LEOMOの新作モーション解析機器TYPE-Sはスマホ的

エンデュランススポーツアスリートやそのコーチ向けにTYPE-RやLive Video Syncアプリケーションを開発・発売するLEOMOは新しいラインナップとしてTYPE-Sを、9月9日米国コロラド州ボルダーで発表した。

創業当初よりLEOMOは、アスリートが今までの限界を越えたパフォーマンスを発揮できるよう、それまでにないアスリートのモーション解析をサポートするツールの開発に全力を注いできた。積極的に最先端の情報・技術を日々のトレーニングに取り入れ、己の目標達成に貪欲なシリアスアスリートを対象としたTYPE-Sは、LEOMOの先進的なモーション解析技術を特徴としていて、ハードウェアとソフトウェア両面において実用的なあらゆる機能を備えている。

また今までのサイクリングに加えランニングやストレングストレーニングを視野に新商品を今秋から展開していくという。

TYPE-S: Precision Makes Perfect
TYPE-Sはシリアスアスリートやアクティブな生活を送る人のために設計されたスポーツパフォーマンスコンピュータだ。あらゆる場面においての利用を考慮したIPX7レベルの防水機能や直射日光下でも視認性の高い3インチの半透過型ディスプレイ。Android 9.0 OSで作動し、パフォーマンスをトラッキング用アプリLEOMO Appを標準装備。

さらにはGoogle Playストアからはミュージックアプリその他のお好みアプリを追加でダウンロードすることで、トレーニングやレースをより充実させることが可能。

TYPE-SはWi-Fi接続に加えてnanoSIMカードを使って2G/3G/LTEを経由して、どこでも常時接続が可能。コーチとのトレーニングのコミュニケーションから家族や友人とのメールのやりとり、ネットサーフィンまでTYPE-Sなら1台ですべて可能だという。

またANT+ やBluetoothに対応するセンサーを接続することで、パワー、ケイデンス、スピード、ペース、心拍や標高などあらゆるデータの同時に計測・解析が可能となる。

加えて5つのLEOMOモーションセンサーと同期できる。LEOMOモーションセンサーが収集したデータはMPI(モーションパフォーマンスインディケーター)として表示され、ユーザーはモーションを素早く数値化し分析できる。この貴重なモーションデータを確実に収集するため、TYPE-SにはLEOMOモーションセンサーとの通信に特化した専用のBluetoothチップを追加で装備した。1つのチップは一般的なBluetoothデバイス(ヘッドホン、時計、パワーメーターなど)と通信させ、もう1つのチップは5つのBluetooth LEOMOモーションセンサーのみと通信する。これにより、記録されるデータの信頼性向上とデータの欠落やセンサーの接続切断のリスクを抑えることを可能になった。

現在すでに利用可能なサイクリング用のMPI(モーションパフォーマンスインディケーター)を活用することで、シリアスなサイクリストはTYPE-Sをすぐにトレーニングやレースにおいて使用可能。またLEOMOはTYPE-Sの発表と同時に、ランニング用のMPI開発の最終段階に入っていることも発表した。同社は今まで世界的な長距離ランナーやコーチと協業することで、ランナーにとってランニングエコノミーや成績に影響を与える重要な指標を見極めてきた。これらの指標はMPI(モーションパフォーマンスインディケーター)として表示され、ランナーがランニングの効率を上げたりケガのリスクを下げたりすることが期待されている。

「私たちは今までスポーツの現場で役立つ新たなテクノロジーの研究・開発を推し進めてきました」とLEOMOのCEOで共同設立者でもある加地邦彦氏。
「自分の目標に向けて日々のトレーニングにストイックに取り組むあらゆるカテゴリーのアスリートを私たちは応援しています。私たちは、そんな彼ら彼女らの成功をサポートするためにTYPE-Sを開発しました」

LEOMOの加地邦彦CEO

製品情報
LEOMOは2つのTYPE-Sのラインナップの提供を今秋に予定
9月9日よりキックスターターで先行受付を開始

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フルーム復帰。ツール・ド・フランスさいたま参戦へ

イネオスのクリストファー・フルーム(英国)が10月27日にさいたま新都心駅周辺で開催されるツール・ド・フランスさいたまクリテリウムに参戦することが決まった。ツール・ド・フランスで4度の総合優勝を誇るフルームは6月12日、フランスのクリテリウム・デュ・ドーフィネ第4ステージの試走時に大腿骨などを骨折。手術を受け、リハビリに集中していた。

2017年にベロドール賞を獲得したフルーム

フルームは2013年の第1回大会から2017年まで5年連続でツール・ド・フランスさいたまに出場。2013年にはクリテリウムメインレースで優勝している。親日家として知られ、来日中は首都圏のサイクリングコースを走ったり、行きつけとしている都内の日本料理店に出没したりする。

●フルームのコメント
「こんにちは! 2019年のさいたまクリテリウムにまた戻ってこれることを本当に楽しみにしています。

私自身、いつもこのイベントを楽しんでおり、特にツール・ド・フランスや欧州の自転車レースに熱狂的な日本のファンのみなさんにお会いできるのが本当に楽しみです。さいたまでお会いしましょう!」

クリストファー・フルーム。2017ツール・ド・フランス

●クリストファー・フルーム
●生年月日:1985年5月20日(34歳)
●国籍:英国
●さいたまクリテリウム出場:2年ぶり6回目
●ツール・ド・フランスの主な戦績
総合優勝4回(2013,2015,2016,2017)
●さいたまクリテリウム戦績
34位/山岳賞(2017)
3位(2016)
3位(2015)
44位(2014)
優勝(2013)

●ツール・ド・フランスさいたまの公式サイト

フルサングがブエルタ・ア・エスパーニャ初優勝…第16S

第74回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月9日(月)、プラビア〜アルトデラクビリャ間の144.4kmで第16ステージが行われ、アスタナのヤコブ・フルサング(デンマーク)が20人の第1集団から残り7kmで抜け出し、初優勝した。

ヤコブ・フルサングがグランツール初優勝 ©Photogómez Sport
プリモシュ・ログリッチェ ©Photogómez Sport

フルサングは2011年の同大会で、初日のチームタイムトライアルに優勝。チーム内で最初にゴールラインを通過したことで首位のリーダージャージーを1日だけ着用した実績がある。ただし個人としてグランツールと呼ばれる三大大会のステージ優勝は初。

世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ ©Photogómez Sport

急しゅんな3つの峠が設定された山岳ステージを制したフルサングは、「エースとして出場したツール・ド・フランスではケガでリタイアしたので、この勝利はうれしい」と語った。

イネオスのオウェイン・ドゥール ©Photogómez Sport

首位のプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)は総合2位のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)に23秒差をつけてゴール。総合成績でのタイム差を2分48秒と広げて、初の総合優勝に一歩前進した。

マイヨロホを着るログリッチェ ©Photogómez Sport
山岳賞の1位に立ったジョフリー・ブシャール ©Photogómez Sport

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨルナレス(山岳賞)ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rラモンディアル)
□マイヨブランコ(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

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アテネ五輪代表田代恭崇さんと行く沼津サイクリング…参加無料

リンケージサイクリングは、2019年10月9日(水)と10月12日(土)の計2回、NUMAZUサイクルステーション静浦東(静岡県沼津市口野30-23)を拠点に、沼津市プレゼンツによる参加費無料のグループサイクリングを開催。参加者を募集している。

沼津市に本店を構え、同市とパートナーシップ協定を締結しているスルガ銀行も全面的に協力する。

自分のロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ自転車で、沼津市おすすめスポットをガイドスタッフ先導のもと、サイクリングとウォーキングでゆっくり巡る。地元スタッフならではの話も聞くことができる。NUMAZUサイクルステーション静浦東を拠点に距離約55km、獲得標高746m、駿河湾越しの富士山絶景スポットへの登りもあるコースレイアウト。ランチは駿河湾の海の幸を楽しめる。

初級者でも楽しめるのんびりサイクリング
駿河湾越しの富士山絶景スポット

アテネオリンピックロードレース日本代表でJCA公認サイクリングガイドのリンケージサイクリング田代恭崇さん、リンケージサイクリングスタッフ、沼津市サイクリストフレンドリーエリア創造プロジェクトチームメンバー、スルガ銀行ロードバイクプロジェクトメンバーが参加者をサポートする。

NUMAZUサイクルステーション静浦東

沼津市Presents 沼津ゆる〜りCYCLING&WALKING 55km Supported by スルガ銀行
[日時]:2019年10月9日(水)、10月12日(土)8:30-16:00
[参加費]:無料 ※別途昼食費
[定員]:20名 ※先着申込順定員になり次第募集締め切り
[会場]:NUMAZUサイクルステーション静浦東 (旧)静浦東小学校 静岡県沼津市口野30-23
[内容]:スポーツバイクにて沼津市のオススメスポットを巡る走行距離約55kmのグループサイクリング
[雨天時]:開催場所・時間の降水確率が50%以上、または悪天候が予想させる場合は安全を考慮しイベントを中止する場合がある。前日17:30を目安にメールでイベントの開催有無を連絡する。
[申し込み]:リンケージサイクリングホームページより
10月9日(水)開催
10月12日(土)開催
[問い合わせ]:リンケージサイクリング TEL:0466-51-8497

アテネ五輪代表の田代恭崇さん(右)がアテンド

ログリッチェのアシスト役クスがブエルタ・ア・エスパーニャ初V

第74回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月8日(日)、ティネオ〜サンチュアリオデルアセボ間の154.4kmで第15ステージが行われ、首位のプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)のチームメート、セップ・クス(米国)が第1集団に抑え役として加わり、残り7kmから独走して初優勝した。

セップ・クスが第15ステージで優勝 ©Photogómez Sport

カテゴリー1級の峠が4つも待ち構える山岳区間は、モビスターのアシスト役であるマルク・ソレル(スペイン)がアタック。「総合優勝を争うライバルチームが第1集団にだれかを送り込むことは分かっていたので、ボクがそれをマークするために着いていった」というクスがこの動きに反応し、17人の第1集団に加わった。

2019ブエルタ・ア・エスパーニャ第15ステージ ©Photogómez Sport

クスは後続に残ったログリッチェの存在があるため第1集団の先頭に立つ必要はなく、体力を温存しながら距離を重ね、最後の山岳で抜け出すことに成功した。

モビスターのバルベルデとキンタナがペースアップ ©Photogómez Sport
モビスターとユンボ・ビスマが主導権争いを見せる ©Photogómez Sport

ログリッチェは総合2位のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)のアタックに反応。両選手は他の有力選手を置き去りにして同タイムでゴール。総合3位以下との差をさらに広げた。

バルベルデをマークするマイヨロホのログリッチェ ©Photogómez Sport
総合優勝争いを演じるバルベルデとログリッチェ ©Photogómez Sport

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨルナレス(山岳賞)アンヘル・マドラゾ(スペイン、ブルゴスBH)
□マイヨブランコ(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

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第14ステージにもどる≪≪   ≫≫第16ステージにすすむ

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NIPPOのザッカンティがツール・ド・北海道優勝

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネのフィリッポ・ザッカンティが3日間のステージレース、ツール・ド・北海道で総合優勝した。9月6日の初日に個人総合リーダーとなったザッカンティを最後までチーム一丸となった走りで守りきり、個人総合優勝を達成。さらにフアンホセ・ロバトがポイント賞、ジョアン・ボウが山岳賞ジャージを獲得した。

9月6日から3日間にわたり、旭川を発着として大雪山系を一周するようにして道央、道東地域を駆け抜けたツール・ド・北海道(UCIアジアツアー2.2)が8日に閉幕した。

最終日となる第3ステージは北見市から北見峠を越えて、当麻町をめざす179kmのステージで、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは、第1ステージ終了後に個人総合リーダーとなったザッカンティのリードを守りきることを絶対的なミッションとし、最終ステージに挑んだ。

序盤はアタックが頻発するものの、各チームのさまざまな思惑から決定的な動きにはならず、20km地点の登坂区間を使って、力ずくでフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)が先行し、そこにロバトらが反応して6名の強力な逃げが形成された。しかし、集団はそれを容認せず追走。一度レースを振り出しに戻すとともに、山岳エリアを前に新しく4名の逃げが決まった。

メイン集団はリーダーチームであるNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネがコントロール。第2ステージに引き続いて、伊藤雅和と初山翔が世界のレースでつちかった確かな実力をもって、力強く集団を牽引した。逃げとのタイム差は2分には届かず、ゴール前15km地点で集団は逃げを吸収。その後も危なげな攻撃は見られず、一つの大集団でのフィニッシュを迎え、緩やかな登り基調のスプリントでロバトが2位でゴールした。

第2ステージでは、9名の強力な逃げが作られ、タイム差を詰めるために伊藤と初山が力を尽くすシーンもみられたが、確かなチーム力をもって、レースリーダーのザッカンティは初日に獲得した29秒のアドバンテージを危なげなく守りきり、第33回大会を制して個人総合優勝の証となるマラカイトグリーンジャージを獲得した。

23歳のザッカンティは6月に開催されたツール・ド・コリアに次ぐ総合優勝。プロとして2シーズン目となる今季はツアー・オブ・ジャパンでも山岳賞を獲得するなど、飛躍的なシーズンを過ごしている。

また第1ステージでザッカンティとともに逃げ、山岳賞を獲得したボウもリーダージャージを最後まで守りきり、最終日のスプリントで2位となったロバトは最終日に逆転しポイント賞ランキングで首位に立ち、チームは三賞ジャージを独占。チーム総合成績でも優勝。NIPPOが大会のメインスポンサーを務める特別な大会でこれ以上ない成績を修めた。

フィリッポ・ザッカンティのコメント
初日の逃げに乗ったのがこの勝利のキーポイント。2日目、3日目とチームでそれを守るべく走り、最終的に勝利することができた。完璧なレースだったように思われるかもしれないが、その背景にはチームメートたちの素晴らしい走りがあり、この勝利は自分のものではなく、チームみんなのもの。チーム力なくして、この結果はありえない。チームメートに感謝している。

表彰式を終えてNIPPOの関係者と記念撮影

初山翔のコメント
理想を言うならば、日本のレースなので、自分か伊藤が総合成績を狙いたかった。しかし、初日の結果を受けて、ザッカンティがレースリーダーになったので、そこからは彼のリーダージャージを守るという目標に切り替えて、チームで力を合わせて戦った。レースを通じて自分たちの実力を他のチームに見せることができ、またNIPPOにとって大事な大会で、この上ない結果を出すことができて良かったと思っている。このあとも大きなレースがあるので、引き続き頑張っていきたい。

伊藤雅和のコメント
ザッカンティがリーダージャージを取ってからは、初山と二人で集団を引き続けた。最終日も山岳でもしっかりと前に残っって仕事をこなすことができたので、コンディションのよさやトレーニングの成果を感じられた。急きょ参加が決まったレースだったが、ここまで走れたので、今後につなげていきたい。この上ないチームの成績に貢献することができてよかった。次は10月のレースになる予定なので、ここからさらに調子を上げていきたい。

●ツール・ド・北海道のホームページ