ミランがゴール勝負を制してジロ・デ・イタリア初優勝

第106回ジロ・デ・イタリアは5月7日、テラーモ〜サンサルボ間の平坦な201kmで第2ステージが行われ、バーレーン・ヴィクトリアスのジョナサン・ミラン(イタリア)が初優勝。同選手はトラック競技のオリンピック金メダリスト。

2023ジロ・デ・イタリア第2ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

スーダル・クイックステップのレムコ・エヴェネプール(ベルギー)は同タイムの26位でゴールして首位のマリアローザを守った。

ジロ・デ・イタリア第2ステージを出発する。青いジャージが山岳賞のゲイガンハート、白いジャージが新人賞のブランドン・マクナルティ ©LaPresse
ジョナサン・ミランが第2ステージのゴール勝負で優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

22歳のミランはワールドツアー大会初優勝。今季はサウジツアーに続く2勝目。

ジョナサン・ミランが第2ステージのゴール勝負で優勝 ©Fabio Ferrari / LaPresse
ジロ・デ・イタリア第2ステージでマリアローザを守ったエヴェネプール ©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)
マリアアッズーラ(山岳賞)ポール・ラペラ(フランス、AG2Rシトロエン)
□マリアビアンカ(新人賞) レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

2023ジロ・デ・イタリア第2ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

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ジロ・デ・イタリアが山岳賞で集計ミス…首位はマクナルティではなくゲイガンハート

ジロ・デ・イタリアは第2ステージが行われた5月7日、前日の第1ステージの山岳賞において、入力ミスにより、リーダージャージのマリアアッズーラがブランドン・マクナルティ(米国、UAEチームエミレーツ)に誤って割り当てられたと明かした。正式な受賞者はイネオス・グレナディアーズのテイオ・ゲイガンハート(英国)。

ジロ・デ・イタリア第2ステージを出発する。青いジャージが山岳賞のゲイガンハート、白いジャージが新人賞のブランドン・マクナルティ ©LaPresse

大会主催者は2回目のチェック時に、マリアアッズーラはベストタイムを記録したゲイガンハートに割り当てられることを確認。すでに第1ステージの表彰式は行われていて、マクナルティがマリアアッズーラを着用した。

第2ステージのスタートでは正規の獲得者であるゲイガンハートがマリアアッズーラを着てスタート。

レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)がマリアローザを含めた3つのジャージを獲得しているため、新人賞で3位につけるマクナルティがマリアビアンカを着ることになった。

コミッセールによる正式な修正は、第2ステージがゴールしてから行われるという。

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
マリアアッズーラ(山岳賞)テイオ・ゲイガンハート(英国、イネオス・グレナディアーズ)
□マリアビアンカ(新人賞) レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

ジロ・デ・イタリア腕時計…グランツールシリーズの先陣で発売

スウェーデンの時計メーカー、ブルブル(Bravur)がジロ・デ・イタリアをイメージしたモデル、「ラ・コルサローザIII」を大会開幕日の5月6日に発売した。グランツール・クロノグラフシリーズの最新作。

ラ・コルサローザⅢ

13を逆さまにして不吉を回避するとともに出走間隔やパスタ調理に役立つ

これまでで最も大胆なエディションで、ステルスブラックのケース、印象的なグレーの文字盤、カットアウト、マリアローザをイメージするピンク、発光時間インデックスが特徴。

13の数字を逆さまにすることで不吉なことを回避する

世界最大かつ最も権威のある自転車レースである3つのグランツールに敬意を表して、同じ名前のクロノグラフウォッチシリーズを展開させている。各レースのリーダージャージがイメージカラーとして採用されている。

ラ・コルサローザⅢ

ジロ・デ・イタリアバージョンはまぎれもないピンクのアクセントに加えて、3時位置のサブダイヤルには、象徴的な山岳賞ジャージとポイント賞ジャージを暗示するパープルとブルーのフィールドがつく。

このサブダイヤルにあるサイクリング関連としては、不吉なことを回避するときのおまじないである「逆さまの13」。15分を知らせるのに便利でスタート間隔やパスタの調理時に役立つ。

ラ・コルサローザIIIは、スウェーデンのバスタッドで手作りされ、テストによって最高品質が保証される。腕時計の心臓部分はスイス製。5月6日から公式サイトで発売。価格は2590ユーロ(約39万1000円)。

ラ・コルサローザⅢの裏側

●bravurwatchesのホームページ

エヴェネプールがいきなりマリアローザ…ジロ・デ・イタリア開幕

第106回ジロ・デ・イタリアが5月6日にコスタデイトラボッキで開幕。初日の第1ステージは 距離19.6kmの個人タイムトライアルで、スーダル・クイックステップのレムコ・エヴェネプール(ベルギー)がトップタイムを叩き出し、首位のマリアローザを獲得した。

レムコ・エヴェネプールがジロ・デ・イタリア第1ステージの個人タイムトライアルでトップタイム ©Fabio Ferrari / LaPresse

エヴェネプールは、ジロ・デ・イタリアのステージで優勝した50人目のベルギー選手。ベルギー選手の最多勝利はエディ・メルクスの25勝。

マリアローザを着用した最後のベルギー選手は2001年。アブルッツォ地方のモンテジルヴァーノからペスカーラまでの第1ステージでも優勝したリック・フェルブルッヘ。その前は、1978年に総合優勝したヨハン・デミュインク。

ロードレースでマリアローザを制した最後の世界チャンピオンは、2010年5月9日にユトレヒトで開催されたジロ・デ・イタリアでのカデル・エバンス(オーストラリア)。それ以前は1996年にパッソポルドイでのアブラアム・オラーノ(スペイン)。

イタリアTTチャンピオンのフィリッポ・ガンナは22秒遅れの2位 ©Fabio Ferrari / LaPresse

優勝を争うログリッチに初日だけで43秒差をつけたエヴェネプール

ジロ・デ・イタリア初挑戦のエヴェネプールは、タイムトライアルのベルギーチャンピオンジャージ姿でオープニングステージを勝ち取った。時速55.2kmという驚異的なペースで走り、イタリアチャンピオンのフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)を含む他のスペシャリストを、ルートの平坦な部分やオルトナへの上り坂を含めたあらゆる地形で上回った。

アルメイダが29秒遅れで3位に ©Fabio Ferrari / LaPresse

総合優勝を争うライバルであるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)は、19.6kmのコースで43秒遅れ。エヴェネプールはキャリアの中で初めてマリアローザを獲得した。

優勝候補のエヴェネプールがジロ・デ・イタリア初日でいきなり首位 ©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse

アルカンシエルを常に着たいがマリアローザも心地よい

「2022ブエルタ・ア・エスパーニャ以来、すべてのタイムトライアルでフロント60のギヤを使用している。取り扱うのは簡単ではないが、そのセッティングに満足していて、大きな自信を与えてくれる」とエヴェネプール。

「レース前は、ライバルの優勝候補に対して15秒を獲得できれば、素晴らしいスタートになると思っていた。多ければ多いほどよく、グランツールを有利に戦っていくことができる。ログリッチとの43秒はブエルタ・ア・エスパーニャと同じだが、距離はそのときよりも短い。今日勝てて少しびっくりしたが、このコースは長いストレートと短い上り坂があってフィニッシュするので自分によく合っていた。常にアルカンシエルを着ていたいが、マリアローザは素晴らしい変化。このジャージを着て毎日楽しみたい」

ジロ・デ・イタリア第1ステージでマリアローザを獲得したエヴェネプール ©Massimo Paolone / LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
マリアアッズーラ(山岳賞)テイオ・ゲイガンハート(英国、イネオス・グレナディアーズ)
□マリアビアンカ(新人賞) レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

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ログリッチ苦境…同胞トラトニクが負傷でジロ・デ・イタリア欠場

ユンボ・ヴィスマのヤン・トラトニク(スロベニア)がジロ・デ・イタリア開幕前日の5月5日、練習中に落車して膝を負傷。大会を欠場することになった。代替選手として21歳のネオプロ、トーマス・グローグ(英国)の出場が認められた。

プリモシュ・ログリッチ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

総合優勝をねらうエースのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)にとっては痛いアシスト選手の損失だ。チームは大会直前のコロナ陽性でトビアス・フォス、ロベルト・ヘーシンク、ヨス・ファンエムデンの主要選手が出場不可となった。

大会前日の選手交代は不可だが、UCI(国際自転車競技連合)のコミッセールパネルは主催者からの要請を受けて選手交代を認めた。

ユンボ・ヴィスマ
141 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア)
142 エドアルド・アッフィニ(イタリア)
143 クーン・ボウマン(オランダ)
144 ローハン・デニス(オーストラリア)
145 ミヒェル・ヘスマン(ドイツ)
146 セップ・クス(米国)
147 トーマス・グローグ(英国)
148 サム・オーメン(オランダ)

●2023ジロ・デ・イタリア出場選手リストを更新