9000kmを駆け抜けたダカールラリーは四輪部門でプジョーチームが大会3連覇

2018年1月6日にペルーのリマをスタートした第40回ダカールラリーは、途中ボリビアを経由して9000kmを走行。20日にアルゼンチンのコルドバにゴール。プジョーのカルロス・サインツが総合優勝し、プジョーチームとして大会3連覇を飾った。自動車92台、二輪139台、クアッド49台、カミオン44台の324台がスタートし、そのうち185台がゴール。完走率57%の過酷なレースだった。

プジョーのカルロス・サインツが総合優勝 Marcelo Maragni/Red Bull Content Pool

2009年に南米大陸に舞台を移したレースは今回ペルー、ボリビア、アルゼンチンの3カ国を駆けめぐった。クラスは自動車のほか、カミオン(トラック)、モト(二輪)、クワッド(四輪バギー)がある。自動車部門の優勝は55歳になるスペインのサインツで2010年以来2度目の栄冠。
「まぎれもなく最も過酷なダカールラリーだった。アフリカ大陸が舞台だった時を含めてね」とサインツ。

Frederic Le Floc’h / DPPI / Red Bull Content Pool

モト部門はレッドブルKTMチームのマシアス・ウォークナー(31)が優勝。同部門でオーストリア選手が優勝したのは初めて。

モト部門はレッドブルKTMチームのマシアス・ウォークナーが優勝 Flavien Duhamel/Red Bull Content Pool

Marcelo Maragni/Red Bull Content Pool

Flavien Duhamel/Red Bull Content Pool

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NIPPOはジロ・デ・イタリア出場できず…イスラエルチームがサプライズ出場

ジロ・デ・イタリアなどのメジャーロードレースを主催するRCSスポルトが1月20日にミラノで2018年大会の参加チームを発表した。UCIワールドチームにカテゴリーされる18チームは自動的に出場権が与えられ、残りは主催者推薦枠のワイルドカードとなるが、日本選手が多く所属するNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニはストラーデビアンケ、ティレーノ〜アドリアティコ、ミラノ〜サンレモに選出されながらイタリア最大のレース、ジロ・デ・イタリアへの出場を逃した。

2017ジロ・デ・イタリア © LaPresse – Fabio Ferrari

イスラエルのプロフェッショナルコンチネンタルチーム、イスラエルサイクリングアカデミーが同国で開幕するジロ・デ・イタリアに初出場を決めた。シーズン終盤のイル・ロンバルディアは後日発表される。

●自動的に出場権が与えられるUCIワールド18チーム
AG2Rラモンディアル(フランス)
アスタナ(カザフスタン)
バーレーン・メリダ(バーレーン)
BMC(米国)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
FDJ(フランス)
ロット・スーダル(ベルギー)
ミッチェルトン・スコット(オーストラリア)
モビスター(スペイン)
クイックステップフロアズ(ベルギー)
ディメンションデータ・ケベカ(南アフリカ)
EFエデュケーションファースト・ドラパック(米国)
カチューシャ・アルペシン(スイス)
ロットNLユンボ(オランダ)
スカイ(英国)
サンウェブ(ドイツ)
トレック・セガフレード(米国)
UAEエミレーツ(UAE)

●ストラーデビアンケ(3月3日=参加20チーム、1チームは7人編成)のワイルドカード
アンドローニジョカットーリ・シデルメック(イタリア)
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ(イタリア)

●ティレーノ〜アドリアティコ(3月7〜13日=参加22チーム、1チームは7人編成)のワイルドカード
ガスプロム・ルスベロ(ロシア)
イスラエルサイクリングアカデミー(イスラエル)
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ(イタリア)
ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア(イタリア)

●ミラノ〜サンレモ(3月17日=参加25チーム、1チームは7人編成)のワイルドカード
バルディアーニCSF(イタリア)
コフィディス(フランス)
ガスプロム・ルスベロ(ロシア)
イスラエルサイクリングアカデミー(イスラエル)
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ(イタリア)
ノボノルディスク(米国)
ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア(イタリア)

●ジロ・デ・イタリア(5月4〜27日=参加22チーム、1チームは8人編成)のワイルドカード
アンドローニジョカットーリ・シデルメック(イタリア)
バルディアーニCSF(イタリア)
イスラエルサイクリングアカデミー(イスラエル)
ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア(イタリア)

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【Column】洋菓子のパリ〜ブレストは自転車の車輪に似ているから命名された

決められたコースを独力で走る長距離サイクリング。迷い道や機材故障なども自らの備品や能力で処理し、制限時間内にフィニッシュすればサイクリストとしての能力が認定される。最高峰の大会はフランスのパリ〜ブレスト〜パリで、それが洋菓子の名前に関連しているというのだから面白い。

車輪に似ているので自転車レースの「パリ~ブレスト」と呼ばれるようになった洋菓子

フランス語でバッジのことをブルベ(brevet)というが、いろいろなスポーツで選手の実力レベルを認定し、実力者の証としてバッジを授与することもブルベといわれるようになった。簡単に言えば、日本でもスイミングスクールでよく開催される、いわゆる記録会のこと。その自転車版が「長距離サイクリングの実力認定制度」、いわゆるブルベ・ランドヌーズ。ランドヌーズ(遠乗り)だから、レースではなくサイクリングだ。

ブルベ認定の基準はスポーツによって異なる。水泳では50mフリースタイルや100m平泳ぎなどで規定の「タイム」をクリアすること。アルペンスキーでは特定の「技能」をマスターしていること。そして自転車の場合は、200km、300km、400km、600kmなどの設定された「距離」を、制限時間内で完走できれば合格だ。200kmを完走したサイクリストは、「次は300kmだ!」と、レベルアップしていく楽しみがある。

冒頭写真のパリ~ブレストをオーダーしたのはトラックの運転手ばかりがテーブルに着く街道筋のレストラン。いかつい男たちもパリ~ブレストは大好き

ブルベの発想はいかにも大陸的な考えだ。ブルベが盛んに行われている一部のヨーロッパや北米、オーストラリアなどの大陸はあまりにも広大な平原を持ちあわせたことから、長距離サイクリングのモチベーションを高めるために、「距離」を目的地に置き換えたのである。日本と違って国土の大半が平らなフランスでは散漫になりがちなロングライドには「距離」という目標を設定する必要があったわけだ。

2008年のツール・ド・フランスはブレストで開幕した

日本やニュージーランドのように細長い島国では、列島横断が長いところで300km程度と手ごろ。東京〜直江津間なら314kmと走りごたえがあり、ブルベ・ランドヌーズの文化としては後進国となる。しかも豊かな自然や風光明美な山岳があり、たとえば「車両が通過できる最高峰である大弛峠」や「日本横断」という明確な目的が設定できる。

一方、フランスを中心に熟成していったブルベ・ランドヌーズは、設定された距離を制限時間内に完走すれば認定書がゲットできる。レースではないので所要時間は発表されず、アルファベット順に完走者の名前が掲載されるのが特徴だ。時間制限は平均時速に換算しておよそ時速14kmから15kmほど。食事や仮眠、パンク修理やミスコースなどのトラブル処理を含めた平均時速だから、実際の走行スピードはもっと速い。

ブレストは大西洋に面した港町でムール貝などがおいしい

世界で一番有名なブルベは、フランスのパリ〜ブレスト〜パリだ。ブレストはブルターニュ半島のはずれにある港町で、パリから600kmの位置にある。これを往復するから距離は1200kmで、制限時間は90時間。平均時速で13km強。

同じ名前をいただいた車輪の形をした洋菓子でも有名だが、もともとパリ〜ブレスト〜パリは自転車のロードレースで1891年に始まり、10年に1度開催されていた。しかも非常にユニークな競技で、スタートしてしばらくすると選手1人に1台ずつ先導のモーターサイクルがついた。第1回大会を制したフランスのC・テロンの平均時速は16.814kmだった。

パリ〜ブレスト〜パリの主催はフランスのスポーツ新聞「ル・ベロ」だ。ライバル紙だった「ロト」は発行部数で「ル・ベロ」に水を開けられていて、起死回生の企画が必要だった。もう少し立ち入った話をすると、「ロト」は1902年まで「ロト・ベロ」という新聞名だった。「l’Auto=ロト」はオートモービル、「vélo」は自転車で、つまり自動車や自転車のレースを中心に報道するスポーツ紙だった。ところが「ベロ」の名称使用をめぐって「ル・ベロ」に法廷闘争で敗れ、改名を余儀なくされたのだ。

2008年のツール・ド・フランスはブレストで開幕した

当時の「ロト」はパリ〜マドリッド間自動車レースで大失敗していた。エンジンがついた乗り物で長距離レースをしても、もはや人々の関心をあまり引きつけなかった。「パリ〜ブレストよりももっと壮大なスケールの挑戦を企画して成功させたい。そうだ。自転車で広大なフランスを一周してみよう」と考えて実施したのがツール・ド・フランスである。

「ロト」は紆余曲折の後に「l’Equipe=レキップ」と紙名を変更していまも存続する。その発行元は現在、ツール・ド・フランスやパリ〜ダカールなどを主催するメディアグループ「ASO社」となっている。

現在では日本でもブルベが開催されるが、制限時間は本場よりかなり厳しいものだ。とにかくブルベ発祥のフランスには信号機がほとんどなく、しかも車のドライバーはサイクリストを尊重してくれる。日本のブルベ完走者は本場フランスでも十分に通用する。

2008年のツール・ド・フランス。パリからクルマで8時間かかった

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自由に会話できる新型コミュニケーションツール、BONX(ボンクス)が日本登場

BONXイヤフォンをBluetoothでスマホにつなげれば距離に関係なく10人同時のハンズフリー通話が走行中にできるという新型コミュニケーションツール。自転車関連輸入商社のインターマックスが代理店となることが決定した。

2018シーズンはUCIワールドチームのロットNLユンボのサポートが決定したBONX。ルールによって公式レースでは現在のところ使用できないというが、エンデューロなどのファンライド大会やサイクリングなどで幅広い用途で使用することが可能だという。

細かい情報がリアルタイムに伝わる
道路の路面状況やコース指示、ハンドサインで補いきれない細かい指示も、BONXによって伝えることができるようになる。スピードが出ている環境下でも、本体に設置してあるデュアルマイクによって風切り音などのノイズを極限までカット。振り返ることなく、前を向きながらクリアな音質で会話をすることができる。信号などで仲間と離れてしまった時でも会話が可能。

BONXは真剣勝負の場面も大活躍
例えばエンデューロ。これはチームの中でメンバーを交代しながら長時間自転車を漕ぎ続けるレースなので、チーム内でのコミュニケーションが勝負の行方を左右する大きなポイント。BONXには2つの異なるモードが用意されていて、その2つを使い分けることでより実践的な情報のやり取りを可能にする。

聞きたいことだけ聞こえてストレスフリー
BONX Gripは、装着した耳の穴を密閉してしまうように見えて、実は開放型のイヤフォンなので、平衡感覚を損なうことなく装着側の環境音も聞くことができ、安心して運転することが可能。しかも生活防水や耐衝撃性を完備し、連続通話7時間の長時間稼働するバッテリーを搭載。ゴムも柔らかくパーツのサイズを自由に選べるので、ずっと着けていても痛くなりにくく、ストレスなく使うことができる。

ところで法律には抵触しないのか?
自転車走行中のイヤホン装着は安全義務違反となる可能性があり、代理店となるインターマックスは47都道府県の条例をすべて調査。大音量で音楽を聴き、周囲の状況を聴覚的に把握できないケースとは異なることもあり、現状では条例違反にはならないと判断している。ただし警察官による現場の指示はまちまちである現状も確認。そのため新型コミュニケーションツールを駆使して楽しみながらも、周囲の状況を常にキャッチしてサイクリングしてほしいとしている。

1個入りパッケージが1万5800円、2個入りパッケージが2万9800円(以上税込み)。

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応募期間:2018年3月31日(土)まで
発表方法:当選者へのみトレックよりメールが届く
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パールイズミが春の定番「桜ジャージ」を限定発売…今回は「桜と橋」

パールイズミの恒例となった桜ジャージの2018年モデル『桜と橋』が数量限定で2018年3月上旬より発売される。『桜と橋』は満開の桜越しにレトロな橋を描いたシックでモダンなデザインのサイクルジャージ。お花見シーズンにも合わせて着られる高機能で粋なデザインで、ロードバイクへ乗る楽しみを一層広げる。数量限定発売なので商品は在庫がなくなり次第販売終了となる。

価格は1万800円(税別)。サイズはS、M、L、XL、3L。素材はUVカット素材(UPF50+)のルミエースUV。抜群の吸汗拡散機能が肌面をサラサラに保ち、快適な着用感を実現している。さらに抗菌防臭加工により汗の匂いを防ぐ。適度な前傾姿勢に対応したベーシックフィット。3バックポケット。脇メッシュ素材。日本製。

パールイズミの公式サイト

バックポケットには桜の文字が入るので、外国の友だちへプレゼントにもいい
レトロな橋は情緒ある町並みをイメージ