初山翔がティレーノ〜アドリアティコで逃げ、バジョーリの山岳賞防衛に貢献

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニの初山翔がティレーノ〜アドリアティコ第3ステージで逃げ、チームメートであるニコラ・バジョーリの山岳賞防衛に大きく貢献した。勾配20%の“壁”のような坂を2回登る厳しいフィニッシュが組み込まれた第3ステージでは、フォッロニカからトレビまでアップダウンを繰り返す239km、大会最長距離だった。

初山翔がアタック ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2018

前日のステージを終えて、山岳賞ジャージを獲得したバジョーリの山岳賞を守ることを第一の目標としてスタートを切った。スタート直後のアタックにバジョーリが反応。さらに作戦通りに初山も続き、他のプロコンチネンタルチームの選手を含む5人の逃げができた。5選手は脚が揃い、すぐに集団から8分強のリードを得た。

フィニッシュ地点のほか、コース上に3カ所の山岳ポイントが設定されていたが、バジョーリはすべて1位通過に成功。初山も上位通過し、ライバル選手にポイントを与えないなどバジョーリのために力走をみせた。バジョーリは3つめの山岳ポイントを過ぎた時点で山岳賞ポイントを合計20点まで伸ばし、このステージでの山岳賞ジャージを確実なものとした。また初山も暫定で山岳賞3位につけることになった。239kmの長いステージだったが、その後も逃げ集団はうまく協調しながら走り続けた。最後の周回コースに入った残り12km地点で初山は脱落。その後もバジョーリを含む2選手が先行を続け、そこから最初の激坂区間を前にバジョーリがアタック。一時単独で先頭に立ったが、ハイペースで追い上げるメイン集団により吸収された。

協調しながら走り続ける初山を含む5人の先頭集団 ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2018
山岳賞リーダーを守ったプロ2年目のニコラ・バジョーリ ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2018

周回コースを1周回すると集団はどんどん小さくなり、最後はトラブルで後退したマルコ・カノラに代わり、クライマーであるイバン・サンタロミータが粘りの走りをみせて、区間28位でフィニッシュした。

初山翔

初山翔のコメント
自分がジャージを獲得したわけでも、上位入賞したわけでもないが、今のコンディションや自分のレベルを考えると今日はいいレースができたと思う。今日はバジョーリの山岳賞キープを第一の目標とし、さらに可能なら自分も逃げに乗るというオーダーだった。0km地点のアタックで逃げが決まり、自分は少し遅れて追いつき、その後は5選手で最後までうまく回った。山岳賞を狙うライバルチームもあったが、バジョーリのポイント差を広げるために、監督の指示もあり、最初と2番目は自分がバジョーリに次いで2位通過した。コンディションが確実に上がっている実感がある。明日からのステージはミーティング次第だが、またチャンスをみて逃げを狙っていきたい。

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