スポーツバイクをやめてしまう人には共通点が3つある

全国各地でサイクルツーリズム事業を展開する一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパンが、2020年2月に実施した「エントリーユーザー離脱実態調査」の結果を発表した。

エントリーユーザー離脱実態調査について

ルーツ・スポーツ・ジャパンはスポーツ自転車(※1)所有者である 1483人を対象に「エントリーユーザー離脱実態(※2)調査」を行った。この調査は、スポーツ自転車を始めたばかりのエントリーユーザー層が抱えている悩みやスポーツ自転車に乗らなくなってしまう理由を可視化し、スポーツ自転車を続けるにあたっての障壁を取り除くことでエントリーユーザーにとって優しく楽しい環境を創ることを目的に実施した。

※1「スポーツ自転車…ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイクなど、シティサイクルを除く自転車のタイプのこと ※2「離脱」…スポーツ自転車に乗ることをやめると一度でも決意した状態

エントリーユーザーの離脱実態

この調査結果から、スポーツ自転車に乗らなくなってしまった人のうち、約60%が2年以内に乗らなくなったことが明らかになった。さらにそのうちの6割(乗らなくなった人全体の 37%)はスポーツ自転車をはじめてから1年~2年の間に乗らなくなってしまったこともわかった。

スポーツ自転車から「離脱」してしまう人の共通点

スポーツ自転車に乗らなくなってしまう人に共通していたことは「景色のいいところやグルメスポットに行きたいが、そこまで行くのが大変・行き方が分からない」「仲間がいなくてモチベーションが続かない」「乗るまでの過程がおっくう」といった悩みを抱えている。

スポーツ自転車の「離脱」を減らすために

スポーツ自転車所有者が自転車に乗らなくなってしまう事態を防ぐために、「自転車に乗る目的を見いだせるサービス(新しい景色、風景、グルメなどを体験できる)」「同じ力量、レベル、目的を持った仲間と走れるサービス」「安全かつ気軽に乗ることができるサービス」を自転車購入から2年以内の人(特に自転車歴1年~2年以内の人)に届けることが自転車を楽しみ続けてもらうために重要であるということがわかった。

●調査結果の詳細サイト
●ツール・ド・ニッポンのホームページ

調査結果を受けて実施される参加無料の初級者向けサイクリングツアーも

雨の時にレーシングパンツの上に着用するレインパンツ

パールイズミは2020年春夏新商品として「レイン オーバーパンツ」をサイクルショップやスポーツ用品店などで発売する。

「レイン オーバー パンツ」は、雨天時のライドにレーサーパンツの上に重ねて着用できるパッドのないオーバーパンツ。防水ストレッチ性素材が、動きやすさはそのままに雨水をブロックする。

コンパクトにたたんで携帯できるポケッタブル仕様なので、突然の雨対策や防風性を活かした防寒アイテムとしても使える。製品の特性上、完全防水ではない。

2360 / レイン オーバー パンツ
【 カラー 】 1. ブラック
【 価 格 】 1万2800 円(税抜)
【 サ イ ズ 】 M, L, XL

防水ストレッチ性素 材が雨水をブロック
小さく畳んでポケッ トに収納 ポケッタブル仕様 (W110×H140mm) 腰部内側に収納用 ポケットを装備

●パールイズミのホームページ

VC福岡がジャパンプロツアー開幕で一部トレーニング再開

国内最高峰ロードレースシリーズ「ジャパンプロツアー」が、7月に開幕することになり、九州地方を拠点とするVC福岡が一部トレーニングなどの活動を再開する。 

コロナ影響中の選手たちの想い
一時はシーズンがこのまま開始することなく終わってしまうことも覚悟するほど先が見えない状況だった。まだ油断は許さない時期ではあるが、スタート地点が見え、今はその高まる気持ちを冷静にコントロールしながら、レースまであと1カ月準備を進めていきたいという。 

VC福岡の感染防止策
・トレーニング前の検温の実施
・体調及び行動管理の徹底
・店舗(コンビニエンスストア等)利用をする際のマスク着用
・店内が密集とならないよう大人数での店舗利用を控える
・店内に一定時間以上の滞在をしない
・集合、 解散時のミーティング時間の短縮

未来に向けた宣言
サイクルロードレースを通じて、地域そして人々に楽しみと活力を与える存在となれるよう精進します。一方でコロナウィルスの脅威とも共存していかねばならない新たな社会を迎え、より注意深く、謙虚な姿勢で競技に取り組んで参りたいと考えております。

2020年 ジャパンプロツアー スケジュール
・7月4日~5日
西日本ロードクラシック広島大会 (広島中央森林公園)
・7月23日~24日
東日本ロードクラシック群馬大会 (群馬サイクルスポーツセンター)
・8月8日~9日
宇都宮クリテリウム(栃木県宇都宮市)
宇都宮ロードレース
・8月22日~23日
群馬ロードレース (群馬サイクルスポーツセンター)
・9月5日~6日
チームタイムトライアルチャンピオンシップ (栃木県渡良瀬遊水地)
タイムトライアルチャンピオンシップ
・9月12日~13日
南魚沼ロードレース(新潟県南魚沼市)
・9月26日~27日
チームタイムトライアル (山口県山口市)
秋吉台カルストロードレース (山口県美祢市)
・10月10日~11日
群馬ロードレース (群馬サイクルスポーツセンター)
・10月31日
相模原クリテリウム(神奈川県相模原市)

【レースカレンダーURL】5月25日時点
https://www.jbcf.or.jp/information/157

<VC福岡>
http://www.vc-fukuoka.com/

<問い合わせ先>
http://www.vc-fukuoka.com/inquiry-2/

宇都宮市森林公園内にMTBコース…しかも無料で楽しめる

宇森・サイクル・恵・ウイズ共同事業体の代表会社であるサイクルスポーツマネージメントが栃木県宇都宮市より指定管理を受託している宇都宮市森林公園内にマウンテンバイクのコースを設置した。無料で利用できる。

コースは1周100mの周回コース。小さい子どもやマウンテンバイク初心者でも、安全に楽しむことのできる難易度となっている。また、マウンテンバイクを持っていない人も同公園内にある宇都宮市サイクリングターミナルでレンタサイクルを借りて走ることができる。 

世界におけるオフロードバイク市場では、ロードバイク以上の需要があると言われているが、日本国内では走行できるフィールドが限られることから普及が進まない現実があった。 

こうした常設コースの設置は、潜在需要の掘り起こしにつながることや、不安定なオフロードコースで身につけるライディングスキル向上などの効果が期待できる。 

コース設計においては、栃木県マウンテンバイク協会が協力した。

「将来的に、このコースから巣立ったジュニアが宇都宮ブリッツェンの選手にステップアップしてくれることを願いながら、コースを運営していきたい」と同社。
「ぜひ、ご家族でお越しいただき、自然豊かな宇都宮市森林公園とマウンテンバイクコースを思い切りお楽しみください」

■場所:宇都宮市森林公園
〒321-0342 栃木県宇都宮市福岡町1074-1 サイクリングターミナル
■利用料金:無料
■その他:利用の際にはコース内に設置した注意書きをご覧いただき、事故・怪我などに十分お気をつけてご利用ください。

ベルギービールウィークエンド2020日比谷は開催中止

新型コロナウイルス感染拡大防止、来場者の安全面を考慮し、6月25日〜28日に予定されていたベルギービールウィークエンド2020日比谷は開催を中止した。5月26日に主催者が発表した。

2020年のベルギービールウィークエンドは、すでに延期が発表されている8月の名古屋、9月の大阪と東京の3会場での開催を目指し、来場者の安全面を考慮した運営方法を検討していくという。

今後の予定に関しては、新型コロナウイルスの感染状況を注視しながら発表したいという。

●ベルギービールウィークエンドのホームページ

コロナ後は自転車通勤激増でこれまで以上に注意が必要

NPO自転車活用推進研究会が自転車専門誌のバイシクルクラブと共同で、新型コロナウイルスの感染拡大対策の一つとして増えつつある自転車利用の現在と、コロナ収束後の自転車利用を予測し、どのような対策が必要かを模索するためのアンケートを行った。

2020年5月15日12時から5月19日24時までの間に1652件の回答があった。

今回のアンケートは自転車愛好家を中心としたデータで、さらに詳しい分析をするにはまだ時間が必要で、全貌を把握するにはもう少し時間がかかるという。ただ、単純に以下2つの質問から、コロナ蔓延前と経済活動再開後での交通手段の比較を集計すると、明らかな自転車へ通勤・通学へのシフトがみられた。

・コロナウイルス蔓延前の通勤、通学の主な交通手段はなんですか?
自転車利用率 全国37.6%  東京37.6%

・今後、経済活動が再開した場合、通勤や通学の主な交通手段はどうされますか?
自転車利用率 全国50.9%  東京54.3%

この結果から、公共交通機関から3密を避けられる自転車利用へシフトする人口が存在するといえる。ただ、今回のアンケート結果は30~40歳代を中心としていて、学生など10~20歳代の動向も追加で調べる必要があるという。

ここで東京を取り上げたのは、各都市を比較して自転車利用率の上昇が高いからだとも。普段から自転車利用が比較的多い大阪や愛知などに比べ、いままで東京は道路事情、駐輪場や会社の制度など通勤に自転車を利用する条件がそろっていないために、自転車通勤しにくいかった傾向がある。ただ、この時代の変化で自転車の利用が注目され、急激な変化が起きようとしている。

あくまでも愛好家のデータだが、増加する可能性は高い。
安全で快適な通行空間の整備は喫緊の課題だ
(自転車活用推進研究会小林成基)

特に東京のデータに顕著ですが、自粛解禁のタイミングでコロナ前に比べ電車通勤が約17%減り、自転車が同じくらい増えるという結果は恐怖を感じる。自転車の健全な活用を推進する立場としてはたいへんにうれしいことだが、この急激な変化で「健全」を維持することは至難とも思えるからだ。

東京の1日あたりの電車利用者はJR、地下鉄だけみても、京浜東北線約1500万人、山手線約1580万人、中央総武線約1950万人、東京メトロ9路線で約742万人、都営4路線で約282万人、私鉄を含めこれらと重複が多いのだが、人口の4倍にも当たる延べ約6000万人もの人が電車を利用していることになる。

今回のアンケートで、男性の40、50代の回答者が多いので、これらの路線の乗客で該当する割合を計算すると、約14%に当たる。実に約840万人。1日に20時間稼働しているから、単純計算では1時間に約42万人、その17%は約7万人である。そんなにも多くの人が新たに自転車通勤を始めたとしたら……。このデータは自転車愛好家のアンケートをベースにしているという前提なので、おおげさかもしれないが、想像を絶する明日がやってくるかも知れない。

海外の都市で、急増する自転車通行に備えて車線を変更したり、専用通行帯を整備し始めているのは、需要爆発が見えてきているからだ。パンデミック(世界的な感染拡大)は街の自転車にも伝播しつつある。シンプルでわかりやすいルールの徹底、そして安全で快適な通行空間の整備は喫緊の課題だと言えよう。

●NPO法人自転車活用推進研究会のホームページ
●バイシクルクラブの詳細ホームページ