別府史之(オリンピック自転車ロードレース/北京2008大会、ロンドン2012大会)
地元の神奈川県も走り、トレーニングコースでも使っているルートもあるので、とても思い入れもあります。明神・三国峠は最大勾配が20%を超えるような、このあたりでも最も厳しい登り。世界的に見ても勾配もきつく長い登りなので、厳しいコース設定になっていて、サバイバルな展開になると思います。
また都内から道志みち、山中湖を走り、富士山へのアプローチは日本が誇る絶景だと思うので、美しい風景も合わせて競技とともに全世界の人に楽しんでもらえると思います。サイクリングロードレースは、日本でも人気が高まりつつある競技ですが、世界ではグランツール、クラシックレースを筆頭に注目を集めるメジャーな競技です。このオリンピックをきっかけに日本の方々にもぜひこの競技の魅力を知ってもらいたいと思っています。
沖美穂さん(オリンピック自転車ロードレース/シドニー2000大会、アテネ2004大会、北京2008大会)
女子ロードレースのコースマップを見る限り、ポイントとなる箇所はスタート地点から山伏トンネルまでだと思っています。アップダウン続きで道幅も狭い区間もあり、向かい風の可能性が高いと予測します。国によって作戦は違いますが、山伏トンネルまでのペースコントロールにより、少人数または20〜30人の集団かで勝敗が変わってくると思います。約55km付近からの2〜3kmの登りと、「道の駅どうし」から「山伏トンネル」頂上までの最後1〜2kmの登り、富士スピードウェイでのゴール勝負、湿度の高さ、暑さ対策がキーポイントではないかと思います。また、コースレイアウトがワンウェイコースの設定になっていて、女子のレースでは珍しく「見極め力」も勝負の分かれ目になると思います。
森喜朗 東京2020組織委員会会長
東京2020大会の自転車競技ロードレースのコースが国際自転車競技連合より承認され、正式に発表できることを大変うれしく思います。男女ともに武蔵野の森公園をスタートし、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県の1都3県を通って富士スピードウェイにゴールするコースになりました。
レース後半では、選手は日本の景観を代表する富士山に挑みます。海外のレーサーにとっては、気分が高揚するようなたいへん雄大なコースになりました。また、富士山周辺の難所の峠は、近年のオリンピックのロードレースの中でも非常に難易度の高いものになりました。本場欧州のロードレースを彷彿させる熱気で、世界のトップ選手をお迎えしたいと思います。
このロードレースの運営にあたっては、特に関係自治体、警備関係者のみなさまとの緊密な連携が不可欠です。東京大会まで残り2年、万全のレースが行われるよう、引き続き関係者の方々としっかり準備を進めてまいります。
ダビド・ラパルティアン 国際自転車競技連合(UCI)会長
オリンピック大会の金メダルは全てのアスリートにとって大きなゴールであり、難易度が高く迫力のある東京2020大会のサイクリングコースは世界最高峰のサイクリング選手達にとって、その真の実力が試される舞台となるでしょう。富士五湖など日本を象徴する観光名所を通る、その息をのむような景色を背景としたレースは、沿道で応援する観客や、テレビで観戦する世界中の人々を魅了することと思います。オリンピックムーブメントにおいて、見ごたえのある5種目を含む自転車競技は、重要な役割を担っていることは間違いありません。自転車競技は、1896年にオリンピック競技として加わり、その後オリンピックの歴史を築いてきたパイオニアの一員です。東京2020大会はロード、トラック、マウンテンバイク、BMXレース、そして今回が初種目となるBMXフリースタイルといった、すべての自転車競技の素晴らしい舞台となるでしょう。
トーマス・ローレッガー(元ロードレース選手)国際自転車競技連合(UCI)テクニカルアドバイザー
北京2008大会で男子ロードレース種目に出場した者として、今回東京2020大会のロードコース決定に関われたことを大変光栄に思います。東京2020組織委員会と国際自転車競技連合は、オリンピック大会にふさわしい素晴らしいコースを選定しました。チーム編成においても、UCI世界選手権自転車競技大会に比べると少人数で組まれる形は、レースのコントロールを難しくさせ、レース序盤から激しいぶつかり合いや積極的に攻める走りを見ることのできる展開となることでしょう。そしてメダル獲得には、距離、標高差、気候を考慮した完璧な戦術的決断が重要となるでしょう。
橋本聖子 日本自転車競技連盟会長
オリンピックの自転車ロードレースのコースが決定したことをうれしく思います。武蔵野の森公園をスタートし、富士スピードウェイに向かう途中、世界遺産の富士山を臨みながら選手がゴールに向かって走る姿がテレビを通じて全世界に発信される、大変魅力的なコースとなりました。また、これまでにない起伏のあるコース、レース終盤のしかけどころが勝負のポイントとなるなど、見ごたえのあるレース展開が期待されます。地元開催、日本人選手の活躍を期待するとともに、世界各国の選手が東京大会で最高のレースを展開してくれることを楽しみにしています。
武蔵野の森公園 ©Tokyo 2020
小池百合子 東京都知事
東京2020オリンピック競技大会の自転車競技(ロードレース)のコースが決定しました。武蔵野の森公園をスタートし、多摩地域を走行し、神奈川県、山梨県を通り、静岡県の富士スピードウェイをゴールとするコースです。
多摩地域は整備された道路と豊かな自然という、サイクリングに適した環境があり、すでに都民のサイクルスポーツの拠点となっています。ロードレースの開催により多摩地域の魅力が世界に発信されていくとともに、大会の記憶がレガシーとしてみなさんの心に残ることと思います。
東京大会がすばらしい大会となるよう、今後とも都は東京2020組織委員会や関係者と連携して準備を加速してまいります。
道志みち ©Tokyo 2020
黒岩祐治 神奈川県知事
このたび、東京2020オリンピック競技大会の自転車競技ロードレースのコースが決定され、相模原市と山北町が含まれたことを大変うれしく思います。緑豊かな県北西部を舞台に、各国のトップアスリートがさっそうと走り抜けていく姿を想像すると心がおどります。
これで県内ではセーリング、サッカー、野球・ソフトボールに加え、4つめのオリンピック競技の開催が決まりました。県としては今後とも大会成功に向けて、大会組織委員会や相模原市、山北町をはじめ、県内市町村と連携し、全力で取り組んでまいります。
富士山と山中湖 ©Tokyo 2020
後藤斎 山梨県知事
東京2020オリンピック競技大会の自転車競技ロードレースの本県開催が決定し、非常に喜ばしく思います。大会開催を契機として、富士山をはじめとする本県のさまざまな魅力を世界に大きくアピールする機会にして参りたいと考えております。
大会開催までは2年となりますが、世界中の人々の記憶に残る素晴らしい大会となるよう、大会組織委員会や道志村、山中湖村等と緊密に連携のうえ、大会成功に向けた準備を加速するとともに、県民総参加で盛り上げてまいります。
富士スピードウェイ ©Tokyo 2020
川勝平太 静岡県知事
今回公表となったコースは、本県においては小山町、御殿場市、裾野市を通過するもので、日本の象徴・富士山の麓を走る自然豊かな世界レベルのコースとなっております。コースの設定にご尽力いただいたUCI、ならびに大会組織委員会など関係者のみなさまに対し厚くお礼申し上げます。
県といたしましては、選手が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、また、観戦にお越しになる方々に対しては、最高の景観の下で世界の最高峰のレースをお楽しみいただけるよう、地元の市町や関係機関等と連携の上、万全の準備を進めてまいります。
加山俊夫 相模原市長
自転車競技ロードレースが本市において実施されますことは、大変喜ばしいことであり、大会時には子どもたちをはじめ市民のみなさまがトップアスリートによる競技を間近で観戦できるほか、大会後のレガシーとして本市のスポーツ振興や観光振興につながる貴重な機会になるなど、大きな期待を寄せているところでございます。
多くのみなさまが競技の魅力に触れ楽しんでいただけるよう、東京2020組織委員会や関係機関と連携しながら、大会の成功に向けた取組を進めてまいります。
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