ツール・ド・フランスさいたまでフランス文化を感じてみよう

ツール・ド・フランスで活躍したスーパースターばかりが日本にやってくる。11月6日にツール・ド・フランスさいたまクリテリウムが、さいたま新都心駅周辺で開催され、総合優勝者ヨナス・ビンゲゴー(25)=デンマーク、ユンボ・ビスマ=をはじめとした選手が参戦する。新型コロナにより2年間開催が見送られたが、3年ぶり8回目の興奮が再来。

2019ツール・ド・フランスさいたま ©Yuzuru SUNADA

周回レースなのでマイヨジョーヌら有名選手を何度も見られる

世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」の名を冠したイベントだ。7月のフランスで活躍した選手たちが来日し、1周約3.5kmのサーキットを何周も走って着順を競う「クリテリウム」を中心に疾駆する。

ビンゲゴー、初優勝おめでとう ©A.S.O. Pauline Ballet

ツール・ド・フランス最終日のパリ・シャンゼリゼの表彰台に登壇したそのままの姿で参加するのが特徴。ビンゲゴーは王者の称号である黄色いリーダージャージ、マイヨジョーヌを着用する。ツール・ド・フランス後は心身ともに不調に陥ったビンゲゴーだが、9月末に実戦復帰。クロアチアで行われた6日間のステージレースでは最終日に1秒差で逆転を許したが、元気な姿を示してくれた。

2013年にツール・ド・フランス総合優勝のフルームらが相撲に挑戦したとき、右端の顧問のとなりでほほえましく見つめるのが現貴景勝 © Yuzuru SUNADA

「初めてのさいたま出場となるが、マイヨジョーヌを着て日本の自転車ファンの前で走ることを楽しみにしている」とビンゲゴー。同大会はパリで行われたツール・ド・フランス第21ステージの次章とも言われることから、「第22ステージのさいたまでも優勝したい」と意欲を語る。

4度の総合優勝を誇るクリストファー・フルーム(イスラエル・プレミアテック)は7回目の参加となる。「素晴らしい大会と心優しいファン。来日のたびに高校相撲部に入門したり、餅をついたり、忍者の衣装を身に着けたり。今年はどんな旅になるのか楽しみだ」とコメント。

ゲラント・トーマスが野球のバッティングに初挑戦 © Yuzuru SUNADA

ゲラント・トーマス(イネオスグレナディアーズ)、ビンチェンツォ・ニバリ(アスタナカザクスタン)の歴代覇者も参戦。さらにモビスターのアレハンドロ・バルベルデは元世界チャンピオンなどの輝かしい成績を持つが、ニバリとともに引退レースとなる。さらに史上最多タイ記録となるステージ通算34勝を挙げたマーク・カベンディッシュ(クイックステップ・アルファビニル)も特別チームとして参加。チームメートは前大会となる2019年のさいたま優勝者、新城幸也(バーレーンビクトリアス)だ。

ビンチェンツォ・ニバリ(左)とアレハンドロ・バルベルデ ©Unipublic Cxcling

海外選手は7チーム25人、国内参加は7チーム28人、女子4人、男子ジュニア3人、パラサイクリングは7組8人が出場する。

大会はJ SPORTSで生中継される。

2022ツール・ド・フランスさいたまのクリテリウムメインレース。3.5km
2022ツール・ド・フランスさいたまのタイムトライアルレース。3.1km
2017ツール・ド・フランスさいたまで日本のファンと交流するマーク・カベンディッシュ ©Yuzuru SUNADA

さいたまで連覇した選手はいないのでそれに挑戦してみたい…新城幸也

新城幸也が鷹匠に挑戦 © Yuzuru SUNADA

「海外のトップ選手とは同じ集団にいてもレース中に話すことは限られている。ボクのホームであるさいたまに来てもらって日本の文化を体験してもらえるのはいい機会」と新城。「今年は全日本タイトルを取ることができた。日本チャンピオンジャージーを着るのは気分がいい。トレーニングやレースに対するモチベーションも維持できる。さいたまで連覇した選手はいないのでそれに挑戦してみたい」

こんな都心部を走るレースはパラの世界ではありえない…杉浦佳子

ツール・ド・フランスさいたまの個人タイムトライアルに挑む杉浦佳子

50歳で東京パラ五輪金メダル2個を獲得して話題になった杉浦佳子も個人タイムトライアルに出場する。42歳で現役を引退するバルベルデと再会するのを心待ちに。「数年前に声をかけ、あなたより10歳年上ですと言ったらワーオと驚かれました」と思い出を語る。
「こんな都心部を走るレースは世界中でもあまりない。来年以降はパラの海外選手も出場してほしい」

フランスのガストロノミーや雰囲気が味わえる催しも

フランスの食材を味わうことができるさいたまるしぇを訪問したロマン・バルデ(中央)とマルセル・キッテル氏 ©Yuzuru SUNADA

周回コースはさいたま新都心駅周辺で、電車で観戦に行ける。コースが貫通するさいたまスーパーアリーナなどに有料観覧席があるが、沿道観戦は無料。家族連れが自転車を楽しめる「サイクルフェスタ」、フランスの食文化を味わえる「さいたまるしぇ」が併催される。

2022ツール・ド・フランスさいたまのタイムテーブル

●ツール・ド・フランスさいたまのホームページ

海・橋・島々のおりなす絶景が楽しめる上天草市でライドアラウンド

「ライドアラウンド in 上天草」が2022年11月1日(火)から2023年1月15日(日)までの期間限定で、熊本県上天草市で開催される。参加無料。設定期間中の好きな日時にアプリ起動でコースを巡る。

熊本県上天草市が主催、全国各地でサイクルツーリズム事業(=自転車・サイクリングを活用した観光振興事業)を展開する一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパンが運営。

期間型エリア探索サイクリングイベント「ライドアラウンド」は、一般社団法人ルーツ・スポーツ・ ジャパンが展開する新しい形のサイクルツーリズムコンテンツ。2021年まではワンデーでポイントを競う「ライドハンターズ」を実施していたが、今回から期間中の好きなタイミングで参加ができるライドアラウンドシリーズと形を変え、より多くの人が気軽に楽しめる用になった。

ライドアラウンド in 上天草
開催日:2022年11月1日(火)~2023年1月15日(日)
実施内容:エリア探索サイクリング「ライドアラウンド」
参加費:無料。「Map Life」アプリのインストールが必要。
主催:上天草市
企画運営:一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン
事務局:ツール・ド・ニッポン事務局
●ライドアラウンド in 上天草のホームページ

全日本選手権BMXレーシングで島田遼が初優勝、女子は丹野夏波がタイトル奪回

日本自転車競技連盟が主催する第39回全日本自転車競技選手権BMXレーシングが10月30日に大阪府堺市・大泉緑地で開催され、エリート男子は島田遼(GAN Trigger)が初優勝、女子は丹野夏波(早稲田大)がタイトルを奪回した。

島田遼、吉村樹希敢、山口大地が走るエリート男子 ©日本自転車競技連盟

2021年は雨天の影響によりマッドコンディション開催となった新潟大会とは真逆。秋晴れの中、39回目となったBMXレーシング種目の全日本選手権が開催された。会場となったのは大阪府堺市・大泉緑地サイクルどろんこ広場。2年ぶりの全日本開催となり、チャンピオンシッ プ(エリートなど)とチャレンジレベルをあわせ、過去最多の290選手を超える参加者が集結した。

島田遼(左)がエリート男子初優勝 ©日本自転車競技連盟

日本タイトルをかけて争われたチャンピオンシップレベル。最高峰カテゴリーとなる男子エリートは、島田がスタートから先頭を守り抜き、自身初となるチャンピオンに輝いた。

女子は前回覇者の酒井亜樹(Deux Roues Elite Team)を、最終コーナーで丹野がかわし、2年ぶり3度目の日本タイトルを獲得した。

先行する酒井亜樹とそれを追う丹野夏波 ©日本自転車競技連盟
丹野夏波(左)が酒井亜樹を制した ©日本自転車競技連盟

今大会から新設されたUnder23カテゴリーは、本大会会場をホームコースとしてる増田優一(大阪体育大)が、2位を 大きくリードする形で優勝女子は最終ストレートで籔田寿衣(大阪体育大)を野村凪沙(Ace Rece Australia Factory Team)がかわし、初代U23カテゴリーチャンピオンとなった。

U23男子は増田優一が主導権を握った ©日本自転車競技連盟
増田優一が先頭に立つ ©日本自転車競技連盟

ジュニアカテゴリーは、男子は最終レースでトップ争いが転倒する波乱の展開となったが、木内彪凱(モトクロスインターナショナル)が合計ポイントでトップとなり優勝。女子はエリートとUnder23カテゴリーと混走となったが、西村寧々花(GAN Trigger)が大会2連覇した。

ジュニア男子は木内彪凱、小丹晄希、北川晃久が激しく争った ©日本自転車競技連盟

その他チャレンジカテゴリーでは男女合計24カテゴリーが行われ、新たな日本チャンピオンが生まれた。

女子エリート優勝の丹野夏波(早稲田大)、2位畠山紗英、3位酒井亜樹 ©日本自転車競技連盟
女子U23優勝の野村凪沙(Ace Rece Australia Factory Team)、2位籔田寿衣 ©日本自転車競技連盟
女子ジュニア優勝の西村寧々花(GAN Trigger)、2位浅見渚 ©日本自転車競技連盟
男子エリート優勝の島田遼(GAN Trigger)、2位吉村樹希敢、3位山口大地 ©日本自転車競技連盟
男子U23優勝の増田優一(大阪体育大)、2位橋本颯馬、3位長嶋遼 ©日本自転車競技連盟
男子ジュニア優勝の木内彪凱(モトクロスインターナショナル)、2位小丹晄希、3位北川 晃久 ©日本自転車競技連盟

パリ五輪で日本自転車界の悲願金獲得なるか…本番舞台でトラック世界選手権

2024パリ五輪で日本自転車界悲願の金メダル獲得なるか? トラック世界選手権が10月12日から16日まで、五輪会場となるパリ郊外のサンカンタン・アン・イブリーヌ自転車競技場で開催された。女子ケイリンで佐藤水菜(23=楽天Kドリームス)が、男子スクラッチで窪木一茂(33=ブリヂストンサイクリング)がそれぞれ2位に入った。

女子ケイリンで2年連続2位になった佐藤(左) ©日本自転車競技連盟

最も期待されるケイリン…女子の佐藤が2年連続で2位に

自転車競技は1896年にギリシャのアテネで開催された第1回五輪からの正式種目。日本の自転車選手が初出場したのは1952年のヘルシンキ五輪だが、それからメダル獲得を目指す戦いが始まった。世界選手権では1977年からプロスプリントで中野浩一が10連覇を達成。しかし日本勢として世界チャンピオンの座は獲得できても、五輪金メダルはいまだに手中にしていない。

女子ケイリン決勝、ドイツのフリードリッヒと残り1周で激しく争った佐藤(左から3人目)がゴール ©日本自転車競技連盟

2020東京五輪以前のメダル獲得数は4個で、すべて短距離男子。日本自転車競技連盟は地元開催の利がある東京で金メダルを取るために海外コーチを招へい。梶原悠未(現Team Yumi)が女子で初めての銀メダルを獲得することになるが、悲願の金メダルには至らなかった。

今回の世界選手権は2年後に迫ったパリ五輪のトラック競技場が舞台。世界新記録が続出した超高速バンクだ。日本勢はその本番走路で佐藤が2年連続の女子ケイリン2位。1回戦は封じ込められて3着だったが、敗者復活戦からしたたかに勝ち上がり、決勝では世界チャンピオンと車輪1つの差で2位に食い込んだ。

ケイリン種目で日本勢が3位以内に入ったのは男女合わせて5年連続だ。

男子チームパシュートは予選通過ラインの8位に0.9秒届かず予選敗退 ©日本自転車競技連盟

来シーズンからはパリ五輪の出場枠を争う戦いが本格化する。日本勢は3人編成で走るチームスプリントで一気に3枠を獲得するのが狙い。代表となった3選手はそのままケイリンとスプリントにエントリーできる。

「2位ではなく頂点へ。表彰台で国歌を流したい」。佐藤は金メダル獲得に意欲を見せた。

小原佑太が男子1kmタイムトライアル予選で日本新記録となる59秒796 をマーク ©日本自転車競技連盟

女子の梶原が低迷するも男子の窪木がスクラッチで気を吐く

中距離種目の男子スクラッチでは窪木が初めて2位になった。佐藤と同様に、競輪選手という職業に就きながら、五輪や世界選手権で実施される種目を目標とした民間チームに所属。連盟の強化指定を受けて2足のわらじを履きこなす。

女子スクラッチ種目でも優勝候補だった梶原(左から2人目)は集団から抜け出すことができず11位 ©日本自転車競技連盟

2020東京五輪の女子オムニアムで銀メダルを獲得した梶原は2020年の世界チャンピオン。この大会で2年ぶりのタイトル獲得を目指したが、前日種目の落車負傷が影響して13位に終わった。

男子スクラッチで2位になった窪木(左) ©日本自転車競技連盟

まずはパリ五輪の出場枠を獲得することから

2024年7月26日から8月11日まで開催されるパリ五輪。自転車トラック種目の出場枠は、2024年4月14日までの主要大会での成績をもとに、選手権者やランキング上位の所属国に与えられる。日本は短距離種目3枠が獲得できるチームスプリント、中距離種目4枠が獲得できるチームパーシュートを集中強化する。日本がこうして手中にした出場枠は、エントリー締め切りとなる7月8日までに五輪代表選手を決めてうめられる。金メダルまでの道は長い。

サンカンタン・アン・イブリーヌのベロドロームナシオナル ©Paris 2024

五輪自転車における日本勢のメダル獲得

日本自転車選手が獲得した五輪メダルは銀2、銅3で、すべてトラック種目。1984年ロサンゼルス大会の個人スプリントで坂本勉が銅、1996年アトランタ大会の1kmタイムトライアルで十文字貴信が銅、2004年アテネ大会のチームスプリントで長塚智広・伏見俊昭・井上昌己の日本チームが銀、2008年北京大会のケイリンで永井清史が銅、2021年東京大会の女子オムニアムで梶原悠未が銀。

2022トラック世界選手権フランス大会の日本ナショナルチーム

トレックの新型Marlinは街中でも乗れるマウンテンバイク

トレック・ジャパンは、街中でも乗れるマウンテンバイク、新型Marlin(マーリン)を発売する。

マウンテンバイクで近年トレンドのプログレッシブジオメトリー採用で、トレイルでのハンドリング性能が大幅にアップ。街中でもスタイリッシュに乗りこなせるデザイン性で、初めてマウンテンバイクに挑みたい人に適したマウンテンバイク。

【特徴】
・最新のマウンテンバイク用ジオメトリーに進化し、トレイルでの操作性が向上。
・幅広な2.4インチタイヤと内装式ドロッパー対応で、さらに高い安定性を実現。(Marlin 8のみドロッパーポスト標準装備)
・キックスタンド、ラック、フェンダーを取り付けられるマウントも充実していて、街中やツーリング仕様にすることも可能。

■ラインナップ
Marlin 8
価格:184,800円(税込)
サイズ:XS, S, M, ML, L, XL
カラー:Matte Dnister Black

Marlin 7
価格:129,800円(税込)
サイズ:XS, S, M, ML, L, XL
カラー:Galactic Grey、Teal to Nautical Navy Fade、Azure

Marlin 6
価格:107,800円(税込)
サイズ:XS, S, M, ML, L, XL
カラー:Hex Blue to Deepdark Blue、Matte Dnister Black

●トレックの詳細ページ

自転車専用設計の防水ウエア、ウォータープルーフジャケットとレインパンツ

パールイズミは、2022年秋冬新商品として「ウォータープルーフ ジャケット」「レイン パンツ」をサイクルショップやスポーツ用品店などで発売する。

9310 / ウォータープルーフ ジャケット

「ウォータープルーフ ジャケット」は防風透湿素材を採用した着やすいレインジャケット。裏側にシームテープ加工を施し雨水の浸入を防ぐ。高い防風性に加えて、各所に採用した自転車専用設計で、秋口・春先に活躍する便利なアウター。

フードのフィット感を調整できるドローコード付き

9310 / ウォータープルーフ ジャケット
【カラー】1. ブラック
【価格】21,780円(税込)
【サイズ】S, M, L, XL(ユニセックス)
【商品特徴】
□雨水の侵入を抑える防水シームテープ加工
□12cmあきファスナー付き左胸ポケット
□ファスナー付き左右脇ポケット

9310 / ウォータープルーフ ジャケット(背面)

「レイン パンツ」は通勤通学に便利な防水パンツ。ベルクロで裾が絞れるのでペダリングしやすく、また、サドルに座るお尻部分は生地を二重にしているので摩擦に強く、裾はファスナーで開閉できるので着脱しやすい設計。

2357 / レイン パンツ
【カラー】1. ブラック
【価格】16,500円(税込)
【サイズ】S, M, L, XL(メンズ)
【商品特徴】
□ウエスト紐付き

裾が絞れる仕様でチェーンリングに絡みにくい

●パールイズミのホームページ