マジで! マイヨロホを着たタラマエが2025シーズンは日本で走る

アンテルマルシェ・ワンティのレイン・タラマエ(エストニア)が2025年は日本のキナンレーシングと契約し、日本をはじめとするアジア圏のロードレース大会で走ることになった。 

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで独走勝利したタラマエ ©Photo Gomez Sport

「アジアのレースや雰囲気を心から堪能したいと思っていて、37歳となった今こそが絶好の機会だと感じている。このタイミングを逃すともう遅いかも。今までとは違うシステムや場所を発見しながら、この先数年はレースを楽しみたいと思う。なにができるのか、考えるだけでワクワクする」とタラマエ。

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで首位に躍り出たタラマエ ©Photo Gomez Sport

タラマエは2008年のプロデビュー以来、ロードレースの本場欧州の第一線で駆けてきたワールドクラスのトップライダー。世界最大の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスでは2011年の個人総合11位を最高に、過去8回出場。ツール・ド・フランスと同規模のステージレース、ジロ・デ・イタリアでは2016年にステージ1勝、同じくブエルタ・ア・エスパーニャでは2011年と2021年にそれぞれ1勝。また、2021ブエルタ・ア・エスパーニャでは2日間総合1位の位置にいた。 

2023クリテリウム・デュ・ドーフィネを走るタラマエ ©A.S.O Billy Ceusters

プロキャリア17年を数え、37歳を迎え、新たなチャレンジとして日本とアジアを中心に転戦するKINAN Racing Teamでのキャリアを決意。2025年シーズンからKINANファミリーの一員として、自身ならびにチームのレベルアップに貢献する強い意志を示した。 

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで独走し。区間勝利とともに総合1位のマイヨロホを獲得したタラマエ ©Charly López

タラマエの魅力は、急峻な山々をハイスピードで駆け抜けるクライマーとしての資質と、いまなお自国の王者に君臨し続ける個人タイムトライアルの走力。同時に、平坦路でのスピードにも自信を持ち、オールラウンドに戦える脚質であらゆるレース展開に対応。KINAN Racing Teamでも山岳コースを中心に活躍の場を見出しつつ、アジアのレース特有のタフな展開にも適応できる。 

現在2024ブエルタ・ア・エスパーニャに参戦していて、欧州でのキャリアの集大成に位置づけて臨んでいるという。 

2021ブエルタ・ア・エスパーニャで2日間総合1位ののマイヨロホを着用したタラマエ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

「ジャパンカップとツール・ド・フランスさいたまクリテリウムに1度ずつ出場したが、日本で自転車競技が大きな人気であることに驚いた。日本の雰囲気・文化・自然もとても気に入っている。日本でトレーニングライドに励み、レースに出場し、ファンやチームと力を合わせる日がやってくるのを心から楽しみにしている。新たなスタートであるだけでなく、初心に戻って走れることを確信している」とタラマエ。

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第15S】ログリッチが痛恨の20秒ペナルティ

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月1日、インフィエスト〜バルグランデ=パハーレス クイトゥ・ネグル間の142.9kmで第15ステージが行われ、4度目の総合優勝を目指すプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)がリーダージャージのマイヨロホを着用するベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)に38秒差をつけてゴール。しかしレース途中の違反行為で20秒のペナルティを受け、総合成績のタイム差は1分03秒差にしか詰まらなかった。

大会最高地点クイトゥ・ネグルにゴールしたログリッチ ©Unipublic Cxcling Jose Carlos Diaz

ログリッチは最後の3kmで動き出し、ライバル選手に差をつけた。ところが最後の激坂クイトゥ・ネグルに上り始める前、シングルチェーンリングをセットした激坂対応のロードバイクにログリッチが乗り換えた後、チームのサポートカーの後ろについて集団復帰したことがドラフティング(空気抵抗軽減)違反とみなされた。

オコーナーに38秒差をつけてゴールしたログリッチだが、20秒のペナルティを受けて、オコーナーとのタイム差は18秒しか縮まらなかった。

ミケル・ランダを擁するティーレックス・クイックステップがメイン集団を牽引 ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

ステージ優勝は、エキポケルンファルマのパブロ・カストリーリョ(スペイン)がアレクサンドル・ウラソフ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)とパベル・シヴァコフ(UAEチームエミレーツ)による3選手の競り合いを制し、第12ステージに続く2勝目を挙げた。

マイヨロホのオコーナー ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
ステージ2勝目のパブロ・カストリーリョ ©Unipublic Sprint Cycling Agency

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)マイヨルナレス(山岳賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)
□マイヨブランコ(新人賞)フロリアン・リポビッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

プリモシュ・ログリッチ ©Unipublic Cxcling Jose Carlos Diaz

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第14S】グローブス2勝目…オコーナーが首位を守って決戦の舞台へ

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月31日、ビリャフランカ・デル・ビエルソからビリャブリノまでの今大会最長距離となる200.4kmで第14ステージが行われ、アルペシン・ドゥクーニンクのカーデン・グローブス(オーストラリア)がビスマ・リースアバイクのワウト・ファンアールト(ベルギー)を僅差で制して、第2ステージに続く今大会2勝目、大会通算6勝目を挙げた。

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ ©Unipublic Cxcling Jose Carlos Diaz

総合成績では首位ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)がその座を守った。リーダージャージのマイヨロホを着用するのはこれで9日間となった。4度目の総合優勝を目指すプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)は1分21秒遅れの総合2位にピタリとつける。

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
イサーク・デルトロ(UAEチームエミレーツ)、エクアドルチャンピオンジャージを着たジョナタン・ナルバエスら6選手が抜け出す ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)マイヨルナレス(山岳賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

グローブスが第2ステージに続いて優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第13S】ウッズ逃げ切りV…ファンアールトが山岳賞も1位に

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月30日、ルーゴから激坂プエルト・デ・アンカレスまでの175.6kmで第13ステージが行われ、カナダチャンピオンのマイケル・ウッズ(イスラエル・プレミアテック)が23人の先頭グループから最後は単独で抜け出して、同大会で4年ぶり3度目の勝利を収めた。

マイケル・ウッズがブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

4度目の総合優勝を目指すプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)は総合優勝を争うライバルたちに大きな差をつけ、首位ベン・オコーナー(デカトロンAG2Rラモンディアル)との総合タイム差を3分16秒から1分21秒に縮めた。

ポイント賞ジャージを着るファンアールトが山岳賞を取りにいった ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

ポイント賞1位のワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)は山岳賞でも得点を重ね、山岳賞ジャージも獲得した。

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
ブランドン・マクナルティ(写真)がジェイ・ヴァインとともにコースアウトしてステージ勝利を失う ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
マルク・ソレル ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)マイヨルナレス(山岳賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

山岳賞ジャージを獲得したファンアールト ©Unipublic Sprint Cycling Agency

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第12S】カストリーリョが天に捧げる初勝利

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月29日、オウレンセ テルマルからエスタシオン・デ・モンターニャ・デ・マンサネダまでの137.5kmで第12ステージが行われ、エキポケルンファルマのパブロ・カストリーリョ(スペイン)が10人の逃げ集団からゴール前10kmで抜け出して初優勝した。今大会で地元スペイン選手が優勝したのも初めて。

パブロ・カストリーリョが初優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

チーム創設者でありリーダーであったマノロ・アスコナ氏が前日に71歳で他界。カストリーリョが天に捧げる初勝利となった。

エキポケルンファルマの選手は創始者死去の報に接して喪章をつけた ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

第6ステージから首位を守り続けるデカトロンAG2Rラモンディアルのベン・オコーナー(オーストラリア)は、3分16秒遅れの総合2位プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、3分58秒遅れの総合3位エンリク・マス(モビスター)らとともに6分29秒遅れの集団の中でゴール。この日は総合成績の上位陣に大きな変動はなかった。

マイヨロホのオコーナー ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
先行する10選手 ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第12ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)マイヨルナレス(山岳賞)アダム・イェーツ(英国、UAEエミレーツ)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

逃げ続ける10選手 ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第10S】ファンアールトが今大会3勝目

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月27日、ポンテアレーアス〜バイヨーナ間の159.6kmで第10ステージが行われ、ポイント賞ジャージを着用するビスマ・リースアバイクのワウト・ファンアールト(ベルギー)が優勝。今大会3勝を挙げた。

2024ブエルタ・ア・エスパーニャでファンアールトが3勝目 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

総合成績ではデカトロンAG2Rラモンディアルのベン・オコーナー(オーストラリア)が首位を守った。

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
ソレル、ペシェ、ファンアールトら5選手が抜け出した ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ビスマ・リースアバイク)マイヨルナレス(山岳賞)アダム・イェーツ(英国、UAEエミレーツ)
□マイヨブランコ(新人賞)フロリアン・リポビッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

「家族がいる前で勝てるなんてなかなかない」とファンアールト ©Unipublic Sprint Cycling Agency