冬山登山向けアパレルはカリマーに包まれて安全かつ快適に

英国発祥のアウトドアブランド、karrimor(カリマー)が2022年秋冬コレクションの第5弾として、冬季冬山登山に最適な新作アイテムを公式オンラインページ内コンテンツ、Trail in Winter by karrimorzで発表した。

22年秋冬シーズンは「Embraced by lkarrimorz=karrimorに包まれる」をテーマに製品を開発。長年アウトドアフィールドで培ってきたノウハウで、安全・快適な生活をサポートすることが信頼に繋がると考案。登山やアウトドアのフィールドのみならず、日常生活の中のアクティビティもアウトドアの領域ととらえている。カリマーに包まれることでより豊かで安心感のあるアウトドアライフを応援していくという。

発表された冬山登山に最適な3アイテム

G-TX performance 3L HB jkt (G-TX パフォーマンス 3L HB ジャケット)
GORE-TEX Performanceから〈耐久性〉〈伸縮性〉と異なる特徴を持った2種類の素材を採用。また、効果的な衣服内通気を可能としたピットジップや、冷気の遮断も考慮したヘルメット対応フードなど細部にもこだわった設計の冬季雪山登山向けアルパインジャケット。

取り外し可能スノーガード

G-TX performance 3L HB pants (G-TX パフォーマンス 3L HB パンツ)
GORE-TEX Performanceの2種類の素材を 強度と伸縮性の必要箇所によって適宜組み合わせて採用した、冬季雪山登山向けアルパインパンツ。

G-TXパフォーマンス 3L HBパンツ

2L insulation jkt (2L インシュレイション ジャケット)
表地に防水透湿性フィルム入りのメカニカルストレッチ素材、中綿にはPrimaLoft Gold Insulation with Cross Coreを採用したパッカブル仕様の中綿入りジャケット。

2L インシュレイション ジャケットのヘルメット対応フード

確かな機能性と細部にもこだわった設計で快適な山行をサポートする冬季冬山登山向け3アイテムは、カリマーストア各店と公式オンラインストア、取り扱い店舗で発売中。

●カリマーのホームページ

キナンがオーストラリア2選手を獲得して2023シーズンの体制を明かす

キナンレーシングが2023シーズンの所属選手を発表した。ヴィクトワール広島からライアン・カバナ、ブリッジレーンからドリュー・モレの2人のオーストラリア選手を獲得。2022年シーズンと同人数の13選手で戦う。継続は7選手。

ライアン・カバナ/Ryan CAVANAGH ©Midori SHIMIZU

それ以外の新加入選手は、スパークルおおいたレーシングチームより孫崎大樹、シエルブルー鹿屋より白川幸希、宇都宮ブリッツェンより宮崎泰史、EFエデュケーションNIPPOデベロップメントチーム(米国)より津田悠義の6選手が合流。

ツアー・オブ・タイランド総合優勝のカバナが加入

2022年から日本のレースをメインに走っていたライアンは、ジュニア時代には自国のナショナルチームの一員として世界レベルを経験。その後、自国のチームに所属しUCIアジアツアーを中心に力を発揮してきた。

特筆すべきは、2019年のツアー・オブ・タイランド個人総合優勝。山岳で独走し、そのまま大会制覇につなげた。また、2022ツール・ド・熊野第3ステージで優勝。コースレイアウトを問わずオールラウンドに対応できる走りを武器とする。

ドリューもライアン同様にジュニア時代からナショナルチームに属し、近年はアジアに軸足を置いて走っている。日本のレースでは2019年におおいたアーバンクラシックで優勝、同年のツール・ド・熊野第2ステージで2位に入った際には、キナン所属のトマ・ルバとの大会史に残る激闘を繰り広げた。

ドリュー・モレ/Drew MOREY

今季は1月のオーストラリア選手権でワールドクラスの選手たちに混じり5位入賞。国内シリーズでも勝利を挙げ、得意の上りを生かして着実に好リザルトを重ねている。

各年代のトップを走ってきた孫崎も、ジュニア時代には国際大会での優勝を経験するなど、実績は豊富。ロードレースのほか、トラックでも世界への挑戦をし、2021年からはスパークルおおいたレーシングチームの一員としてスピードを武器とした走りで国内シリーズ戦「三菱地所JCLプロロードレースツアー」を席巻。9月に開催された高知県宿毛市ロードレースでは優勝を飾った。スプリント、上り、アタックとレース展開に沿った対応力に定評があり、即戦力として計算される。

孫崎大樹 ©Midori SHIMIZU

早くから国内プロシーンを駆けてきた白川も、近年は成長株として注目を集める存在。国内リーグ「Jプロツアー」では上位進出の常連で、9月には伝統の経済産業大臣旗ロードで2位入賞。要所でのアタックでレースの流れを一変させる力を有し、レース外でも明るいキャラクターを生かしたムードメーカーとしてファンからの高い人気を誇る選手。

白川幸希 ©Midori SHIMIZU

成長株として期待膨らむ宮崎は、次世代のトップクライマー候補。一気にその名が知られることとなったのが5月のツアー・オブ・ジャパン。最難関の富士山(第2ステージ)で7位に入り、最終的に個人総合9位。文句なしのヤングライダー賞に輝き、ステージレースへの適性も示した。

宮崎泰史 ©Syunsuke FUKUMITSU

チーム最年少20歳の津田は、ジュニア時代に国内タイトルを欲しいままにしてきたヤングスター。2021年からヨーロッパをベースにハイレベルのレースを転戦。その経験を、アジアをメインステージとするキナンの活動に生かしていく。また、チームの広域拠点の1つである愛知県出身で、“おらが街のトップサイクリスト”としての責務も担う。

津田悠義 ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

13選手の内訳は、日本10人、オーストラリア2人、フランス1人で、平均年齢は28歳。アンダー23カテゴリーの若手有望株から実績十分のベテランまでがそろい、経験やこれまでに培ってきたスキルをビックレースでの結果に結び付けていきたいという。

これまで以上に選手個々のバックボーンが多彩であることから、選手の特性や専門性を生かしたレース出場やメンバー選考にも努める。ロードレースをメインに、トラックレースやJCLバンクリーグに主眼を置く荒井佑太や福田真平といった選手へのサポートにも引き続き注力。

アフターコロナの趣きが日増しに強まるロードレース界にあって、KINAN Racing Teamは2022年シーズン6勝、トップ3確保は31回を数え、近年をはるかにしのぐ成果を収めることができた。2023年シーズンも国内外の社会情勢に合わせながら、チーム活動に一層の充実を図っていきたいという。

なかでも、メインスポンサー「株式会社キナン」の本拠である熊野地域を舞台に開催されるツール・ド・熊野でのタイトル獲得が最大の目標。主戦場であるUCIアジアツアーはもとより、ジャパンサイクルリーグ(三菱地所JCLプロロードレースツアー)への継続参戦や各種活動への参加、サイクルイベントや地域貢献による自転車競技の普及など、日本の自転車界の活性化を目指した取り組みにも積極的に参画。

2023年シーズンの初戦として、ニュージーランド サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2、1月11~15日)を予定。過去には数多くのトップライダーを輩出した同国伝統のステージレースへ、3年ぶりに参戦する。

●キナンレーシングのホームページ

史上初ニース凱旋の2024ツール・ド・フランス、最終日はモナコ公国出発

2024年に開催される第111回ツール・ド・フランスの最終ステージは、地中海沿岸のモナコ公国をスタートし、フランスのニースにゴールする個人タイムトライアルとなることが明らかになった。

最終ステージの個人タイムトライアル出発地がモナコになった。12月3日にモナコのアルベール2世公が明かした。同国王はハリウッド女優のグレース・ケリー(故人)を母に持つ ©Axel Bastello

一生に一度の機会、リビエラ海岸でのフィナーレ

2024年はツール・ド・フランス史上初めてパリあるいはその近郊に最終ゴールしないという発表が、まずは世界中のファンを驚かせた。その理由はパリ五輪がツール・ド・フランス直後に開催されるからなのだが、地中海沿岸のニースに到着することに続くビッグニュースが、国境超えの最終日タイムトライアルだ。

2023ツール・ド・フランスの最終ゴールはニース ©Philippe_Viglietti

大会最終日、個人タイムトライアルのスタート地点がモナコに設置されたのである。ファンとしては、国境超えのクライマックスバトルとなることが簡単に予感される。モナコは1939年から2009年の間にツール・ド・フランスが6回訪問し、2024年が7回目のホストシティとなる。

2024ツール・ド・フランスはどうして最終日が首都パリではなく、地中海のリビエラ海岸でフィナーレとなったのか。状況を簡単に説明すると、フランスの首都がオリンピックの準備のために最後の仕上げが必要なため、ツール・ド・フランスがシャンゼリゼを譲ったのである。そして歴史上初めてパリから遠く離れた場所を最終到着地とした。

「この一生に一度の機会である」と、ツール・ド・フランス主催者は証言している。

マイヨジョーヌが最終日に変わるかも知れない ©Julien Veran

最終日にフランス人にとっては禁断の個人タイムトライアル

2024年7月21日、モナコとニースの間で開催されるのは個人タイムトライアルだ。最後のタイムトライアルでマイヨジョーヌの所有者が変わる可能性がある。35年前の1989年、シャンゼリゼで開催された個人タイムトライアルで米国のグレッグ・レモンがフランスのローラン・フィニョンを逆転して以来、最終日に個人タイムトライアルは設定されなかった。

ニース凱旋の記者発表会が12月1日に行われ、ニースのクリスティアン・エストロージ市長らが登壇 ©Philippe Viglietti

ツール・ド・フランスが最後にモナコを訪れたのは2009年で、日本の別府史之と新城幸也が出場。初日の個人タイムトライアルはスイスのファビアン・カンチェラーラが優勝したが、第2ステージはモナコからフランスのブリニョールまでのマスドスタートのレースで、新城がいまも日本勢の歴代最高位となる区間5位でゴールした。

2009ツール・ド・フランス第2ステージのスタート地。モナコ在住のF1レーサー佐藤琢磨(中央)が別府(左)と新城を激励しにやってきた

天然素材メリノウールと化学繊維ジオラインはどう選択すれば賢いか

着た瞬間から暖かい天然素材がスーパーメリノウール。汗を素早く放出する速乾性素材がジオライン。秋冬のアウトドアフィールドに適した2種類のアンダーウエア素材がモンベルから販売されている。どんな特徴があって、どう選べばいいかを考えてみた。

画像提供:モンベル

とりわけ冬場のアンダーウエアは重要

快適性・機能性・安全性を追求し続けてきた日本随一のアウトドア用品メーカー、モンベル。アパレルも豊富に展開中で、日常生活とは異なる発汗量や、予測できない天候の変化に対応できるアウトドアフィールドでの理想的なアンダーウエアを提案してきた。

素肌に直接触れるアンダーウエアは、冬のフィールドで快適性を維持するために重要なアイテムだ。大切なのは「暖かさ」だけではなく、「汗冷え」を防ぎ、「保温力」を持続させること。そして、用途に応じて最適な「素材」や「厚み」を選ぶこと。モンベルでは、あらゆるアクティビティに対応する豊富なラインアップがある。

●理想的なアンダーウエアの要素
□ 暖かさが持続する…天候の急変や標高差による外気温の変化に左右されず、常に暖かさを保つ。
□ 汗冷えを防ぐ…汗で濡れたアンダーウエアは体温を奪う。汗冷えを防ぐにはすばやく乾く必要がある。
□ においを抑える…優れた防臭効果を備えているので快適に着続けることができる。
□ フィット感と動きやすさ…締め付けがない適度なフィット感を備え、体と隙間なく接することで生地の保温性を発揮する。

モンベルには、天然素材である羊毛を使った「スーパーメリノウール」と、吸水速乾性に優れるポリエステルを使った「ジオライン」がある。

スーパーメリノウールは優れた発熱性を持ち、着た瞬間から暖かい
低温下での発汗量が少ないアクティビティにおすすめ

スーパーメリノウール L.W. Tシャツ Men’s 4950円(税込) 画像提供:モンベル

スーパーメリノウールは非常に優れた「発熱性」を持つ。水分を吸着する際に繊維自体が熱を発生する吸湿発熱という作用があり、ウールは保持できる水分量が多いため、発熱量がほかの繊維に比べ高いのが特徴。

ウール繊維が持つ「スケール」といううろこ状の組織は、表面は水をはじき、繊維の内側では湿気を吸収する性質を持っている。そのため、汗をかいても冷えを感じにくく、内部に取り込んだ湿気をゆっくりと外に逃がして気化させるため急速な汗冷えを防ぐ。

また、生地にポリエステルを交撚することで、保温性はそのままに速乾性と耐久性も併せもつもとができる。

モンベルではシーンに応じて使い分けられるよう、それぞれ3種類の厚みを用意。首元まで暖かいモデルや、日常生活でも使いやすい半そで、九分袖モデルなど豊富にラインアップ。

ジオラインは驚異的な速乾性を発揮
ハードなアクティビティや発汗量の多い人におすすめ

ジオライン L.W. VネックTシャツ Men’s 2933円(税込) 画像提供:モンベル

ジオラインは、保水しないポリエステル繊維表面に親水加工を施すことで、汗を素早く吸い上げ、繊維間を伝わり素早く広範囲に拡散、気化させて、ウエア内をドライに保ち汗冷えを防ぐ。

ジオラインに使われるポリエステルの極細の繊維は、その繊維間に最良の断熱材である空気をたっぷりと保持することにより、体温を逃がさず暖かさを持続させる。

暑さ寒さの感じ方や発汗量は人それぞれだが、運動量が多く、汗冷えが心配なときはジオラインがおすすめ。

モンベルではシーンに応じて使い分けられるよう、それぞれ3種類の厚みを用意。首元まで暖かいモデルや、日常生活でも使いやすい半そで、九分袖モデルなど豊富にラインアップ。

●モンベルのホームページ

2022アスリートオブザイヤー…日本勢のノミネートは大坂なおみのみ

2022年に最も輝いた選手を選出するアスリートオブザイヤーに、テニスの大坂なおみが日本選手として唯一ノミネートされた。AIPS・国際スポーツプレス協会に所属する世界各国のスポーツ記者が投票するもので、2022年12月末に今季の最優秀選手が発表される。

2021年の同賞には、男子がサッカーのロベルト・レバンドフスキ(ポーランド)、女子が陸上競技のエレイン・トンプソンヘラ(ジャマイカ)が最優秀選手として選出された。

大坂なおみは2020年に日本勢として初めてアスリートオブザイヤーに選ばれた。116カ国から422人のスポーツジャーナリストが2020年に最も活躍したスポーツ選手に投票。男子はレバンドフスキだった。

2022アスリートオブザイヤー女子のノミネート選手

同賞は男子、女子、チーム、大会の4部門があり、最優秀選手やチームなどを選出する。最優秀大会部門は、新型コロナウイルス感染拡大により主要大会が軒並み中止となった2020年は外されたが、復活した。

アスリートオブザイヤーは世界各国のスポーツ記者が選出するもので、国際的な視点で評価されるため、日本国内の報道の比重と差異がある。ノミネートされた選手は日本ではあまり報じられないスポーツの競技者が多い傾向にあり、日本選手の候補者リスト入りは例年1〜2選手とそれほど多くなかった。

2022アスリートオブザイヤー男子のノミネート選手

2021年は米大リーグの大谷翔平、過去にはフィギュアスケートの羽生結弦、スピードスケートの小平奈緒らがノミネートされた。

●国際スポーツジャーナリスト協会のホームページ

イタリアの道路はサイクリストにとって地雷原、SNSで攻撃的発言も

伝統レースのジロ・デ・イタリアを100年以上も開催し、カンピオニッシモと呼ばれる伝説的な選手を輩出してきたイタリアでも、自転車に乗っている人たちが交通事故死する悲しい出来事は毎日のようにある。アンチサイクリストによるSNSの誹謗中傷も昨今は過激になっているともいう。道路上の暴力とも言えるこのような事態を打開するため、イタリアプロサイクリスト協会が自転車利用者への敬意と保護を喚起する運動に乗り出した。

交通弱者に対する言葉による暴力がSNSにまん延する

サイクリストをひき殺してその場から立ち去ったトラック運転手は海外に逃げ、なにごともなかったかのように日常生活を送っているという。死亡したサイクリストは司法解剖にも着手されず、家族は葬式をすることもできないという。

イタリアでは子供から大人まで自転車に乗っていた人たちが毎日死んでいる。女性と男性、学生と労働者、金持ちとそうでもない人、チャンピオンと一般の人の区別なく、道路暴力は止まる気配がない。さらにこういった交通弱者に対する言葉による暴力は無責任なSNS投稿によって被害者の家族を打ちのめす。

先日もトスカーナでプロ選手が事故死したが、3年前にインターネット上でこのサイクリストに対する危険運転を扇動したという複数の人物が裁判にかけられた。裁判官は事実が犯罪を構成しないため無罪判決を言い渡した。協会はこれを不服として135日以内に上訴する方針だ。

「民事裁判はすべての道路犠牲者の記憶を尊重し続け、自転車を使って移動したいこの国のすべての人を保護する必要がある。言葉による扇動も非合法で罰せられるべきだ」と同協会。

イタリアの道路はサイクリストにとって地雷原

協会は12月18日、どこにいても誰もが参加できる活動を展開することを決定した。

「ダビデ・レベッリンを思い出し、乗る人々への敬意と保護を求め続けるために、その日私たちは腕に喪章をつけて乗り、ハッシュタグ #unmetroemezzodivita とタグ付け @accpi1946 を使用して交通安全を目的としたメッセージをSNSに投稿することを呼びかけたい。

私たちは死と暴力の否定、生きたいというすべての願望、サイクリングの喜び、そしてすべての人間の人生に値する尊敬、さらには私たちを侮辱する者たちがハンドルを握っているとき、まるで彼が手に装填された銃を持っているかのようであることに気づいていない現状を明らかにするためにメッセージを発信したい」とクリスチャン・サルバト会長。

「安全な追い越しのための1メートル半の車間距離確保が法律になったとしても、私たちの社会に深く根付いた言葉と身体の暴力を考えると、それは万能薬ではない。交通弱者がその生活空間に権利を持っていることを認識するための最初のステップにしたい」