【ツール・ド・フランス第21S】ポガチャルが2年連続4度目の総合優勝

第112回ツール・ド・フランスは最終日となる7月27日、マントラビル〜パリ・シャンゼリゼ間の132.3kmで第21ステージが行なわれ、タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)が2年連続4度目の総合優勝を達成した。

いよいよシャンゼリゼの50周年スペシャルサーキットが始まる。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.

🇫🇷関連記事🇫🇷
【ツール・ド・フランス旅日記】
Tour de France 2025特集サイト・トップページ

右から総合優勝のポガチャル、総合2位と山岳賞2位のヴィンゲゴー、総合3位と新人賞のリポヴィッツ。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.

最後のモンマルトルの丘でアタックしたファンアールトが区間優勝

チーム ヴィスマ・リースアバイクのワウト・ファンアールト(ベルギー)が3回上るモンマルトルの丘の最後の周回でアタックし、そのまま独走でゴール。シャンゼリゼでの優勝は2021年に続くもので、大会通算では10勝目。

ヴェルサイユ宮殿を2025ツール・ド・フランス第21ステージは通過 ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.
ポイント賞のミラン。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.
ムーランルージュではキャバレーのダンサーが選手たちを応援。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.
ルーヴル美術館のピラミッド広場を通過。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第21ステージはモンマルトルを3回上るコースになった ©A.S.O.
シャンゼリゼにゴールしてうれしさがこみ上げる ©A.S.O.

●ステージ成績
1位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、チーム ヴィスマ・リースアバイク)3時間07分30秒
2位 ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDS・アスタナ チーム)19秒遅れ
3位 マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)19秒遅れ

●総合成績
1位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)76時間00分32秒
2位 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)4分24秒遅れ
3位 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)11分00秒遅れ

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
マイヨベール(ポイント賞)ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブラン(新人賞)フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

モンマルトルの上り。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.

講談社現代新書ツール・ド・フランスは電子書籍で発売中!

ツール・ド・フランス110年の歴史を簡単に知るのに最適。ご利用の電書版で気軽に購入できます。880円。

ツール・ド・フランス【電子書籍】[ 山口和幸 ]

価格:880円
(2025/2/12 14:25時点)
感想(1件)

【ツール・ド・フランス旅日記 episode22】ディレクション・ドゥ・パリ! いざパリへ

ディレクション・ドゥ・パリ! 進行方向についにPARISの表示が。GPSの音声ガイドでも今回初めて耳にしました。ツール・ド・フランスの旅日記もいよいよフィナーレです。

🇫🇷関連記事🇫🇷
【ツール・ド・フランス第20S】グローブス独走勝利…ポガチャル総合優勝決定的に
Tour de France 2025特集サイト・トップページ

パリの前夜はフランスの片田舎でのんびり過ごしたい

ツール・ド・フランスが左回りで後半戦の勝負どころがアルプスのときはA6高速で、ピレネーのときはA10高速でパリを目指します。結局どちらもポルトオルレアン(オルレアン門)でパリ環状線に突入するんですけどね。今回はアルプスなので例年ならブルゴーニュ地方のマコンとかボーヌとかで力尽きるので、最後の晩餐としてエスカルゴとブルゴーニュワインで打ち上げをします。

今回は頑張ってパリまで200kmのところまで接近。A6高速沿いで、一面の麦畑の中にある安宿ですが、やわらかな風が心地よく、パリの喧騒に包まれた最後の夜よりもフランスの最後をくつろぐために大切にしている時間です。

最後のアルプスの朝ごはんはせっかくなのでアンテラス

それにしてもフランスは空が広い。地平線まで続く道。立ち止まって周囲を見渡すと水平の180度よりちょっとだけ角度が大きいようにさえ感じます。だからツール・ド・フランスを追いかけていると、おおよそ地球の大きさが把握できます。

このシゴトをしているおかげで、フランスの絶景を目の当たりにすることができました。コルシカ島のボニファシオ、天空の城コルド・シュール・シエル、干潮のときにしか通過できないパッサージュ・デュ・ゴワ。恥ずかしいので絶叫さえしませんでしたが、地上に生きていることに身震いがする思いでした。

明日はパリ。今回はモンマルトルの丘を3回上るコースなのでゴールがかなり遅くなるはず。ベルサイユのホテルから午後9時までに来てくれと言われているので、お昼過ぎにチェックインしてからコンコルド広場に向かいます!

真冬の格好でテラス席に出たボク以外は一人もいません
最終日前日にパリまで200kmのホテルに。田園風景の中にたたずむ伝統的で落ち着いた宿場です

講談社現代新書ツール・ド・フランスは電子書籍で発売中!

ツール・ド・フランス110年の歴史を簡単に知るのに最適。ご利用の電書版で気軽に購入できます。880円。

ツール・ド・フランス【電子書籍】[ 山口和幸 ]

価格:880円
(2025/2/12 14:25時点)
感想(1件)

【ツール・ド・フランス第20S】グローブス独走勝利…ポガチャル総合優勝決定的に

第112回ツール・ド・フランスは7月26日、ナンチュア〜ポンタルリエ間の184.2kmで第20ステージが行なわれ、レース前半で形成された13人の第1集団に加わったアルペシン・ドゥクーニンクのカーデン・グローブス(オーストラリア)が、残り16.5km地点から単独で抜け出して初優勝した。

カーデン・グローブスが2025ツール・ド・フランス第20ステージでアタック ©A.S.O.

🇫🇷関連記事🇫🇷
【ツール・ド・フランス旅日記】
Tour de France 2025特集サイト・トップページ

2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.

UAEチームエミレーツ・XRGのタデイ・ポガチャル(スロベニア)は7分04秒遅れのメイン集団の中でゴールし、総合2位以下のライバルとの差を守り抜き、翌日の最終日に2年連続4度目の総合優勝をかけて走る。

2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.
チューダー・プロサイクリングチームのマッテオ・トレンティン ©A.S.O.
2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.
この日は雨になった。2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.

●ステージ成績
1位 カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)4時間06分09秒
2位 フランク・ファンデンブルーク(オランダ、チーム ピクニック・ポストNL)54秒遅れ
3位 パスカル・エインコールン(オランダ、スーダル・クイックステップ)59秒遅れ

●総合成績
1位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)73時間54分59秒
2位 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)4分24秒遅れ
3位 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)11分09秒遅れ

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
マイヨベール(ポイント賞)ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブラン(新人賞)フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

ポガチャルの2年連続4度目の総合優勝がほぼ確実に。2025ツール・ド・フランス第20ステージ ©A.S.O.

講談社現代新書ツール・ド・フランスは電子書籍で発売中!

ツール・ド・フランス110年の歴史を簡単に知るのに最適。ご利用の電書版で気軽に購入できます。880円。

ツール・ド・フランス【電子書籍】[ 山口和幸 ]

価格:880円
(2025/2/12 14:25時点)
感想(1件)

人気のTarmac SL8 Compにシマノ105 Di2搭載モデル新登場

ロードバイクからマウンテンバイクまで、スペシャライズドの注目モデルに新色が登場した。そのなかでもTarmac SL8 CompにShimano Di2を、S-Works Cruxに13速のSRAM RED XPLRを新たに搭載。最新のスペックと個性を表現するカラーが魅力。

Tarmac SL8 Comp – Shimano 105 Di2(サテンカーボン/ホワイト)

Tarmac SL8 Comp – Shimano 105 Di2

Tarmac SL8 Comp – Shimano 105 Di2(グロスレッドティントオーバーシルバーダスト/シルバーダスト)

空力性能と軽量性を極限まで追求したオールラウンドなレースバイクが、Tarmac SL8。この最新世代のフレームを採用したTarmac SL8 の Comp グレードに、Shimano Di2搭載モデルが新登場。528,000円(税込み)。

Roubaix SL8

Roubaix SL8(グロスモーブメタリック/ドロマイトメタリック)
Roubaix SL8(グロスホワイト/ピスタチオ)

ステム下に2cmトラベルのサスペンション機構Future Shockを搭載したRoubaix SL8は、快適性と走破性を兼ね備えたエンデュランスロードバイク。軽量かつスムース、そして速さに自信をもたらすその走りに、2つの新たなカラーが加わった。ひとつは、鮮やかなピスタチオグリーンのロゴが映えるグロスホワイト/ピスタチオカラー。もうひとつは、ラベンダーの季節を思わせるグロスモーブメタリック/ドロマイトメタリックカラー。上品で幻想的な色調が個性を演出。297,000(税込み)。

S-Works Crux – SRAM RED XPLR

S-Works Crux – SRAM RED XPLR

グラベルライドの真髄を楽しめるCruxの最高峰S-Worksグレード完成車にUDH対応の新色が登場。13速のSRAM RED XPLRを搭載し、102gの軽量化を実現した。軽量性に、専用のジオメトリーを組み合わせ、見事な走破性を発揮。1,540,000(税込み)。

Chisel Comp

Chisel Comp

クロスカントリーレースからトレイルライドまで幅広く対応する、軽量なアルミ製フルサスペンションマウンテンバイクのChisel に、新色が登場。新たに加わったドロマイトメタリックは、トレイルで出会う岩肌を思わせる落ち着いたグレーに、メタリックの輝きを追加。自然との一体感を感じさせながらも、光を受けて鋭くきらめくその表情は、Chiselの持つ疾走感と高い走破性を静かに物語る。440,000(税込み)。

●スペシャライズドのホームページ

鳴らされても嫌な気持ちにならない!?自転車ベルが発売

140年変わらなかったベルの形を一新した革新的なKNOG(ノグ)のバイシクルベル「Oi=オイ」。オーストラリアのメルボルンを拠点とする同社が誕生140年のサイクルベルに革命を起こしたOiベルのニューモデル、Oi Prima(オイプリマ)を発売した。

世界で今まで400万個以上を販売し、2016年からの登場後ずっと人気であり続ける商品のニューモデル。新たに採用されたWAVETEKハンマーは、ナイロン素材を使用した新しいハンマー。波打った形状と柔らかい素材を使用し、より大きく、より長く、より安定した音を出せるように開発された。

より遠くへ届くような音の抜け感が特徴

耳に刺さるような嫌な音ではなく、前方や斜め上に広がる自然な音の飛び方で、鳴らされた人も鳴らす人も、嫌な気持ちがしないのが特徴だという。

SMALLサイズ=ハンドル径 22.2mm
LARGE:サイズ=ハンドル径 25.4mm/26mm/31.8mm
COLOR=ANTHRACITE(アンスラサイト) / PRIMER GREY(プライマー グレー)
価格 : 4,290円 (税込)

●KNOGの日本語ホームページ

【ツール・ド・フランス旅日記 episode21】最後のアルプス下山を無事に完遂

第18ステージのクールシュベル、第19ステージのラ・プラーニュはアルプスのスキーリゾート。上り坂のどん詰まりにツール・ド・フランスがゴールするわけですから、すべてが終わったあとは上ってきた道を下ります。山頂ゴールのときは「このハリボテでアルプスの下り坂はアウトだろ」と感じる広告キャラバン隊の特殊車両などは上らせません。それでも関係車両は2000台以上。加えて路肩に駐車した観客のクルマ。

標高2000mのゴールに冷たい雨が降る

🇫🇷関連記事🇫🇷
【ツール・ド・フランス第19S】アレンスマン薄氷の2勝目、ポガチャル総合優勝に王手
Tour de France 2025特集サイト・トップページ

アルプスの奥まったところにあるブールサンモリス

憲兵隊の誘導でチームや関係車両が一気に下山

トップ選手やマイヨジョーヌがゴールして、表彰式が行なわれ、30分遅れのスプリンターたちのグルッペットがやってきて、選手回収車とファンドクルス(最後尾の警備車両)がゴールしたら下山の開始。

こんなルートがランニングコース

アスリートファーストなのでチーム関係車両が優先されるのが原則ですが、なんと広告キャラバン隊が最初に下山するときも。彼らは選手の1時間前から一番奥の原っぱに詰め込まれていたので、準備万端なのです。憲兵隊のバイクに先導されて、疲れ果てても開放感いっぱいでうれしそうに降りていきます。

ブールサンモリスのパティスリーでフランス的なイートインをお願いして朝食を取った

選手バスとチームカーが降りると、そのあとがもうカオスです。取材者、大会関係者、施工班など。表彰式でゴールに残った選手はチームカーを1台だけ残しておき、憲兵隊のスペシャル先導でまっしぐらに飛び去っていきます。

プレスセンターからコースが見えるというのは珍しい

こうして憲兵隊が「エバキュアシオン・コンボワ」と呼ばれる下山の隊列を仕切り、道路の地元憲兵隊が一般車両を停車させてツール・ド・フランス車両を優先。でも下り車線は一般車両が列をなしているので、上りの車線をものすごいスピードで逆走していき、これに何万ものサイクリストが加わります。いまだに慣れないですが、そうしないとどれだけ時間がかかるかわからないのです。

いよいよこの日で山岳ステージも終了だ

一度も交通事故を起こすことなくフランスを27周

この日は連泊ホテルに帰るだけなので不安もなく、ストレスを感じることもなく最後の下山を楽しみました。予約したレストランが10時までなのでのんびり食べるために早めに帰りたいなとは思いましたが。頑張った自分をホメるためにおひとり打ち上げしながらfacebookをアップしました。

2025ツール・ド・フランス第19ステージ ©A.S.O.

さいわいにも一度も交通事故を起こすことなく、フランスを27周しました。アルプスが終わればもうこっちのもの。明日のコースとパリまでの位置関係をチェックしたら道中に予約したホテルまで500kmあるので、最後の頑張りどころとして安全運転していきます。ここでなにかあったらいい思い出でなくなっちゃうので。

アルプスを無事に乗り越えることができて、自分をホメてあげる打ち上げ

講談社現代新書ツール・ド・フランスは電子書籍で発売中!

ツール・ド・フランス110年の歴史を簡単に知るのに最適。ご利用の電書版で気軽に購入できます。880円。

ツール・ド・フランス【電子書籍】[ 山口和幸 ]

価格:880円
(2025/2/12 14:25時点)
感想(1件)