「建物には各家主たちによる家主会があり、外から見えない建物の中庭にもなにか設営するにはSyndicという家主会議で多数決の賛成を得ないとできません。だから、日本の室外機のあるタイプのエアコンの設営は大半のアパルトマンにはむずかしい」と、パリ在住の大学クラスメートが教えてくれました。

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これほど暑いのにフランスでエアコンが普及しないわけは
最近はダイキンなどが部屋に置くタイプの冷房機を売り出しています。直径20cmもある蛇腹のチューブを窓などから外に出して熱気を外に出すタイプで、窓もちゃんとしまらないとのことですが、この日泊まったシャンブルドットにありました。かなり涼しいです。ちなみにチューブの排出口に手をかざしたら熱風でした。


シャンブルドットの経営者も屋根裏にあるボクの部屋まで案内しながら「暑いねえ」とうれしそうでした。「だいじょうぶ、日が沈めば冷えるから。そうしたら冷房期のスイッチをオフにしてね」。夏は暑いのがあたりまえで、そんなに長い期間じゃないから暑さも楽しいというノリでした。

パリ五輪の選手村にエアコンがついていないのは当然
並木道だって日本では美観が優先しますが、フランスでは第一の役割は日除けです。民家は鎧戸を閉めれば室内は暗くて夏の日中でもしのげるくらいに涼しい。だからエアコンがないんですね。

「普通の家庭では、暑くなる日は朝から鎧戸や遮光カーテンをしめ、陽を入れないようにする。買い物に行くスーパーや冷凍食料品屋で涼をとる。熱帯夜でも深夜過ぎれば涼しくなるので、そこまで行きつけば大丈夫。
それに、そんなふうに暑いのはせいぜい2週間なので、これをもちこたえればあとは扇風機も簡易エアコンも場所ふさぎなだけなので、パリのひとはカーテンしめた室内でじっとしてるのがいちばんと考える」のだとクラスメート。

2024パリ五輪で選手村にエアコンがついてない、と憤慨する選手もいたようですが、パリの普通の家にはついてないのが当たり前たがら選手村にないのも当然だということです。
フランスの写真を見てぜひ涼んでください。

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