7月7日 第1ステージ ノワールムーティエアンリル〜フォントネールコント 201km

ガビリアが出場初日に初勝利の快挙

ガビリアがサガンとキッテルを見やりながらトップフィニッシュ © ASO

【フォントネールコント(フランス)山口和幸】第105回大会の初日は、初出場となったクイックステップフロアーズのフェルナンド・ガビリア(コロンビア)がゴール勝負を制していきなり初優勝。総合成績でも首位に立った。総合優勝をねらう選手の中では、スカイのクリストファー・フルーム(英国)、BMCのリッチー・ポート(オーストラリア)、ミッチェルトン・スコットのアダム・イェーツ(英国)が残り5kmで落車に巻き込まれて51秒遅れでゴール。モビスターのナイロ・キンタナ(コロンビア)は機材故障で1分15秒遅れた。

コロンビア勢だってスプリントできるんだ
大会初日に1着フィニッシュすれば区間勝利のみならず、自転車選手ならだれもが憧れる黄色いリーダージャージー、マイヨジョーヌをゲットできる。百戦錬磨のキッテルもサガンも、当然それは承知の上で、ゴールスプリントに一発勝負かけた。ところが最後に力を見せつけたのは23歳のガビリア。実はツール・ド・フランス初出場で、この日は世界最高のウノレースでのデビュー戦だった。一般的に小柄できゃしゃなコロンビア勢は過去に山岳ステージで活躍したことはあるが、平たんステージのスプリントで勝ったのは初めて。コロンビア勢としては2人目のマイヨジョーヌともなった。

ツール・ド・フランスにコロンビア選手が初出場したのは1983年だ。特例としてナショナルチームのオープン参加が認められた。当時はすでにプロしか参加が認められなかったが、アマチュア選手と言えども高地で鍛えられた彼らの心肺機能は非常に高かった。翌年にはルッチョ・エレラが南米選手として初めてのステージ優勝を挙げた。その10年後に生まれたのがガビリアだ。

フランス西部、大西洋岸を行く © ASO

「コロンビアはエレラがすべての道を開けてくれた。これまでは山岳で活躍するにとどまっていたが、コロンビア勢だっていつか平たんで勝負したいと考えていた」とガビリア。

そのモチベーションはサッカーW杯でコロンビアが死闘を演じたことだという。
「母国の人たちに、なにかを届けられたらと思って、これからも走っていきたい」

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)
マイヨベール(ポイント賞)フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ケビン・ルダノワ(フランス、フォルテュネオ・サムシック)
□マイヨブラン(新人賞)フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)

2005年のゴール後、宿への抜け道として通ったパッサージュ・デュ・ゴワ。次第に潮が満ちてきて心が落ち着かない

【関連コラム】
2018ツール・ド・フランスがパッサージュ・デュ・ゴワを通過できなくなった意外な理由

50km地点のサンジルクロワドビー © Agence Pays de la Loire

79km地点のレザブルドロンヌ © A. Lamoureux
フォントネールコントのノートルダム教会 © Agence Pays de la Loire

🇫🇷PDF形式のコース詳細・通過時間

フォントネールコントのテールヌーブ城 © A. LAMOUREUX

🇫🇷ペイドラロワール地方の観光情報
🇫🇷ツール・ド・フランス関連ニュース一覧
🇫🇷2018ツール・ド・フランス特集トップページにもどる

→第2ステージ