機能は非常に高かった。翌年にはルッチョ・エレラが南米選手として初めてのステージ優勝を挙げた。その10年後に生まれたのがガビリアだ。
「コロンビアはエレラがすべての道を開けてくれた。これまでは山岳で活躍するにとどまっていたが、コロンビア勢だっていつか平たんで勝負したいと考えていた」とガビリア。
そのモチベーションはサッカーW杯でコロンビアが死闘を演じたことだという。
「母国の人たちに、なにかを届けられたらと思って、これからも走っていきたい」
●4賞ジャージ
■マイヨジョーヌ(個人総合成績)フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)
■マイヨベール(ポイント賞)フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)
●マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ケビン・ルダノワ(フランス、フォルテュネオ・サムシック)
□マイヨブラン(新人賞)フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)
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