2023ラグビーW杯でトゥールーズを訪れたらここは外せない

フランスは2023年のラグビーワールドカップ開催国。2020年12月14日には世界中が注目するプール組み分け抽選会がパリのブロンニャール宮で行われる。試合が行われる都市は9つで、現地に足を運んだら訪れてみたい場所を順次紹介。第3回はトゥールーズ。

トゥールーズの中心部キャピトール広場 ©Arnaud Späni

フランス南西部の中心に位置するトゥールーズは、アドベンチャーの街。航空産業、宇宙、科学分野のアドベンチャーはもちろんのこと、旅のアドベンチャーも目白押しです!

悠久の歴史が宿る街

古代ローマのレンガ造りの建造物が残る「バラ色の街」ことトゥールーズ。つねにその美しさで人々を魅了するこの街は、2000年にわたる歴史を誇り、3つのユネスコ世界遺産のほか、ルネサンス期の壮麗な邸宅を100ほど抱えています。そうした名所の数々は徒歩で、自転車で、あるいはミディ運河Canal du Midiやガロンヌ川のクルージングなどで気軽に観光することができます。また活気あふれるガロンヌ川岸は、トゥールーズ市民の憩いの場となっています。

「バラ色の街」の異名をとるトゥールーズ ©Arnaud Späni

豊かなライフスタイル

街の雰囲気は、南仏の人々の飾らないフレンドリーな気質を反映しています。活気に満ちた通りをそぞろ歩いてショッピングを楽しむもよし、カフェのテラスでのんびり地元のラグビークラブ、スタッド・トゥールーザンの試合を観戦するもよし。暮らすのに心地よいこの街は、おもてなしの街でもあり、それはしばしばボリューム満点の食事に象徴されています。味自慢は、鴨、カスレ(白インゲン豆と肉類の煮込み料理)、ワイン、チーズ、スミレを使ったお菓子など。

ジャコバン修道院 ©Arnaud Späni

科学分野のアドベンチャー

蒸気エンジンを使ったエオール号、コンコルド、エアバス380…飛行機造りにおいてつねに進取の気性を発揮してきたトゥールーズは、まさに「航空機産業の世界的中心地」の称号にふさわしい街。テーマパーク「シテ・ド・レスパスCité de l’espace」が宇宙を紹介し、エアバス社の組み立てライン、アエロスコピア航空博物館Musée Aeroscopia、新施設「ラ・ピスト・デ・ジェアンLa Piste des géants」が伝説となった各種飛行機の偉業を今に伝えています。さらにトゥールーズ自然史博物館Muséum de Toulouseと科学文化普及センター「ケ・デ・サヴォワールQuai des Savoirs」も、科学と楽しく触れ合う機会を数多く提案しています。

必見の場所

ジャコバン修道院
Couvent des Jacobins
中世芸術の精華とされる壮大な建造物で、峻厳な外観と光に満ちた内部のコントラストが印象的。ヤシの木の形をした石造りの天井や、静けさとくつろぎに満ちた心地よい回廊などが見どころで、トゥールーズ観光の目玉のひとつになっています!

ジャコバン修道院 ©Arnaud Späni

サン・セルナン大聖堂
Basilique Saint-Sernin
キャピトール広場Place du Capitoleの近く、トール通りrue du Taurの端に建つフランス最大のロマネスク様式の教会。ユネスコの世界遺産に登録されており、サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路を旅する人たちを幾世紀にもわたって受け入れてきました。

サン・セルナン大聖堂 ©Arnaud Späni

ヴィクトル・ユーゴ市場
Marché Victor Hugo
トゥールーズに来たからには屋根付きのこの市場を訪れないわけにはいきません!ここは市内屈指の人気を誇る市場で、80を超える店が新鮮な地元の食品、食材を豊富に取りそろえています。市場で扱う品々をその場で味わいたい方はぜひ2階へ。5軒のレストランが美味しいランチでもてなします。

ヴィクトール・ユーゴ市場 ©HapTag


ぜひ試したい食

カスレ
トゥールーズ名物カスレを味わうことは、このバラ色の街のはずせない観光アクティビティ!料理人ごとにレシピは違えど、風味豊かな白インゲン豆、鴨のコンフィ、トゥールーズ産ソーセージを入れるのが定番です。

スミレ
バラ色の街を象徴する花、スミレを使った特産品もお忘れなく。花びらの糖衣がけ、酸味のあるキャンデー、スミレ風味のマスタード、チョコレート、紅茶のほか、ロウソク、化粧品などバラエティ豊かなアイテムがそろっています。

スミレグッズを扱う専門店「メゾン・ド・ラ・ヴィオレット」 ©Emilie Eychenne


トゥールーズ新情報  

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリと『星の王子さま』
2021年8月29日まで博物館「ロンヴォル・デ・ピオニエl’Envol des pionniers」にてアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリと『星の王子さま』をテーマにした特別展が開催されます。この場所で当展覧会が開催されるのは偶然ではありません。なにしろ作家であり飛行士でもあったサン=テグジュペリは、この博物館の真ん前にあるモントードランMontaudran飛行場からラテコエール社のパイロットとして大空に飛び立っていたのですから。展覧会では、勇気と人間愛にあふれ、自身の限界を越えて伝説となったサン=テグジュペリの軌跡を追います。https://www.lenvol-des-pionniers.com/

「ランヴォル・デ・ピオニエ」で開催の星の王子様とサン・テグジュペリ展 ©Chloé Sabatier – Agence d’attractivité Toulouse

ジャコバン国際ピアノ音楽祭
2021年9月、偉大なピアニストたちと若きピアニストが集う恒例のジャコバン国際ピアノ音楽祭が開催されます。フェスティバルでは1カ月にわたって、ジャコバン修道院の回廊や総会室という荘厳で幻想的な空間を舞台にクラシックやジャズのコンサートが繰り広げられます。http://www.pianojacobins.com/

ジャコバン・ピアノフェスティバル ©Piano aux Jacobins


周辺の見どころ

カルカソンヌ
Carcassonne
トゥールーズから1時間のところにある中世の城塞都市カルカソンヌは、オクシタニー地方の1日エクスカーションに理想的。ユネスコの世界遺産に登録されているコンタル城(歴代伯爵の居城)や城壁は必見です。

カルカッソンヌの城塞 ©CRT Occitanie

アルビ
Albi
鮮やかな色彩、美味しい食べ物、ショッピングが魅力のアルビは、イタリアの情緒が感じられる暮らしやすい街。鉄道またはバスでアクセスでき、司教都市としての歴史を誇るこの街の名声を高めているのは、元司教館のべルビー宮Palais de la Berbie、タルン川を見下ろすようにそそり立つサント・セシル大聖堂Cathédrale Sainte-Cécile(レンガ造りの建造物としては世界最大)、トゥールーズ・ロートレック美術館Musée Toulouse Lautrecです。ロートレックはベル・エポック期を代表する画家で、1864年、この街で生まれました。

アルビのサント・セシル大聖堂 ©Dominique Viet


地元の有名クラブ

スタッド・トゥールーザン
Stade Toulousain

トゥールーズはラグビーの街。スタッド・トゥールーザンは1907年に創設された15人制のラグビークラブで、現在、スタッド・アーネスト=ワロンをホームスタジアムにしてプレーしています。フランス最多のタイトルを獲得している名門クラブで、フランス選手権では20回、ハイネケンカップ(現ヨーロピアンラグビーチャンピオンズカップ)では4回の優勝を誇ります。選手たちはシンボルカラーの「赤と黒」のユニフォームに身を包み、TOP14でその実力をいかんなく発揮しています。 www.stadetoulousain.fr  

Le Club :トゥールーズ・オランピック・トレーズ
Toulouse Olympique XIII  

1937年創設のトゥールーズ・オランピック・トレーズToulouse Olympique XIIIはトゥールーズを本拠地とする13人制のラグビークラブで、フランスカップ1回、フランス選手権6回の優勝を誇ります。フランスのクラブとしては唯一、イギリスの「チャンピオンシップ」に参加しており、現在、上位リーグとなるヨーロッパの「スーパーリーグ」への昇格を目指して戦っています。www.to13.com

ラグビー好きにおススメ

RWC2023スタジアム
スタジアム・ド・トゥールーズ  Stadium de Toulouse
33 000席

ル・ルージュ・エ・ノワール
Le Rouge et Noir – 3 Rue du Pont Saint Pierre
サン・シプリアン地区quartier Saint-Cyprienにあるラグビーファン御用達のバー。店名の「ルージュ(赤)」と「ノワール(黒)」は地元のクラブ、スタッド・トゥールーザンのシンボルカラーにちなんで付けられました。店内の壁には世界中のクラブのユニフォーム、エンブレム、旗、マフラータオルが飾られています。www.le-meilleur-quartier.fr/le-rouge-et-noir

スタッド・トゥールーザン・リュグビー
Stade Toulousain Rugby – 73 rue d’Alsace Lorraine
1997年にオープンしたこの店は街の中心部にあり、スタッド・トゥールーザンの関連グッズを販売しています。https://boutique.stadetoulousain.fr/

ツール・ド・フランス取材者日記
トゥールーズ…これほどまで魅力的な町だとは

キャピトル広場に面したレストランのテラス席。向こうに見えるのは荘厳な市庁舎


パリからのアクセス
パリ・シャルル・ド・ゴール空港から飛行機で1時間15分
パリ・モンパルナス駅1、2より高速鉄道「TGV Inoui」で4時間25分(直通)

2023ラグビーワールドカップの開催都市
●Bordeaux ボルドー
●Lille リール
●Lyon リヨン
●Marseille マルセイユ
●Nantes ナント
●Nice ニース
●Paris パリ
●Saint-Etienne サンテティエンヌ
●Toulouse トゥールーズ

【特集ページ】ラグビーワールドカップ2023

自転車の総合情報サイト「ちりりん」開始…あさひが運営

快適な自転車ライフを提供する自転車専門店のあさひは、自転車で楽しむ文化づくりの一環として、自転車の楽しみ方がギュッとつまった新しい自転車の総合情報サイト「ちりりん」(Chiririn)をオープンする。

自転車に関するあらゆる情報が集まるポータルサイト

「ちりりん」サイトでは、これから自転車を始めたい人やサイクリングに興味がある人、サイクリングをもっと楽しみたい人のサイクルライフがより豊かになることを目指して、自転車に関するさまざまな情報を掲載していく。

サイト内ではさまざまな情報をひとつひとつのコラム記事として掲載し、サイクリングに役立つノウハウや、新しい製品情報、自転車の安全に関する情報、アクティビティとして楽しむための案内、メンテナンス術等も随時更新していく。

全国のサイクリングコースを網羅!

「ちりりん」サイト内では全国のサイクリングコースを掲載する特設ページも用意した。全国各地に点在するサイクリストにとって魅力あるサイクリングコースを集約することで、自転車ライフを支えていきたいという。サイクリングコースはリリース後も随時更新し、既存のサイクリングコースだけではなく、新しいオリジナルのサイクリングコースも作成し、新たな楽しみ方を提案していく。

サイクリングコースは地域別、タグ別に分類されて目的のコースを検索することが可能。サイクリングを楽しむ場所をどんどん発掘していくという。

各種サイクリングイベントやレンタル自転車の予約も可能

「ちりりん」サイト内では、全国各地で開催されるサイクリングイベントを掲載。各地のイベントを検索してサイト上から予約~決済することが可能になる。あわせて「ちりりん」サイトだけのオリジナルのイベントも数多く用意する予定。

「ちりりん」サイトは全国各地のサイクリストにとって魅力ある場所を発掘し広く発信していくことで地方観光や経済を活性化する「サイクルツーリズム」を積極的に取り組んで行きたいという。

また、二次交通活用の観点から見直されつつあるレンタル自転車を、より便利に使えるように、各地のレンタル自転車をサイト上から予約することができる「レンタル」ページも用意する。スポーツ自転車を購入する前のお試しとしても活用することが可能。レンタル自転車が利用できる施設は順次拡大しているので楽しみだ。

●自転車の総合情報サイト「ちりりん」

アラフィリップのバイクと同じ技術を投入したキックバイク

2歳の子どもたちが今までずっと夢見ていた究極のキックバイク、Hotwalk Carbonがスペシャライズドからリリースされた。世界選手権ロードで優勝したジュリアン・アラフィリップが乗るバイクと同じテクノロジーを採用し、これまでにない乗り心地を追求するため、細部に至るまでこだわった。あらゆるタッチポイントを精密に作り上げ、究極のファーストライドを提供する。

スケッチからプロジェクトがスタート 

ロードライダーがスピードやスタミナのためにカーボンバイクに乗るのであれば、ちびっこだってそうするべき。マウンテンバイカーが荒れた路面を走るために摩擦の少ないサドルを必要とするなら、ちびっこにも必要なはず。デザイナーのヤン・デュエズは自身が描いたスケッチがカーボン用モールドの中で成型されるのを見ると、こう確信した。このあまりにも小さく、まったくもってユニークなプロジェクトは、見逃すにはもったいないほど面白い、と。

超軽量の裏に理由あり

Hotwalk Carbonは、スペシャライズドが初めてカーボンで作ったキッズバイクだ。その理由を聞けば、納得する。ちびっこライダーこそ、軽くて反応性に優れ、操作しやすいバイクを必要としているからだ。

重量、剛性、振動吸収性のすべてが乗り心地に影響を及ぼすため、これほどまでに軽いバイクを作るには、素材から機能面のすべてを考え直す必要があった。だからこそフレーム、フォーク、ハンドルバーはカーボン製なのだ。さらに、カーボンホイールと、軽量ケーシング仕様のRhythm Lite タイヤまでも搭載している。生涯続くライドへの愛を育み、楽しさがぎっしり詰まった重さ2.1kgのバイクだ。

ちびっこに最適なサイズ 

一般的なキッズバイクは、大人用モデルを縮尺させたサイズを採用する。しかし最高のライド体験は、体格に適したフィット、高品質素材、プロのために開発されたテクノロジーという大人向けの高い水準から生まれる。そのため、摩擦抵抗を減らしたBody Geometry サドルや大人用より38%細いハンドルバーなど、ていねいに選んだコンポーネントをフルカーボンフレームに完璧に組み合わせた。

子どもたちにもっといいものを 

スペシャライズドはちびっこたちをリスペクトしている。そして、次世代のライダーを育むためにも、彼らに最高のバイクを提供する価値があると考えているという。究極のファーストバイクを用意したのは、ライドという生涯続けられるスポーツの始まりに弾みをつけたいから。

こうして、Hotwalk Carbonが誕生した。

●スペシャライズドのホームページ