自転車選手を支援する「出前館」の登録フォーム開設

日本最大級の出前サービス『出前館』が、新型コロナウイルスの影響を受け、大会賞金の獲得や活躍の機会が減っている自転車選手1万人を支援。空き時間に全国の出前館配達スタッフとして活動してもらおうという試みが始まり、いよいよ自転車競技登録者専用フォームがオープンした。

マスクで顔を隠しているがみんな東京五輪代表。電動アシスト機能は必要?

自転車競技選手は基本給に支援金を上乗せ

今回、新型コロナウイルスの影響で大会などの稼働機会が減り、収入が減少し、さまざまなアルバイトを行うアスリートも増える中、『出前館』では礼儀正しく、体力もあるアスリートの受け入れを増やす方針に。特に自転車を仕事の道具として接する自転車競技選手は、特別手当などの金銭的な支援と同時に、配達時に選手プロフィールカードを配布することで、認知度アップと寄付の呼びかけも行っていきたいという。

出前中の自転車選手。交通ルールは身についているので安心

●出前館の自転車競技ライセンス登録者専用フォーム

増田成幸が東日本ロード群馬大会3優勝…シリーズ首位に

2020年のJプロツアー第3戦となる「JBCF東日本ロードクラシックDay-3」が群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンター6kmサーキットコースを22周回する132.0kmで開催され、宇都宮ブリッツェンの増田成幸が優勝した。

増田成幸がJBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day-3優勝 ©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

レースは7周回目に形成された逃げ集団が最後まで逃げ切る展開に。最後はその中から飛び出した増田がマトリックスパワータグのホセビセンテ・トリビオとのマッチスプリントを制して優勝を飾った。

 宇都宮ブリッツェンは開幕3連戦で2勝を挙げ、チームランキングでは2位に1200ポイント差をつけて首位。また、個人ランキングでもこの日勝利した増田が首位に立ち、両ランキングともにトップの状態でホームレースである次戦の宇都宮ラウンドを迎えることになった。

宇都宮ブリッツェンの増田成幸 ©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

第54回JBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day-3 – JPT第3戦 – 132.0km
1位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 3h17m47s 40.04km/h
2位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) st
3位 大前翔 (愛三工業レーシングチーム) +07s
4位 石原悠希 (Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +07s
5位 小出樹 (JCF強化指定選抜チーム) +07s
6位 小石祐馬 (Team UKYO) +08s
7位 鈴木譲 (宇都宮ブリッツェン) +08s
8位 レオネル・キンテロ (マトリックスパワータグ) +47s
9位 畑中勇介 (Team UKYO) +47s
10位 岡本隼 (愛三工業レーシングチーム) +47s
16位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) +47s
DNF 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン)
DNF 中村魁斗 (宇都宮ブリッツェン)
DNF 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン)
DNF 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン)
出走=114名/完走=44名

JBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day-3優勝の増田成幸。左が2位ホセビセンテ・トリビオ、右が3位大前翔 ©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

◆2020Jプロツアー 個人ランキング
1位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 1,170P
2位 大前翔 (愛三工業レーシングチーム) 990P
3位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) 840P
4位 山本元喜 (キナンサイクリングチーム) 765P
5位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) 721P
6位 ホセビセンテ・トリビオ (マトリックスパワータグ) 720P

◆2020Jプロツアー チームランキング
1位 宇都宮ブリッツェン 3,300P
2位 愛三工業レーシングチーム 2,100P
3位 マトリックスパワータグ 1,890P
4位 キナンサイクリングチーム 1,650P
5位 弱虫ペダルサイクリングチーム 1,560P
6位 Team UKYO 1,471P

Jプロツアーのリーダージャージを着用する増田成幸 ©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

プロリーダージャージ
増田成幸 (宇都宮ブリッツェン)
ネクストリーダージャージ
織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム)

●宇都宮ブリッツェンのホームページ

鈴木龍が東日本ロードDay-2優勝…宇都宮ブリッツェンが表彰台独占

2020年のJプロツアー第2戦となる「JBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day-2」が、群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンター6kmサーキットコースを10周回する60.0kmで開催され、宇都宮ブリッツェンの鈴木龍がゴール勝負を制して優勝した。

JBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day-2は鈴木龍が優勝 ©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

レース中盤からメイン集団をコントロールした宇都宮ブリッツェンがレースを支配。最後まで他チームを寄せ付けずに迎えたゴールスプリント勝負では、鈴木、大久保陣、小野寺玲の3選手がワンツースリーフィニッシュを決めて表彰台を独占した。

また、この日優勝した鈴木が個人ランキングトップに立ち、プロリーダージャージを獲得。チームランキングでも宇都宮ブリッツェンがトップに立った。

2020年のJプロツアー開幕ラウンドとなる群馬3連戦。開幕戦となった初日は大所帯の逃げ集団が逃げ切る展開になり、最後は三つ巴のゴールスプリント勝負を制した山本元喜(キナン)が勝利を飾っている

JBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day-2は宇都宮ブリッツェンが集団をコントロール ©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

第54回JBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day-2 – JPT第2戦 – 60.0km
1位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) 1h24m39s 42.52km/h
2位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) st
3位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) st
4位 大前翔 (愛三工業レーシングチーム) st
5位 横塚浩平 (Team UKYO) st
6位 岡本隼 (愛三工業レーシングチーム) st
7位 畑中勇介 (Team UKYO) st
8位 レオネル・キンテロ (マトリックスパワータグ) +01s
9位 佐藤宇志 (那須ブラーゼン) +03s
10位 織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム) +03s
20位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) +08s
22位 西村大輝 (宇都宮ブリッツェン) +09s
52位 阿部嵩之 (宇都宮ブリッツェン) +1m54s
70位 堀孝明 (宇都宮ブリッツェン) +7m27s
DNF 小坂光 (宇都宮ブリッツェン)
出走=114名/完走=73名

JBCF東日本ロードクラシック群馬大会Day-2で鈴木龍(中央)、大久保陣(左)、小野寺玲(右)の宇都宮ブリッツェンが表彰台独占 ©︎Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY

◆2020Jプロツアー 個人ランキング
1位 鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン) 720P
2位 小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン) 720P
3位 山本元喜 (キナンサイクリングチーム) 645P
4位 増田成幸 (宇都宮ブリッツェン) 570P
5位 織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム) 540P
6位 大久保陣 (宇都宮ブリッツェン) 510P

◆2020Jプロツアー チームランキング
1位 宇都宮ブリッツェン 2,340P
2位 キナンサイクリングチーム 1,320P
3位 愛三工業レーシングチーム 1,290P
4位 弱虫ペダルサイクリングチーム 1,170P
5位 マトリックスパワータグ 1,110P
6位 那須ブラーゼン 901P

プロリーダージャージ
鈴木龍 (宇都宮ブリッツェン)
ネクストリーダージャージ
織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム)

●宇都宮ブリッツェンのホームページ

ブダペスト開幕返上のジロ・デ・イタリアはシチリア出発

新型コロナウイルス感染拡大により延期された第103回ジロ・デ・イタリアは、その開幕地を当初予定のハンガリー・ブダペストからイタリアのシチリア島に移して行われることになった。7月24日に主催者が発表した。

2020ジロ・デ・イタリアの最初の4ステージはシチリア島で行われる

当初のジロ・デ・イタリアは5月9日にブダペストで開幕し、ハンガリーで3ステージを行う予定だった。しかしパンデミックによりハンガリー政府が非常事態を宣言した。大規模なイベント開催を禁止したため、国際的なイベントを開催することが不可能になった。

さらに大会は延期を発表し、10月3日開幕を決定。新たな開幕地を模索するとともにその後のルート修正を水面下で行っていた。

改めて第103回ジロ・デ・イタリアの開幕地となったシチリア島はこれで9回目のグランデパールとなる。今回は4ステージが行われる。

当初計画でもシチリア島はハンガリーで3ステージをこなした選手らが次に迎えるレースコースだった。第4〜第6ステージが行われる予定だったが、新コースでは一部を修正して合計4ステージとした。

シチリアのアグリジェント

初日は距離16kmの個人タイムトライアル。第3ステージでいきなりエトナ山に上る難関が待ち受ける。

今回のコース変更にともなってイタリア本土に移動したあとも若干の修正が行われる。

🇮🇹2020ジロ・デ・イタリア特集サイト
●ジロ・デ・イタリアのホームページ

はじめしゃちょー監修のコラボシューズ…ムーンスター

人気動画クリエイター「はじめしゃちょー」がデザイン監修。子ども向けスポーツシューズ MOONSTAR SUPERSTAR(ムーンスター スーパースター)とコラボレーションしたモデルを2020年6月下旬から全国の靴専門店・量販店のほか、子ども靴専門店 「ゲンキ・キッズ」で販売している。

はじめしゃちょー

同モデルの発売に併せ、YouTube動画の制作や、静岡市へのメッセージ動画の提供も行った。これらの活動を通じて<子どもたちを勇気づけるブランド>として地域社会に貢献していきたいとムーンスター社。

「速く走りたい」という子どもたちの気持ちに応えるこれまでにないスポーツシューズをつくりたい。そのために同社は走りを徹底的に研究した。専用設計による木型の開発、素材には高反発ゲル素材やインジェクテッドEVAといった当時最新のテクノロジーを搭載。こうして2001年に初代「スーパースター」が誕生した。2009年には「バネのチカラ」機能も搭載し、今の「スーパースター」の起点となった。

究極 力/SS J1004HZ

そしてブランド20周年を前に機能的なサポートだけでなく気持ちも後押しできるように、「SUPERSTARプロジェクト2020」を開始。「前に跳べ」というタグラインを新たに設定し、時代のスーパースターとの共同プロジェクトを推進。 今回のはじめしゃちょーとのコラボレーションは、同プロジェクト第一弾だ。

●はじめしゃちょー監修モデルの特設サイト

はじめしゃちょーとは
「自由」をモットーにしている超フリーダムなYouTuber。実験系をメインにオールジャンルでなんでもしたいことを動画にしていて、体を張ったネタや、誰もしない斬新で手の込んだ動画で、若年層より圧倒的な支持を得ている。『740人だるまさんが転んだ』で2015年10月ギネス記録を取得。

はじめしゃちょーの限界チャレンジ!!

「もはやマラソンwww」はじめしゃちょー障害物ランチャレンジ動画、公開中
はじめしゃちょーのコメント
たくさん走るので、ある程度体力はつけておきました! 筋トレで! 天気が悪く、雨の中走ったりすることがあって大変でした!  前に進むイメージがみんなに伝えられるような動画が完成してよかったです!


静岡市とのコラボレーションも

企業やブランドにとって、社会とどう関わり貢献していけるかということは大きな課題でもある。 MOONSTAR SUPERSTARは子どもたちを勇気づけ、前向きに明るく成長していってほしいと願っているという。今回のプロジェクトに取り組みながら、UUUM社とのこの思いを共有し、ブランドとしてなにができるかを模索した結果、静岡市との取り組みが実現した。

はじめしゃちょーの拠点である静岡市が子どもたちに向けて発信する動画を提供。
●静岡市 公式 YouTube チャンネル


コラボモデルの名前は究極力、アルティメイター

究極 力/SS J1000HZ

究極力/SS J1000HZ
究極 力/SS J1001HZ
究極 軽/SS J1004HZ
発売月:(SS J1000HZ) 発売中、 (SSJ1001HZ、SSJ1004HZ) 2020年7月下旬
サイズ:19.0cm~25.0cm (ハーフサイズあり)

ムーンスター独自開発による特殊ゴム「パワーバネ」に比べ、復元力が約150%になった「究極バネ」を搭載。SUPERSTARの中でも「速く走る」事を追求したテクノロジーと走るシーンを捉えたデザイン性に、はじめしゃちょーが好きなカラーリングを落とし込んだ赤と白のグラデーションカラー。

究極 力/SS J1001HZ

子ども靴専門店「ゲンキ・キッズ」でも販売

ムーンスターがバックアップする「子ども靴専門店」で、「子どもたちの小さな足の健やかな成長を願い、フィッティングを重視した接客を行うショップ」をコンセプトに全国65店舗を展開。店頭ではムーンスターの子ども靴を中心に商品を構成し、店舗に常設する足型計測機「フッ撮る」で計測、専門の研修を受けたスタッフが話をききながら子どもたちに最適な1足を提案する。
●ゲンキ・キッズのホームページ

●MOONSTARのホームページ
●MOONSTAR ONLINE SHOP

ツール・ド・フランス厳戒開催へ…選手・関係者をバブル内隔離

新型コロナウイルス感染拡大により当初予定から2カ月遅れとなる8月29日〜9月20日の開催となった第107回ツール・ド・フランス。異例ずくめの大会運営体制の一部が明らかになったが、過去に例がないほどの特殊なレースになりそうだ。

2019ツール・ド・フランス第17ステージ ©ASO Thomas MAHEUX

7月23日、大会主催者のASOから報道関係者に取材受け付けの案内がメール送信されてきた。

通常なら開幕の3カ月前に送信されるものだが、2020年は開幕まで1カ月余でようやく送られてきた。それだけ主催者が健康面での安全対策に苦心し、試行錯誤していたことが推測できる。

案内文は、現在の健康危機において必要とされる取材方法を説明している。これらの規定は7月に定められたとしていて、今後の数週間におけるフランスでの感染状況によっては、大きく修正される可能性があると警告している。

従来の「ファミリー」から「バブル」という枠組みに変更

ツール・ド・フランスはこれまで、主役である選手を中心に、チーム関係者、主催スタッフ、取材陣、スポンサーを「ファミリー」という言葉でひとくくりにし、円滑な運営を続けてきた。例えば交通規制に関してなら、一般の人たちが制限されるところにも「ファミリー」は入ることを許され、大会特別規定の道路通行ルールが適用された。

今回、「ファミリー」に替わって明記された言葉が「レースバブル」。英語ではRace bubble、フランス語ではBulle Course。

2019ツール・ド・フランス第8ステージ ©ASO Pauline BALLET

レースに関わる主要な人々の周りに「バブル」を実装する。その範囲となるのは選手、チームスタッフ、オフィシャル、レース運営者。取材陣とスポンサーは外されている。大会期間中はバブル内にいる人に対して厳格な健康管理と衛生対策が行われれ、バルブ内にウイルスを持ち込まない態勢づくりを構築した。さらにバブル外の人たちとの接触を可能な限り制限する。

ツール・ド・フランスに帯同する取材者、メディア、各地域の大会協力者はバブルの外となるが、大会に数日間関わる場合は、レース前の健康テストから期間中の健康観察、レースバブルとの接触制限、会場でのソーシャルディスタンス順守が厳命される。

無観客レースにはならない…大事なことは遠回しに表記

ファンの動きにも言及されている。常にソーシャルディスタンスを確保すること、レースコース沿道ではスマホアプリをインストールして、感染者が出たときに接触があったかを確認できるようにすること。これらの感染予防策を取り入れれば主催者は「一般の人たちも招待する」という表現をしているので、無観客レースとはならないようだ。

まとめると…
ツール・ド・フランス関係者の健康を守るためにバブルが設定される
レースバブル=選手・チーム関係者・大会運営スタッフ
第2バブル=それ以外のツール・ド・フランスファミリー
第3バブル=一般の人たち

2019ツール・ド・フランス第11ステージ ©ASO Pauline BALLET

ツール・ド・フランスに帯同するすべての人は現地到着の5日前以降にPCR検査を受けて陰性となった各国保険機関の証明書が必要。Stop Covid”アプリケーションをダウンロードする必要がある。マスク着用。

主催者側はさらに連日にわたって消毒を徹底的に行い、12〜19人ほどの専任医療関係者と看護士を帯同させる。また開幕時とパリのゴールでは選手の家族が訪問するのが恒例だが、2020年はこれも禁止された。

🇫🇷ツール・ド・フランス2020特集サイト
🇫🇷ツール・ド・フランス公式サイト