韓国を舞台に5月30日から6月3日まで開催されるステージレース、ツール・ド・コリア(Tour de Korea)に出場選手するキナンサイクリングは29日、トレーニングライドやミーティングを行い5日間の大会に向けて準備を進めた。チームは2年連続2度目のツール・ド・コリア出場となる。今回のメンバーは雨乞竜己、ジャイ・クロフォード、椿大志、中西健児、塚本一樹。このうち雨乞、クロフォード、中西は2017年も出場している。怪我で戦列を離れていたクロフォードにとっては、1月のシャールジャ・ツアー(Sharjah Tour)以来のレース復帰。塚本は海外では2度目となるレースに挑む。
大会にはキナンを含む20チームが出場。欧米を拠点とするUCIプロコンチネンタルチームが4チーム参戦するなど強豪が集まっている。開幕前日にあたるこの日、選手たちは第1ステージのスタート地点となる群山でライドを行った。川沿いを走り、2時間ほどのトレーニングで最終調整。気温が高く日差しも強いため、大会中も暑さへの注意が必要になりそうだ。また、夜にはミーティングを開き、レース中の動きや注意すべきポイント、大会を通しての目標などを確認し合った。
韓国西岸から山間部に向かうツール・ド・コリアの各ステージは、レース終盤までアップダウンが連続するものの、フィニッシュ付近はスプリンターに有利なレイアウトが多い。なかでも最終第5ステージは、首都ソウルの周回コースでフィニッシュする完全なスプリントレースだ。一方で、山頂ゴールがないため逃げ切りを決めると総合成績で上位に入れる可能性も高くなるため、逃げをめぐる攻防も重要になりそうだ。
今回初めてチームの指揮をとる綾部勇成スポーツディレクターは、現役時代に何度もツール・ド・コリアを走った経験をもつ。「レースのクラスとともに選手のレベルも上がっているが、アジアのレースは人数が少なくヨーロッパの選手には慣れない部分もあるので、チャンスはある」とレースを分析。チーム作りについては「みんながのびのびと走れる環境を作ってあげたい。また、いつも石田哲也監督の指揮のもと走っていると思うので、違うなにかを与えられたら」と意気込みを語った。
第1ステージは群山から北に進路をとり、山間部を抜けて天安にフィニッシュする184.6kmで争われる。スプリンター有利なステージが多いとはいえ、初日から距離1.3kmで平均勾配9.9%という急勾配の山岳が登場。キナンにとっては、アップダウンを越えてゴールスプリントでチャンスをうかがう、チーム力が試されるステージになりそうだ。(文=平澤尚威)
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