アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスノーボードクロスの要素を取り入れたアイスクロス・ダウンヒル競技の世界選手権ATSXIceCross DownhillWorld Championship。その最上位カテゴリーの大会、ATSX 1000 Red Bull Crashed Iceのシーズン第3戦が2月8(金)・9日(土)に米国ボストンにあるメジャーリーグ最古の球場「フェンウェイパーク」で開催された。
前週に行われた第2戦ユバスキュラ大会(フィンランド)から1週間。早くも開催された第3戦のボストン大会にはユバスキュラ大会と同様に、日本歴代最多出場の山本純子、昨シーズンから参戦している安床武士に加え、横浜大会から参戦している元プロアイスホッケー選手の鈴木雅仁、同志社大アイスホッケー部所属の山内斗真、そして安床の愛弟子で現役高校生の吉田安里沙の計5名が出場。
初日にタイムトライアルが行われ、女子は一発決勝進出の4位まで、LCQ(Last Chance Qualifier)の出場枠20位までを争う。吉田は21位で敗退するも、山本は順当に準決勝まで駒を進めた。しかしレース序盤での転倒が響き、7位で大会を終えている。
予選上位64名が決勝進出する男子で日本勢は決勝進出こそならなかったが、ジュニア部門で山内が見事3位に輝き、日本人初の表彰台に上った。
男子のファイナルは前シリーズのワールドチャンピオンであるスコット・クロクソール(カナダ)と、一昨年のワールドチャンピオンであるキャメロン・ナーズ(米国)の対決。スタートでトップに立ったナーズは、圧巻の滑りでトップをキープ。2位の好位置につけていたクロクソールは終盤での転倒があり惜しくも3位に。終始危なげなくレース展開したナーズが今シーズン2度目の優勝を修めた。
大会の様子はRed Bull TVで視聴できる。
■ATSX 1000 Red Bull Crashed Ice(ATSX1000レッドブル・クラッシュドアイス)
アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスキークロスやスノーボードクロスの要素を取り入れた競技“アイスクロス・ダウンヒル”の大会。アイスホッケーのプロテクターを付けた選手が、最高時速80kmに達する中、街中に設置された高低差のある全長最大約600mの氷の特設コースを一斉に滑り降りる。
レースは1ヒート4選手で行い、選手たちがコース途中に設置されたヘアピンカーブやバンクコーナー、連続バンプや段差などの障害物をかわしながら、猛スピードでコースを駆け抜ける。
2001年初開催、2010年より世界選手権として開催し、2018年12月に50回目の大会を横浜で開催(アジア初)。世界選手権はこれまでレッドブル主催のRed Bull Crashed Iceと選手主体で開催するRiders Cupの2カテゴリーで開催してきたが、今シーズンよりATSX(All Terrain Skate Cross)連盟のもと、Red Bull Crashed Iceを優勝者が1000 ポイント獲得できる最上位の大会ATSX1000 とし、その下の3カテゴリーATSX500、ATSX250、ATSX100を含めてATSX Ice Cross Downhill World Championship(ATSXアイスクロスダウンヒル・ワールドチャンピオンシップ)として開催している。
■Red Bull Crashed Ice第3戦ボストン大会結果
男子
1位 キャメロン・ナーズ(米国)
2位 ルカ・ダルラーゴ(オーストリア)
3位 スコット・クロクソール(カナダ)
66位 山内斗真(やまうちとうま)
69位 安床武士(やすとこたけし)
83位 鈴木雅仁(すずきまさひと)
女子
1位 アマンダ・トルンゾ(米国)
2位 ミリアム・トレパニエ(カナダ)
3位 タマラ・ミュイッセン(米国)
7位 山本純子(やまもとじゅんこ)
21位 吉田安里沙(よしだありさ)
■ATSX 1000 Red Bull Crashed Ice日程と会場
2018年12月7(金)・8日(土)横浜(日本)・・・終了
2019年2月2日(土)ユバスキュラ(フィンランド)・・・終了
2月8(金)・9日(土)ボストン(米国)・・・終了
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