ヒンドレーがピレネー初日に独走…総合でも首位に
第110回ツール・ド・フランスは7月5日、ポー〜ラランス間の163kmで第5ステージが行われ、ボーラ・ハンスグローエのジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)が残り20kmから独走して初優勝。総合成績でも首位に立った。
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優勝候補ポガチャルがまさかの1分遅れ
ヒンドレーは2022年のジロ・デ・イタリアを制した実力者で、総合成績でも首位に立ち、一躍優勝争いの一角に。「初参戦でここまでできるとは考えていなかった。アタックは計画していなくて即興だった」とヒンドレー。
連覇を目指すユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴーは孤軍奮闘で追ったが、総合成績で47秒差をつけられた。UAEエミレーツのタデイ・ポガチャルはこの日1分38秒も遅れ、総合6位に後退。「イタリアの女子レースで自転車選手の彼女が転倒して、1分ロスしたことよりもショックだ」とポガチャル。
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●4賞ジャージ
■マイヨジョーヌ(個人総合成績)ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)
■マイヨベール(ポイント賞)ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)
●マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)フェリックス・ガル(オーストリア、AG2Rシトロエン)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
フランス渡航30年にしてこれぞオススメしたい民宿
前日にノガロサーキットでの仕事を切り上げて、30分ほどでたどり着いたのがこの日のお宿。日本で言ったら民宿で、アットホームな雰囲気が楽しめる人には最適です。ただし経営者との距離が近いのがよくある民宿の難点で、もっと放任してほしいという人には向いていないと思います。ところが…。
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この日はそんな民宿とはちょっと違ったところでした。部屋代は一般的なホテルと比べたら安価ですが、「ディナーが食べたいときは24時間前までに連絡ください。プレートが3品で15ユーロ」という案内があったので、メールでディナーをオーダー。すぐに「もちろん」というレスが返ってきました。
この手の民宿はオーナーが見つけたとっておきの場所にあることが多く、たいてい路頭に迷います。ところが時代の進化で、宿泊予約サイトの地図をたたくと、Google マップが起動して、そこまで案内してくれます。なんていい時代になったんでしょう。
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たどり着いたのはポツンと一軒宿。2部屋しか客室がなく、この日の宿泊はボクだけ。シャワーを浴びてからダイニングに行くと、それはもうおいしい匂いが充満。テーブルにはワインも用意されていて、これで前日のホテルの朝食と同じ値段とは。
この宿でよかったものは、経営者があまりしゃしゃり出てこず、ディナーをゆったり食べることができたこと。もちろん、就寝前に「世間話や伝達事と翌朝の朝食時間など」のお話はありましたが、お客さんのスタンスを尊重した接し方にとても好感を持ちました。
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そしてディナーが終わったあとは、ポツンと一軒宿は管理人の英国人夫婦がクルマで下山してしまったので、ボクだけのものになりました。
それでも会話したことをまとめると、夫婦で英国からフランスに移住してペンションを持ったとのことです。庭には食材になる植物を育てていて、朝食のヨーグルト、パン、ジャムは自家製です。英国のカベンディッシュがあと1勝してほしいとご主人。
この日はぐっすりと眠ることができ、朝のランニング練習はアップダウンの連続に手こずりましたが、シャワーを浴びておいしい朝食。10時までに手洗いの洗濯をして、ちょっとくつろいでから一路勝負どころのピレネーへ。まだ大会は始まったばかりなのに、山岳ステージ早くないですか?
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この民宿はタルブの北にあるので、タルブ、ルルドともう30年も走り通したピレネー北麓の町々を通過していきます。ルルドのよく知った郊外型商業施設群でディスカウントスーパーのリドルへ。
リドルってフランスのドンキというイメージでしたが、30年の現地取材にして初めて入ったら大船グランシップのライフみたいな感じです。商品スキャンは机の上を転がすだけの超高速。こっちの人は大量買いしますが、列が長くならないのがうれしい。
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