2020ツール・ド・フランスのコースは10月15日発表

2020年6月27日に開幕する第107回ツール・ド・フランスの全容は10月15日(火)にフランスで発表され、リアルタイムでインターネット配信される。

©ASO B.Bade

開幕地はニースで、最初の2日間のコースは3月18日に発表されている。第1ステージと翌28日の第2ステージともにスタートとゴールはニース。初日は小さな周回コースを回り、2日目は大きな周回コースで標高1500mの山岳も含まれる。

23日間の日程で開催されるツール・ド・フランスは近年は7月の第1土曜日に開幕してきた。しかし2020年は東京オリンピックが7月24日(金)に開幕。25日(土)には男子ロードが最初の決勝種目として行われる。例年のように7月第1週にツール・ド・フランスが開幕すると、有力選手のほとんどは東京五輪に出られない事態となった。

主催者ASOは開幕日を開催期間を1週間前倒しして6月27日(土)開幕とした。ツール・ド・フランスが東京オリンピックに譲歩したことになる。

ツール・ド・フランスディレクターのクリスティアン・プリュドム(左)とニースのクリスティアン・エストロージ市長 ©ASO B.Bade

●2020年のグランツールと東京五輪の開催日程
5月9日〜31日 ジロ・デ・イタリア(ハンガリー・ブダペスト開幕)
6月27日〜7月19日 ツール・ド・フランス(ニース開幕)
7月24日〜8月9日 東京五輪
8月14日〜9月6日 ブエルタ・ア・エスパーニャ(オランダ・ユトレヒト開幕)

第1ステージのコースが黒、第2ステージのコースがグレー
2020ツール・ド・フランス第1ステージはモワイヤンペイ(ミドルカントリー)と呼ばれる
2020ツール・ド・フランス第1ステージのプロフィールマップ
2020ツール・ド・フランス第2ステージはオートペイ(トップカントリー)と呼ばれる
2020ツール・ド・フランス第2ステージのプロフィールマップ

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●ツール・ド・フランスの公式サイト

カネに糸目をつけないツール・ド・フランスVIP観戦ツアー

想像を絶する規模で開催されるツール・ド・フランス。主催者はそれを商材としてさまざまなサービスを提供している。特別待遇で観戦できるVIPツアーは民間企業の接待にも使える内容。一方で競技の底辺拡大のため、開催地からの協力金を得て、子どもたちが無料で楽しめるイベント会場も用意する。

空の上からツール・ド・フランスを観戦しよう ©A.S.O. Thomas MAHEUX

ヘリコプターツアー

交通規制エリアを通行できる関係車両でも、ツール・ド・フランスを追うのはとても大変だ。一般車などの大渋滞があり、チームカーさえ動くことができないケースも多い。だからヘリコプターに乗って上空からレースを見ようというVIPツアーを主催者が用意している。

まずはスタート地点に設営された関係者用施設「ビラージュ」でひとときを過ごす。協賛各社がブース出展し、フランス経済の社交が演じられる特別のエリアだ。地元特産物がふるまわれ、「ご当地ワイン」コーナーではワインも味わえる。選手が顔を出すこともある。

ヘリコプターを使ってツール・ド・フランス観戦 ©A.S.O. Alex BROADWAY

スタート後はオフィシャルカーに同乗。お昼時にはレースからフルスピードで先行し、快適な木陰に陣取って後部トランクに積み込まれたランチトレーを味わう。ゲスト用のシャンパンやワインも用意されているはずだ。そしてコース途中に待機していたヘリコプターに乗り込み、約20分のフライトで上空からレースを追う。

最後はゴール地点に設営された特別エリアでゴールシーンを特等席から観戦。1ステージにつき3人限定。気になる料金はおみやげ付き、6500ユーロ(約85万円)。

ゴール地点には特別観覧席が用意されている

ルレ・エタップ

真夏のフランスは乾燥して暑い。そのためコース途中には「宿場町」という意味の「ルレ・エタップ」という憩いの場を主催者が用意している。こちらも大会協賛社やVIP用。

提供されるのは車両駐車証で、これには同乗者として3人までお客さんを連れてきていいという。

ルレ・エタップに到着したらまずアペリティフ(食前酒)が提供され、着席形式のランチが用意される。選手の1時間間にやってくる広告キャラバン隊から優先的なもてなしを受け、最優先席から選手らが走ってくるのを観戦することができる。

企業単位での申し込みが想定されているようで、料金は10人1セットで3000ユーロ(約40万円)、全日程をカバーする場合は10人1セットで6000ユーロ(約80万円)。どちらもおみやげ付き。

シャンゼリゼの特別観覧席

シャンゼリゼにはさまざまな観覧席が設けられている ©A.S.O. Pauline BALLET

最終日のパリはさらに豪華だ。7月14日のフランス革命記念式典の時にマクロン大統領が着席した特設スタンド「エリゼ」の座席も販売されている。最終日のフィニッシュラインの真横で、これほどの特等席はない。シャンゼリゼの反対側には大型映像スクリーンが設置され、レース展開も把握できる。入場時間は午後3時から9時までなので、表彰式も観覧可。10人1セットで2800ユーロ(約37万円)。

シャンゼリゼにはこれ以外に有名レストランで100人規模のランチパーティー付き観戦など多様なツアーがあり、どれも華やか。チームスポンサーなどがスペースを貸し切って来年の契約交渉などを行う場として利用されるようだ。

ファンパークは無料

ファンパークはウキウキしちゃう ©A.S.O. Pauline BALLET

一方で、地元の子どもたちが気軽に自転車に乗る楽しさを味わえるような仕掛けも用意されている。今年は開幕地のブリュッセル、休息地のアルビとニームで「ファンパーク」が限定オープン。開催時期は3日間。自転車に乗って凹凸のある走路に挑戦したり、テレビ連動の固定式ローラー台のペダルを回して出場選手の視野をVR体験したり。こちらは無料開放。

VR(フランス語ではRV) ©A.S.O. Alex BROADWAY
パンプトラックで自転車の推進力を体感する ©A.S.O. Thomas MAHEUX
大人がデモ体験していますがキッズ用です ©A.S.O. Thomas MAHEUX

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エタップ・デュ・ツール…本場の過酷さが分かる一般参加レース

エタップ・デュ・ツールはツール・ド・フランスの1ステージを走る一般参加レースだ。7月21日にフランスで開催され、日本を含む1万2760人のサイクリストがアルプスの山岳ステージに挑戦した。世界最高峰のレースの過酷さを実体験できるイベントで、主催はツール・ド・フランスと同じ運営会社ASO。プロ選手のスゴさが身をもって痛感できるはずだ。

2019エタップ・デュ・ツール ©A.S.O. Aurélien Valatte

世界トップクラスのプロ選手が走るツール・ド・フランスでは最終日前日の7月27日に開催されるアルベールビル~バルトランス間の第20ステー ジ。2019年で29回目を迎えたエタップ・デュ・ツールはこの過酷なステージが採用され、本番の6日前に一般参加レースとして開催された。エントリー数は1万5000人。世界中から憧れの大舞台に挑戦するために集まり、プロ選手に先駆けてこのコースに挑んだ。

本番レースの距離は130km。エタップ・デュ・ツールはパレード区間も競技距離となるため135km。つまり6日後にマイヨジョーヌを確定させる最後の勝負どころとスタートからゴールまでまったく同じコースを走るのである。その途中には標高1968mのコルメドロズラン、1190mのロンジュフォワの丘があり、最後は距離33.5km、平均勾配5.5%の上り坂を走って標高2365mのバルトランスにゴールする。

ツール・ド・フランス第20ステージは崩落の恐れで距離短縮

エントリー数は1万5000人。スタートに備えてブロックごとに整列する ©A.S.O. Aurélien Valatte

出場者は一般愛好家といっても相当練習している人たちばかりだ。日本からは北京五輪代表の元プロ選手、宮澤崇史さんも参加。最後は脚をつりながらも制限時間ギリギリで完走を果たした。

2019エタップ・デュ・ツール ©A.S.O. Aurélien Valatte

男子部門の優勝は4時間47分24秒でセドリック・デュボワさん。女子は5時間25分36秒でエドウィジュ・パテルさん(ともにフランス)。

「優勝を決めるためにゴールまで長い距離を残してアタックした。後続の選手たちが追ってきたところでスピードアップした。最後はちょっと差をつけられたかな」とプロ選手並みの作戦でトップフィニッシュしたデュボワさん。

セドリック・デュボワが独走で優勝 ©A.S.O. Aurélien Valatte

女子のパテルさんは残り15kmでパンクしたが、修理する時間を惜しんでそのまま走り続け、女子1位でゴールしたというのだから根性ある。

コースの沿道では住民のみならず、すでにツール・ド・フランス最終日前日の応援のために場所を確保しているバカンス客が大声援を送っていた。乗る人も見る人も自転車の楽しみ方を知っているのがさすが本場だと感じた。

2019エタップ・デュ・ツール ©A.S.O. Aurélien Valatte

●エタップ・デュ・ツールは日本からの参加も可能
●国際興業のエタップ・デュ・ツール参戦ツアーページ

ベルナル初制覇を記念したDOGMA F12特別バージョンをピナレロが発売

マイヨジョーヌ100周年記念となった第106回ツール・ド・フランスでその黄色いジャージを獲得したエガン・ベルナル(イネオス)。2019ツール・ド・フランス総合優勝を記念して、エガン・ベルナルが最終ステージで使用したTDFイエローカラーのDOGMA F12を発売する。

また、エガン・ベルナルは総合優勝に加えて新人賞も合わせて獲得していて、それを記念したスペシャルカラーのDOGMA F12も発売する。

チームイネオス発足後初のツール・ド・フランスで総合優勝、そして2018年の覇者ゲラント・トーマスも総合2位に入るなど素晴らしい結果となった。ピナレロにとってもDOGMA F12発表の年であり、ツール・ド・フランス15回目の勝利を祝うスペシャルモデルとなった。

総合優勝を確実にしたベルナルを前年の覇者トーマスが祝福 ©Nico Vereecken/PNBettiniPhoto©2019
2019ツール・ド・フランス総合優勝のエガン・ベルナル ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2019

DOGMA F12は最強マシン

DOGMA F12は、世界最高との呼び声が高いDOGMA F10をしのぎ、再びグランツールを制覇するバイクとなるべく開発、これまで蓄積された空気力学および構造力学的な知識や経験を生かし、「F」の称号を与えるにふさわしいバイクとなるようデザインされた。

開発にあたって特に留意された点は、エアロダイナミクス特性の向上、フレーム構造の軽量化と剛性アップ、最新コンポーネントとの互換性、ピナレロフィーリングの維持、これらを開発コンセプトとしてDOGMA F12は開発を進められた。

外部に露出している各種ケーブルの内装化を進め、ケーブルハウジングが受ける空気抵抗の85%を軽減。新しくDOGMA F12のために開発されたMOST Talon Ultraインテグレーテッドハンドルバーは、従来のTalon Aeroと比較して空気抵抗を5%軽減している。

新しいF12フロントフォークは、「ONDA」の形状を維持したまま空気抵抗を軽減するため側面が拡大されている。F10とF12のフロントフォークをCFD解析で比較した結果、F12フロントフォークは15.7%の空気抵抗軽減に成功した。

ダウンチューブ、ヘッドチューブ、ボトムブラケットなど、あらゆる箇所で空気抵抗を削減する試みを取り入れバイク単体で7.3%の空気抵抗を削減することに成功し、DOGMA F12とDOGMA F10で40km/hの同条件での走行を比較すると、DOGMA F12の方がパワーを8ワットセーブして走行できることが証明された。

ボトムブラケット~チェーンステイのエリアにおいて、パワー伝達効率の改善は、F10と比較して剛性が10%向上しているという。

DOGMA F12 ツール・ド・フランス マイヨジョーヌ スペシャルエディショ

DOGMA F12  Yellow TDF 2019
フレームセット 78万円(以下すべて税別)
DOGMA F12 DISK Yellow TDF 2019
フレームセット 81万円
MOST TALON ULTRA TDF Yellow Decal インテグレーテッドハンドル 11万6000円
※写真は選手の実車で、発売されるフレームセットのデザインとはデカールなど含め細部が異なり、手書きのサインは入らない

DOGMA F12 ツール・ド・フランス マイヨブランスペシャルエディション ©Makoto.AYANO/cyclowired.jp

DOGMA F12  White TDF 2019
フレームセット 86万円
DOGMA F12 DISK White TDF 2019
フレームセット89万円
MOST TALON ULTRA TDF White インテグレーテッドハンドル 13万2000円
※写真は選手の実車で、発売されるフレームセットのデザインとはデカールなど含め細部が異なり、手書きのサインは入らない

●カワシマサイクルサプライのホームページ

ディレクション・パリ。戦いは最終日前日で終幕する

ツール・ド・フランス取材者日記。アルプスこそバカンスリゾート。毎年わずか2日ほどの滞在ですが、その気持ちよさを前進で満喫してきました。今回はなんと3泊も滞在することができ、そして最後の一夜を。30年もこの素晴らしい楽園を楽しむことができて幸せです。

最後の山岳ステージを前にして首位エガン・ベルナルの自転車が入念に用意されていた

かつて、神戸の著名なパン屋さんで自転車マニアの方とツール・ド・フランスをご一緒したとき、やはり語学と味の知識が半端ないので、おいしいお店とメニューを外さないんです。これはかなわないなと思いましたが、ボクも昨晩はこれまでの経験を生かしてオーダー。おいしくいただきました。

標高1650mのスキーリゾートに宿泊。最後のアルプスでした

朝には日本の自転車イベントなどでチームを組んで仕事をしている2人が、わざわざホテルまで訪ねて来てくれました。初日はガリビエ峠で観戦。前日はゴール手前のティーニュで盛り上がる予定ですが、なんと打ち切りによってまさかの選手やって来ず。それでもツール・ド・フランスのスゴさを実体験したとのこと。

最後の、最後のアルプス。気持ちよさを全身に感じてスタート地点のアルベールビルに向かいました。本来ならホテルはコース序盤の途中にあって、午前10時30分には交通規制がかかる予定でした。コース途中というとスタートまでは逆走になるので、関係者ステッカーをフロントガラスに貼っていても認められません。

ホテル近くのお肉系レストラン、クルトパイユで

ところが予定されていたコース前半部分が悪天候予報により一部土砂崩落の危険があることでカット。距離を大きく短縮しての開催になりました。コースから外れたために逆走にはならず、あわてなくてもよかったんですが、とりあえず現場の混乱を確認するためにはやめにアルベールビルへ。

はアルベールビルに入っていて、情報を確認し、木陰で原稿を書いて時間をつぶしましたす。天候はくもり。レースそのものが中止になるのではという情報も錯綜しましたが、チームは普段のように準備に余念がなく、キャラバン隊も出陣していきました。

一番人気はサガン
前年の覇者ゲラント・トーマスもこの日はアシスト役だ

短縮コースではあるものの、予定通りにスタート。各チームの雰囲気は、この短距離レースで大逆転が起こるわけでもなく、すでにレースの大勢は確定している感があるといったおだやかな感じでした。 ただしボクにとっては最終日のパリまでに総括原稿を数メディアに分けて仕上げる必要があり、勝負の日です。すべての戦いが終わって、高速道路の標識で「PARIS」を目指します。この日はパリまであと280kmの地点で力尽きました。今日はこのへんで勘弁してやる!って感じで、高速インターを降りてすぐのところに予約したホテル入り。近くのチェーン系レストランで選手らの健闘に乾杯しました。

最後の山岳ステージをフィニッシュしてベルナル(左)はトーマスから祝福される ©ASO Alex BROADWAY

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自然の猛威を前にしてツール・ド・フランスも打ち切りの衝撃

ツール・ド・フランス取材者日記。これまでの記録を塗り替えるほどの猛暑に襲われている欧州ですが、雪やみぞれも襲いかかってきます。第19ステージはレース開催中に突如の雹がアルプスの岩肌を覆い尽くし、なだれが発生してコースを寸断。選手がその場所にさしかかる直前にレースが打ち切られました。

絶景のベンチ。右手が先鋒テレグラフだとシャンブルドットのご主人が教えてくれた

場所は欧州最高峰のイズラン峠。ここはツール・ド・フランスが通過する山岳の中でも随一を誇る標高の高さがあり、ここがコースに設定されたときは最高地点となります。今回もボーナスタイムとは別に「アンリ・デグランジュ記念賞」が設定され、トップでここを通過した選手に贈られました。

朝食は料理も、食べ終わったあとの皿洗いも自分で
オフィシャルグッズの売り子さん。「あと3日よ。全部売っちゃいましょう!」
こんな景色を見ながらプチデジュネ(朝ごはん)をいただけるのがアルプス

それにしてもこの日痛感したのは、アルプスは大自然のまっただ中にあるということ。屹立した岩山に無理やり道を作ったような構造。足がすくむような断崖絶壁をクルマや自転車が通行する。半径10km以上人里がなく、万一の場合も助けが求められないような大草原にクルマを駐めてキャンプします。

猛暑と隣り合わせで雹が大量に降る。レースは打ち切りとなり、直前のイズラン峠を通過したタイムが総合成績に反映されることになり、コロンビアのエガン・ベルナルがここで首位に立つことになるのです。

●第19ステージのレポートはこちら

あの傘がほしいと思うほど日差しが強い

さらには翌日の最後の山岳区間、第20ステージも激しい雨予測で土砂崩落の恐れがあることから大幅に短縮される予定であることが、この日のうちに発表されるのです。

日本ではちょっと考えられないような環境の中で、人々はバカンスを過ごし、そしてツール・ド・フランスがそのど真ん中を駆け抜けていく。単なるスポーツというものではなくて、大自然へのあくなき挑戦であることをまざまざと見せつけられた思いがしました。

全日程に帯同する医療チーム。真ん中の女性がチーフドクターで、オープンカーに乗りながら選手を治療する

さて、気を取り直してフランス取材旅行のお話し。前日に宿泊したシャンブルドット。朝食は生卵などが用意してあって、自らが好みの調理方法で作って、パンやヨーグルトをテラス席に持ち出して気持ちよく食べました。多少は例年より気温が高めで、朝のジョギングで汗が出るほど。標高は1200m。息も上がるはずです。走っていると地元の人が必ずボンジュールと言ってくれるのがうれしいです。

そしてアルプス3連泊の最後のホテルは山の中腹にあるスキーリゾートの山小屋風ホテル。お部屋も清潔で気持ちよく、そしてなによりも窓を開けると爽やかな空気が流れ込んできます。

モンブランのブランシュビールをアペリティフにしてメニューを眺める

最高だったのは夕食。チェックイン時に「レストランで夕食を食べたい」と伝えておいたので、1人席ですが窓際で一番奥の、とてもリラックスできるテーブルを予約しておいてくれました。

こんなにゆったりできるのは最後なので、30ユーロほどのムニュを選択。「アントレ(前菜)とプラ(メイン)」あるいは「プラとデゼール(デザート)」が選択できます。

アルプスで食べる一皿目はアンドレのサラダ。マグロの漬け、アボガド、スイカ、ライスなどが入ってるんですが、絶品。アペリティフのモンブランブランシュはいすでに飲んじゃったので、赤ワインで。そしてプラは牛肉で骨格筋量を増やすためにチョイス。

ソン(マグロ)とアボガドなどのサラダ。ムニュ(定食)は前菜のリストにあるものならなんでも選べるので、一番高いものに

雨がしとしと降っていましたが、窓を開けると湿度を感じることはなく気持ちいい。ツール・ド・フランスもいよいよ大詰めですね。

最後のアルプスに身を置いて思い返すこと。初取材の1989年。コロンビアのルッチョ・エレラが国民からマイヨジョーヌを期待されるもかなわず、ラルプデュエズの夕食後に気分を落ち着かせるために散歩していました。もしかしてマイヨジョーヌがついに南米に。 あれから30年。イノー時代は知らないんですが、一時代は目撃できたと自負しています。

1人だけど落ち着いたテーブルで外の景色を楽しみながら晩さん

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