2018年Jプロツアーのシリーズ最終戦となる南魚沼ロードレースは2年ぶり開催され、キナンサイクリングの山本元喜が敢闘賞を獲得した。2018年はJプロツアーで最高位の大会となる「経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ」として実施。チーム対抗の団体成績が争われる大会でもある。
コースは、新潟県南魚沼市の三国川ダム周辺に設定された1周12km。ダム湖に沿って走るコースはコーナーが連続し、残り2kmからフィニッシュ地点までは高低差100m以上を登り続けるハードさだ。10周122kmのレースは、キナンサイクリングの山本のペースアップで始まった。登り区間で先頭に立った山本は集団を長く引き伸ばしながら進んでいく。頂上の直前、マトリックスパワータグからスポット参戦するフランシスコ・マンセボがアタック。この動きをきっかけに7人が先行する。しかしメイン集団も追走し、1周目が終わるまでに吸収する。
2周目、再びマンセボ選手を含む11人ほどが先行。その中から7人の逃げ集団が形成され、メイン集団との差が広がりはじめる。メンバーは、山本、マンセボ、ホセビセンテ・トリビオ(以上マトリックスパワータグ )、雨澤毅明、岡篤志(以上宇都宮ブリッツェン)、湊諒(シマノ)、米谷隆志(レオモベルマーレ)。メイン集団はシマノがコントロール。5周目に米谷が逃げ集団から遅れるも、差は最大で2分以上まで開いた。
レース終盤の8周目、メイン集団のコントロールが宇都宮ブリッツェンに代わると、逃げ集団との差は1分前後まで縮まる。逃げ集団では、山本が登り区間でペースアップを図る。すると雨澤と岡が遅れ、逃げ集団は4人に。山本はトリビオ、マンセボ、湊を引き連れて9周目に入っていく。
その直後、マンセボがアタック。トリビオが追従し、マトリックスパワータグの2人が先行。反応が遅れた山本と湊の2人はその後メイン集団が吸収。宇都宮ブリッツェンを先頭に先行する2人を追走するが、差は1分から縮まらないまま最終周回の10周目に入る。
その後メイン集団からは増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、入部正太朗、横山航太(シマノ)の3人が追走集団を形成するも、マトリックスパワータグの2人を捕えることはできず。最後はマンセボとトリビオがワンツーフィニッシュを決め、マトリックスパワータグが2年連続で経済産業大臣旗を獲得した。
キナンは8位で完走した山本が序盤からの積極的な動きを評価され、このレースから設定された敢闘賞を獲得。中西健児が22位、新城雄大が26位で完走した。(加藤智)
Jプロツアー第22戦 南魚沼ロードレース・経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ 結果(122km)結果
1 フランシスコ・マンセボ・ペレス(スペイン、マトリックスパワータグ) 3時間14分20秒
2 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) +0秒
3 横山航太(シマノレーシング) +1分3秒
4 入部正太朗(シマノレーシング) +1分7秒
5 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +1分13秒
6 木村圭佑(シマノレーシング) +1分40秒
8 山本元喜(KINAN Cycling Team) +1分47秒
22 中西健児(KINAN Cycling Team) +4分28秒
26 新城雄大(KINAN Cycling Team) +6分9秒
DNF 椿大志(KINAN Cycling Team)
DNF 中島康晴(KINAN Cycling Team)
DNF トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
敢闘賞
山本元喜(KINAN Cycling Team)
団体成績
1 マトリックスパワータグ 720pts
5 KINAN Cycling Team 150pts
コメントを投稿するにはログインしてください。