卓球の新リーグ「Tリーグ」を運営する一般社団法人Tリーグが、2018年10月に始まる「Tリーグ」の参加チームを発表して、その目標などを2月7日に都内で明らかにした。
Tリーグは2018年秋にスタートするTリーグ2018〜2019シーズンの開幕へ向けた加入チームの応募を2017年11月30日に終了。この応募には男女合わせ20件以上の問い合わせがあり、男女ともに予定チーム数を超える申し込みがあった。選考において事業性や地方自治体との連携体制などを考慮し、新規参入チーム(男女各4チーム)を決定した。
男子リーグは水谷隼や張本智和がいる木下グループ(東京都)、チーム岡山(岡山県)、チームさいたま(埼玉県)、琉球アスティーダ(沖縄県)。女子リーグは木下グループ(神奈川県)、トップ名古屋(名古屋市)、早田ひなが所属する日本生命(大阪府)、日本ペイントホールディングス(大阪市)。
Tリーグ構想は日本に存在する複数の卓球チームが参加する卓球リーグだ。世界レベルのプロ選手を擁するトップチームから、趣味でプレーする地域のチームまでがTリーグの各カテゴリーに分かれて存在することになる。これは1部から16部までのピラミッド型になっているドイツの卓球リーグを参考にしているという。ドイツではこの中で1・2部が「ブンデスリーガ」と呼ばれ、全国規模で多くのプロ選手、海外選手がプレーしている。
「このTリーグ構想は今後、議論を深めながら、数年の時間をかけて順次実現に向けて進めていきたい」と藤重貞慶理事長。
新リーグの理念として3つを掲げる。
「世界ナンバーワンの卓球リーグを実現する」
世界最高水準のプレーが展開するリーグで日本選手の強化育成を加速化。地域密着型の下部カテゴリーから実力を高めてレベルアップを目指すことで選手育成を促進させる。
「卓球のスポーツビジネス価値を高める」
卓球ファン層拡大や卓球関連ビジネスを拡大させ、選手が不安なく競技活動に打ち込める環境作りを創世する。
「卓球を通じて人生を豊にする」
卓球を身近なスポーツとしてさまざまな世代の人に普及させることで、地域の活性化と健康寿命の延伸に貢献する。
発表記者会見には、リオ五輪男子団体で銅メダルを獲得した丹羽孝希、全日本卓球選手権で女子シングルスベスト8、女子ダブルスでは「みまひな」ペアとして伊藤美誠とともに優勝を果たした早田ひなが登場。
ドイツのブンデスリーガに参戦した経験がある丹羽は、「ドイツは移動が大変だった。日本でTリーグが開幕したら移動が楽で、国内にいながらトップ選手とやれるのがメリット」と意気込む。
「Tリーグをたくさんの人に観戦してもらって卓球の楽しさを知ってほしいと思います」と早田。
世界のトップ選手が参戦する可能性も高く、早田は実現すれば中国の元世界ランキング1位、丁寧(りんりん)と再戦したいという。2016年のジャパンオープンではベスト8で対戦して敗北したが、地元日本の大声援が力になったといい、さらに観衆が後押ししてくれればもっといい試合ができると手応えを感じている。
「Tリーグに参戦してもっともっと強くなって、東京五輪では団体と個人で金メダルを取れるように頑張りたいです」
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