ツール・ド・フランスさいたまが3年ぶり、11月6日開催へ

2022ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムが11月6日、さいたま新都心駅周辺で開催されることが4月8日に発表された。世界最大の自転車レース、ツール・ド・フランスの名を冠したクリテリウムイベントとして2013年に始まった。2020、2021年はコロナ禍により開催を断念。2022年は3年ぶり8回目の大会となる。

2017ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム ©Yuzuru SUNADA

ツール・ド・フランスが持つ価値とメッセージが日本で目撃できる

ツール・ド・フランスを主催するA.S.O.は世界各国でさまざまなスポーツイベントを開催するが、ツール・ド・フランスの名を冠した大会として2013年に始まったのが「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」だ。

その夏に開催されたツール・ド・フランスで総合優勝を果たしたり、各賞を獲得するなど大活躍したプロロード選手が出場する。厳密に言えばツール・ド・フランスの一部分がさいたまで開催されるということではないが、ツール・ド・フランスで激闘を展開した選手が来日すること、それと同時にツール・ド・フランスのエッセンスが持ち込まれ、日本にいながらにしてその興奮と感動が味わえるのが魅力。

欧州チャンピオンのトレンティン、パリを制したクリストフ、世界チャンピオンのバルベルデ、清水勇人さいたま市長、マイヨジョーヌのトーマス、キッテル、ニーバリ © Yuzuru SUNADA

さいたま大会は「パリ・シャンゼリゼの次のステージ」とも呼ばれる。世界190カ国に国際中継されるグローバルなツール・ド・フランスブランドをそのままに、看板などの小道具もツール・ド・フランスで使われたものが持ち込まれる。舞台はさいたま新都心の高層ビル群。距離の短い周回コースとして設定され、沿道に立てば世界最高峰のスピード感が味わえる。

有観客開催は確実で、華やかなロードシーン再来も

2022年のコースはコロナ以前に開催された2019年と同様になり、さいたまスーパーアリーナを貫通する。これまでの「観る大会」から「参加する大会」へとさらなる魅力を加えていく計画で、大会前の一週間は「クリテリウムウィーク」としてフランス文化を体験するイベントなどを開催しつつ、大会前日と当日は「サイクルフェスタ」や食を楽しむ「さいたまるしぇ」などを展開する。

来日選手も2019年と同規模の選手数が集まる見込みで、総合優勝者や複数のステージ優勝を挙げた選手の来日が期待される。世界的に見ればコロナ禍が一段落した現在、国を隔てた際の隔離期間が免除されたことで開催に大きく前進した。

3年ぶりのツール・ド・フランスさいたまの開催が、さいたま市で発表された

マルセル・キッテルが大会アンバサダーに

ツール・ド・フランスさいたまの大会アンバサダーには、日本でもファンが多い元プロ選手、マルセル・キッテルが就任した。現役時代は5回の参加歴があり、2014年は優勝を果たした。2019年も大会アンバサダーを務め、大会の盛り上げに一役買った。2022年も来日する予定だという。

ツール・ド・フランス2014第1ステージで優勝してマイヨジョーヌを獲得したマルセル・キッテル。第2ステージで脱落しても笑顔で声援に応える

●ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムのホームページ

予測、認知を促す独自レンズ…ULTRA LENS for CYCLINGシリーズ

自転車ロードレースチームの宇都宮ブリッツェンと、産業安全用保護具・スポーツ用各種アイウェア・眼鏡・光学機器などの製造販売する山本光学が共同開発した新モデルSTRIX D.A.が4月15日から販売を開始する。

宇都宮ブリッツェンの増田成幸らがテストした

ロードバイクで安全に走行することを目的として開発されたULTRA LENS for CYCLINGシリーズ

『ULTRA LENS for CYCLING(ウルトラレンズ・フォー・サイクリング)』は、 安全にロードバイクで走行するために、 路面の状況を的確にライダーに伝えてくれるレンズ。単に視界を暗くして眩しさを抑える従来のサングラスでは、眼に入る情報量は全体的に落ちてしまう。山本光学では「安全な走行のためには、視界を妨げる眩しさを抑えつつも、必要な情報はしっかりと眼に届けることが必要ではないか」という仮説のもと、自転車ロードレースのプロチーム、宇都宮ブリッツェンの選手とともに「安全な走行のために見るべきポイント(情報)とはなにか」「必要な情報をどのようにライダーに伝えるのがいいのか」を繰り返しテストし、共同でレンズを開発した。

ULTRA LENS for CYCLING搭載モデル・STRIX D.A.

ロードバイクの走行中に最も怖いのは「落車」。このリスクはプロも一般のライダーも同じだ。落車を防ぐために路面の状況をはっきりと見せてライダーが認識しやすくすることで、予測や認知を促し、素早くスムーズに判断・操作へとつなげやすくした。

さらに日本のロードバイク乗車環境に多い「峠道の木陰」などでも路面が暗く感じにくいよう、レンズを明るめに設定している。

同レンズは、2022年新モデルとして発売されるフレーム、STRIX D.A(ストリックス・ディーエー)をはじめとした5品番に搭載して販売。

ULTRA LENS for CYCLING搭載モデル・Airless-Core

見るべき路面のポイントを伝えてくれる…増田成幸

テストを行う宇都宮ブリッツェンの増田成幸

「ロードバイクの走行は認知・判断・操作の繰り返しです。プロ選手は認知とその前に存在する予測の能力が優れていることで、その後の早くスムーズな判断・操作へとつなげているため、ハイスピードの集団でも安全に走行できます」と、今回の開発に携わった宇都宮ブリッツェンの増田成幸。

「ULTRA LENS for CYCLINGは選手が予測・認知のために気にしている、見るべき路面のポイントを着用したライダーに伝えてくれます。 日本の道路環境で非常に使いやすいレンズができあがりました。落車なく安全にライディングを終えることはプロ・アマ問わずすべてのライダーにとって一番重要なことです」

新モデル『STRIX D.A.』などは4月15日からSWANS直営店、 SWANS PARTNER STORE、 SWANS公式オンラインショップ、 全国のスポーツ用品店・眼鏡店で発売される。

STX DA-4417 BK。20,900円(税込)
FO-4417 MBK。24,200円(税込)
EN8-4417 MEBK。18,700円(税込)

●SWANSのホームページ

新型ハイエンドGPSサイクルコンピューター、GIANTのDASH 200シリーズ

ジャイアントが新型ハイエンドGPSサイクルコンピューター「DASH M200」「DASH L200」を4月下旬に発売する。このDASH 200シリーズは、Stages Cyclingとのパートナーシップで設計され、バイクエクスチェンジ・ジェイコの選手も使用する。

データフィールドを表示するDASH L200

鮮やかなフルカラースクリーン、サイクリング専用マップ、充実したトレーニング機能を備えたDASH 200シリーズは、スマートプロファイル機能により、あらゆるバイクで簡単に操作できる。また「Stages Cycling APP」を使うことでバイクの特性に合わせたデータフィールドの設定が可能で、市場で最も高いカスタマイズ性能を持つサイクルコンピューター。

WiFi経由で「Stages Cycling APP」に接続すると、ワークアウト、コース、マップデータを「DASH」に簡単に追加可能で、TrainingPeaksやStravaなどのサードパーティアプリともライドデータを同期できる。「DASH M200/L200」ともに縦表示(ランドスケープモード)と横表示(ポートレートモード)が可能で、対応する1/4回転式マウントが標準で付属する。

IP57防塵・防水性能

コンパクトな「DASH M200」は、フルカラー2.2インチディスプレイ、16GBのストレージ、重量は77g。大画面の「DASH L200」は、2.7インチディスプレイを搭載し、重量は105g。

バイクエクスチェンジ・ジェイコがワールドツアーで使用

「DASH」は、GIANTがスポンサーを務めるバイクエクスチェンジ・ジェイコのライダーがレースで使用して勝利するなど、すでにワールドツアーで成功を修めている。

Stagesとしては第3世代のヘッドユニットとなる「DASH 200シリーズ」は、ジャイアントとの協力で設計・製造された最初の製品。

DASH L200(左)とDASH M200

「Stagesは数年前から、スマートバイクや業務用インドアバイクの製造パートナーとしてジャイアントグループと提携しており、今回サイクルコンピューターにまでパートナーシップを拡大できた」とStages Cyclingの製品担当であるパット・ワーナー。

「ジャイアントは製品開発と業界経験でプロジェクトに貴重な見識を、Stagesはトレーニングやソフトウェアの専門知識をもたらし、商社の強みが組み合わさることにより、優れた製品をユーザーへ提供することができます」と語る。

別売りマウントに取り付けたDASH M200

ジャイアントのギアプロダクト&マーケティング責任者であるジェフ・シュナイダーは、「我々はStagesのチームと素晴らしい協力関係を築いており、彼らが過去10年間に成し遂げたことに多大な敬意を抱いています。この新世代サイクルコンピューターを市場に送り出すために彼らと提携することで、両社の強みが一つになりました。この協力により、E-bikeカテゴリーを含むGIANTのすべてのバイクに明確で適切な走行データを提供でき、クラス最高のサイクルコンピューターが誕生したことは間違いありません」とコメント。

DASH M200/L200用コンピューターマウント専用のGoProマウント。1650円

DASH M200は3万8500円、DASH L200は4万8400円。別売りでマウントなども用意される。

●ジャイアントのホームページ

パールイズミとアバハウスがコラボした自転車通勤アパレル

パールイズミはサイクリストやコミューターに、スポーツバイクとファッションをシームレスに楽しんでもらうべく、新タグライン「IN THE CITY」を掲げて、洗練されたライフスタイルを提案するファッションブランドABAHOUSE(アバハウス)と、自転車通勤に対応した高機能セットアップを共同開発した。

ABAHOUSEの洗練されたファッション性と、パールイズミの自転車専用ウエアとしての機能、そしてサイクルコミュニティ「CC TOKYO」の監修により、リアルなユーザー視点での声を反映した、ビジネスシーンにも対応するマルチな次世代セットアップが完成した。

ABAHOUSEらしいスタイリッシュでスマートなシルエットのジャケットとイージーテーパードパンツの組み合わせで、自転車通勤はもちろんビジネスからカジュアルまでマルチに使用できるセットアップ。自転車で通勤後にそのままのスタイルで仕事ができる機能性とファッション性を目指したという。

素材には高い伸縮性を持つ2WAYストレッチタイプの生地を採用。耐摩耗性や引き裂き強度に優れたコーデュラの糸を使用していて、撥水性やウォッシャブル性能も兼ね備えている。

ジャケット3万3000円、パンツ1万6500円。アバハウスインターナショナル公式オンラインストアと店頭で発売中。

乗車姿勢でも肩口にストレスがかかりにくいスプリットラグラン仕様
走行風を取り込み、ムレや暑さを防ぐ、脇から袖部分に搭載されたベンチレーション
ライド中でも使いやすい角度に配置した背面両サイドの横ポケット
夜間走行の安全対策として、乗車時以外はジャケットの内側に折りたためるリフレクターを装備

●アバハウスの詳細ページ

最新パッドを内装させたパールイズミのパンツ&タイツ

パールイズミが2022 年春夏商品として新型パッド3D-Xを採用した「スピード ビブ パンツ」「プリザーブ バイク タイツ」をサイクルショップやスポーツ用品店などで発売する。

スピード ビブ パンツ / T280-3DX

スピード ビブ パンツ

ロードバイクの有効速度域に特化して開発された空気抵抗軽減素材「スピードセンサーⅡ」を 採用した、常にハイパフォーマンスを求めるサイクリストのために作られたビブパンツ。パッドは身体と一体化するより高いフィット感と柔らかなクッション性を両立させた最新モデル「3D-エックス」を使用している。

スピード ビブ パンツ / T280-3DX(背面)

スピード ビブ パンツ / T280-3DX
【カラー】2. ブラック
【価格】18,700円(税込)
【サイズ】S, M, L, XL
【パッド】3DX
【素材】スピードセンサーⅡ
【商品特徴】
□ 空気抵抗を軽減する素材「スピードセンサーⅡ」を適所に配置
□ 涼しく、日焼けしにくい素材「コールドシェイド」採用
□ 腹部の圧迫感が少ないビブ仕様
□ スムーズなペダリングを追求した前側中心に縫い目のない設計
□ 3D-X:着用感の少ないフィット感と柔らかなクッション性を両立した新型パッド

着用感の少ない軽量薄手のビブ(肩ひも部)

プリザーブ バイク タイツ

筋肉や関節を安定させて高いパフォーマンスを引き出す自転車用サポートタイツ。素材はUVカット機能を持ち、太陽光を遮蔽して衣服内温度の上昇を抑えるコールドシェイドを採用。パッドは身体と一体化するより高いフィット感と柔らかなクッション性を両立させた最新モデル「3D-エックス」を使用している。

プリザーブ バイク タイツ / 928-3DX
【カラー】5. ブラック
【価格】18,700 円(税込)
【サイズ】S, M, L, XL
【パッド】3DX
【商品特徴】
□ 涼しく、日焼けしにくい素材「コールドシェイド」採用
□ サポート部位裏側にパワーメッシュ採用
□ 裾が柔らかく伸びがいい、裾ファスナーなし仕様
□ ウエスト紐付き

スムーズなペダリングを実現する膝に角度をつけたクランクカット採用
前側中心に縫い目のない動きやすいパタ ーン

●パールイズミのホームページ

トレックが米TIME誌「世界で最も影響力のある企業」100選に

トレックは、米TIME誌「世界で最も影響力のある企業100選」の2022年度版に選出された。

「世界で最も影響力のある100人」で広く知られる同誌は、2021年より企業版の発表を開始。世界各地の編集者、特派員、業界専門家から推薦を受けた何百もの企業を、影響力・革新性・先進性・成長性といった項目で評価して最終選定している。

気候変動が深刻化する中、バイクブランドで唯一サステナビリティ活動に積極的に取り組むトレックの姿勢が高く評価された。また、自社の二酸化炭素排出量の調査結果を公開し、環境不可を減らすための下記の取り組みを紹介している、2021年公開の「サステナビリティレポート2021」が特に注目された。

環境負荷を減らすためトレックが注力する10の分野

①バイクの利用率を上げる
②シェアバイクの利用を拡大する
③梱包材からプラスチックをなくす
④新しいトレイル作りと保護
⑤廃棄物のない製造施設を作る
⑥代替材料への依存度を高める
⑦出張を減らす
⑧再生エネルギーへの依存度を高める
⑨店舗への配送を一括化
⑩空輸の利用を減らす

例えば”⑥代替材料への依存度を高める”の取り組みのひとつとして、ボトルケージ・グリップなどの一部製品で漁網の再利用素材を使用。海に大量に廃棄される漁網は、自然に分解されず海洋生物に悪影響を与え、大きな問題となっている。トレックは漁網の再利用により、海洋プラスチックの削減に取り組んでいる。

日本においては、Trek Bicycle金沢(2022年3月オープン)でサステナビリティコーナーを展開。リサイクル素材を用いた展示什器を使い、ブランドとしての取り組みを紹介している。今後、順次全店に展開予定。

2022年夏には、これらの進捗と新たな取り組みを記載した第二弾のレポートをリリースする。トレックは今後も、地球環境と社会に貢献するバイクブランドとしての取り組みを続けて行きたいという。

■トレックのサステナビリティレポート2021
■「世界で最も影響力のある100社」2022年度版