重い荷物を乗せたり吊るしたりできる電動アシスト三輪カーゴバイク

電動アシスト三輪カーゴバイク「STREEK」が11月23日、ふれあいフェスタ in おおさき2024の一般社団法人大崎町SDGs推進協議会ブースで試乗体験会を行った。

電動アシスト三輪カーゴバイク「STREEK」電動アシスト三輪カーゴバイク「STREEK」

STREEKは車などに比べ環境負荷が少なく、従来の自転車よりも多くの荷物を運搬できる乗り物として、企業版ふるさと納税を通じて製造したSANKYOから大崎町に寄附。試乗体験会では、デザインや荷物の積載量など「STREEK」の魅力を伝えるとともに、今後大崎町での「STREEK」の活用方法などが話し合われた。

電動アシスト三輪カーゴバイク「STREEK」

「STREEK」は日本の街にカーゴバイクという新たなライフスタイルを提案する電動アシスト三輪自転車。日本の生活環境に適した普通自転車サイズでありながら、電動アシスト3輪&車両中央に配置した大容量のカーゴスペースにより、通常の自転車では不可能だった積載性&安定性を実現。

独自のアラウンドフレームは従来のカーゴバイクにはない「載せる・吊るす」の2つの積載方法を可能にし、買い物から重量物の運搬、キャンプなどのアクティビティなど使用シーンに応じてさまざまな用途への対応が可能。

【ヒマラヤ未踏峰に挑む】Episode 6/人類初登頂…しかし油断ならない下山路

ヒマラヤにある標高6524mの未踏峰プンギに挑んだ日本山岳会学生部の井之上巧磨(青山学院大)、尾高涼哉(東京大)、中沢将大(立教大)、横道文哉(立教大)、芦沢太陽(中央大)。前回のファーストアタックはいったん撤退を余儀なくされたが、その時の経験をふまえたルート選択で2度目のサミットプッシュ。2024年10月12日午後12時09分(現地時間)、大学山岳部の門を叩いてから積み重ねてきた努力が実った瞬間が! 芦沢がその詳細をレポート。

最後の雪壁を登る中沢

BCに戻って再挑戦のために装備を選別する

ファーストアタックを終えて標高4700mのBC(ベースキャンプ)に戻り、3日間のレスト。標高の高い場所では思ったように身体が回復しないと聞くこともあるが、今回の遠征ではみな元気に回復した。慎重な高所順応と現地コックが作ってくれる日本食のおかげだろう。

身体が回復し始めてからはセカンドアタックに向けた準備を開始。といっても、装備の多くはC1(キャンプ1)、C2、HC(ハイキャンプ)にそれぞれデポしていたこともあり、必要になりそうな装備と要らなさそうな装備を各キャンプで回収するためにリストアップするという作業が主だった。全く情報のなかった頂上稜線まで実際に行ってみたことで、ファーストアタック時に比べて装備の選別はより的確にできるようになった。

アタック装備をまとめたザック(ファーストアタック時)

プンギの頂に向けて再出発。そして目撃した地球温暖化

3日間のレストを終え、再びプンギの頂に向けて歩き始めた。各キャンプに多くの荷物をデポしているためザックは軽く、谷間のガレを軽快に進んでいくと朝のうちにC1(標高5000m)に到着。ここで追加の食料やアイスバイルなどを回収し、もうひとつ上のキャンプであるC2(5500m)へ向けて再び歩みを進める。引き続き谷間を進んでいくと、ゴロゴロとした岩で埋め尽くされた氷河に移り、さらに進んだところで途中の小さなルンゼからプンギ南峰西尾根に乗った。二度目ということもあり順調に進み、昼前にはC2に到着した。

C2に到着してまず思ったことは「雪がない」ということだった。正確には雪がないわけではないが、明らかに融けて少なくなっていた。前回テントを張っていた箇所の雪は融けて岩が露出しており、とてもテントが張れるような状況ではなくなっていた。仕方なく、近くにあった比較的平らな箇所にテントを張ったが、細かい岩が無数に積み重なったような地面であったためにテントのフロアシートを貫通して、持参していたエアマットに穴が開いてしまった。リペアパーツを持っていたために補修することができたが、雪の上にテントを張れていれば必要のなかった手間だと考えると、近年の小雪、融雪の原因である地球温暖化を恨めしく感じた。

融雪の進んだC2付近

BCからC2までは約800mの標高差があるが、ファーストアタックで高所順応が進んでいたため、高山病の症状が出ることはなかった。

ファーストアタックの経験を活かしたルート選択でHCへ

翌日早朝、HC(6200m)へ向けて出発。前回のアタックでは南峰西尾根のリッジを忠実に辿るルートをとったが、そこはもろい岩が積み木のように積み重なった岩稜であった。信頼できる確保支点が取れなかったこともあり、慎重に通過をしているうちにかなりの時間を要してしまった。その反省もあり、今回はリッジの北側をトラバースするルートを選択した。トラバースルートは日の当たらない北側斜面ということもあり、ガレた岩を覆い隠すように積もった雪は融けずに残っていたため、想像していたよりもかなり歩きやすかった。しばらく進むと前回のトレースに合流した。

もろい岩が積み重なった南峰西尾根

1回目のアタックでは、標高6000mでの脛から膝ほどのラッセルに苦しめられ、なかなか前進することができなかった。しかし、今回は順応が進んでいたことに加えてトレースがしっかり残っていたため、非常に快調に標高を稼ぐことができた。前回HCとした6200m地点には午前中に到着することができたため、翌日の行動時間に余裕を持たせるために、よりに本峰に近い地点にHCを設営することとした。

クレバスの合間を縫うようにして越え、薄いトレースを辿り、前回の敗退地点のすぐ手前まで来たところでHCを設営した。前回はHCに到着した時点で日没が迫っていたが、今回は想像よりもかなり順調に進むことができ、お天道様はまだまだ高いところにいた。

HCから見上げたプンギ山頂

二度目とはいえ、6200mになるとやはり高山病の兆候が出始めた。それでも一度目の時よりもだいぶ軽いものであり、意識的な呼吸をしているうちに楽になってきた。念のため就寝前にダイアモックス錠(高山病予防薬)を服用した。

出国から38日、ついにサミットプッシュ当日

待ちに待ったサミットプッシュ当日、朝のルーティンとなっている出発準備をいつも通りこなし、日の出と同時にテントを出る。-20度近くまで冷え込む寒気の中でも、目の前に聳えるプンギを眺める5人の心は熱く燃えていた。

前回の敗退地点である露岩まではすぐに着いた。登り返すためにロープを1本FIXしておき、10mほどの懸垂下降をすると前回の最高到達点を越え、再び未踏の地へ足を踏み入れていくこととなる。ここから先は事前準備の段階から最も警戒していた細い雪稜が長く続く核心部だ。

細い雪稜が長く続く

登攀隊長の尾高(東京大学運動会スキー山岳部4年)と総隊長の井之上(青山学院大学体育会山岳部4年)が交互にトップでロープを張りながら、それに続く形で3人が登っていく。ナイフのように両側が切れ落ちたリッジの上を歩き、時にはリッジの西側に身を乗り出してトラバースをしながら登っていくこと数ピッチ、プンギの肩に出た。ここから先に難しそうな箇所は見受けられない。あとは山頂まで氷河が途切れることなく繋がっていることを祈るだけだ。

後続の3人で最後のラッセルをまわしながら、山頂へと一歩一歩進んでいく。山頂を目と鼻の先に捉えた期待感と、いつどこで氷河が途切れるか分からない不安のなか、先頭を行く中沢(立教大学体育会山岳部4年)の一挙手一投足に自然と注目が集まる。山頂直下の雪壁を超え、ついに登頂かと思ったが、さらに奥に少し高い場所があり、向こうが真の山頂のようだ。

気を取り直して登っていくと、真の山頂の手前に小さな窪みが見えた。最初に気づいたときは窪みの底を目視できず、クレバスが横たわっているのではないかという不安が沸き上がった。しかし、その不安は先頭を歩いていた中沢からの『繋がってる!』の一声で喜びに変わった。

そこからは正真正銘最後の一登り、未踏の頂へのビクトリーロードを辿っていく。2024年10月12日午後12時09分(現地時間)、大学山岳部の門を叩いてから積み重ねてきた努力が実った瞬間だった。

登頂の喜びは束の間…意外と油断できない下山

登頂の喜びも束の間、すぐに下山を始めた。山頂はあくまでも通過点のひとつであり、いままで登ってきた道を今度は降りなければならず、細い雪稜をロープで確保しながら下るにはかなりの時間がかかることが明白だったからだ。

ロープで確保しているとはいえ、足を踏み外せば、振り子のように大きく左右に振られながら落ちることになる。落下の衝撃で支点が崩壊する可能性もあり、失敗は許されない。そんななか、懸垂下降とスタカットを交えて下ること数時間、HCにたどり着いたころには日は沈み暗くなっていた。

HCからの夕暮れ

登頂翌日、プンギ南峰にも寄り道しつつ、HCからBCまで一気に下山した。各キャンプにデポしていた荷物をすべて回収したこともあり、最後のC1-BC間の荷物の重さは30㎏近くだった。

C1-BCでの荷下ろし

1カ月を過ごしたBCに別れを告げ、下界へ向けてバックキャラバン

安全地帯であるBCへ下山し、我々の荷物を運んでくれるポーターであるロバがコト(2600m)から上がってくるのを待つこと3日間、予定通りに10頭のロバたちがやってきた。彼らは人間の倍以上の重量を運ぶことができ、車の通ることができないコトからプーガオンの物流のすべてを担っているといっても過言ではない。そんなロバたちにテントや登攀具などあらゆるものを背負ってもらい、約1カ月を過ごしたBCに別れを告げてバックキャラバンが始まった。

プーガオンから隣村のキャンへ向けて歩いていく

結論から言うと、バックキャラバンはあっという間だった。行きのキャラバンでは順応をしながらということもありベシサハールからBCまで10日以上かけたが、BCからベシサハールまではたった3日しかかからなかった。

途中ロバたちが草を求めて隣村まで脱走するというハプニングはありつつも、荷物を含めて全員無事に街まで下山。コトについて真っ先に飲んだコーラは忘れられないほどに美味かった。

登頂できたポイントを分析すると重要なのはふたつ

今回、体調や天候などさまざまな要因や運がうまくかみ合って登頂することができた。しかしその中でも特に重要だったと思う要因がふたつある。

一つ目は高所順応の期間を長くとったことである。6000mを超えるような高所登山の経験がない我々にとって、高所順応がうまくいくかどうかが今回の登山のキーポイントになると考えていた。学生ならではの余裕を持った日程を組み、少しずつ標高を上げていったことで致命的な高山病を引き起こさずに済んだのではないだろうか。

二つ目はチームワークの良さである。長期間ともに生活する必要のあるヒマラヤ遠征では、何よりも仲の良さやお互いに対する理解が大切になってくる。そのために我々は昨冬シーズンの多くを山でともに過ごし、実際に登山をする中でチームワークを深めていった。そのおかげか、今回の遠征では一度も喧嘩はなく、チーム全員で山頂に立つことができた。

芦沢太陽の愛用品

高所順応のために登った富士山山頂での芦沢太陽

アメリカンコーラ(松山製菓)

いわゆる「駄菓子」で、コーラ味の粉末ジュース。味は市販のコーラにはかなわないが、コーラ味のジュースというよりはコーラそのもの。安くて軽くて美味しいので、長期山行には大量に持っていくことが多いです。今回のBCにもたくさん持って行きました。実は粉のまま食べるのも◎。

チャレンジを終えて…芦沢太陽

未踏峰に登ることに憧れを抱いて大学山岳部に入部し、登山を重ねる中でいつしか憧れは現実的な目標に変わり、その目標がかなった今、大変充足感を覚えています。

そして、実際にヒマラヤに足を運んだことで、今まで何気なく登っていた日本の山々の魅力を再認識することができました。早くも12月になり、大学山岳部にとっては冬山シーズンインの季節でもあるので、これからの山岳部活動が楽しみです。

●中央大学山岳部instagram


これまでのバックナンバーは下記PHUNGI 6524特集トップページにもくじがあって確認できます。

Wahooの最大かつ最もパワフルなサイクルコンピューターとは

Wahoo Fitness Japanが2024年12月3日、業界初となるウインドセンサーを内蔵したGPSサイクルコンピューター、ELEMNT ACE(エレメントエース)を発表。製品は https://jp.wahoofitness.com/ 、全国のWahoo取り扱い小売店で購入できる。

ELEMNT ACEは99,000円

多くのサイクリストの要望に応えた最高機種

スマートフォンの技術が長年にわたって絶えず進化し、改善されてきたように、消費者の期待もまた変化してきた。Wahoo ELEMNT ACEは、サイクリストのサイクルコンピューターに対する考え方を変え、スマートフォンのサイズと使いやすさを、サイクルコンピューターの目的に合ったハードウェア設計と機能とを組み合わせることで、今日のサイクリストのニーズに応えた。
ELEMNT ACEは、1,000名以上のサイクリストの声を聞き、何が最も重要とされているのかを理解し、その要望を叶えるべく新たに設計された。
•超大型、クラス最高のスクリーン :ナビゲーションやデータの視認性が格段に向上した、クラス最大のTFTタッチスクリーンを搭載。
•最大30時間以上のバッテリー寿命: スタートからゴールまで、サイクリストはバッテリー残量を気にせず常時全ての情報を得ることができる。
業界初  – 内蔵ウインドセンサー : Wahoo   Wind   Dynamics(WWD) を導入し、空気抵抗の影響をリアルタイムに測定し、サイクリングにおいて最も重要な要素の1つである風やドラフトティングがライドに与える影響を定量化し、可視化。
•ユーザーエクスペリエンスの向上: 使いやすさを追求したボタン操作に加え、最新のオペレーティングシステムを搭載した新型タッチスクリーンを採用した。マウントはアルミニウム製のプレミアムマウントを付属。
•ナビゲーションの強化: マッピング機能の強化とターンバイターンナビゲーションに音声アナウンスが追加されたことで、サイクリストが安心かつ簡単にサイクリングを楽しむことができるように。
•Wahooアプリによる、より簡単で直感的なセットアップと同期 :新しいクラウドベースの同期システムにより、シームレスでシンプルかつ直感的なユーザーエクスペリエンスが実現。
リムーバブルトリムはブラックシルバー、ブルー、ブラック、レッドの4色展開

英国デザイナーとコラボしたユニクロ:シーが12月上旬から発売

ユニクロが英国デザイナーで、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人に選ばれた実績があるクレア・ワイト・ケラーとコラボしたコレクション「 UNIQLO : C(ユニクロ:シー)」 から、季節を越えて毎日を彩るシグネチャーアイテムを発売。

伝統的なフォルムをモダンにアレンジしたボマージャケット、スムースコットンクルーネックセーターは初めてのお披露目。 2024年秋冬コレクションで好評だったブロードオーバーサイズシャツとスウェットセットアップからは新色が登場。

ジェンダレスなデザインとテクスチャー、素材、トーンのコントラストが楽しい。

●UNICLO : C エッセンシャルセレクションのホームページ

2025年からキナンエイヤチャンネル…橋本英也がKINANに移籍

自転車中距離界の第一人者で、東京五輪とパリ五輪に出場した橋本英也が、ブリヂストンサイクリングを離れ、2025年はKINAN Racing Teamに所属することになった。 

橋本英也 © Satoru KATO

「KINAN Racing Teamに加入させていただく橋本英也です。2025年度からKINANファミリーとしてチーム活動が行えることをとても楽しみにしております」と橋本。

「個人的に環境が変わるタイミングが僕を一番成長させてくれると確信しております。2025年度は得意のスピードを生かしてアジアツアーで優勝を重ねることができるように仕上げていきます。また、次回のロサンゼルスオリンピックでメダルを獲得できるように活動します。2025シーズンからは“キナンエイヤチャンネル”で応援いただけると最高にうれしいです。よろしくお願いいたします」

橋本 英也/Eiya HASHIMOTO 国籍:日本(岐阜県出身)
1993年12月15日生まれ 身長180cm・体重75kg 
2024年所属チーム:ブリヂストンサイクリング 
主な実績: 
東京オリンピック、パリオリンピック出場 
仁川アジア大会、広州アジア大会 金メダル(通算獲得数:3) 
アジア選手権トラック優勝多数 
現・チームパシュート(団体追抜)日本記録保持者 

ジュニア年代からトラック競技とロード競技を並行し走ってきた橋本は、早くからその力を発揮してきた。2024年はパリ五輪の日本代表に選ばれ、トラック競技・チームパシュート(団体追抜)に出場。3年前の東京五輪では同オムニアムに出場しており、2大会連続の五輪出場を果たしている。 

国内では年代を超えてトップを走り続けるほか、国際大会での強さが際立っており、アジア競技大会では3大会通じて通算6つのメダルを獲得(うち金メダル3つ)。自転車競技の大陸王者を決めるアジア選手権でも通算7度の優勝を経験。世界選手権や数カ国を転戦するネイションズカップでの上位進出も多くあり、ワールドクラスのトラック選手だ。

トラック競技で培ったスピードはロードレースでも生かされており、国内シリーズのJプロツアーで今季1勝。KINAN Racing Team加入後も引き続きトラック競技とロード競技を主軸に置きつつ、競輪への参戦も継続していく。 

日本屈指のマルチライダーとして2028年ロサンゼルス五輪を視野に入れながら、これからはKINANファミリーの一員としてチーム力の底上げの一端を担っていく。また、岐阜県出身であることを生かし、KINAN Racing Teamの主要活動地域である東海エリアのサイクリング機運向上にも貢献していく存在だ。 

THE ROAD RACE TOKYOが7月13日開催…一般も公道でレース

THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2025が2025年7月13日に東京都の多摩エリアで開催される。エリート男子、エリート女子 パラサイクリング、一般参加レースがあり、一般参加レースは2025年2月頃から参加者の募集を開始予定。

エリート男子は、第1回大会(72.6km)より距離を延長した133.8km。東京2020五輪の都内コースを活用した市街地でのワンウェイレースで、国際自転車競技連合(UCI)公認の国際自転車ロードレース(コンチネンタルサーキット・クラス2)として開催。

パラサイクリングはフィニッシュ会場周辺、一般参加レースはエリートの周回コースを活用した公道で実施予定。

多くの観戦機会を創出するため、周回コースを設定した。フィニッシュ会場周辺において、イベントを同時開催予定。

●THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2025のホームページ