新城雄大が中島康晴にスプリントで勝利…KINAN AACA CUP第6戦

東海地方で毎月開催されるロードレース「KINAN AACA CUP」の2018年シリーズの第6戦は6月16日、三重県いなべ市の農業公園梅林公園の特設コースで行われた。トップの選手の集まる1-1クラス(1.5km×30周回、45km)は終始積極的にレースを展開したキナンの中島康晴と新城雄大の一騎打ち。白熱のスプリントを制した新城に軍配が上がった。

新城雄大が中島康晴にスプリントで勝利 ©︎KINAN Cycling Team / cyclejam

今節は主会場である岐阜県海津市の長良川サービスセンターから場所を変え、ツアー・オブ・ジャパンいなべステージのコースとして知られるいなべ市・農業公園梅林公園での開催となった。ホストを務めるキナンからは前述の2選手に加え、雨乞竜己、中西健児、塚本一樹が参戦。その他に東海地区だけでなく関西地方など遠方からもトップアマチュアライダーが多く集まり観客を湧かせた。

1-1クラス最初の見せ場となったのが、第1周回完了時に与えられる「BUCYO COFFEEファーストラップ賞」。普段はイナーメ信濃山形でJプロツアーに参戦する豊田勝徳(WAKO’S)が獲得。この賞をねらった選手たちをきっかけに集団は早くも活性化。集団から抜け出しを図る選手たちの動きによりハイペースで進行していく。

いなべのコース特有の上りと下りが連続するハードなコースが選手たちを苦しめ、短いアップダウンのインターバルに耐えきれなくなった選手が1人また1人と集団から遅れていく厳しい展開となった。その間、先頭は目まぐるしく入れ替わるが、動きがあったのは3周目。豊田に加え、キナン勢では新城と中島が逃げを開始。後続からも次々と選手たちが追いつき、一時は8人の先頭集団となるが、すぐに新城、中島、谷口白羽(トヨタ車体)、藤田俊輔(京都産業大)がリード。一度先頭グループを形成した他のメンバーはメイン集団に戻り、しばし逃げ4人と集団との構図が続いた。

そのままレースは後半に入り、先頭を行く4人が優勝争いにおいて有利な情勢となった。後続との十分なタイム差を得たところで、先頭から中島がアタックし、逃げ4人の強調体制が崩れた。そこに新城が単独で合流。トップを走る中島と新城を谷口と藤田が追う形となる。だが、この形勢に変化は生まれず、追走を振り切った中島と新城による優勝争いへ。最終局面は、左コーナーを抜けてからのスプリント。ポジショニングがカギとなる最後のコーナーは、新城が先頭で突入。そのまま加速し、フィニッシュラインをトップで通過した。猛追した中島はわずかに届かず2位。続いてフィニッシュへやってきた3位争いは藤田が先着した。

熱いレースに盛り上がった会場では、そのほかに小学生を対象としたキッズフリーランが行われ、キナンの選手たちとともに、梅雨の晴れ間で上々のコースコンディションの中レースコースを走った。国内トップシーンで活躍する選手たちが多く集まるこのシリーズ戦も、ここまで6戦を消化。参戦することはもとより、観ても楽しめるレースイベントとしての趣きも確かなものとなっている。若い選手たちの積極的なチャレンジへの期待も膨らんでいる。

次節・第7戦は7月7日(土)、第3戦に続き愛知県新城市・鬼久保ふれあい広場周辺の一般公道を使用した特設コースでの開催を予定している。(Report:サイクルジャム、Edit:福光俊介)

KINAN AACA CUP 2018 第6戦1-1クラス(45km、1.5km×30周回)結果
1 新城雄大(KINAN Cycling Team)
2 中島康晴(KINAN Cycling Team)
3 藤田俊輔(京都産業大学)
4 谷口白羽(トヨタ車体)
5 豊田勝徳(WAKO’S)

KINAN AACA CUP 2018 ポイントランキング(第6戦終了時)
1 新城雄大(KINAN Cycling Team)
2 中島康晴(KINAN Cycling Team)
3 アイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックス・パワータグ)
3 津田悠義(EQADS)
3 福田真平(日本競輪選手会愛知県支部)
3 雨乞竜己(KINAN Cycling Team)

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