ログリッチが復活V…ティレーノ~アドリアティコ第4ステージ

イタリア半島をはさむティレニア海とアドリア海を結ぶ7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコは3月9日、グレッチョ〜トルトレート間の218kmで第4ステージが行われ、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が優勝。

ティレーノ~アドリアティコ第4ステージを制したログリッチ ©LaPresse

総合成績では5秒遅れの区間17位でゴールしたレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が、イネオスグレナディアーズのフィリッポ・ガンナ(イタリア)に代わって首位に立った。

ティレーノ~アドリアティコ第4ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ログリッチの優勝は2018年の第3ステージ以来で2回目。スロベニア勢はタデイ・ポガチャルの3勝を含めて通算5勝目。

ユンボ・ビスマはエースのワウト・ファンアールト(ベルギー)がトム・ピドコック(英国、イネオスグレナディアーズ)と交錯して落車。この日だけで7分40秒遅れて総合優勝争いから脱落した。

ティレーノ~アドリアティコ第4ステージでケガから復帰したログリッチ(右から2人目)が動いた ©Fabio Ferrari/LaPresse

ケムナがステージレースで首位に立ったのはジュニア時代以来で、プロレースでは初めて。ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスの大会途中で総合2位に位置して首位に肉薄した実績がある。

ティレーノ~アドリアティコ第4ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse – Greccio – Tortoreto. In the pic:

ジロ・デ・イタリアでの完全復活のために参戦した…ログリッチ

「最後にレースで優勝してから久しぶりなので、その瞬間を楽しんでいる」と2022ブエルタ・ア・エスパーニャを落車負傷でリタイアし、ケガからの懸命の復帰を余儀なくされていたログリッチ。

「1カ月の厳しいトレーニングを積んだ。自分自身と家族には多くの犠牲を払った。ハードなトレーニングの後、レースをする準備ができていると感じたので、レース活動を再開し、自宅でのトレーニングでは得られないジロ・デ・イタリアへの最後の一歩のためにティレーノ~アドリアティコに参戦した。

自分の勝利には少し驚いている。チームは別の計画を持っていたが、ロードレースでは計画していた作戦がどのように急速に変化するかよく知っている。クラッシュを回避できてよかったし、ワウト・ファンアールトが数日後には元気になって走れるようになることを願っている。明日はどうなるかわからない。私だけでなく、多くの選手が強いので」

テレマーク姿勢をキメるログリッチ。ティレーノ~アドリアティコ第4ステージ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

ログリッチとの6秒差はないも等しい…首位のケムナ

「今日は総合成績でリードできるとは思っていなかったが、とてもうれしい。ステージレースをリードするのは初めて。昨年のジロ・デ・イタリアで素晴らしい経験をしたので、イタリアで勢いを維持できてよかった」とケムナ。

「明日の上りは今日よりも適しているが、多くのトップライダーが争う非常に難しいステージになるはず。プリモシュ・ログリッチの存在は常に懸念事項だ。彼との6秒のリードはそれほど多くないから」

レナード・ケムナが首位に立った ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse