【ツール・ド・フランス現場雑感】猛暑のオーベルニュ・ローヌアルプ

ビルバオが亡き友ジーノ・メーダーに捧げる初勝利

第110回ツール・ド・フランスは7月11日、ブルカニア〜イソワール間の167.5kmで第10ステージが行われ、バーレーンビクトリアスのペリョ・ビルバオ(スペイン)が初優勝した。

第10ステージを制したビルバオが天国のジーノ・メーダーに勝利を捧げる ©A.S.O. Charly Lopez

総合優勝争いでは首位ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)と2位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)がタイム差なしでゴールし、その差17秒は変わらなかった。

感染予防のマスク、猛暑対策の冷却ベストで出走サインに登壇するビンゲゴー ©A.S.O. Charly Lopez

この勝利を天国のジーノに捧げたい(ビルバオ)

ステージ優勝のビルバオは2023年の開幕地と同じ名前。スペイン・バスク地方という地元で勝利を狙ったが果たせず、初優勝を目指して再挑戦した。

チームはエースナンバーである下一桁の1がいない。6月のツール・ド・スイスで所属するジーノ・メーダーが落車死し、追悼の意を込めて欠番としたからだ。「この勝利を天国のジーノに」とビルバオ。

第10ステージのスタート ©A.S.O. Charly Lopez
2023ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
ツール・ド・フランスは町中のど真ん中を通過していく ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨベール(ポイント賞)ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ニールソン・ポーレス(米国、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

第10ステージで形成された第1集団 ©A.S.O. Charly Lopez

クレルモンフェランは日本語の通じない日本料理店が多い

プルミエールクラスに宿泊したときは、たいてい隣にある同系列の格上ホテル、カンパニールで5%引きでレストランに入れるんですが、この日は「チームでいっぱい」と断られました。チームスタッフも駐車場にテーブルを並べてディナー。よほどレストランに許容スペースがないんですね。

1つの寿司ネタを頼むと3貫出てくるのか

ということで入るつもりはなかった日本料理店へ。経営者は東洋系で、日本語は通じないと思ったので最初から話しかけていません。いわゆるフランスによくある中華料理の食べ放題ビュッフェ形式です。料金は20ユーロちょっとということなので、3500円といいお値段を取りますね。

チームスタッフは駐車場でディナー

寿司屋を標榜しているので、オーダーはタッチパネルで。1つオーダーすると3貫出てきたのは失敗でした。シャリが大きいのでお腹いっぱいになる予感。アサヒスーパードライの330ml瓶を600円で注文し、食べることに専念しました。やはり日本料理店と言うよりもフランスによくある来々軒でした。

日本酒もオーダーできる

翌朝にラン練習に出かけたら、日本料理店がもう1軒。クレルモンフェランって日本の人が多いんですか? 以前、ツール・ド・フランスのプレスセンターに、おにぎりを差し入れしてくれた取材仲間の友人夫妻がいて、とてもしみじみと日本の味を楽しんだことを思い起こしました。

2023ツール・ド・フランス第10ステージは中央山塊を走る ©A.S.O. Charly Lopez

この日も暑くなりました。そしてホテルはピュイドドームのゴール後から3連泊なので、チームのホテル班はまったりした感じでした。

中央山塊の東にあるオーベルニュ・ローヌアルプ地方

連泊するときは不要だと思った荷物を置いてくるので、たまに大失敗することもあります今回は短パン持ってこなかったのが失敗でした。フランスも直射日光は強烈です。

この日は猛暑。プレスセンターの室内で32度、クルマの外気温は38度だった

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