フアンホセ・ロバトがイタリアのコッパサバティーニで優勝

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのフアンホセ・ロバトが9月20日にイタリア・トスカーナ地方で開催されたコッパサバティーニで、残り400mからロングスパートを仕掛け、後続を振り切って優勝した。

コッパサバティーニは残り400mでロングスパートを仕掛けたロバトが後続を振り切り優勝

2018年で66回目の開催を迎えたイタリア・トスカーナ地方でのワンデーレース、コッパサバティーニ(UCIヨーロッパツアー1.1)は、丘の上の美しい小さな町ペッチョリを拠点に変則的な周回コースを使う195.9kmのレース。合計10回通過するフィニッシュラインは高低差約80mを一気に駆け上がる丘の上に設定されていて、終盤はその登坂区間を含む12.2kmの短い周回コースを6周回するコースレイアウトだ。

2018年は7つのワールドツアーチームをはじめ、多くのトップ選手が参戦し、ハイレベルなレースになった。

イタリア・トスカーナ地方で開催されたコッパサバティーニ

序盤よりレース復帰したばかりのエドアルド・グロスを含むプロコンチネンタルチーム6名の逃げが先行していった。集団をコントロールするのはスカイ、バーレーン・メリダ、FDJといった有力なワールドツアーチーム。逃げは順調に距離を重ね、最後の小さな周回コースまでリードを保ち先行した。残り50kmを切ると、グロスをはじめ遅れる選手がいて、一時単独でファウスト・マスナダ(アンドローニ)が先頭に立った。

集団内での動きも活発になり、周回を重ねるごとに登坂区間でのスピードもペースアップ。最終周回に入る前に集団は一つとなり、次々にアタックがかかっていくが、決定的なものはなく、残り1kmの鋭角コーナーを抜け、登坂区間に差しかかるとビンチェンツォ・アルバネーゼ(バルディアーニ)がカウンターアタック。

しかし、残り400mの急カーブでバランスを崩して落車するアクシデントが発生すると、アルバネーゼのすぐ後ろに付けていたメイン集団が動揺。その一瞬の隙をついて、フアンホセ・ロバトが一気に集団を引き離す素晴らしいアタックで先頭に立ち、そのまま後続を寄せ付けずにフィニッシュラインに先着した。後続のメイン集団でのスプリントはマルコ・カノラが3番手、全体の4位でフィニッシュ。マルコ・ティッツァも11位に続く好成績を残した。

ゴール後にチームメートと抱き合うロバト

ロバトは、今季序盤はチーム探しに翻弄し、2月下旬にNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのメンバーとなり、通常よりも遅いシーズンインを迎えた。しかし、5月には鎖骨骨折の不運に見舞われ苦難のシーズンを送っていたため、ロバトにとって今回の勝利は大きな意味をもつもので、ゴール後のロバトのもとにはチームの垣根を超えて、大勢の選手たちが祝福に集まった。ロバトの通算勝利数は15、チームの今季勝利数は10となった。

優勝のロバト。左が2位のコルブレッリ、右が3位のモスコン

コッパサバティーニ
1 LOBATO Juan José Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini 4:41:40
2 COLBRELLI Sonny Bahrain Merida Pro Cycling Team
3 MOSCON Gianni Team Sky
4 CANOLA Marco Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini
11 TIZZA Marco Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini
53 PONZI Simone Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +0:33
85 BAGIOLI Nicola Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +1:33
86 HATSUYAMA Sho Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +1:40
DNF GROSU Eduard Michael Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini

フアンホセ・ロバトのコメント
厳しいシーズンの終わりに勝利することができて、心からうれしく思っている。今年は遅いシーズンイン、そしてシーズン中盤はケガのためにレースに出場できず、本当にツラいシーズンだった。今はとても気分がよく、シーズン序盤に自分を信じてくれたチームに恩返しをすることができてよかった。チームにとって重要なイタリアのレースで、名だたるトップ選手たちを相手に勝てたこともうれしい。

初山翔のコメント
スタート直後の大きな逃げに気をつけて、レース最後は今日の登りゴールに向いてる3選手の位置どりに尽力するようにとオーダーを受ける。集団内で距離を消化したが、とても暑く、ボトルの消費が激しかったので忙しかった。ラスト2周からポジション争いのアシストをするが、平坦でアシストをしてからの登りはとてもきつかった。最終周回の登り口で出し切ってゴールした。

今後のレーススケジュール(予定)
9月17日〜23日 Tour of China II 中国 アジアツアー2.1
9月22日 Memorial Marco Pantani イタリア ヨーロッパツアー1.1
9月23日 Trofeo Matteotti イタリア ヨーロッパツアー1.1
10月6日〜13日 Tour of Taihu Lake 中国 アジアツアー2.1
10月6日 Giro dell’Emilia イタリア ヨーロッパツアー1.HC
10月7日 Gran Premio Bruno Beghelli イタリア ヨーロッパツアー1.HC
10月9日 Tre Valli Varesine イタリア ヨーロッパツアー1.HC
10月10日 Milano-Torino イタリア ヨーロッパツアー1.HC
10月13日 Il Lombardia イタリア 1.ワールドツアー

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのメンバー

新城雄大が逃げでレースを展開…ツール・ド・シアク最長距離の第3ステージ

インドネシア・スマトラ島で行われているツール・ド・シアク(Tour de Siak、UCIアジアツアー2.2)は9月20日、第3ステージが実施された。今大会最長ステージの161.48kmで争われたレースは、前半に形成された逃げグループにキナンサイクリングの新城雄大が加わり、レースをリード。終盤までにメイン集団に捕まったものの、中間スプリントポイントを上位通過するなど、見せ場を多く作った。

ツール・ド・シアク第3ステージで第一集団に加わった新城雄大(前から2人目) ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

18日の開幕から2ステージ続けて逃げ切りが決まっている今大会。キナンは両日ともにメイン集団でのフィニッシュとなっている。リーダーチームのセントジョージコンチネンタルを中心に、キナン勢への激しいマークが続く状況だが、逃げや勝負どころでのアタックから流れをつかみたいところ。

第3ステージはシアクを出発後、街のシンボルであるシアク・スリ・インドラプラ・ブリッジ(シアク王国大橋)を渡り、南下。第1ステージでも通過したダユンから西へと針路を変えて、ブアタンへ。その後再びシアクへと戻ってくる約80kmのコースを2周回。おおむね平坦で、これまでのステージと同様にスピードバトルとなることが予想される。

午後からスタートを迎えたレースは、15km地点で形成された逃げグループに新城がジョイン。リーダーチームのセントジョージコンチネンタルが新城らの動きを容認したこともあり、メイン集団とのタイム差は少しずつ開いていった。

総合上位へのジャンプアップをねらう新城は、53km地点に設けられたこの日1回目の中間スプリントポイントを3位で通過。1秒のボーナスタイムを獲得する。このころにはメイン集団とのタイム差は2分30秒程度となり、その後も差は維持したまま進行する。

一方、メイン集団に待機しレースを進める山本元喜、マルコス・ガルシア、サルバドール・グアルディオラ、トマ・ルバは、レースをコントロールするセントジョージコンチネンタルの後ろを確保し、淡々と走る。新城が前方で展開していることもあり、無理なくレースを進めていった。

有力チームが逃げに選手を送り込んだこともあり、新城らは快調に飛ばすが、フィニッシュまで60kmを切ったあたりからメイン集団が徐々にペースアップ。先行する6人とのタイム差は縮小傾向となっていく。残り40km切ってからは1人、また1人と逃げメンバーが脱落。残り25kmで37秒差にまで迫られた。

先頭で粘り続けた新城だったが、勢いにまさるメイン集団へと戻る形に。やがてプロトンはスプリント態勢へと移り、ステージ優勝をかけた争いとなった。

キナン勢は、前日に続き山本がスプリントに挑み、チーム最上位の17位。新城ら他の4選手もフィニッシュし、次のステージへと駒を進めている。個人総合成績では山本がチームトップの23位につける。

大会はいよいよ最終日。21日の第4ステージは、大会の拠点都市であるシアク市街地をめぐる92.06km。約18kmのルートをおおよそ5周回する。コース内は鋭角コーナーやラウンドアバウトがあり、スピードとともに集団内でのポジショニングも求められる。ショートステージだが、逃げ切りが決まる可能性もあり、キナンとしてもあらゆる展開を想定しながらレースを構築していくことになる。

ツール・ド・シアク第3ステージ(161.48km)結果
1 モハマド・アブドゥルハリル(マレーシア、チームサプラサイクリング) 3時間43分53秒
2 ムハマド・ファトニ(インドネシア、BSPシアク) +0秒
3 モハドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
4 ロベルト・ミュラー(ドイツ、ネックスCCNサイクリングチーム)
5 プロジョ・ワセソ(インドネシア、ジャワ・パルティザンプロサイクリング)
6 アフィク・オスマン(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
17 山本元喜(KINAN Cycling Team)
43 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
46 新城雄大(KINAN Cycling Team) +11秒
48 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
56 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +3分37秒

個人総合時間賞
1 マシュー・ゼノヴィッチ(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 9時間33分0秒
2 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +8秒
3 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +3分49秒
4 ライアン・カヴァナフ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +4分44秒
5 ディラン・ペイジ(スイス、チームサプラサイクリング) +4分49秒
6 モハマド・アブドゥルハリル(マレーシア、チームサプラサイクリング) +4分53秒
23 山本元喜(KINAN Cycling Team) +5分7秒
37 新城雄大(KINAN Cycling Team) +5分17秒
41 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +5分18秒
55 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +9分33秒
57 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +14分18秒

ポイント賞
1 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 26pts
19 新城雄大(KINAN Cycling Team) 3pts
22 山本元喜(KINAN Cycling Team) 1pts

チーム総合
1 セントジョージコンチネンタル 28時間43分35秒
10 KINAN Cycling Team +10分57秒

新城雄大

新城雄大のコメント
逃げに入ってからはフィニッシュまで逃げ切ることより、まずは中間スプリントポイントで上位通過することを意識した。1つ目は仕掛けるのが早すぎて1位通過できず、2つ目も失敗してしまった。逃げメンバー間でメイン集団で戻るかどうかで意見が分かれたが、自分はギリギリまで粘ることにした。フィニッシュもスプリントにトライしようかと思ったが、近くで起きた落車の影響で減速せざるを得なかった。
中間スプリントポイントを上位通過できないと今回逃げた意味がないと思っているし、チームのみんなにも申し訳ない。個人的には右肩上がりに調子が上がってきているし、最終ステージは今後のレースにつながるよう、課題を克服できるような走りがしたい。

日本の中学生・高校生が本場ベルギーでサイクリングアカデミー

7月15日から8月26日までU17およびジュニアカテゴリーの中学生・高校生を対象にしたサイクリングアカデミーがベルギー西フランドル地方を拠点に開催された。2018年で4回目となる。(ユーラシアIRCタイヤ監督・橋川健)

2017年に続き2018年もUCIレース「OMLOOP DER VLAAMSE GEWESTEN」に参戦

毎年国内の全国レベルで活躍している選手のみならず、名前の知られていない選手がベルギーのレースでサプライズな走りや成績を残し、後に日本代表メンバーとして認知され、活躍しているジュニア選手たちが多数いる。サイクリングアカデミーでは「人材の発掘」、「選手の強化」、「安全対策」を課題として取り組んでいる。

レース参戦
合計の参加者11名がそれぞれ2〜3週間滞在し、合計23レースに参戦した。

香山飛龍(2017年に引き続き2回目の参加。ジュニア強化指定選手)が13位に入賞(冒頭写真右端)。鳥倉必勝(2017年に引き続き2回目の参加。ジュニア強化指定選手 写真左から2人目)は同レースにおいて勝ち逃げに反応したものの、ちゅうちょしてしまい入賞を逃した。結果は残念だが、このような小さな積み重ねが将来大きな成果となる。

主なレース結果
ジュニア
7月24日 Izegem
9位 高木英行(PRT KOSEKI)

8月19日 OMLOOP DER VLAAMSE GEWESTEN (UCI MJ1)
13位 香山飛龍(横浜高)

21日 Langemark
3位 鳥倉必勝(SBC VERTEX RACING TEAM)
5位 香山飛流(横浜高)
9位 福田圭晃(横浜高)

23日 Kortemark
6位 鳥倉必勝(SBC VERTEX RACING TEAM)
10位 古林一夢(南大隅高)

8月25日 Bury
3位 香山飛龍(横浜高)
5位 福田圭晃(横浜高)


U17
8月25日 Bury
優勝 津田悠義(EQADS)

8月22日 Ruiselede
優勝 津田悠義(EQADS)

8月18日 Kortemark
3位 津田悠義(EQADS)

8月12日 Neder-Zwalm
5位 津田悠義(EQADS)

8月11日 Heestert
10位 津田悠義(EQADS)

「落車のリスクを下げる」思考と「レースで勝負に挑む」思考はまったく別のものだが、両立できることをワークショップ形式で意見を出し合い、「多くの落車は防げる」と学ぶ

安全対策
サイクリングアカデミーでは毎年、落車事故防止に力を入れている。2018年はトレーニング、レースを通し落車したのは3名で、合計4回の落車があった。そのうちレース中の落車1回では大きな事故となってしまった。レース中の落車は仕方がない・・・のではなく、その多くは防ぐことのできる落車。落車の原因を深く追求し、認識することで若い選手たちが「落車しない」ことを学び、実戦で成果を上げている。

人材の発掘
サイクリングアカデミーでは若い選手のタレント発掘の場としても機能している。毎年サイクリングアカデミーを通し覚醒した選手たちが大きく成長し、日本の代表選手として活躍している選手が多数いる。2018年も全国的には知られていないジュニアの選手が「サプライズな走り」を披露してくれた。今後の活躍も見守っていきたい。

スプリント参加の山本元喜が13位…ツール・ド・シアク第2ステージ

インドネシアで開催中のツール・ド・シアク(Tour de Siak、UCIアジアツアー2.2)は9月19日、距離115.45kmの第2ステージが行われ、前日に続き逃げ切りが決まった。参戦しているキナンサイクリングはメイン集団でのフィニッシュに切り替え、山本元喜がスプリントにトライしてチーム最上位の13位でステージを終えた。

ツール・ド・シアク第2ステージ ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

18日の第1ステージではライバルチームの上位独占を許したキナンだが、残る3ステージで総合成績の挽回とステージ優勝を目指して走っていくこととなる。初日をメイン集団で終えた新城雄大、サルバドール・グアルディオラ、山本元喜は、今後の走り次第で個人総合で上位進出をねらえるポジションに位置する。

この日の第2ステージは、大会の拠点都市であるシアクを出発し北上。セイ・アピトを折り返して再びシアクへと戻ってくる115.45km。全4ステージ中、唯一のワンウェイルートに設定されている。平坦基調のコースは、逃げねらいのアタック合戦が予想されるほか、集団が1つであれば激しいスプリントフィニッシュとなる可能性が高い。キナン勢もアグレッシブな姿勢が求められる。

レースはアクチュアルスタート直後からアタックと吸収とを繰り返す。出入りが激しい状況が続くが、決定的なアタックは生まれない。リーダーチームのセントジョージコンチネンタルがプロトン(メイン集団)をコントロールしながら、前半戦を進行。キナン勢は効率的な動きに努めながら、重要局面に備えて集団内に待機した。

均衡が破られたのは、レース中盤。中間地点を過ぎてすぐに訪れた、この日唯一の中間スプリントポイントをきっかけに2選手が集団から抜け出す。この中にリーダーチームのセントジョージコンチネンタル勢が含まれ、やがてその差は2分近いものに。その後先頭は単独逃げへと変わったが、強い雨も影響してか集団とのタイム差は大きく変動することなく、そのまま逃げ切りが決まった。

独走を許したメイン集団は、2位争いのスプリントへ。キナン勢は山本がポジションを確保し上位進出にトライ。13位でフィニッシュし、チーム最上位となった。

キナンはこのステージを終えた時点で、山本が個人総合25位。グアルディオラが35位、新城が37位、トマ・ルバが55位、マルコス・ガルシアが58位としている。

20日の第3ステージは、シアクを発着とする約80kmのコースをおおよそ2周回する161.48kmで、今大会の最長ステージ。開幕から2日間逃げ切りが決まっているが、キナン勢も逃げや好タイミングからのアタックでレースを動かしていきたいところ。ライバルチームからの厳しいマークが続く状況だが、よい流れをつかむべく、残り2ステージへと照準を定める。

ツール・ド・シアク第2ステージ(115.45km)結果
1 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 2時間30分7秒
2 モハドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム) +47秒
3 モハマド・アブドゥルハリル(マレーシア、チームサプラサイクリング)
4 ディラン・ペイジ(スイス、チームサプラサイクリング)
5 プロジョ・ワセソ(インドネシア、ジャワ・パルティザンプロサイクリング)
6 プユス・ヨユン(カンボジア、ネックスCCNサイクリングチーム) +48秒
13 山本元喜(KINAN Cycling Team)
38 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +50秒
47 新城雄大(KINAN Cycling Team) +51秒
51 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +52秒
55 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +1分55秒

個人総合時間賞
1 マシュー・ゼノヴィッチ(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 5時間49分7秒
2 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +8秒
3 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +3分49秒
4 ライアン・カヴァナフ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +4分44秒
5 ディラン・ペイジ(スイス、チームサプラサイクリング) +4分49秒
6 モハドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム) +5分1秒
25 山本元喜(KINAN Cycling Team) +5分7秒
35 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
37 新城雄大(KINAN Cycling Team)
55 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +9分33秒
57 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +10分41秒

ポイント賞
1 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) 26pts
20 山本元喜(KINAN Cycling Team) 1pts

チーム総合
1 セントジョージコンチネンタル 17時間31分56秒
10 KINAN Cycling Team +10分46秒

山本元喜のコメント
中盤まではアタックが続き、雨も強くて視界が悪いなかでのレースが続いた。チームとしては効率的に動くことを心がけていたが、逃げが長い時間決まらなかったこともあり、状況に合わせながら各選手が前をねらうような感じになっていった。キナンから誰かが動くとセントジョージコンチネンタルの選手がついてくるような形で、かなりマークされていることを実感している。
残るステージは、ステージ優勝に照準を定めながら、レース展開次第ではスプリントにも挑戦していく必要があると思っている。スプリントでねらう経験はあまり多くはないが、できる限りのことをしながら、今後のレースにもつなげていけるようなものにしていきたい。

サルバドール・グアルディオラのコメント
多くの選手がアタックしては吸収されることが続くレースだった。個人的には久々のレースだが、1ステージごとに調子が上がってきている。チームとしても不可能なことはないと思うので、残るステージもベストを尽くしたい。

宇都宮ブリッツェンがジャパンカップで特別ジャージを着用

サイクルスポーツマネージメントが運営する地域密着型プロ自転車ロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」は、10月20日(土)~21日(日)に栃木県宇都宮市で開催される2018ジャパンカップサイクルロードレースで、同大会限定の特別ジャージを着用して出場する。

岡篤志

チームカラーであるレッドを全面に押し出すことで、2018年10月に創立10周年を迎えるチームの原点を印象づけ、両ソデ、両脇には2018年レギュラージャージに採用された稲妻モチーフのジオメトリー柄を施し、これまでの10年とこれからの未来に向けたチームのヘリテージを感じさせるデザインに仕上げた

2017年はチーム所属の雨澤毅明が3位表彰台という活躍を見せ、勝利まであと一歩のところまで詰め寄った宇都宮ブリッツェン。2018年はこの特別ジャージを身にまとい、ホームタウン宇都宮の街を赤く染めて勝利に向かってレースに挑む。

この特別ジャージは、選手着用モデルと同品質のオーセンティックジャージとして期間限定受注生産で一般発売する。


■2018JC限定 オーセンティックジャージ
・完全受注限定生産(注文専用サイトより申し込み ※サイズ交換・返品不可)
・受注期間:10月1日(月)~11月5日(月)まで (納品:2019年2月下旬~3月上旬予定)
・選手着用モデルと同等品(素材:ポリエステル80%、ポリウレタン20%)
・サイズ展開:SSS、SS、S、M、L、O、XO
・価格:2万7000円(税込み)

阿部嵩之

ツール・ド・シアク開幕…キナンは逃げ切りを許し残り3区間で挽回をねらう

インドネシア・スマトラ島中央部を舞台に行われる4日間のステージレース、ツール・ド・シアク(Tour de Siak、UCIアジアツアー2.2)が9月18日に開幕。総距離523.17kmの戦いがスタートした。第1ステージは154.18kmで争われ、ライバルチームの選手による逃げ切りに。レース中盤にかけてメイン集団のコントロールに加わったキナンサイクリングだったが、第2ステージ以降はタイム差を挽回し総合成績で上位浮上をねらうとともに、ステージ優勝も意識して戦っていくことになる。

ツール・ド・シアク第1ステージ ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

キナンにとって、実質2018年シーズン第2ピリオドの始まりを告げる今大会。8カ国から13チームが集まったレースに、キナン勢は山本元喜、マルコス・ガルシア、サルバドール・グアルディオラ、トマ・ルバ、新城雄大を招集。ライバルチームの多くがスプリンターを擁するなど、ハイスピードバトルが予想されるなか、キナン勢はあらゆるレース展開に対応できるようバランス重視の布陣を敷いて臨む。

4ステージはいずれも、スマトラ島中央部のシアク市を拠点とし、スタート・フィニッシュを同市街地に設けられた。18日に実施された開幕ステージは、シアクを出発し、ダユンで折り返す52.52kmのコースをおおよそ3周回する154.18km。南北を行き来するルートがセットされた。

現地時間午後1時36分(日本時間午後3時36分)にスタートが切られたレースは、序盤にオーストラリアのセントジョージコンチネンタルチーム勢が、立て続けにアタックを成功させ、そのまま2選手の逃げが決まる。キナン勢は山本や新城らが集団前方に位置し、効果的な動きをねらったが、メイン集団全体にペースの上下が繰り返されたこともあり、先行する2人とのタイム差が広がっていく。

しばらくは1分台で推移した逃げとメイン集団とのタイム差だったが、2周回目に入って2分を超える差となったことから、ルバやガルシアが集団コントロールに参加。他のスプリンターチームとともに前を行く2人との差を縮めていく。

一時は約2分差としたメイン集団だったが、3周回目に入っても先頭2人の勢いは衰えず、やがてその差は開く一方に。結局、序盤からの逃げが決まり、最後は後続に4分以上の差をつけてフィニッシュに到達した。

逃げ切りを許したメイン集団だったが、フィニッシュを目前に動きが発生。大型橋の上りを利用して、3選手がアタック。キナン勢もチェックに動くも、合流ならず。集団の追い上げをかわした3人のうち、先着した2選手がセントジョージコンチネンタルチーム勢。結果的に1位から3位までを同チームが独占した。

キナン勢のこのステージは、新城の30位が最上位。グアルディオラが36位、山本が42位でメイン集団でのフィニッシュとなっている。

19日に行われる第2ステージは、シアクをスタートし、セイ・アピトで折り返し。シアクへと戻ってフィニッシュを迎える115.45km。追い上げる立場となったキナンは、高低の変化が少ない平坦ステージで逃げやスプリントなど、さまざまな動きに対応しながらレースを進めていくことになる。

ツール・ド・シアク第1ステージ(154.18km)結果
1 マシュー・ゼノヴィッチ(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 3時間18分29秒
2 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +2秒
3 ライアン・カヴァナフ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +4分32秒
4 ディラン・ペイジ(スイス、チームサプラサイクリング) +4分33秒
5 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル)
6 プロジョ・ワセソ(インドネシア、ジャワ・パルティザンプロサイクリング) +4分51秒
30 新城雄大(KINAN Cycling Team)
36 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
42 山本元喜(KINAN Cycling Team)
58 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +9分17秒
59 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team)

個人総合時間賞
1 マシュー・ゼノヴィッチ(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 3時間18分13秒
2 マーカス・クレイ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +8秒
3 ライアン・カヴァナフ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +4分44秒
4 ディラン・ペイジ(スイス、チームサプラサイクリング) +4分49秒
5 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル)
6 ディマス・セプトロ(インドネシア、BSPシアク) +5分6秒
29 新城雄大(KINAN Cycling Team) +5分7秒
35 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
41 山本元喜(KINAN Cycling Team)
58 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +9分33秒
59 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team)

ポイント賞
1 マシュー・ゼノヴィッチ(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) 25pts

チーム総合
1 セントジョージコンチネンタル 10時間1秒
10 KINAN Cycling Team +9分59秒

新城雄大

新城雄大のコメント
「序盤からのアタック合戦は想定通りで、メンバー全員が逃げにトライできる位置をキープして走っていた。ところが、セントジョージコンチネンタルの1人が先行したところで自分が追ったものの、さらにもう1人を行かせてしまうような格好になってしまった。それからは集団に待機して、スプリントに備える形をとった。終盤の3選手のアタックにも反応しきれず、その後のスプリントもポジションを下げてしまい、思うような結果には至らなかった。
久々のレースでイメージしていたような走りができず、悔しい形になってしまった。残り3ステージあるので、しっかり切り替えて、表彰台をねらって走っていきたい。