漁網を再利用したボトルケージをボントレガーが発売

トレック・ジャパンは、ボントレガーのロングセラー製品、Bat Cageをリニューアル。新しくなったBat Cageのユニークさは、性能や軽さではない。新モデルでは漁網からリサイクルされたペレットに素材を変更した。

漁網は、海に漂うプラスチックごみの約10%を占めている。さらに悪いことに、海洋環境に他のいかなるプラスチック汚染より4倍もの悪影響を与えるのだ

トレックは過去22年間で数十万個ものBat Cageを製造してきた。このケージはシンプルで軽く、丈夫で保持力が高く、プロにも長年愛されているが、今回から素晴らしい特長が加わった。

トレックは環境団体NextWaveとの提携を通じて、投棄された漁網に新たな使い道を求めるBureo社を知ることになった。Bureo社は、投棄された漁網を集めて細かいペレットにリサイクルし、射出成型プラスチック製品の材料に役立たせている。

ボントレガーのBat Cageは、投棄された漁網に新たな命を吹き込み、海洋ごみを減らして、役立つ製品に形を変えたもの

現在、8600万トン以上ものプラスチックが海に存在し、その量は毎年800万トンずつ増えている。漁網は、海に漂うプラスチックごみの約10%を占めているという。さらに悪いことに、他のプラスチック汚染より4倍もの悪影響を与える。

リサイクルしたナイロン製Bat Cageの1年分の販売量は、海から取り出した漁網約4000平方mに相当する

リサイクル素材を使ったBat Cageの1年の生産量は、投棄された漁網の約4000平方メートル分に相当。トレックは、世界中で愛されるベストセラー製品の素材を見直すことで、地球環境の保全に貢献していきたいという。

毎年、180億ポンドものプラスチックが海に流れ込み、世界各地の砂浜や運河を汚している

通勤バイクでシクロクロスに勝てる万能Crockett発売

トレック・ジャパンは、アルミフレームのシクロクロスバイク、新型Crockettを発売する。新型Crockettは、金曜日には自転車通勤し、土曜日にはシクロクロスに勝利し、そして日曜日にはグラベルライドに行けるというイメージで作られた万能なシクロクロスバイク。

新型Crockettは新たに、Émonda ALRと共通のチューブを使用し、より軽量化され、ルックスでも究極を求めた。従来モデルは機械式ディスクブレーキだったが、新たに油圧ディスクブレーキを採用。目立ちにくいフェンダーマウントの採用、そしてT47 BBシステムに移行し、整備性もさらに高めている。

タイヤクリアランスは38cを装着しても両側に4mmのクリアランスを確保。レースだけでなく、より太いタイヤを履いてアドベンチャーライドにも出かけられる。Crockettはまた、トレックが誇る実証済みのCross Race ジオメトリーを採用。ケイティ・コンプトンとともに開発し、プロレーサーのスヴェン・ネイスがこれを実証した。

このジオメトリーには前モデルから変更なく、つまりはCrokettのコアとなるDNAであると言える。

Crockett 5 Disc
標準小売価格:22万9000円(税抜)
サイズ:47, 50, 52, 54, 56 cm
カラー:Matte Alpine Blue

●トレック・ジャパンのホームページ

初山翔が最下位ジャージのマリアネーラを獲得

ジロ・デ・イタリアが6月2日に最終日を迎え、ベローナにて閉幕。NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネは第18ステージで区間優勝、ダミアーノ・チーマがフーガ賞を獲得。唯一の日本人完走選手となった初山翔にも国際的に大きな関心が寄せられ、個人総合成績最下位の証「マリアネーラ」が贈呈された。

初山翔が獲得したマリアネーラは最下位ジャージだが、それと同時に完走の証しだ ©NIPPO-Vini Fantini-Faizane

5月11日にボローニャで開幕した第102回目のジロ・デ・イタリアが、6月2日にベローナにて閉幕した。最終日となる第21ステージは17kmの個人タイムトライアルで、走り終えた選手たちは一人ひとり、ベローナの歴史あるアリーナの中央をパレードする演出がなされ、駆けつけた大勢の観客たちが、3週間におよぶ長いレースを走り切った選手たちへ声援を送った。

最終日のステージでは、個人総合成績で最下位(142位)となりながらも完走を果たした初山に、最下位を象徴する黒いジャージ「マリアネーラ」が贈呈された。現在は非公式の賞ながら、1946年から51年まで実際に存在し、そのユニークさから多くのイタリア人ファンに愛されている伝統的なジャージ。ステージでの演出は第3ステージに単独で逃げ、今大会で大きな注目を集めた初山をねぎらい、改めてスポットライトを当てるものだった。また5ステージで逃げに乗り、逃げた総距離(932km)でトップに立ったチーマはフーガ賞を獲得。ポイント賞ランキングでも3位をマークし、ジロ・デ・イタリア最終日の名誉あるポディウムに立った。

単独アタックを決めてゴールを目指す初山翔 ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2019

今回のNIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネはワイルドカード(主催者招待枠)を獲得し、2015、16年に次ぐ3年ぶり3回目の出場となった。UCIのルール改正により1チームあたりの選手数が9名から8名に減ってからは初めての参戦だったが、2人の日本人選手が出場メンバーに選ばれた。

ジロ・デ・イタリア出場選手
初山翔
西村大輝
マルコ・カノラ(イタリア)
フアンホセ・ロバト(スペイン)
イヴァン・サンタロミータ(イタリア)
ニコラ・バジョーリ(イタリア)
ダミアーノ・チーマ(イタリア)
ジョバンニ・ロナルディ(イタリア)
監督 マリオ・マンゾーニ、水谷壮宏、アレッサンドロ・ドナーティ

第1ステージのスタート台に立った西村大輝 ©NIPPO-Vini Fantini-Faizane

西村大輝がまさかの失格で不穏なスタート

大会初日は、ボローニャ中心部から郊外のサンルーカ聖堂へと向かう登坂区間が組み込まれた個人タイムトライアルで、大きな緊張やプレッシャーから西村大輝がスタート直前になり体調を崩してタイムアウトにより失格。誰もが想定しなかった波乱の展開から、チームのジロは始まった。西村はその後順調に回復し、現在トレーニングを積んでいるという。

第2ステージから通常のロードレースが始まり、雨に見舞われたボローニャをあとにし、一行はトスカーナ地方から南下していく。そして初日からチーマが7名の逃げに乗る活躍。初山とチーマに逃げに乗るように指示が出ていたもので、この日はチーマが作戦通りの走りをした。

初山翔が単独アタックを敢行!

翌第3ステージでは、今度は初山がスタート直後のアタックに成功して先行する展開に。通常であれば、他のチームの選手が追随して数名で逃げ集団を形成するところだが、この日はどういうことか、初山のアタックに反応する選手が現れず。また集団もこの動きを容認したために、初山と集団のタイム差が徐々に広がっていった。

第3ステージ翌日のガゼッタ・デロ・スポルト紙で初山翔の走りが大きく紹介された ©NIPPO-Vini Fantini-Faizane

これから始まる3週間のレースのことを考慮しながら一定ペースで走り続けた初山。しかし、単独でのエスケープは144kmにも及び、テレビ中継は3時間以上にわたって初山の姿を映し続けた。そしてレースを終えると、1人で果敢に逃げ続けた初山は一躍注目の存在に。初山が流暢なイタリア語を話すこともあり、ガゼッタデッロスポルト紙をはじめ多くのイタリアのメディアが取り上げ、この日を境に初山のもとには多くのファンが集まるようになった。また初山は第10ステージでも逃げに成功している。

ダミアーノ・チーマが第18ステージで劇的な逃げ切り勝利を挙げた ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2019

チーム最初のトップ10リザルトは雨に見舞われた第5ステージ。危険な集団ゴールスプリントに挑んだプロ1年目、今季アジアで2勝した勢いをもってジロに挑むジョバンニ・ロナルディが区間9位でゴール。その後もスプリントで、第8ステージでマルコ・カノラが区間8位、第10ステージで再びロナルディが区間8位と格上チームを相手に健闘した。

最終日のベローナでフーガ賞の表彰を受けたダミアーノ・チーマ ©NIPPO-Vini Fantini-Faizane

しかし、レースが2週目に入ると、蓄積する疲労や長引く悪天候も影響して、体調を崩す選手が出始め、第13ステージにロナルディ、第16ステージにニコラ・バジョーリが相次いでリタイア。厳しい山岳ステージが続くなか、他のメンバーたちも体力と精神力の限界を超えて走り続ける。

チーマが悲願のジロ・デ・イタリア初勝利

そして、山岳ステージに挟まれた今大会最後の平坦ステージである第18ステージで、再びチーマが3名でエスケープ。多くのワールドチームが集団ゴールスプリントを狙っていたため、その展開が濃厚とみられていたが、レースが後半に差しかかると、詰まり切らないタイム差から逃げ切りの可能性が生まれ始め、先頭の3名はわずかなチャンスにかけて、ハイペースを刻み続けた。残り1km地点通過時、彼らに残されたアドバンテージは15秒ほど。一瞬でもひるんだら加速する大集団に飲み込まれるという状況下で、仕掛けどころを待って一気にラストスパートしたチーマが、僅差で集団を振り切り区間優勝。プロコンチネンタル体制5年目にして、チーム史上最大、夢にまでみた大きな勝利をつかんだ。

この勝利によりチームは再び強く団結。3週目を迎え、疲労の色が多くにじむなか、残りのステージに向けてモチベーションが高まる瞬間でもあった。そして第19ステージではイヴァン・サンタロミータとともに逃げに乗ったカノラが終盤にアタックを仕掛けて一時単独で先行するシーンも。フィニッシュが近づき、強豪選手たちに交わされたが、果敢に食らいつき区間7位の好成績でフィニッシュした。

最後の難関山岳ステージとなった第20ステージ。日本からも熱心なファンが応援に駆けつけた ©NIPPO-Vini Fantini-Faizane

チーム全員で協力しながら最後の難関山岳となる第20ステージも走破。初山を含む5選手が最終ゴール地点となるベローナのアリーナへと到達した。最後の個人タイムトライアルを走り終えると、スポンサーや関係者も集まり、この大会の成功を祝してチーム全員で乾杯。チームにとって素晴らしい結果を残し、また大きな達成感を得てのグランフィナーレを迎えることができた。

「3週間の長丁場、日本からも多くのご声援をいただきました。温かい応援が厳しいレースと向き合う選手たちの背中を押してくれました。日頃からサポートしていただいているスポンサーやファンに改めて、チーム一同、大きな感謝の意を伝えたいと思います」とチーム。

最終ステージを終えて、選手、監督、スタッフ、スポンサーで記念撮影 ©NIPPO-Vini Fantini-Faizane

初山翔のコメント

この3週間、これだけの長期間にわたってつらい思いをしたのは初めての経験。とはいえ、3週間を耐えきり、大きく体調を崩すこともなく走りきることができたことに自分でもびっくりしている。とくにローベレをスタートした第16ステージはきつかった。本当にリタイヤしたかった。監督から「リタイヤするか?」って聞かれたら「はい」って言っていたと思う。やめればラクになるけれど、その分、後味の悪さも残ると思った。スタートする前から「完走が目的じゃない」と言ってきたが、走り続けていると自分の完走を本気で応援したり、祈ったりしてくれる人がたくさんいた。それを裏切ってしまうことはできないと思った。新城選手や別府選手のように世界的に有名ではない自分のことを、ジロという大舞台で、HATSUYAMAコールが起こるくらいに応援してくれるというのは、言葉では言い表すことができない感情だった。

日本のファンやスポンサーの皆様には、まずは3週間、時差があるなか、応援いただいたことに感謝している。ワールドツアーとプロコンチネンタルの選手は合わせて世界で1000人しかいない。そこからチームがワイルドカード枠で出場権を得て、さらにチームからジロ・デ・イタリアのメンバーに選ばれた。出場できたことだけでもすごいと思っているが、それを真剣に応援してくれた人たちに対して、ありがたいという気持ちでいっぱいだ。

水谷壮宏監督のコメント

監督として初参戦した2019年のジロ・デ・イタリア。チームの目標を区間優勝とチームの存在感をアピールすることとし、スタート。 初日からチームとして厳しい条件下に追い込まれたが、それを跳ね返すかのように素晴らしい走りを見せた初山の逃げ、そしてチーマの劇的な区間優勝と立派に目標を達成した素晴らしいジロとなった。

私も監督として多く学ぶことがあり、この21ステージでの出来事は貴重な経験となった。特に3週間と言う長丁場でのレースは前半と後半では集団の動きが大きく走りが変わり、レース展開や作戦も違うことには興味を持った。そしてチーマの劇的な逃げ切りは特に、自転車レースはゴールするまで何があるかわからないことと、諦めない気持ちを持って走ることがいかに大事かを再認識した瞬間だった。

あと初山は今回のジロをただ完走しただけではなく、自らアタックし、挑戦した140kmの独走劇のおかげでイタリア全土、いや世界的に一躍注目される選手となった。この逃げで掴んだファンの心が彼への声援と変わり、毎ステージ勇気付られたはず。全21ステージ完走した彼の身体は一回り絞られ、また一段と風格ある選手に代わっていたことが大変に嬉しかった。

NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネは、総合優勝争いには加われなかったが、毎ステージ誰かが逃げに乗って活躍する走りが出来たことも素晴らしかった。このグランツールで活躍することは偉大であり、今回このような環境で走らせてもらっている大門マネージャーや日本のメインスポンサーであるNIPPOの方々、またすべてのスポンサーの方々のおかげであり感謝の気持ちで一杯。この素晴らしい体制があることを、今の日本自転車競技界の皆様に多く知っていただきたい。そしてこのチームへの加入が本場ヨーロッパで走りたいと願う選手たちの憧れになることを願っている。私自身、アマチュアからワールドツアーまでの道が繋がっている限り、選手育成に協力し、日本自転車競技界全体が盛り上がるように努力したい。

最後に、今回のジロで一番印象に残ったことは、チーマが勝ったステージで補給が終了するラスト15キロ直前で、チーマに最後のボトルとジェルを渡し「ALLEZ CIMA! FULL GAS!!」と言い渡して離れたことでしょうか。

大門宏マネージャーのコメント

ワイルドカード枠で参加したチームの中で、最も存在感を発揮できたという意味では、主催者からの期待に応えられ、チームに関わった多くの方々にとって、今後を占う意味でも大変関心深いグランツールだった。 ファルネーゼ社と共にメインスポンサーの一角を担うNIPPOとしては、将来を見据えて日本人監督をはじめ日本人スタッフに経験を積ませることも、選手を派遣すること以上に重要なミッションだったが、期待以上の成果は得られたと確信している。

チームの運営予算が我々と比べて10倍前後あるワールドチームを相手に、良くぞココまで善戦したと思う。 西村選手の初日の失格に関しては、日本のロードレースファンの方々にも多くの心配を掛けたが、西村選手は今年に入って最も成長を遂げていたメンバーの1人。今後のレースで必ず期待に応えてくれると考えてるので特に心配はしていない。 本人には「人生は長く、生きてれば『穴が有ったら入りたい』と思う恥ずかしい経験は誰もがしてること。人間なら誰でも2度と振り返りたくない大失敗は付き物。ただしお前のケースは国際放送…大物の証だ!」と慰めたことが今となっては遠い昔の出来事だったように感じる。応援しがいのある素晴らしいキャラクターでもあるので、国際レベルでの活躍が期待される若手日本人選手の1人として、引き続き温かく見守ってほしい。

一方の初山選手は、連日大きな注目を浴びて本人が最も戸惑っていたと思うが、欲を言えばもう数回グランツールを走るような選手に成長してほしいと思っている。 グランツールを初めて走った選手にとって、周囲から色々と実感を探るのは無理があると思っている。 特に実際グランツールを経験している日本人選手が稀な国内だとなおさらだ。 もちろん僕自身だってグランツールは未体験ゾーンで、経験した選手との交友が多い指導者の1人に過ぎない。

5年後に2人に再開できるチャンスに恵まれれば、2019年のジロ・デ・イタリアへの参加以降、どのような選手人生を辿ったかを是非聞いてみたい。 そこで初めてグランツールを走った意味について、遠慮なく語り合えると思っている。 特に西村選手に関しては、初日の出来事が笑い話になるような立派な選手に成長してくれていることを心から願っている。

今後のレーススケジュール(予定)
6月7日〜9日   Hammer Limburg(オランダ、UCIヨーロッパツアー2.1)
6月9日    Gran Premio Città di Lugano (スイス、UCIヨーロッパツアー1.1)
6月13日  Grosser Preis des Kantons Aargau(スイス、UCIヨーロッパツアー1.HC)
6月12日〜16日    Tour de Korea(韓国、UCIアジアツアー2.1)

7月14日 第9ステージ サンテティエンヌ〜ブリウド

ミッチェルトン・スコットのダリル・インピー(南アフリカ)がロット・スーダルのティシュ・べノート(ベルギー)との一騎打ちを制し、初優勝を果たした。首位ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)ら有力選手は16分25秒遅れたが、先着した選手に総合成績の上位選手はなく、アラフィリップがマイヨジョーヌを守った。

2019ツール・ド・フランス第9ステージ ©ASO

南アのインピーがアフリカ大陸に区間2勝目をもたらす

南アフリカのチャンピオンジャージーを着用したインピーは2013年にアフリカ出身選手として初めてマイヨジョーヌを着用した。2日間で首位を明け渡すのだが、それは大会の歴史を塗り替える快挙だった。アフリカ勢のステージ初優勝は2007年のロバート・ハンター(南アフリカ)だったが、これでアフリカ大陸勢2勝目となった。

この日はインピーやベノートを含む14選手が第1集団を形成。アラフィリップを擁するドゥークニンク・クイックステップなどの有力チームはそれを静観。第1集団は15分以上の差をつけて逃げ切りを決定的にすると、その中でステージ優勝を争う戦いが始まった。残り7kmで2選手が抜け出した。そのままゴールまで逃げ切り、先行したベノートをインピーが逆転してゴールインした。

スタートの町ではサッカーのASサンテティエンヌ代表とサガンがウエア交換 ©ASO
7月14日はフランス革命記念日 ©ASO
第9ステージでマイヨジョーヌを着用するアラフィリップ ©ASO

「これまで何度も区間優勝を逃してきた。このステージはボクにちょうどよかったので、最初からねらっていた。ベノートとはうまく協力してゴールまで逃げ切れた。最後は南アフリカの誇りがあって負けるわけにはいかなかった。今日がフランス革命記念日だとしてもそれで遠慮するようなことはできないからね」とインピー。

2007年に優勝したハンターはバルロワールドに所属していたが、このとき一緒にツール・ド・フランスのメンバーに選ばれたのがゲラント・トーマス(英国)だ。その翌年に同チームに移籍してきたのがクリストファー・フルーム。ケニア生まれのフルームはそれまで南アフリカ国籍の選手として活動していたが、移籍と同時に両親と同じ英国籍に。そのためフルームの勝利記録はアフリカ大陸選手によるものとはされていない。

2019ツール・ド・フランス第9ステージ ©ASO
2019ツール・ド・フランス第9ステージ ©ASO
ダリル・インピーらが第9ステージで先行する ©ASO

ここ20年でグローバル化したツール・ド・フランス。地元フランスは33年間も総合優勝なし。フランス革命記念日にアラフィリップは「マイヨジョーヌ姿で大歓声を浴びてうれしかった」と言うが、フランス国民は自国選手の勝利を見たかったはずだ。

2019ツール・ド・フランス第9ステージ ©ASO

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)
マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
□マイヨブラン(新人賞)ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)

2019ツール・ド・フランス第9ステージのコースマップ(クリックすると拡大します)
サンテティエンヌ、チョコレート工場 ©Phillippe_Dureuil
サンテティエンヌ、シテ・デュ・デザイン ©Agence LIN Finn Geipel + Giulia Andi Photographe Christian Richters
サンテティエンヌ ©Saint etienne tourisme & congres – Gastrogays
オーレックシュルロワールの壁
サンジュストの丘【ボーナスポイント】

新ルール解説【ボーナスポイントとは?】

ブリウドの街の眺め ©Ville de Brioude
ブリウドの歴史地区 ©Ville de Brioude
ブリウドのラ・ヴィジタシオン公園 ©Ville de Brioude

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第8ステージにもどる≪≪   ≫≫第10ステージにすすむ

7月13日 第8ステージ マコン〜サンテティエンヌ

ロット・スーダルのトマス・デヘント(ベルギー)が3年ぶり2度目の区間優勝。総合成績では6秒遅れの総合2位、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)がゴール手前で抜け出し、首位ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)に20秒差をつけてゴール。アラフィリップが3日ぶりにマイヨジョーヌを奪回した。

トマス・デヘントが逃げ切りで第8ステージ優勝 ©ASO Alex BROADWAY

逃げ屋デヘントがその本領を発揮して2勝目

デヘントは同じチームで同じベルギー選手、現在山岳賞ジャージーを着用するティム・ウェレンスととても仲がいい。2018年のシーズン最終戦としてイタリアで行われたイル・ロンバルディアが終わると、2人でベルギーの自宅までの約1000kmを1週間かけてロードバイクで帰ったくらいだ。2人のサイクリング旅行は連日ツイッターで報告され、プロ選手でも一般愛好家のように自転車を楽しむことがあるのかと大きな反響を呼んだ。

デヘントはグランツール(三大ステージレース)ですべて勝利している実力者。解説者からは「逃げ屋」と呼ばれ、連日のように果敢なアタックを見せてファンを喜ばせてくれる。

2019ツール・ド・フランス第8ステージ ©ASO Alex BROADWAY
2019ツール・ド・フランス第8ステージ ©ASO Alex BROADWAY

この日デヘントは数選手とアタックすると、徐々に他選手をふるい落としていき、残り14kmからは単独になってゴールを目指した。そして3年前、スタート直後から逃げて優勝したときと同じような勝ちパターンで、2度目の勝利をものにしたのだ。

しかもデヘントはこの日、7つの山岳ポイントをすべてトップ通過した。山岳賞の総合成績でも1位ウェレンスの43点に肉薄する2位37点に浮上した。友だち同士で1位と2位。これから本格化する山岳ステージで調子のいいほうが山岳ポイントを取りに行き、ライバル選手の得点を伸ばさないためにもう1人も積極的に得点を刈り取っていく。チームから区間勝者や山岳王が誕生すればそれでいいというおおらかな考え方だ。

2019ツール・ド・フランス第8ステージ ©ASO Pauline BALLET
2019ツール・ド・フランス第8ステージ ©ASO Pauline BALLET
2019ツール・ド・フランス第8ステージ ©ASO Pauline BALLET
2019ツール・ド・フランス第8ステージ ©ASO Pauline BALLET

「ステージ優勝はチームの目標だった。前日はスプリンターのカレブ・ユアンがあと一歩だったので今日はボクが頑張った。残り70kmからは全開の走りで、いくつかのコーナーはクラッシュ寸前だった」とデヘント。長距離の逃げを最も得意とするだけに、今後も親友のウェレンスと協調しながら積極的な走りを見せつけるに違いない。

第8ステージで総合優勝を期待されるピノがライバルに差をつけてゴール ©ASO Alex BROADWAY
2019ツール・ド・フランス第8ステージ ©ASO Alex BROADWAY
アラフィリップが第8ステージでマイヨジョーヌを奪還 ©ASO Alex BROADWAY

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)
マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
□マイヨブラン(新人賞)ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)

2019ツール・ド・フランス第8ステージのコースマップ(クリックすると拡大します)
マコンの街 ©Alain Doire – Bourgogne Franche Comte Tourisme
マコンのソーヌ河岸 ©Alain Doire – Bourgogne Franche Comte Tourisme
マコン、木組みの家 ©Alain Doire – Bourgogne Franche Comte Tourisme
ジェリエールの丘【ボーナスポイント】

新ルール解説【ボーナスポイントとは?】

サンテティエンヌの中心街 ©Centre-ville Saint-Etienne Tourisme + M. Stora
サンテティエンヌのアーティストがデザインしたベンチ ©Saint-Etienne Tourisme&Congrès – Buchowski et Vagabonde
サンテティエンヌ、ロワール峡谷クルージング ©Christophe Roy Saint Etienne tourisme

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女優・創作あーちすとの「のん」が折りたたみeバイクをプライベート愛用

次世代プレミアムeバイク「BESV(ベスビー)」を取り扱うBESV JAPAN(ベスビージャパン)は、女優・創作あーちすとの「のん」をアンバサダーに迎え、代官山T-SITEでBESVの新商品発表会を行った。

●BESVを代表する人気のPSシリーズより、折り畳み可能なe-フォールディングBike「PSF1」(ピーエスエフワン)を2019年9月末に発売(予約開始は7月1日から)。また、本格オフロード仕様のTRシリーズより、「TRS2 AM」と「TRS2 XC」の2モデルを、2019年8月末に発売(予約開始は7月1日から)とし、2020年モデルとして、合計3モデルを新たにリリースする。

不意の質問にはフリーズしたかのように真剣に考え込んでしまうさまに純真さがうかがえる

●PSF1は、数々のデザイン賞を受賞したPSシリーズの美しいデザインをそのままに、折り畳みを可能にすることで、都心に住むユーザーや、車や電車で移動してサイクリングを楽しむユーザーなど、さまざまなニーズに対応。

PSF1(ゴールド)24万5000円(税別)
PSF1を折りたたむと840x440x770mmに

「カッコいいのに折りたためるのってどういうこと? こんなにコンパクトになるなんて驚きました。eバイクは乗っているだけで楽しいのに、折りたためたらクルマに乗せて目的地に行ったりできるから、景色のいいところでサイクリングできる。世界が広がりました」とのん。

写真のPSF1ゴールドカラーがお気に入り

本格オフロードモデルとしてスポーツ志向の高いTRシリーズは、フルサスe-MTBモデルの「TRS2 AM」(ティーアールエスツー エーエム)と、クロスカントリーハードテールモデルの「TRS2 XC」(ティーアールエスツー エックスシー)の2タイプを新たに発売。

TRS2 XC 36万円(税別)
TRS2 AM 44万5000円(税別)

TRシリーズはともにSHIMANO Steps E8080モーターを搭載し、バッテリーにはBESVオリジナルのインテグレートバッテリーを採用することで、これまでのe-MTBのイメージを覆す高いデザイン性を兼ね備えている。

「私はロードバイクで峠を上るなど苦しいのは大好きです。そんななかでeバイクは使いよう」と福田さん
「仲間の汎用性を広められるのがeバイクのよさ。体力のない人でもハイスピード走行や長距離ライドを経験することができる」と栗村修さんと福田萌子さん
「最初は邪道だと思った」という栗村修さんだが、eバイクの可能性に気づいたという

●3モデルの予約は7月1日からBESV 正規ディーラーにて受付を開始。いずれのモデルもBESVのコンセプトを具現化した、デザイン性と走行性に優れたモデルであり、この3モデルを加え、BESVは日本国内でのラインナップ数を10モデルへと拡大し、スポーツeバイク専門ブランドとして、すべての人に驚きと感動を提供し、毎日がスマートでアクティブなライフスタルに変わるお手伝いをしたいという。

<のん×BESV>オリジナルムービー

ベスビーアンバサダーとして、2019年から日本のみならず台湾でも活動の場を広げた

のんをブランドアンバサダーに迎え3年目となる2019年は、新たに<のん×BESV>オリジナルムービーを作成し、すてきなのんと、スタイリッシュなPSF1をチェックできるよう、3本のムービーを作成した。

撮影当日、自転車を折り畳むのは初体験と語りながら、組み立てる、折り畳むの動作を数回練習後、本番に挑んだのん。ノンストップでカメラが回る中、器用に組み立て&折り畳みを成功させ、楽しそうに自転車にまたがる姿が印象的な、ムービーが完成した。

動画はBESV JAPANホームページで視聴できる。

のん×PSF1予約キャンペーン

ベスビーのブランドアンバサダーでもある女優の、のん

<のん×PSF1>キャンペーンとして、7月1日の予約開始から、全国のBESV正規ディーラーでeフォールディングBike「PSF1」を予約した人のうち、先着100人に専用のソフトキャリーケースをプレゼント。