キナンのトマ・ルバがチャレンジロードで独走勝利

チャレンジサイクルロードレースが4月10日に静岡県伊豆市・日本サイクルスポーツセンターで開催され、KINAN Racing Teamのトマ・ルバ(フランス)が優勝。チームに今季初勝利をもたらした。2位以下に30秒以上の大差をつける快勝で、翌週に控える「三菱地所JCLプロロードレースツアー」の開幕へ最高の脚試しとなった。

トマ・ルバがチャレンジロード優勝 ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

1971年に初開催され、2022年で45回目を迎える国内ロードレースシーンにおける伝統のレース。この先本格化するシーズンへ向けて、調整具合の確認と総仕上げの意味合いを持つ貴重な機会ともなっている。

KINAN Racing Teamは今回、トマのほかに小出樹、花田聖誠、新城雄大、畑中勇介の5選手が参加。ここまで積んできたトレーニングの成果をレースを通じてチェックした。

2022チャレンジロード ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

5kmのコースを14周回する、69kmのレース。序盤から出入りがあった中、大きな動きとなったのは8周目。トマのアタックをきっかけに5人の逃げグループが形成されると、メイン集団に対して1分以上のリードを確保。やがて先頭は4人となるが、トマらは快調に飛ばし続け、集団とのタイム差は拡大。先頭グループの逃げ切りムードが色濃くなる。

そして迎えた最終周回。鐘を合図にトマが再度のアタックを繰り出すと、それまで逃げてきたメンバーを全員振り切り独走態勢に。最後までペースを落とすことなく駆けると、2位以下に30秒以上の大差をつけて優勝のフィニッシュを切った。

トマにとっては、2020年の宇都宮ロードレース以来の勝利。同時に、チームとしても今季初勝利となり、翌週に控えるチームの主戦場「三菱地所 JCLプロロードレースツアー」の開幕、弾みとなる好レースだった。

なお、メイン集団でレースを進めた他のメンバーは、花田が5位、畑中が10位、小出が11位でそれぞれレースを終えている。

2022チャレンジロード ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

「初出場だったが、ツアー・オブ・ジャパンの経験から伊豆のコースは把握していた。ハードなコースなので、とても楽しみにしていた。私のようなクライマー向けのレースはそう多くはないので、個人的に今日はチャンスがあると思っていた。狙い通り優勝できて本当にうれしい。勝ったのは2020年の宇都宮ロードレース以来」とルバ。

「JCLが開幕する来週もチームとしてベストを尽くしたい。2戦ともスプリンターにチャンスがあるコースなので、チームメートが上位進出できるようアシストしたいと考えている。ここまでいいトレーニングを続けられたし、チームスタッフが最高のコンディションを私たちに提供してくれた。そのおかげでチームの強さを感じられている。

個人的な今後の目標としては、ツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野。最高の状態に仕上げて、この2レースに臨むつもりだ」

2022チャレンジロード ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

チャレンジサイクルロードレース(69km)結果 
1 トマ・ルバ(KINAN Racing Team)1時間51分46秒
2 宮崎泰史(宇都宮ブリッツェン)+31秒
3 渡邊翔太郎(愛三工業レーシングチーム)+44秒
4 谷順成(那須ブラーゼン)+1分14秒
5 花田聖誠(KINAN Racing Team)+1分43秒
6 西尾勇人(那須ブラーゼン)+1分52秒
10 畑中勇介(KINAN Racing Team)+2分4秒
11 小出樹(KINAN Racing Team)+2分8秒
DNF 新城雄大(KINAN Racing Team)

トレックがアパレルブランドとして2022春夏コレクションを発売

トレック・ジャパンが2022年の春夏アパレルコレクションを発売する。2022年からアパレルブランドをボントレガーからトレックに変更。ブランドにふさわしいフィット、スタイル、機能に生まれ変わった。地球環境に優しいリサイクル素材を多く用いた、自然とサイクリストに優しい製品。

ジャージ

■特徴
・bluesign認証取得
bluesignとは環境、労働、消費者の観点における持続可能なサプライチェーンを経た製品へ与えられる認証
・OEKO-TEX STANDARD 100認証取得
OEKO-TEX STANDARD 100とは:350以上の有害化学物質が対象となる厳しい分析試験に合格した製品だけに与えられる、世界最高水準の安全な繊維製品の証
・湿気と体温を調節し常に快適な状態を保つ、37.5活性粒子テクノロジー
・切り離しのスリーブデザインとシリコングリッパーで快適さとズレにくさを実現
・UV プロテクション 50+
■ラインナップ
・Trek Circuit LTD Cycling Jersey(¥9,900税込)

Circuit Womens LTD Jersey
Circuit Womens LTD Jersey
Circuit Womens LTD Jersey
Circuit LTD Jersey

ビブショーツ/ショーツ

■特徴
・bluesign認証取得
・OEKO-TEX STANDARD 100認証取得
・inFormシャモア – 通気性の高いシャモアで、各グレードで最高の性能と快適さを提供
・着心地に優れた改良されたビブストラップ
・ヨレに強い伸縮性で、足と腰回りが綺麗にフィット
・UV プロテクション 50+
■ラインナップ
・Trek Velocis Cycling Bib Short(¥18,900税込)
・Trek Circuit Cycling Bib Short(¥11,900税込)
・Trek Circuit Cycling Short(¥9,900税込)
・Trek Solstice Cycling Short(¥7,900税込)

Solstice Womens Short
Circuit Womens Short

ソックス

■特徴
・ズレを防ぐ綱ぎ目のない指先
・シングルレイヤーの開口部はフィットを快適に
・優れた伸縮性のアーチ部は長時間履いていても履き心地がいい
・ヨレに強い伸縮性で、足と腰回りが綺麗にフィット
・100%リサイクル素材COOLMAX EcoMade 繊維が涼しくドライに保つ
■ラインナップ
・Trek Race Quarter Cycling Sock(¥2,600税込)
・Trek Race Crew Cycling Sock(¥2,600税込)

RaceQuarterSock

●トレックの詳細ページ

ツール・ド・フランスさいたまが3年ぶり、11月6日開催へ

2022ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムが11月6日、さいたま新都心駅周辺で開催されることが4月8日に発表された。世界最大の自転車レース、ツール・ド・フランスの名を冠したクリテリウムイベントとして2013年に始まった。2020、2021年はコロナ禍により開催を断念。2022年は3年ぶり8回目の大会となる。

2017ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム ©Yuzuru SUNADA

ツール・ド・フランスが持つ価値とメッセージが日本で目撃できる

ツール・ド・フランスを主催するA.S.O.は世界各国でさまざまなスポーツイベントを開催するが、ツール・ド・フランスの名を冠した大会として2013年に始まったのが「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」だ。

その夏に開催されたツール・ド・フランスで総合優勝を果たしたり、各賞を獲得するなど大活躍したプロロード選手が出場する。厳密に言えばツール・ド・フランスの一部分がさいたまで開催されるということではないが、ツール・ド・フランスで激闘を展開した選手が来日すること、それと同時にツール・ド・フランスのエッセンスが持ち込まれ、日本にいながらにしてその興奮と感動が味わえるのが魅力。

欧州チャンピオンのトレンティン、パリを制したクリストフ、世界チャンピオンのバルベルデ、清水勇人さいたま市長、マイヨジョーヌのトーマス、キッテル、ニーバリ © Yuzuru SUNADA

さいたま大会は「パリ・シャンゼリゼの次のステージ」とも呼ばれる。世界190カ国に国際中継されるグローバルなツール・ド・フランスブランドをそのままに、看板などの小道具もツール・ド・フランスで使われたものが持ち込まれる。舞台はさいたま新都心の高層ビル群。距離の短い周回コースとして設定され、沿道に立てば世界最高峰のスピード感が味わえる。

有観客開催は確実で、華やかなロードシーン再来も

2022年のコースはコロナ以前に開催された2019年と同様になり、さいたまスーパーアリーナを貫通する。これまでの「観る大会」から「参加する大会」へとさらなる魅力を加えていく計画で、大会前の一週間は「クリテリウムウィーク」としてフランス文化を体験するイベントなどを開催しつつ、大会前日と当日は「サイクルフェスタ」や食を楽しむ「さいたまるしぇ」などを展開する。

来日選手も2019年と同規模の選手数が集まる見込みで、総合優勝者や複数のステージ優勝を挙げた選手の来日が期待される。世界的に見ればコロナ禍が一段落した現在、国を隔てた際の隔離期間が免除されたことで開催に大きく前進した。

3年ぶりのツール・ド・フランスさいたまの開催が、さいたま市で発表された

マルセル・キッテルが大会アンバサダーに

ツール・ド・フランスさいたまの大会アンバサダーには、日本でもファンが多い元プロ選手、マルセル・キッテルが就任した。現役時代は5回の参加歴があり、2014年は優勝を果たした。2019年も大会アンバサダーを務め、大会の盛り上げに一役買った。2022年も来日する予定だという。

ツール・ド・フランス2014第1ステージで優勝してマイヨジョーヌを獲得したマルセル・キッテル。第2ステージで脱落しても笑顔で声援に応える

●ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムのホームページ

予測、認知を促す独自レンズ…ULTRA LENS for CYCLINGシリーズ

自転車ロードレースチームの宇都宮ブリッツェンと、産業安全用保護具・スポーツ用各種アイウェア・眼鏡・光学機器などの製造販売する山本光学が共同開発した新モデルSTRIX D.A.が4月15日から販売を開始する。

宇都宮ブリッツェンの増田成幸らがテストした

ロードバイクで安全に走行することを目的として開発されたULTRA LENS for CYCLINGシリーズ

『ULTRA LENS for CYCLING(ウルトラレンズ・フォー・サイクリング)』は、 安全にロードバイクで走行するために、 路面の状況を的確にライダーに伝えてくれるレンズ。単に視界を暗くして眩しさを抑える従来のサングラスでは、眼に入る情報量は全体的に落ちてしまう。山本光学では「安全な走行のためには、視界を妨げる眩しさを抑えつつも、必要な情報はしっかりと眼に届けることが必要ではないか」という仮説のもと、自転車ロードレースのプロチーム、宇都宮ブリッツェンの選手とともに「安全な走行のために見るべきポイント(情報)とはなにか」「必要な情報をどのようにライダーに伝えるのがいいのか」を繰り返しテストし、共同でレンズを開発した。

ULTRA LENS for CYCLING搭載モデル・STRIX D.A.

ロードバイクの走行中に最も怖いのは「落車」。このリスクはプロも一般のライダーも同じだ。落車を防ぐために路面の状況をはっきりと見せてライダーが認識しやすくすることで、予測や認知を促し、素早くスムーズに判断・操作へとつなげやすくした。

さらに日本のロードバイク乗車環境に多い「峠道の木陰」などでも路面が暗く感じにくいよう、レンズを明るめに設定している。

同レンズは、2022年新モデルとして発売されるフレーム、STRIX D.A(ストリックス・ディーエー)をはじめとした5品番に搭載して販売。

ULTRA LENS for CYCLING搭載モデル・Airless-Core

見るべき路面のポイントを伝えてくれる…増田成幸

テストを行う宇都宮ブリッツェンの増田成幸

「ロードバイクの走行は認知・判断・操作の繰り返しです。プロ選手は認知とその前に存在する予測の能力が優れていることで、その後の早くスムーズな判断・操作へとつなげているため、ハイスピードの集団でも安全に走行できます」と、今回の開発に携わった宇都宮ブリッツェンの増田成幸。

「ULTRA LENS for CYCLINGは選手が予測・認知のために気にしている、見るべき路面のポイントを着用したライダーに伝えてくれます。 日本の道路環境で非常に使いやすいレンズができあがりました。落車なく安全にライディングを終えることはプロ・アマ問わずすべてのライダーにとって一番重要なことです」

新モデル『STRIX D.A.』などは4月15日からSWANS直営店、 SWANS PARTNER STORE、 SWANS公式オンラインショップ、 全国のスポーツ用品店・眼鏡店で発売される。

STX DA-4417 BK。20,900円(税込)
FO-4417 MBK。24,200円(税込)
EN8-4417 MEBK。18,700円(税込)

●SWANSのホームページ

新型ハイエンドGPSサイクルコンピューター、GIANTのDASH 200シリーズ

ジャイアントが新型ハイエンドGPSサイクルコンピューター「DASH M200」「DASH L200」を4月下旬に発売する。このDASH 200シリーズは、Stages Cyclingとのパートナーシップで設計され、バイクエクスチェンジ・ジェイコの選手も使用する。

データフィールドを表示するDASH L200

鮮やかなフルカラースクリーン、サイクリング専用マップ、充実したトレーニング機能を備えたDASH 200シリーズは、スマートプロファイル機能により、あらゆるバイクで簡単に操作できる。また「Stages Cycling APP」を使うことでバイクの特性に合わせたデータフィールドの設定が可能で、市場で最も高いカスタマイズ性能を持つサイクルコンピューター。

WiFi経由で「Stages Cycling APP」に接続すると、ワークアウト、コース、マップデータを「DASH」に簡単に追加可能で、TrainingPeaksやStravaなどのサードパーティアプリともライドデータを同期できる。「DASH M200/L200」ともに縦表示(ランドスケープモード)と横表示(ポートレートモード)が可能で、対応する1/4回転式マウントが標準で付属する。

IP57防塵・防水性能

コンパクトな「DASH M200」は、フルカラー2.2インチディスプレイ、16GBのストレージ、重量は77g。大画面の「DASH L200」は、2.7インチディスプレイを搭載し、重量は105g。

バイクエクスチェンジ・ジェイコがワールドツアーで使用

「DASH」は、GIANTがスポンサーを務めるバイクエクスチェンジ・ジェイコのライダーがレースで使用して勝利するなど、すでにワールドツアーで成功を修めている。

Stagesとしては第3世代のヘッドユニットとなる「DASH 200シリーズ」は、ジャイアントとの協力で設計・製造された最初の製品。

DASH L200(左)とDASH M200

「Stagesは数年前から、スマートバイクや業務用インドアバイクの製造パートナーとしてジャイアントグループと提携しており、今回サイクルコンピューターにまでパートナーシップを拡大できた」とStages Cyclingの製品担当であるパット・ワーナー。

「ジャイアントは製品開発と業界経験でプロジェクトに貴重な見識を、Stagesはトレーニングやソフトウェアの専門知識をもたらし、商社の強みが組み合わさることにより、優れた製品をユーザーへ提供することができます」と語る。

別売りマウントに取り付けたDASH M200

ジャイアントのギアプロダクト&マーケティング責任者であるジェフ・シュナイダーは、「我々はStagesのチームと素晴らしい協力関係を築いており、彼らが過去10年間に成し遂げたことに多大な敬意を抱いています。この新世代サイクルコンピューターを市場に送り出すために彼らと提携することで、両社の強みが一つになりました。この協力により、E-bikeカテゴリーを含むGIANTのすべてのバイクに明確で適切な走行データを提供でき、クラス最高のサイクルコンピューターが誕生したことは間違いありません」とコメント。

DASH M200/L200用コンピューターマウント専用のGoProマウント。1650円

DASH M200は3万8500円、DASH L200は4万8400円。別売りでマウントなども用意される。

●ジャイアントのホームページ

パールイズミとアバハウスがコラボした自転車通勤アパレル

パールイズミはサイクリストやコミューターに、スポーツバイクとファッションをシームレスに楽しんでもらうべく、新タグライン「IN THE CITY」を掲げて、洗練されたライフスタイルを提案するファッションブランドABAHOUSE(アバハウス)と、自転車通勤に対応した高機能セットアップを共同開発した。

ABAHOUSEの洗練されたファッション性と、パールイズミの自転車専用ウエアとしての機能、そしてサイクルコミュニティ「CC TOKYO」の監修により、リアルなユーザー視点での声を反映した、ビジネスシーンにも対応するマルチな次世代セットアップが完成した。

ABAHOUSEらしいスタイリッシュでスマートなシルエットのジャケットとイージーテーパードパンツの組み合わせで、自転車通勤はもちろんビジネスからカジュアルまでマルチに使用できるセットアップ。自転車で通勤後にそのままのスタイルで仕事ができる機能性とファッション性を目指したという。

素材には高い伸縮性を持つ2WAYストレッチタイプの生地を採用。耐摩耗性や引き裂き強度に優れたコーデュラの糸を使用していて、撥水性やウォッシャブル性能も兼ね備えている。

ジャケット3万3000円、パンツ1万6500円。アバハウスインターナショナル公式オンラインストアと店頭で発売中。

乗車姿勢でも肩口にストレスがかかりにくいスプリットラグラン仕様
走行風を取り込み、ムレや暑さを防ぐ、脇から袖部分に搭載されたベンチレーション
ライド中でも使いやすい角度に配置した背面両サイドの横ポケット
夜間走行の安全対策として、乗車時以外はジャケットの内側に折りたためるリフレクターを装備

●アバハウスの詳細ページ