【ツール・ド・フランス旅日記 episode23】シャンゼリゼでセ・フィニ!

パリのエッフェル塔を見た人は多いはずですが、フランス一周の果でエッフェル塔を見たことことがある人はそれほどいないと思います。「180人の選手たちが何週間も山岳地帯を走り、そして最後に突如として世界有数の大都市の街路に出るんだから、それってスゴくない?」とマイヨジョーヌも証言しています。

コントルド広場からエトワール凱旋門を望む

🇫🇷関連記事🇫🇷
【ツール・ド・フランス第21S】ポガチャルが2年連続4度目の総合優勝
Tour de France 2025特集サイト・トップページ

ムーランルージュのダンサーがフレンチカンカンで選手たちを応援

パリ・シャンゼリゼのフィナーレにふさわしい最終バトル

フランスを5000kmかけて一周して、なにごともなくパリに着いたときのうれしさ。町が近づくとついついエッフェル塔を探してしまい、それを見つけると感慨が込み上げてきます。ボクは泣きませんけどね。

モンマルトルの上り。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.

ツール・ド・フランスの最終到着地ってやっぱりパリで、そして舞台はシャンゼリゼでなくてはいけません。2024年は五輪開催のため史上初めてパリではなくニースにゴールしましたが、それはツール・ド・フランスにふさわしくなく、ボクのキャリアをその年に最後にしたいとは思いませんでした。

パリまであと200km。この日も10kmの朝ランをして出会ったひまわり畑
最終日前日の朝は、日本ではありえないアンテラスでのごはん。空気が乾いていて最高に気持ちいい

選手がパリに凱旋したときに込み上げてくる思いを共有するために全日程の取材にこだわり続けました。もしかしたらパリ・シャンゼリゼのフィナーレはモンマルトルの丘を上るこの50周年記念サーキットが花道になり、新たな時代が幕を開けるような気がします。

そして自分自身としては…。34歳のときに「62歳で続けているかな」とかまったくイメージしたこともありません。無事に怪我なく、体調を1日たりとも壊すことなく、紙面に穴を開けることなく27回目のフランス一周の旅が終わりました。

コンコルド広場のオベリスク。1989年の初取材のときから常にフィナーレの象徴だった

講談社現代新書ツール・ド・フランスは電子書籍で発売中!

ツール・ド・フランス110年の歴史を簡単に知るのに最適。ご利用の電書版で気軽に購入できます。880円。

ツール・ド・フランス【電子書籍】[ 山口和幸 ]

価格:880円
(2025/2/12 14:25時点)
感想(1件)

【ツール・ド・フランス第21S】ポガチャルが2年連続4度目の総合優勝

第112回ツール・ド・フランスは最終日となる7月27日、マントラビル〜パリ・シャンゼリゼ間の132.3kmで第21ステージが行なわれ、タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)が2年連続4度目の総合優勝を達成した。

いよいよシャンゼリゼの50周年スペシャルサーキットが始まる。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.

🇫🇷関連記事🇫🇷
【ツール・ド・フランス旅日記】
Tour de France 2025特集サイト・トップページ

右から総合優勝のポガチャル、総合2位と山岳賞2位のヴィンゲゴー、総合3位と新人賞のリポヴィッツ。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.

最後のモンマルトルの丘でアタックしたファンアールトが区間優勝

チーム ヴィスマ・リースアバイクのワウト・ファンアールト(ベルギー)が3回上るモンマルトルの丘の最後の周回でアタックし、そのまま独走でゴール。シャンゼリゼでの優勝は2021年に続くもので、大会通算では10勝目。

ヴェルサイユ宮殿を2025ツール・ド・フランス第21ステージは通過 ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.
ポイント賞のミラン。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.
ムーランルージュではキャバレーのダンサーが選手たちを応援。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.
ルーヴル美術館のピラミッド広場を通過。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第21ステージはモンマルトルを3回上るコースになった ©A.S.O.
シャンゼリゼにゴールしてうれしさがこみ上げる ©A.S.O.

●ステージ成績
1位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、チーム ヴィスマ・リースアバイク)3時間07分30秒
2位 ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDS・アスタナ チーム)19秒遅れ
3位 マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)19秒遅れ

●総合成績
1位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)76時間00分32秒
2位 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)4分24秒遅れ
3位 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)11分00秒遅れ

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
マイヨベール(ポイント賞)ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブラン(新人賞)フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

モンマルトルの上り。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.

講談社現代新書ツール・ド・フランスは電子書籍で発売中!

ツール・ド・フランス110年の歴史を簡単に知るのに最適。ご利用の電書版で気軽に購入できます。880円。

ツール・ド・フランス【電子書籍】[ 山口和幸 ]

価格:880円
(2025/2/12 14:25時点)
感想(1件)

【ツール・ド・フランス旅日記 episode22】ディレクション・ドゥ・パリ! いざパリへ

ディレクション・ドゥ・パリ! 進行方向についにPARISの表示が。GPSの音声ガイドでも今回初めて耳にしました。ツール・ド・フランスの旅日記もいよいよフィナーレです。

🇫🇷関連記事🇫🇷
【ツール・ド・フランス第20S】グローブス独走勝利…ポガチャル総合優勝決定的に
Tour de France 2025特集サイト・トップページ

パリの前夜はフランスの片田舎でのんびり過ごしたい

ツール・ド・フランスが左回りで後半戦の勝負どころがアルプスのときはA6高速で、ピレネーのときはA10高速でパリを目指します。結局どちらもポルトオルレアン(オルレアン門)でパリ環状線に突入するんですけどね。今回はアルプスなので例年ならブルゴーニュ地方のマコンとかボーヌとかで力尽きるので、最後の晩餐としてエスカルゴとブルゴーニュワインで打ち上げをします。

今回は頑張ってパリまで200kmのところまで接近。A6高速沿いで、一面の麦畑の中にある安宿ですが、やわらかな風が心地よく、パリの喧騒に包まれた最後の夜よりもフランスの最後をくつろぐために大切にしている時間です。

最後のアルプスの朝ごはんはせっかくなのでアンテラス

それにしてもフランスは空が広い。地平線まで続く道。立ち止まって周囲を見渡すと水平の180度よりちょっとだけ角度が大きいようにさえ感じます。だからツール・ド・フランスを追いかけていると、おおよそ地球の大きさが把握できます。

このシゴトをしているおかげで、フランスの絶景を目の当たりにすることができました。コルシカ島のボニファシオ、天空の城コルド・シュール・シエル、干潮のときにしか通過できないパッサージュ・デュ・ゴワ。恥ずかしいので絶叫さえしませんでしたが、地上に生きていることに身震いがする思いでした。

明日はパリ。今回はモンマルトルの丘を3回上るコースなのでゴールがかなり遅くなるはず。ベルサイユのホテルから午後9時までに来てくれと言われているので、お昼過ぎにチェックインしてからコンコルド広場に向かいます!

真冬の格好でテラス席に出たボク以外は一人もいません
最終日前日にパリまで200kmのホテルに。田園風景の中にたたずむ伝統的で落ち着いた宿場です

講談社現代新書ツール・ド・フランスは電子書籍で発売中!

ツール・ド・フランス110年の歴史を簡単に知るのに最適。ご利用の電書版で気軽に購入できます。880円。

ツール・ド・フランス【電子書籍】[ 山口和幸 ]

価格:880円
(2025/2/12 14:25時点)
感想(1件)

【ツール・ド・フランス第20S】グローブス独走勝利…ポガチャル総合優勝決定的に

第112回ツール・ド・フランスは7月26日、ナンチュア〜ポンタルリエ間の184.2kmで第20ステージが行なわれ、レース前半で形成された13人の第1集団に加わったアルペシン・ドゥクーニンクのカーデン・グローブス(オーストラリア)が、残り16.5km地点から単独で抜け出して初優勝した。

カーデン・グローブスが2025ツール・ド・フランス第20ステージでアタック ©A.S.O.

🇫🇷関連記事🇫🇷
【ツール・ド・フランス旅日記】
Tour de France 2025特集サイト・トップページ

2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.

UAEチームエミレーツ・XRGのタデイ・ポガチャル(スロベニア)は7分04秒遅れのメイン集団の中でゴールし、総合2位以下のライバルとの差を守り抜き、翌日の最終日に2年連続4度目の総合優勝をかけて走る。

2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.
チューダー・プロサイクリングチームのマッテオ・トレンティン ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.
この日は雨になった。2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.

●ステージ成績
1位 カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)4時間06分09秒
2位 フランク・ファンデンブルーク(オランダ、チーム ピクニック・ポストNL)54秒遅れ
3位 パスカル・エインコールン(オランダ、スーダル・クイックステップ)59秒遅れ

●総合成績
1位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)73時間54分59秒
2位 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)4分24秒遅れ
3位 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)11分09秒遅れ

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
マイヨベール(ポイント賞)ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブラン(新人賞)フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

ポガチャルの2年連続4度目の総合優勝がほぼ確実に。2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.

講談社現代新書ツール・ド・フランスは電子書籍で発売中!

ツール・ド・フランス110年の歴史を簡単に知るのに最適。ご利用の電書版で気軽に購入できます。880円。

ツール・ド・フランス【電子書籍】[ 山口和幸 ]

価格:880円
(2025/2/12 14:25時点)
感想(1件)

人気のTarmac SL8 Compにシマノ105 Di2搭載モデル新登場

ロードバイクからマウンテンバイクまで、スペシャライズドの注目モデルに新色が登場した。そのなかでもTarmac SL8 CompにShimano Di2を、S-Works Cruxに13速のSRAM RED XPLRを新たに搭載。最新のスペックと個性を表現するカラーが魅力。

Tarmac SL8 Comp – Shimano 105 Di2(サテンカーボン/ホワイト)

Tarmac SL8 Comp – Shimano 105 Di2

Tarmac SL8 Comp – Shimano 105 Di2(グロスレッドティントオーバーシルバーダスト/シルバーダスト)

空力性能と軽量性を極限まで追求したオールラウンドなレースバイクが、Tarmac SL8。この最新世代のフレームを採用したTarmac SL8 の Comp グレードに、Shimano Di2搭載モデルが新登場。528,000円(税込み)。

Roubaix SL8

Roubaix SL8(グロスモーブメタリック/ドロマイトメタリック)
Roubaix SL8(グロスホワイト/ピスタチオ)

ステム下に2cmトラベルのサスペンション機構Future Shockを搭載したRoubaix SL8は、快適性と走破性を兼ね備えたエンデュランスロードバイク。軽量かつスムース、そして速さに自信をもたらすその走りに、2つの新たなカラーが加わった。ひとつは、鮮やかなピスタチオグリーンのロゴが映えるグロスホワイト/ピスタチオカラー。もうひとつは、ラベンダーの季節を思わせるグロスモーブメタリック/ドロマイトメタリックカラー。上品で幻想的な色調が個性を演出。297,000(税込み)。

S-Works Crux – SRAM RED XPLR

S-Works Crux – SRAM RED XPLR

グラベルライドの真髄を楽しめるCruxの最高峰S-Worksグレード完成車にUDH対応の新色が登場。13速のSRAM RED XPLRを搭載し、102gの軽量化を実現した。軽量性に、専用のジオメトリーを組み合わせ、見事な走破性を発揮。1,540,000(税込み)。

Chisel Comp

Chisel Comp

クロスカントリーレースからトレイルライドまで幅広く対応する、軽量なアルミ製フルサスペンションマウンテンバイクのChisel に、新色が登場。新たに加わったドロマイトメタリックは、トレイルで出会う岩肌を思わせる落ち着いたグレーに、メタリックの輝きを追加。自然との一体感を感じさせながらも、光を受けて鋭くきらめくその表情は、Chiselの持つ疾走感と高い走破性を静かに物語る。440,000(税込み)。

●スペシャライズドのホームページ

鳴らされても嫌な気持ちにならない!?自転車ベルが発売

140年変わらなかったベルの形を一新した革新的なKNOG(ノグ)のバイシクルベル「Oi=オイ」。オーストラリアのメルボルンを拠点とする同社が誕生140年のサイクルベルに革命を起こしたOiベルのニューモデル、Oi Prima(オイプリマ)を発売した。

世界で今まで400万個以上を販売し、2016年からの登場後ずっと人気であり続ける商品のニューモデル。新たに採用されたWAVETEKハンマーは、ナイロン素材を使用した新しいハンマー。波打った形状と柔らかい素材を使用し、より大きく、より長く、より安定した音を出せるように開発された。

より遠くへ届くような音の抜け感が特徴

耳に刺さるような嫌な音ではなく、前方や斜め上に広がる自然な音の飛び方で、鳴らされた人も鳴らす人も、嫌な気持ちがしないのが特徴だという。

SMALLサイズ=ハンドル径 22.2mm
LARGE:サイズ=ハンドル径 25.4mm/26mm/31.8mm
COLOR=ANTHRACITE(アンスラサイト) / PRIMER GREY(プライマー グレー)
価格 : 4,290円 (税込)

●KNOGの日本語ホームページ