富士山と海が臨める快適サイクリング。静岡県の温泉街・伊豆長岡から狩野川(かのがわ)沿いを走り、駿河湾に面した沼津漁港でおいしいものを食べる。平たん路なので初級者でもラクラクと完走できる。しかも電動アシスト機能を搭載したeバイクを駆使。2019年までブリヂストンサイクリングで走っていた元ロード選手、沼津市出身の平塚吉光さんに案内してもらった。
平たんな川沿いをeバイクで。自転車初挑戦でも楽しく完走
自転車旅を豊かにするホテルとして、伊豆長岡の温泉街にある「コナステイ伊豆長岡」をここを拠点としたサイクリング。東京五輪出場を期待された平塚さんが選手生活を電撃的に引退し、現在はここでホテルマンとして勤務している。この地で生まれ、練習環境にしてきた平塚さんが案内するサイクリングツアーは間違いない。
伊豆半島はアップダウンがあるので、現役時代に「小さな巨人」と言われた小柄なヒルクライマーの平塚さんには着いていけない。しかし引退後は「自転車を使ったツアーインストラクター」の講習を受け、普通の人でも楽しく安全にサイクリングできるように案内するノウハウを修得している。加えて、生まれもってのソフトな物腰で、自転車初体験の人でもリラックスしてサイクリング体験ができるのは間違いない。
この日は狩野川の土手の上を含む、交通量の少ないルートをたどった。走行距離は40kmなので、フル充電したeバイクならスタート時から「ハイパワーモード」を稼動させ続けても充電切れになることはない。自分の体力以上に走行距離を稼げるので、途中で不安になることもない。しかも狩野川沿いの道は完全に平たん路だ。河津桜の並木があり、長嶋茂雄さんが自主トレでランニングしていたという、「読売巨人軍長嶋茂雄ロード」もラクラクと訪問できる。
お昼時には沼津港へ。平塚さんがなじみにしている寿司店でランチをいただく。海鮮料理は漁港だけに本当においしい。運動量の高いロードバイクだったら、帰路の運動を考えるとお腹いっぱいにはしたくないが、平たん基調コースにeバイクというスタイルだからガツガツいけるのがうれしい。
グルメを堪能したあとは沼津漁港へ。漁船がつながれた、ふ頭の先に富士山が見える「インスタ映え」スポットへ。帰路は「eバイクの実力を試しましょう」という平塚さんのサービスもあって激坂をちょっと体験。いつもなら断るところだが、電動パワーで軽くクリアしてゴールへ。
「こんな楽なサイクリングしていいの?」と平塚さんにたずねてみると、「体力に劣る彼女や奥さんがeバイクを使えれば、2人で同じコースを走れるますよ。それがeバイクの賢い使い方です」と、うんちくのある一言に納得。
平塚さんの勤務するコナステイ伊豆長岡では、季節に応じて「桜見」や「いちご狩り」などのツアーパックが1泊朝食・eバイクのレンタル付きで6000円ほどで用意されている。自転車を所有していない人にこそオススメだ。
レンタルeバイクは宿泊施設でなくても借りることができる。修善寺道路大仁中央ICすぐの伊豆ビレッジにある「メリダXベース」、道の駅・伊豆ゲートウェイ函南にある「メリダエクスペリエンスセンター」では多様なモデルが用意されている。
ミヤタのeバイク「クルーズ」でラクチン
今回使用したeバイクはハンドルバーが一直線のクロスバイクという車種。ミヤタの電動アシストモデル「クルーズ」だ。あまり前傾しなくてもいい乗車姿勢なのでのんびり走れるのだが、電動のおかげで100kmほどの長距離走行も可能。山岳部もアシストパワーでクリアできるので、初級者でも安心。
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