第102回ジロ・デ・イタリアは6月2日に23日間の日程を終え、ベローナの古代円形劇場にゴール。モビスターのリカルド・カラパスがエクアドル勢として初めての総合優勝を遂げた。南米出身選手の優勝は2014年のナイロ・キンタナ(コロンビア)に続く2度目。どちらもモビスターに所属。
近年のジロ・デ・イタリアでは2012年のカナダ(ライダー・ヘシェダール)、2014年のコロンビア(キンタナ)、2017年のオランダ(トム・デュムラン)、2018年の英国(クリストファー・フルーム)とこれまで総合優勝していなかった国が栄冠を手中にしている。
総合2位は1分05秒遅れで、バーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)。グランツールでのポディウム(総合成績でのトップ3)は11回目の登壇となり、フルームに並んだ。歴代最多はジャック・アンクティル(フランス)の13。それに続くのがフェリーチェ・ジモンディ(イタリア)、エディ・メルクス(ベルギー)、ベルナール・イノー(フランス)の12。
総合3位は2分30秒遅れで、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)。スロベニア選手としてグランツールで初めてポディウムに登壇した。ログリッチェのこれまでの最高位は2018ツール・ド・フランスの総合4位。
第21ステージは17kmの個人タイムトライアルで、サンウェブのチャド・ハガ(米国)がトップタイムをマーク。ハガはグランツールで初のステージ優勝で、2013年以来のプロ2勝目。
カラパスは第4ステージで2年連続の区間勝利を挙げると、第14ステージで独走勝利して一躍首位に。モビスターチームは当初ミケル・ランダ(スペイン)がエースだったが、第9ステージの個人タイムトライアルの成績がよくなく、カラパスとのツートップ態勢に変更した。
カラパスは山岳ステージでもモビスターチームのアシスト陣に援護されてマリアローザを死守。最終ステージの個人タイムトライアルで総合2位ニーバリに1分54秒差から同05秒差まで詰め寄られたが、山岳ステージで稼いだ貯金を利して逃げ切った。大会前半は絶好調だったログリッチェが後半に胃痛から調子を落としたこともあり、まさかの伏兵が逃げ切った。
「この勝利はここに来ている妻と2人の子どもたちと喜びたい。両親には電話をするよ。こんな栄冠を手中にできてとても誇り高い。グランツールで総合優勝するのが夢だったからね。子どものころに抱いた夢は絶対に忘れちゃいけないんだ。それは決意を込めて努力すれば現実になる」とカラパス。
「すでに4年間、欧州ロードレースに身を投じているが、夢をつかみにいかなければダメだと気づいた。第15ステージで30秒のタイムを稼いだことがすべて。ニーバリとログリッチェがけん制し合っていた隙だった。今年のジロ・デ・イタリアはそこで決まったと思う。ボクにとってこれはスタートだ。ボクたちチームはさらにその上の目標に挑んでいきたい」
NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネの初山翔は6時間05分56秒遅れ、最下位の142位ながら、2区間でアタックを決めるなど果敢な走りを見せ、日本勢として6人目の完走を果たした。
●4賞ジャージ
■マリアローザ(個人総合成績)リカルド・カラパス(エクアドル、モビスター)
■マリアチクラミーノ(ポイント賞)パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
■マリアアッズーラ(山岳賞)ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
□マリアビアンカ(新人賞)ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
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