ローレウス・ワールドスポーツ賞2020の年間最優秀女子選手部門にテニスの大坂なおみが、年間最優秀成長部門にラグビー日本代表チームがノミネートされた。世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいるローレウスが主催するもので、スポーツ界のアカデミー賞と言われる。最終結果は2月17日にドイツのベルリンで発表される。
同賞は7部門が設定され、1000を超える世界中のスポーツジャーナリストの投票によりそれぞれのノミネートが決定した。68人のローレウス・ワールドスポーツアカデミーメンバーによる投票が行われ、受賞者を決定。ベルリンで発表と表彰が行われる。
●ローレウス・ワールドスポーツ賞の7部門とは
ローレウス年間最優秀男子選手部門
ローレウス年間最優秀女子選手部門
ローレウス年間最優秀チーム部門
ローレウス年間最優秀成長部門
ローレウス年間最優秀復活部門
ローレウス年間最優秀障害者スポーツ選手部門
ローレウス年間最優秀アクションスポーツ選手部門
大坂と争うのは体操バイルズ、陸上フェリックスなど
大坂なおみは2019年、年間最優秀成長賞を受賞しているが、今回は女子アスリートの頂点となる年間最優秀女子選手部門にノミネートされた。また、ラグビー界のレジェンドであり、ローレウス・ワールドスポーツアカデミー会長のショーン・フィッツパトリックが称賛しているラグビー日本代表チームが年間最優秀成長部門にノミネートされた。
最優秀女子選手部門には大坂のほか、3度目の受賞をねらう体操のシモーネ・バイルズ、陸上界のスターであるアリソン・フェリックスとシェリーアン・フレーザープライス、FIFA女子ワールドカップの最優秀選手賞と得点王の二冠に輝いたミーガン・ラピノー、そして若きスーパースキーヤーとしてミカエラ・シフリンがノミネートされている。
羽生結弦も2019最優秀復活部門にノミネートされていた
年に一度、スポーツシーンにおいて最も優れた功績を残した個人や団体を称えるローレウス・ワールドスポーツ賞は記念すべき20回目を迎え、今日ではスポーツ界において最も名誉あるアワードの一つと称されているという。2019年はフィギュアスケートの羽生結弦がローレウス年間最優秀復活部門、大坂なおみがロ―レウス年間最優秀成長部門にノミネートされ、大坂が日本人で初めての受賞を果たした。
ラグビー日本代表チームは2019年のラグビーワールドカップでの活躍が評価され、ローレウス年間最優秀成長部門にノミネートされた。強豪スコットランドを相手に4トライをあげ、28対21で破り、決勝トーナメント出場を果たして世界を驚かせた。準々決勝では南アフリカに敗れたものの、試合後も多くのファンがスタジアムに残り、彼らの健闘を称えた。
元オールブラックスのレジェンド、フィッツパトリックも、「今回のラグビーワールドカップは衝撃的であり、興奮に満ちていた。開催国である日本の活躍は誰もが称賛するだろう。日本代表の選手たちは非常にエキサイティングで素晴らしいラグビーを見せ、日本ラグビー史上初めての決勝トーナメント進出という快挙で驚かせてくれた。フィールド外でも、運営者とファンらがこのワールドカップを忘れられないものにしてくれた」と絶賛。
「日本代表がシックスネイションズかザ・ラグビーチャンピオンシップに参戦するのでは、という話も耳にするほど盛り上がっている。スポーツの未来に興奮を抱かせてくれる話だ。彼らの素晴らしいパフォーマンスを祝福したい。彼らは個人にとっても、国にとっても、スポーツがいかに特別であるかということを具現化してくれた。ロ―レウス年間最優秀成長部門にとてもふさわしい候補だと思う」と語っている。
同部門には、今回最年少ノミネートの一人である15歳のテニスプレイヤー、ココ・ガウフ、同じくテニス界より初出場で見事全米オープン優勝を果たしたカナダの19歳ビアンカ・アンドレスク、コロンビア人として初めてツール・ド・フランスを制した22歳のエガン・ベルナルなどがノミネートされている。
男子最優秀賞候補は F1ハミルトン、ナダル、メッシなど
ローレウス年間最優秀男子部門のノミネートには、6度目のF1世界チャン ピオンに輝いたルイス・ハミルトン、オートバイレーサーのマルク・マルケス、これまでローレウスで3度の受賞経験を持つスペインのテニス選手ラファエル・ナダル、自身6度目のFIFA年間最優秀選手賞を受賞したFCバルセロナのリオネル・メッシ、非公認ながらマラソンで史上初となる2時間の壁を破ったケニアのエリウド・キプチョゲ、そしてマスターズで15回目のメジャー制覇を果たしたゴルフ界のレジェンド、タイガー・ウッズという豪華な顔ぶ れ。
ローレウス年間最優秀チーム部門
ルイス・ハミルトンが所属するメルセデスAMGペトロナスF1チームがノミネート。このほか、FIFA女子ワールドカップで優勝したサッカー米国女子代表チーム、UEFAチャンピオンズリーグ優勝のリバプールFC、ラグビーワールドカップのチャンピオンとなったラグビー南アフリカ代表、カナダのチームとして初めてNBAチャンピオンとなったトロント・ラプターズ、FIBAワールドカップで2度目の優勝を果たしたバスケットボールスペイン男子代表チームがノミネートされている。
ローレウス年間最優秀復活部門
さまざまなハードルを乗り越えた真の精神、固い決意と粘り強さを象徴する選手や団体が対象の部門。2020年のノミネートリストには、2018年マカオGPでの大クラッシュで重傷を負いながら、一年後の2019年11月に同レースで復帰を飾ったドイツの19歳F3ドライバー、ソフィア・フローシュ、白血病を克服しラグビーワールドカップでオーストラリア代表に復帰したクリスチャン・リアリーファノ、精巣ガンを乗り越えた米国の水泳選手ネイサン・エイドリアンの名が挙がっている。
ローレウス年間最優秀障害者スポーツ選手部門
2019年世界最速の女性パラリンピアンとなったキューバのオマーラ・ドゥランド、チェルノブイリ原発事故の影響で、生まれながらに障害を持つ米国のスキーヤー兼サイクリスト、オクサナ・マスターズなど素晴らしい活躍をみせた6名のパラアスリートがにノミネートされた。
ローレウス年間最優秀アクションスポーツ選手部門
ワールドサーフリーグ優勝のイタロ・フェレイラとカリッサ・ムーア、2019年同部門を受賞したスノーボード世界チャンピオンのクロエ・キム、そして今回最年少ノミネートとなる11歳のブラジル出身スケートボーダー、ライサ・リールが名を連ねている。また、スケートボードの世界チャンピオンナイジャ・ヒューストンと、カナダのスノーボードスターでXゲーム・スロープスタイルの金メダリスト、マーク・マクモリスもノミネート。
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