ユンボ・ヴィスマがUAEツアー初日を制し、ログリッチェが首位に

中東のアラブ首長国連邦で開催される7日間のステージレース、UAEツアーが2月24日に開幕。初日のチームタイムトライアルでオランダのユンボ・ヴィスマが平均時速57.086kmのタイムで優勝。先頭でフィニッシュしたプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)が首位に立った。

アブダビ独特の景観を行くUAEツアー第1ステージ ©LaPresse – Fabio Ferrari

同チームはタイムトライアルに強いトニー・マルティン(ドイツ)を獲得し、今シーズンはチームタイムトライアルの実力を飛躍的に高めていた。

「新聞ではチームタイムトライアルに強いチームと紹介されていたが、ボクらよりももっと強いチームはいたので、全員が相当の走りをしなければならなかった。みんな100%の力を出せたと思う」とログリッチェ。

UAEツアー初日のチームタイムトライアルで優勝したユンボ・ヴィスマ ©LaPresse – Massimo Paolone

強豪チームのサンウェブとの差はわずか7秒で、先にゴールしていたログリッチェらはナーバスになりながらその結果を待っていたという。

「シーズンはじめにいい結果を出せたことで、今シーズンはチームタイムトライアルでさらに成績を残せるようにねらっていけると感じた。ボク自身の最大の目標はジロ・デ・イタリアだけど、この大会でも総合優勝できるように最期まで頑張っていきたい」

UAEツアー初日に総合1位に立ったプリモシュ・ログリッチェ ©LaPresse – Massimo Paolone

UAEツアーが2月24日開幕…7日間の日程に強豪選手が集結

7日間のステージレース、UAEツアーが2月24日に中東のアラブ首長国連邦で開幕する。全7ステージ。第1ステージはチームタイムトライアル。第3ステージと第6ステージが山岳区間。大会は3月2日にドバイにゴールする。

ルーブル・アブダビ美術館に集合した有力選手 左からデュムラン、ニーバリ、バルベルデ、ビビアーニ、ガビリア、カベンディッシュ ©LaPresse / Ferrari – Paolone

●主な出場選手
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
ビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
エリア・ビニアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マーク・カベンディッシュ(英国、ディメンションデータ)
マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)
ミハウ・クビアトコウスキー(ポーランド、スカイ)
トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)
フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEエミレーツ)

●出場チーム情報

●UAEツアー大会公式サイト

アレクセイ・ルツェンコがツアー・オブ・オマーンを連覇

中東のオマーンで開催されていた6日間のステージレース、ツアー・オブ・オマーンは2月21日に最終日を迎え、アスタナのアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)が2018年に続いて総合優勝した。

ツアー・オブ・オマーン総合優勝のルツェンコを中央に、左が2位ポッツォビーボ、右が3位エラダ ©Justin Setterfield/Getty Images

2位は44秒差でバーレーン・メリダのドメニコ・ポッツォビーボ(イタリア)、3位は47秒差でコフィディスのヘスス・エラダ(スペイン)。

「大会を2連覇できてうれしい。6日間を通してとても好調で、チームのアシストもあってステージ3勝できるなど昨年よりも成果を修めることができた。シーズン最初の目標を達成することができて、今後もこの走りを維持していい1年にしたい」とツルェンコ。

ツアー・オブ・オマーンで2連覇を達成したアレクセイ・ルツェンコ ©ASO

2021ツール・ド・フランスはコペンハーゲン開幕…大会は1日増

2021ツール・ド・フランスの開幕地はデンマークの首都コペンハーゲンに。デンマークをツール・ド・フランスが訪問するのは初めてであるとともに、金曜日に開幕し、その後に移動日を設定する計画であることから全日程は1日増の24日間となりそうだ。

グランツールと呼ばれるジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャは近年、23日間の日程で開催されてきた。それを打ち破ったのはジロ・デ・イタリアで、遠隔地で開幕する際は1日多い24日間の大会日程を設定した。ツール・ド・フランスはこれにならった形だ。

2021年7月2日(金)、コペンハーゲンでのタイムトライアルで開幕する。同国で3日間を過ごし、5日(月)に移動、6日(火)からフランスでのステージとなる模様だ。

●2021ツール・ド・フランス最初の3ステージ
第1ステージ コペンハーゲン 13km(タイムトライアル)
第2ステージ ロスキレ〜ニュボー 190km
第3ステージ バイレ〜セナボー 170km

ツール・ド・フランスが初めてフランス以外で開幕したのは1954年のアムステルダム(オランダ)。2019年のブリュッセル、2021年のコペンハーゲンを含めて24回目の海外スタートとなる。

●ツール・ド・フランスのこれまでの海外開幕
オランダ 6
ベルギー 5
ドイツ 4
英国、ルクセンブルク 2
スイス、スペイン、モナコ、アイルランド、デンマーク 1

オランダ開幕の2020ブエルタ・ア・エスパーニャ最初の3区間発表

オランダで開幕することが発表されていた2020年の第75回ブエルタ・ア・エスパーニャは、同国で開催される最初の3ステージの全容を、2月20日にオランダのブレーダで発表した。オランダでの3日間の総距離は410km。

オランダのブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝者、左がヨープ・ズートメルク、右がヤン・ヤンセン。中央は大会ディレクター

第75回ブエルタ・ア・エスパーニャが2020年8月にオランダのユトレヒトとノールトブラバント州で開幕することは、2018年12月12日に発表されていた。同大会がオランダで開幕するのは2009年のアッセンに続く2回目。海外開幕は1987年のリスボン(ポルトガル)、2017年のニーム(フランス)を含めて4回目となる。

ユトレヒトは2010年にジロ・デ・イタリア、2015年にツール・ド・フランスの開幕地を務めたこともあり、5年に一度の間隔でグランツールの開幕地となる。

開催日は8月としていて、正確な日付は発表されなかった。これは2020東京五輪が開催されることで(自転車競技は7月25日から8月9日まで)、通常シーズンの大会日程を調整する必要が生じているためと推測できる。

●2020ブエルタ・ア・エスパーニャ最初の3ステージ
第1ステージ ユトレヒト(チームタイムトライアル)23.7km
第2ステージ ゼルトゲンボス〜ユトレヒト 183km
第3ステージ ブレーダ〜ブレーダ 194km

2020ブエルタ・ア・エスパーニャ第1ステージ
2020ブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージ
2020ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージ

●ブエルタ・ア・エスパーニャのホームページ
●ブエルタ・ア・エスパーニャの特集サイト

ルツェンコが流産で双子を失った妻に捧げる3勝目…オマーン

アスタナのアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)が2月20日に開催されたツアー・オブ・オマーン第5ステージで優勝し、区間3勝目を飾るとともに翌日の最終日を控えたレースで2年連続の総合優勝に大きく前進した。

アレクセイ・ルツェンコがツアー・オブ・オマーンで区間3勝目 ©Justin Setterfield/Getty Images

この日はグリーンマウンテンと呼ばれる山岳にゴールする重要なステージ。深紅のリーダージャージを着用したルツェンコは独走でこのステージを制した。

「この勝利は、昨年12月に生まれてくるはずだった双子を流産のために失った妻に捧げたい。ボクたちはとても困難な日々を支え合って過ごしたからだ」とルツェンコ。

「その間、チームも最大限のサポートをしてくれた。それに報いることができてとてもうれしい」

大会は2月21日に最終日を迎える。