7月7日(土)から8日(日)まで埼玉県戸田市の戸田ボートコースで開催予定だった第68回全日本社会人選手権が、宮城県登米市の宮城県アイエス総合ボートランド(長沼ボート場)に変更されることになった。戸田ボートコースは藻の繁殖がひどく、施設管理者である埼玉県を中心に多数のボート関係者も加わって懸命に除去作業を行ってきたが、2000mでの安全な通常のレースができると断言できる状態にないことから、場所を移しての開催となった。6月18日に日本ボート協会から発表された。
戸田ボートコースの水草(藻)の異常繁殖は2017年から確認されていた。コースの両側から水草が生長し、真ん中まで届く勢いに。ボートのブレードに水草が引っかかって、オールが手から抜けてしまうほど。水草が異常繁殖した理由は不明だが、近年の水質浄化努力によってコースの透明度が高くなり、太陽光が湖底近くまで届くことによって水草が育ち、水草が育ったことによってさらに水質がよくなり、水草が爆発的に増えたのではないかとの予測。水温が高くなるとさらに育成が進むと予想されている。
戸田ボートコースは1964年に開催された東京オリンピックのボート競技会場。戦争のため幻のオリンピックとなった1940年東京オリンピックにあわせて建設されたボートコースを再整備して使用された。2020年の東京五輪では、現在の国際会場の規格に合わなくなっていることから、建設中の海の森水上競技場が会場となる。それでも戸田は現在でも首都圏を代表するボートコースとして、大学や実業団のトップクラスの選手から一般市民まで幅広く活用されている。
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