負傷棄権のエースがガンナに託した勝利…ジロ・デ・イタリア第5S

第103回ジロ・デ・イタリアは10月7日、ミレート〜カミーリャテッロシラーノ間の225kmで第5ステージが行われ、フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)が独走勝利して第1ステージの個人タイムトライアルに続く2勝目を挙げた。

イネオス・グレナディアスのフィリッポ・ガンナ ©Fabio Ferrari/LaPresse

「昨日、ゲラント・トーマスから逃げに乗れというメッセージを受け取った」というガンナが歓喜のゴールを見せて、スキーリゾートに集まったイタリアファンをにぎわせた。

ガンナはトラック競技で4度の世界タイトルを持つスピード系選手。9月25日にイタリアのイモラで開催された世界選手権エリート男子タイムトライアルで優勝している。今大会の1勝目も個人タイムトライアルで、ガンナが集団スタートのラインレースで優勝したのはプロ初。アマチュア時代の2016年にU23パリ〜ルーベで優勝して以来。

ジロ・デ・イタリア第5ステージ。いよいよイタリア半島での戦いへ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse
2020ジロ・デ・イタリア第5ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

「第1集団は総合成績の上位につける選手もいて、強い選手ばかりだった。この日の最初の計画は逃げ集団に加わることではなかったが、チームメートのサルバトーレ・プッチョと一緒に行って逃げに乗ることができた」とガンナ。

「プッチョは一日中ボクに助言してくれた。彼は自分でレースに勝つわけではないが、チームの本当のリーダーだ。ボクにとって兄弟のようなもの」

第1ステージの個人タイムトライアルに続いて区間勝利したガンナ ©Massimo Paolone/LaPresse

チームは、総合優勝を目指したエースのゲラント・トーマスが第3ステージで落車して負傷。第4ステージをスタートせずに大会を離れた。

「トーマスからアタックするようにとメッセージを受け取った。峠の頂上でトップになってアドバンテージを持った。多くのリスクを取ないようにしたが、下りコーナーで路側の壁をあまりにも近くから見ることになったのは確かだ」

独走勝利したガンナをあとから到着したチームメートが祝福 ©POOLFabio Ferrari/LaPresse /RCS

個人総合成績ではドゥークニンク・クイックステップのホアン・アルメイダ(ポルトガル)が首位を守った。

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥークニンク・クイックステップ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マリアアッズーラ(山岳賞)フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)
□マリアビアンカ(新人賞) ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥークニンク・クイックステップ)

ポイント賞のペテル・サガン ©Gian Mattia D’Alberto – LaPresse
アルメイダがマリアローザをキープ ©Massimo Paolone/LaPresse

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