ドリュー・モレが総合5位…ニュージーランド・サイクルクラシック

ニュージーランド・サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2)は1月15日、ウェリントンでクリテリウム形式の第5ステージが行われ、KINAN Racing Teamのドリュー・モレが総合5位になった。

ニュージーランド・サイクルクラシック第5ステージ ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

KINAN Racing Teamの2023年開幕戦で。第3ステージ以降個人総合争いに加わっていたドリュー・モレが5位で大会を終えた。

11日から始まった大会は、前半3日間をウェリントン郊外のマスタートンで、後半の2日間を首都ウェリントンをそれぞれ基点にしてレースを行ってきた。最後を飾る第5ステージは、ウェリントン中心街・セントラルウェリントンに設けられた1.6kmの周回コースを走る。明確なレース距離設定はせず、スタートから1時間にプラスして3周回走ってフィニッシュとなる。クリテリウム方式のレースで、テクニカルなコースレイアウトでのハイスピードバトルが繰り広げられる。

第4ステージまでを終えて、KINAN Racing Teamはドリュー・モレがチーム最上位の個人総合5位。同4位・6位の選手とそれぞれ僅差であることから、上位フィニッシュにかけてはまだまだ気が抜けない状況。今大会は体調不良者がプロトン内で続出しているが、KINANメンバーも例外ではなく、ここまでにリタイアしている2選手に加えて、スプリントで魅せてきた孫崎大樹が大事をとって最終ステージを回避することに。

ニュージーランド・サイクルクラシック第5ステージ ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

3選手で迎えたレースは、クリテリウムらしくスタート直後から高速状態。これに続けない選手たちがひとり、またひとりと脱落していく中、KINANメンバーはしっかりと集団内をキープ。ときおり前方に顔を見せる場面もあり、全5ステージの完走へ意欲的。スタートから30分を過ぎたあたりから、リーダーチームのボルトンエクイティース・ブラックスポークプロサイクリングがコントロールを本格化させ、同様にスプリント狙いのチームも前線へ。逃げの動きは見られないまま、1時間が経過し、フィニッシュへ向けた3周回に移った。

安全圏でレースを進めてきたKINANメンバーだが、個人総合上位をきっちり占めたいドリューは少しずつ前方へ。激しい位置取り争いも冷静に対処し、スプリンター陣が争う後ろを押さえてハイスピードレースを走り切った。同じくトマ・ルバ、山本元喜もステージを完了。KINAN Racing Teamは3選手の完走で、今大会を終えることとなった。

ニュージーランド・サイクルクラシック第5ステージ ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

最終的に、ドリューは個人総合5位を維持。ニュージーランド勢が地元レースで力を発揮するなか、日本から唯一参戦するチームとして気を吐いた。シーズン初戦でリザルトはもとより、各選手が一様にコンディションの良さを確認し、先々に控えるレースへ向けて十分な収穫を得ている。

3年ぶりのニュージーランド・サイクルクラシックを戦い終えたチームは、16日に帰国。レースにイベントに、続々決定しているチーム活動に向けて準備を進めていく。

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孫崎大樹6位、山本元喜アタック…NZクラシック第4ステージ

KINAN Racing Teamの孫崎大樹が1月14日にミラマー・サーキット〜ウェリントン間の126kmで行われたニュージーランド・サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2)第4ステージで6位になった。

ニュージーランド・サイクルクラシック第4ステージ ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

ニュージーランド・サイクルクラシックは後半戦へ。1月14日は第4ステージが行われ、テクニカルなコースレイアウトでのスプリントフィニッシュで孫崎がチーム最上位の6位。フィニッシュ目の前でクラッシュが発生し、集団前方が割れたこともあり、優勝争いへわずかに届かず悔しい結果に。また、山本元喜が前半から先頭グループに加わってレースをリードした。

前日に行われた第3ステージは今大会の最難関。アドミラル・ヒルの頂上へ向かっての争いでは、ドリュー・モレが4位。個人総合では5位へと上げて、残り2ステージでさらなるジャンプアップの機会をうかがう構え。一方で、プロトン内で多発する体調不良に、KINANメンバーも2選手が大会を離脱。ここからは4人で戦っていくこととなる。

山本元喜がニュージーランド・サイクルクラシック第4ステージで飛び出す ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

その第4ステージは、ウェリントン湾に突き出たミラマー半島を周回。10.5kmのコースは、序盤で急坂が待ち受け、直後のダウンヒルはテクニカル。それからは半島の輪郭に沿って海沿いを進む。この日は風が強く、集団内でのポジション次第で後方へ取り残される危険性も。KINANメンバーも常時前方をキープすることを心掛けた。

12周回・126kmに設定されたレースは、予想通り序盤からハイペースで進行。そのスピードに集団が縦長になる中、トマ・ルバや山本元喜が前線をチェック。個人総合上位陣が動く場面も見られ、そこではドリューがみずから前に出て対応した。

形勢が固まったのは3周目から4周目にかけて。逃げ狙いの動きに山本がジョインし、4選手による先頭グループに。メイン集団はスプリントを狙うチームを中心にコントロールが始まって、山本らは1分ほどのリードを得る。この状態がしばらく続き、メイン集団待機のKINANメンバーは孫崎のスプリントを見越して前方に位置を固める。

山本ら4人の逃げは9周目まで続いたが、この頃にはメイン集団のスピードも上がっており、その差は数十秒に。10周目に入る時点で先頭は山本ともう1人に絞られたが、この周のなかばで山本もメイン集団へと戻る。そこからはトマとドリューが孫崎を集団先頭近くまで引き上げ、スプリントに向けた態勢を整えていった。

 勝負できる状況を作り出して迎えた最終周回。スプリンター陣の主導権争いに孫崎も加わる。ライバルとなりうる選手をチェックしながらポジションを上げて、最終局面へ。しかし、フィニッシュ前数百メートルのテクニカルなレイアウトで、激化したプロトン内ではクラッシュが発生。これを回避した孫崎だったが、スピードを失い、前に位置する選手たちまでは届かず。最後の200mで猛追したが、6位でのフィニッシュだった。

孫崎大樹がニュージーランド・サイクルクラシック第4ステージで6位 ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

第2ステージの4位を機に他チームからのマークも厳しくなる中で、再びの好勝負。リザルトこそ落としたものの、今大会のスプリンター勢に負けない走りができることを改めて認識したレースとなり、残る1ステージにすべてを賭けることとなる。

ドリュー、トマも問題なくメイン集団でレースを終え、逃げで魅せた山本もフィニッシュ。4人で最後のステージへと駒を進める。ドリューは個人総合で5位をキープしている。

5ステージで争われる大会は、いよいよ最終日。最後を飾るのは首都ウェリントン中心街でのクリテリウム。1.6kmのサーキットで全周回数・距離は定めず、スタートから1時間プラス3周回走ってフィニッシュとなる。長い直線と高速コーナーが特徴のコースセッティングで、この大会にふさわしい華やかなフィナーレとなりそうだ。

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体調不良者続出のNZクラシックは最難関ステージでキナンも苦戦

ニュージーランド・サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2)は1月13日、マスタートン〜テ・ワラウ-アドミラル・ヒル間の155.5kmで第3ステージが行われ、キナンレーシングはドリュー・モレが4位、ライアン・カバナと新城雄大がリタイアした。

ニュージーランド・サイクルクラシック第3ステージ ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

大会最難関のアドミラル・ヒルの頂上にフィニッシュする重要な1日は、ドリュー・モレが4位でフィニッシュ。個人総合では5位に浮上。残り2ステージでさらなるジャンプアップを目指す。

開幕からの2ステージは連続での上位フィニッシュで、久々の南半球のレースでも存在感を発揮。ライアン・カバナが個人総合2位につけていることもあり、上位チームとしてプロトン内での位置取りを優位に進めている。

迎えた第3ステージは、この大会で最も難易度の高い山頂フィニッシュステージ。これまでの2日間と同様にマスタートンを出発したのち、起伏のある大周回を時計回りに2回。その後反対に1周回。最後に迎えるアドミラル・ヒルの上りは約10km。ところどころ短い下りもあり、細かい変化が上位争いにどう作用するかも見ものとなる。

そんなクイーンステージを前に、前夜から出場選手に体調不良者が続出。KINANメンバーも例外ではなく、腹痛や吐き気を訴える選手が出る。各チームが難しい状況となっていながら、レーススタートを迎えた。

ニュージーランド・サイクルクラシック第3ステージ ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

リアルスタート後に4人が飛び出してリードを始めると、リーダーチームのボルトンエクイティース・ブラックスポークプロサイクリングがメイン集団のペースメイクを開始。ペースが落ち着いたことで体調を崩している選手たちも何とか食らいつくが、登坂区間が始まると徐々に脱落。KINAN勢もこの2日間順調だったライアンと新城雄大のレース続行が厳しくなり、中盤に入る前にバイクを降りている。

これで4人となったKINAN勢だが、レース展開が淡々と進んでいることもあり、重要ポイントに向けて着々と状況を整えていく。最大で約5分まで広がった先頭4人とのタイム差もリーダーチームを中心に着実に縮めて、勝負のアドミラル・ヒルへと進んでいった。

いよいよやってきた最後の上り。各チームが主導権争いを繰り広げる中、集団のペースメイクを担ったのがKINANメンバー。孫崎大樹、山本元喜が牽引役となってスピードアップを図って、ドリューとトマ・ルバを前線へと引き上げる。その後ペースが緩んだタイミングで2選手がアタック。メイン集団との差が広がるのを見てドリューが追撃に出ると、数人で第2グループを形成。さらにその後ろではトマが続き、上位進出を図る。

ニュージーランド・サイクルクラシック第3ステージ ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

結果的に上りで抜け出した2選手のステージ優勝争いとなり、終盤追い込んだドリューは26秒差の4位。続いて、トマが実質のメイン集団でのフィニッシュとなり8位に。KINAN勢は途中でメンバーを失うピンチがあったものの、上位2選手を送り込む意地を見せた。

これらの結果により、個人総合でもドリューは5位に浮上。トップとの総合タイム差は36秒となっている。なお、体調不良の影響からか、このステージだけで17選手が今大会のプロトンから去っている(未出走、タイムアウト含む)。

翌14日の第4ステージからは、首都ウェリントンへと舞台を移動。ここまでは内陸部の丘陵地帯を走ってきたプロトンだが、次はウェリントン湾を見ながらの10.5km周回コースを12周する126kmのレース。平坦基調でスプリントフィニッシュが予想されるが、細かいコーナーが多いレイアウトとあり、集団内での位置取りが勝負を分けることになりそうだ。

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J SPORTSがグランツール、世界選手権、モニュメント4戦を中継

国内最大4チャンネルのスポーツテレビ局、J SPORTSが2023シーズン海外主要レースの中継ラインアップを決定した。2023年もツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャのグランツール全戦をはじめ、UCI世界選手権ロードレースやモニュメント4レースを放送する。

2022ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

女子レースは2022年よりもボリュームアップ

レースは放送に加え、パソコン、スマホ、タブレットで見られる動画配信サービス「J SPORTSオンデマンド」でも配信。またサイクルロードレースの楽しさをより多くの人に伝えるため、毎月1〜2番組、注目のレースを厳選し、J SPORTSサイクルロードレースの公式YouTubeチャンネルで無料LIVE配信する予定。

2023シーズンのサイクルロードレース中継は、1月17日に3年ぶりに開催されるツアー・ダウンアンダーで幕開け。初日のプロローグの模様は、無料放送/無料LIVE配信するとともに、J SPORTSのサイクルロードレース公式のYouTubeチャンネルでも無料で配信する。

2022ジロ・デ・イタリアを制したジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) ©Marco Alpozzi/LaPresse

欧州のロードレースが本格開幕を迎える3月以降は、ロードレースファンが熱狂するパリ~ルーベなど春のクラシックレースを中心に多数のレースを放送。また最も注目を集めるツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャのグランツールは全ステージを生中継&LIVE配信。 

レース中継以外にもワールドツアーを中心にレースのプレビュー、レビューを行う「月チャリ~#jspocycle NEWS~」や、解説でおなじみの中島康晴氏と辻啓氏が注目大会を徹底解説する新番組「ナカジケイの〇月誰クル?」など情報番組の充実化も図っています。 

史上最年少の22歳でブエルタ・ア・エスパーニャを制したエベネプール ©Unipublic Sprint Cycling Agency

サイクルロードレース優勝予想サービス「サイクル誰クル?」を2023年もJ SPORTSで生中継のあるレースを中心に開催。2023シーズンは年間総合表彰や、グランツールごとの表彰に加え、月単位での表彰も予定しているので、短期間での順位争いも楽しめる。注目選手や好調な選手に投票する、好きな選手や応援している選手に投票する、コース設定や選手の特徴・脚質を研究してランキング上位を目指すなど楽しみ方はさまざま。

J SPORTSのサイクルロードレース特集サイトの注目選手情報や、レース詳細ページをチェックしながら優勝予想に挑戦してみよう。 

2023年1月13日時点で放送が決定している大会のみを掲載。追加・変更は随時J SPORTSサイクルロードレース特集サイトで発表。 

●J SPORTSサイクルロードレース特集サイト

ティボー・ピノが2023シーズン限りで引退…ジロ・デ・イタリア参戦

3大ステージレース全てで区間勝利を挙げているグルパマFDJのティボー・ピノ(フランス)が、2023シーズンの終わりに引退すると報じられた2010年にプロデビューした32歳。

ティボー・ピノ © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

ジロ・デ・イタリア(5月6〜28日)に出場する予定で、7月のツール・ド・フランスにも参加したいという。ラストレースは10月末にイタリアで行われるイル・ロンバルディア。

フランス人がツール・ド・フランス総合優勝を期待した逸材

ツール・ド・フランスの総合優勝者を国籍別に見ると、地元フランス勢が36勝で、2位ベルギーの18勝を大きく引き離している。ところが1985年のベルナール・イノーを最後にフランスから総合優勝者が輩出されていない。すでに38年になる。つまり38歳以下のすべてのフランス人は自国選手がパリでマイヨジョーヌを着用するシーンを目撃したことがないのである。

2019ツール・ド・フランス第14ステージ。左から2人目がピノ。このステージで通算3勝目を挙げた ©ASO Pauline BALLET

1990年生まれのピノもフランス人優勝者を知らない世代の選手だ。近年のツール・ド・フランスで国民の期待を受けて、外国勢に真っ向から戦いを挑んで敗れた。

英雄的存在だったイノー以来となる「強いフランス人の出現」をフランス国民はいつも待ち望んでいた。そんなときに頭角を現したのがピノだ。

2012年にピノはツール・ド・フランス初出場を果たした。山岳コースの第8ステージで、ピノが後続の大集団からわずかに逃げ切り初優勝。一躍フランスの新星となり、イノー以来の優勝を期待された。

ティボー・ピノがイル・ロンバルディアで優勝 © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

翌2013年にピノは、山岳初日となるピレネーのポルトデパイエールからの下りで足がすくんで動かなくなった。これがスピード恐怖症だった。ピノはこの年途中リタイアするのだが、その後モータースポーツなどでスピード感を養い、現在は病を克服している。

2014年は総合優勝には絡めなかったが、激しい新人賞争いを展開し、ピノがバルデを抑えて獲得した。

ティボー・ピノが第99回ミラノ〜トリノで独走勝利 © LaPresse – Marco Alpozzi

孫崎大樹がニュージーランド・サイクルクラシック第2Sで4位

ニュージーランド・サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2)は1月12日、マスタートン〜マーティンバラ間の127.3kmで第2ステージが行われ、キナンレーシングに加入して2レース目の孫崎大樹が4位。残りステージに手ごたえをつかんだ。

孫崎大樹らキナン勢が積極的に展開する ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

KINAN Racing Teamが出場中のニュージーランド・サイクルクラシック第2ステージ。大会最初の平坦ステージで、セオリー通りのスプリント勝負。ここに孫崎がトライして4位でフィニッシュ。ステージ表彰台まであと一歩に迫った。個人総合ではライアン・カバナが2位をキープし、次のステージへと進めている。

嵐に見舞われ距離短縮となった第1ステージに続き、この日も雨が残る中でのレーススタートに。悪天候の中で2位に入ったライアンが個人総合でも同位置につけ、この日は繰り上げでポイント賞のグリーンジャージを着用して走る。

第2ステージは前日と同じくマスタートンをスタートし、南西に位置するマーティンバラにフィニッシュする127.3km。70km過ぎでマーティンバラの中心部に入ると、そこから7.1kmの周回コースを9周。主だって目立つアップダウンがないことから、スプリントでのステージ優勝争いが予想された。

しばしのニュートラル区間を経てリアルスタートが切られると、散発的に飛び出す選手が現れるが、すぐにリーダーチームのボルトンエクイティース・ブラックスポークプロサイクリングが集団コントロールを開始し、前とのタイム差を調整しながら進行。ライアンを個人総合2位に据えるKINANメンバーもブラックスポーク勢の後ろを確保し、安全に残り距離を減らしていった。

ポイント賞のグリーンジャージを着用して走るカバナ ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

ワンウェイ区間を終えてマーティンバラの周回コースに入る頃には先頭は3人で、メイン集団が2分以内にタイム差をとどめてコントロール。周回を減らすごとにその差は縮小し、残り3周となったところでその差は数十秒。次の周回で逃げメンバーを吸収し、一団のまま最後の1周回を迎えた。

常に前方をキープしてきたKINANメンバーも、スプリントへ向けて位置取りを本格化。最終局面へ向けては新城雄大の牽引で前線へと押し上げて、最終コーナーを抜けたところで孫崎が6番手を確保。

フィニッシュへ向かう約700mの直線で集団が一気に加速すると、そのままスプリント勝負へ。好位置をキープした孫崎も優勝争いに加わり、上位陣が横並びでフィニッシュラインを通過。タイヤ1本分ほどの差でトップは獲れなかったものの、2位・3位選手と僅差の4位。前日2位のライアンに続き、今度はスプリント戦線でもKINAN勢が存在感を示した。

ニュージーランド・サイクルクラシック第2ステージ ©KINAN Racing Team / Syunsuke FUKUMITSU

他のメンバーもフィニッシュへと続き、ステージを完了。安全に走り切ったライアンは個人総合2位をキープしている。

13日に行われる第3ステージが大会で最重要な1日に。名物のアドミラル・ヒルの頂上に設けられるフィニッシュラインへ向けて、登坂力のある選手たちによる力比べ。この丘で個人総合成績の行方が見えてくる。ここまでの2日間快調にレースを進めてきたKINAN Racing Teamにとっても、上位進出に向けた大事なステージとなる。

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