冬のパリは街中が色彩にあふれ、建物や城館はさん然と輝きを放つ。「光の都」と呼ばれるパリがもっとも輝く時。それがクリスマスから1月にかけての時期だ。
そもそもパリが「光の都」と呼ばれるようになった由縁とは? それはルイ15世治下、犯罪防止のためにフランスで初となる警察代理官が街路の隅々まで提灯・行燈を設置することを人々に命じたことに始まった。そのころパリを訪れた異邦人にとって「夜でも明るい街」のイメージが印象づけられるようになったのだ。今日ではパリのシャンゼリゼ通りに世界中から往来があり、高級デパートや歴史的建造物の前では夜のライトアップでクリスマスムードを盛り上げるようになっている。