細かすぎる中島康晴の福井県サイクリング【嶺北編】

初めての福井県サイクリング。同県代表として国体ロードを連覇したプロロード選手、キナンサイクリング中島康晴キャプテンにおすすめポイントを教えてもらい、2回に分けて各地をたどった。第1弾の今回は永平寺、あわら温泉がある県北部「嶺北」を実走。そこは海あり山あり、そしておいしいものありの自転車パラダイスだった。

福井県は日本海に沈む夕日が随所で見られる

サイクリスト目線で観光地を評価する

日本海に面し、三方が山に囲まれる福井県は、さまざまなサイクリングコース設定が可能だ。越前市で生まれ育ち、県内の小学校で使われる道徳の副読本にも登場する中島選手だが、ここには四季折々の魅力があるという。春は雪の冬を耐え抜いた足羽川の桜並木。夏は水平線に落ちる夕日。秋は刈込池(大野)の水面に映る紅葉美。冬は越前かにの香りと街の活気や荒々しい日本海。

キナンサイクリングの中島康晴

中島選手が紹介してくれたポイントは、観光ガイドに掲載されているような名所とは異なる。まさしくサイクリスト目線だ。観光地として東尋坊もいいかもしれないが、自転車シューズではアクセスしにくい。福井に行ったら絶対に訪れたほうがいいとだれもが言う永平寺も、「駐めただけでご利益がありそうな駐輪場」と目の付けどころが違う。

永平寺には「駐めるだけでご利益がありそうな駐輪場」があった
大本山永平寺。自転車はここまで

えちぜん鉄道もいい。
「週末なら三国港駅からサイクルトレインで山までアクセスできます。福井平野の向かい風も回避でき、標高の高い山側に連れていってくれる味方」という。全国的にも珍しいアテンダントが添乗し、ガイドもしてくれるらしい。北の終着・三国港駅の近くにある眼鏡橋も、「なんとなく歴史感じます」とイチ押し。中島選手はサイクリストでもあるが鉄道好きなのだ。

ターミナルの三国港駅はちょっとかわいい
鉄分のある中島選手推薦の有形文化財、眼鏡橋。三国港駅近く

福井県もサイクルツーリズムを後押し

福井県はサイクルツーリズムと言われる、自転車を利用した新しいタイプの観光振興に力を注いでいる。「自転車の駅」という名称で工具貸し出しなどを行うスポットを県内100カ所超に設置。県ホームページには「ふくいサイクリングルートマップ」が掲載され、ダウンロードすることもできる。

ツイッターのフォロワーさんに教えてもらった三国駅近くのジェラート人気店カルナ
ジェラート店カルナの向かいには、北前船交易で隆盛を極めた三国湊町のシンボル旧森田銀行がある

京都府や琵琶湖に接する嶺南エリアには交通の要衝である敦賀市などがあり、トラックなどの通行が増えるが、嶺北の交通量は首都圏と比べれば少なく感じられた。ドライバーの運転もおだやかだ。北陸地方だけに路面には消雪装置が敷設されているが、重車両が少ないためか舗装は比較的きれい。降雪のないこれからの季節はサイクリングにうってつけのロケーションとなる。足羽川の桜並木を見ながら一乗谷朝倉氏遺跡を訪ねたり、情緒あふれる三国港から荘厳な永平寺を目指す片道40kmのコースなどがおすすめだ。

越前ガニで栄えたエリアだ

サイクリング途中に食べるものとしては、食後すぐに運動しても胃腸にそれほど負担がかからない「そば」だ。福井県はインターネットメディア「ねとらぼ」の全国そば人気投票1位。中島選手もオフシーズンにはファン交流イベントとして「そば打ち」を主催する。現在はコロナ禍で中断しているが、「一段落したら今度は都内でやりたいです」という。

中島選手推薦店の永平寺町・けんぞう蕎麦。おろしそばがピリリと辛い。864円

永平寺町にある「けんぞう蕎麦」はおろしそばが定番の人気店。からみ大根のしぼり汁につけて食べるので、かなり辛い。店内はコロナ禍もあって少人数の座敷でゆったり。客席よりも駐車場の数のほうが多い。
●けんぞう蕎麦のホームページ

けんぞう蕎麦は人気店。ノートに名前を記して呼ばれるのを待つ

首都圏からは宿泊をともなう旅となるので、あわら温泉などに宿泊して汗を流すと最高。

「あわら湯のまち駅前にある足湯にぜひ。その名も“芦湯”。しかも混浴可能です(笑)」と中島選手。

東尋坊に代表される嶺北の海岸線は柱状節理の岩肌が特徴

サイクリングでも福井を訪れたら外せないのは永平寺

福井県永平寺町にある曹洞宗の大本山「永平寺」。700年以上ある歴史と伝統を受け継いでいる禅の道場として知られる。JR福井駅からはえちぜん鉄道とバスを乗り継ぎ、さらに徒歩で向かうことになる。クルマがあればいいが、サイクリングはなだらかな上り坂を進めば意外と簡単にアクセスできる。
●永平寺のホームページ

永平寺。通用門というから勝手口のようなものをイメージしていたが、ここが一般観覧者が境内に入るところ。おとな500円、小中学生200円

福井県サイクリング第2弾は気比の松原や三方五湖がある「嶺南」を実走報告。

【福井県サイクリング三部作】
①福井県の走り方
②福井サイクリング嶺北編(このページ)
③福井サイクリング嶺南編(近日公開予定)

●福井県によるサイクリング情報ページ
●中島康晴のtwitter
●キナンサイクリングの公式ホームページ

全国の人気サイクリングコース

中島康晴が地元愛を露呈した細かすぎる福井サイクリング情報

まだ一度も訪れたことのない土地をサイクリングするときは期待と不安でいっぱい。今回は福井県を自転車で走ることに決め、情報収集を開始。自転車で走るのだからその道の達人に聞くのがいいと、福井県勢として国体ロードを連覇したプロロード選手、キナンサイクリング中島康晴キャプテンにおすすめコースを教えてもらった。

キナンサイクリングの中島康晴キャプテンが福井サイクリングスポットを教えてくれた ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

情報収集はその道を知り尽くした達人から

「山と海がコンパクトな福井県の中に凝縮されているんです」

福井平野の南端部にある越前市で生まれ育った中島選手。三方が山に囲まれ、平坦や登坂などさまざまなコース設定が可能なこの町に、今でも住んで練習している。よく走っているのは日本海に面した越前海岸だ。

福井県と言ったらカニ。三国港駅すぐのところに料理旅館望洋楼が直営する食事どころ「越前 蟹の坊」がある

じつは中島選手に教えてもらうまで、福井県は北と南で文化が異なることさえ知らなかった。「ちょっと自転車で走れば景色も食もいろいろな楽しみ方がある」という。

「北は荒々しい日本海が魅力。越中・越後へと続く北陸の玄関口が越前。カニやそばがおすすめ。南は穏やかな若狭湾。京都に近い文化圏で、サバや梅ですね」

通用門というから勝手口のようなものをイメージしていたが、ここが一般観覧者が境内に入るところ。おとな500円、小中学生200円

ツイッターを使って、一般サイクリストからの情報も収集した。
「九頭竜川河口沿いを走り、サンセットビーチを越えて坂を上がると素晴らしい夕日スポットがあります」と@ebizakaさん。「ヒルクライムは六呂師がオススメ。高原からの下りが絶景」とオススメしてくれた人も。普通の観光サイトには掲載されていない、サイクリスト目線の情報が手に入った。

杉の古木に囲まれた大本山永平寺。奥に進むと通用門があるが、自転車は右に向かって進むと渓流脇に駐輪場がある

「もうすぐ北陸新幹線が延伸するので、乗り換えなしでアクセスできる福井にぜひ遊びに来てください。風光明媚な海岸線は平坦でも崖のようにそびえ立つ。山に向かえば上りのコースを組むことができます」と中島選手。

オススメされたポイントは鉄道マニアの中島選手だけに、ちょっと鉄分の多さが気になったが、「嶺北地方」と「嶺南地方」の2回に分けて早春の福井サイクリングをレポートしたい。

けんぞう蕎麦は人気店。ノートに名前を記して呼ばれるのを待つ

中島康晴…福井県代表として国体ロード連覇

2009熊本国際ロードで優勝した中島康晴

▼中島康晴(なかじま・やすはる)
1984(昭和59)年12月27日生まれ。福井県出身。越前市ふるさと大使。2009、2010年と国体ロード2連覇。福井県の道徳の副読本に「夢を持つって楽しいよ」というページに登場している。キナンサイクリングに所属し、2021シーズンはキャプテンを務める。
●twitter
●キナンサイクリングの公式ホームページ

福井入りは新幹線の特大荷物スペースを賢く使う

2020年5月から東海道・山陽・九州新幹線に特大荷物スペースが設定され、指定席とセットで無料予約できるようになった。特大荷物とは3辺合計が160cmを超えるもの。輪行袋に入れた自転車はそれをオーバーしてもスポーツ用具として除外されるが、通路やデッキなどに置くと通行の妨げとなるので、このスペースを確保するといい。

東北・上越・北陸新幹線やJR在来線の特急はこのシステムがないので、各車両最後尾の座席を予約して背もたれの後ろの空間を利用する。今回の福井サイクリングでは北陸新幹線とそれに接続する特急で現地入り。北陸新幹線にはスキー客などが利用する荷物置き場がある。帰路は米原駅から東海道新幹線を使ったので、特大荷物スペース初体験。

福井県がサイクルツーリズムの新聖地を目指す

福井県には「自転車の駅」が整備され、サイクリング途中のトイレや修理をサポートしてくれる。県内のコースもダウンロードできるので印刷して実走時に活用した。

三国サンセットビーチから日本海に没する夕日は格別
あわら温泉の老舗旅館灰屋。離れの部屋には専用露天風呂がある

おすすめの観光ポイントは湖のほとりにある博物館

7万年が深さ45mの堆積層となって凝縮された。要所にQRコードが掲示されているのでスマホで読み取って解説文を確認するとその価値がわかる

サイクリング途中に寄ってはいけない観光スポットの代表が博物館だというポリシーがある。自転車を離れて施設内に入場することと(しかもバイクラックはほぼない)、レーパンやレーシングシューズでの拝観がまことにふさわしくないからだ。

三方五湖のひとつ、三方湖のほとりに福井県年縞(ねんこう)博物館はそれでも必見の値打ちがある。その意味は第3部「嶺南編」でご紹介。

【福井県サイクリング三部作】
①福井県の走り方(このページ)
②福井サイクリング嶺北編
③福井サイクリング嶺南編(近日公開予定)

●福井県によるサイクリング情報ページ

中島康晴がキナンサイクリングのキャプテン就任

中島康晴が2021年シーズンよりKINAN Cycling Teamのキャプテンに就任した。

中島康晴 ©︎KINAN Cycling Team

中島は2017年シーズンにチームへ加入して以来、卓越したレーススキルにとどまらず、レース・イベント時のファンサービス、競技内外でのメディア対応など、あらゆる場面において「チームのスポークスパーソン」の役割を率先して務め、チームに貢献してきた。15年にわたるプロ生活で培ったものだけではなく、中島の人間性も存分に発揮してこそのものであると、チームは認識しているという。

2021年からは、スポンサー・サプライヤー企業関係者、熱い応援をしてくれるファンとの交流、さらにはチーム活動を取り上げるメディアへの対応など、プロスポーツ選手としてのあるべき姿・立ち居振る舞いのよき手本として、所属選手だけではなくスポーツ界全体の代表となるべくチームキャプテンとしてシーズンを通して活動する。

チーム内においては選手とスタッフとの橋渡し役としての期待も込められている。22歳から36歳まで幅広い年代の選手がそろい、それぞれに経験や実績が異なる中で、選手の意見集約やチームの意向をくんでの取り組みなど、KINAN Cycling Team全体がよりよい形で活動を行っていくための「御意見番」としての役目も担う。

サイクルスポーツ界にとどまらず、世界全体が先行き不透明な状況に陥っているが、KINAN Cycling Teamは新キャプテンを擁立し、これまで以上に前向きに活動に取り組んでいくという。チーム活動のみならず、中島のリーダーシップにも期待。

中島康晴のキャプテン就任コメント

中島康晴 ©︎KINAN Cycling Team

「KINAN Cycling Teamは国際的に活躍するチームであり、そのキャプテンという肩書きの重さを感じています。素晴らしいチームメイトに囲まれ、多くのサポートいただけるみなさまにに支えられて、いまの自分がおります。多くの困難が待ち受ける世界情勢ではありますが、その中で多くの希望の灯りをともし、スポーツ業界から盛り上げていけるようチーム一丸となって努力いたします。
また、その輪はみなさまとともにあります。一緒に大きくしたくなる熱い走りとチーム作りを目指してまいりますので、今後とも応援をよろしくお願いいたします」

●キナンサイクリングのホームページ

全日本が夏開催になれば暑さに強いのでチャンス…中島康晴

新型コロナウイルス感染拡大でレースシーズン中断が続いているなかでも、KINAN Cycling Teamの中島康晴は日々前向きに、シーズン再開の日を待ちながら過ごしている。そんな様子を届けるため、世界的に叫ばれている「Stay Home」をキーワードにインタビュー。現在の生活、シーズン再開への思い、そして今後の目標を語った。

-ご家族も含めて、みんな元気に過ごせていますか?
おかげさまでみんな元気に過ごせています。

-現在トレーニングはどのように行っていますか?
トレーニング時間を最大4時間30分程度にとどめて、免疫力を下げないよう強度を高めないことを心がけています。それと、トレーニング途中でのお店への立ち寄りは控えて、補給は事前に準備したものか、チームサプライヤーである「ATHLETUNE」のようなレースで使うようなアイテムを持って、限られた中で走るようにしています。

-あらゆる面で自粛が求められている中、1日をどのように過ごしていますか?
朝、子供たちを保育園に送り出して、その後トレーニングに出発します。走り終えてからは、子供たちを迎えに行って、あとは自宅で過ごしています。できることが限られてきて、自分だけではなく子供たちもストレスを抱えてしまうので、トレーニング以外の時間は子供たちと外で遊んだり、近所へ散歩へ出かけたりすることもあります。

-こうした状況下で、モチベーションはいかにして保っていますか?
いたしかたない状況であると割り切って、オフシーズンに近い過ごし方をしています。トレーニングに関してはオフに取り組むようなメニューに切り替えて、ベースを固めることを最優先して行っています。

「なんでレースができないんだ」と思ってしまうとどうしてもモチベーションが下がってしまうので、いまはとにかくベースとなるトレーニングに努めて、レースに直結するようなメニューは避けているイメージですね。コンディションを上げすぎないように心がけて、いざシーズン再開となった時に動き出せるよう下地づくりをしています。

同時に、バイクの上でのトレーニングだけでなく、さまざまなアスリートが「家でできるトレーニング」としてアップしている動画を参考にしながら、自分なりにトライしています。そうした意味では、いままでの自分になかったものを見つける時期だともいえそうですね。

©Syunsuke FUKUMITSU

-自転車に限らず、日々なにか楽しみを見つけていますか?
子供たちが成長してきたことも影響しているとは思うのですが、それほど気にとめていなかった身近なこと…例えば「あそこに咲いているあの花はなんだろう?」と一緒に考えてみたり…今までであれば「お花が咲いているね」くらいの感覚だったのが、身近にあるものの魅力を感じられるよい機会になっているのかなと感じています。

それと、越前市のふるさと大使を務めているのですが、「地元にこんなものがあったのか!」と新たな発見をする時間にもなっています。自宅で過ごすことが多いいまだからこそ、より近くにあるものに目を向けやすくなっていて、それが地元のよさを見つけられる機会にもなっているのでしょうね。

あとは、家族みんなでサイクリングに行くこともあります。1時間ほど近所をゆっくりと走るのですが、妻が「体がすごく温まった」と言っているのを聞くと、改めてサイクリングのよさや楽しみを実感できますね。

-「Stay Home」が叫ばれる中で、なにか健康を維持する効果的な方法があれば教えてください
そうですねぇ…時刻表を買ってきて、それを開いて、「ここ旅行に行ってみたい!」という妄想をふくらませる健康法ですかね…(笑)。精神衛生的にもよくて、無限の可能性を秘めた楽しみ方じゃないですか!?(※)

まあそれは冗談として、健康を維持する方法としてはまず食生活が挙がりますね。楽しい食事で、なおかつ健康的であれば、腸内環境もよくなりますし、免疫力のアップにもつながりますからね。自分は料理はそれほど得意ではないのですが、家族みんなでキッチンに立って、洗い物を手伝うだけでも食事の楽しみにつながっています。具体的になにを食べたらよいかですか…納豆を食べましょう!

※無類の鉄道マニア。レースやトレーニングキャンプといった遠征に電車を活用することも多い

-食生活で気を付けていることは何かありますか?
納豆もそうなのですが、ナッツもよく食べていますね。確かに脂肪分が多めではあるのですが、栄養がありますし、体にいいので積極的に摂るようにしています。1粒あたり、奥歯で20回ずつ噛むようにすると、健康的かつ満足度も高まるのでおすすめです! 噛む力がつきますし、表情筋も鍛えられるので、ナッツはぜひトライしてみてほしいです。

-レースに目を向けて、ニュージーランドとオーストラリアで走ったシーズン序盤戦を振り返って、どんな走りができましたか?
レースを走ることで必ず課題が見えてきます。その課題を、トレーニングを通じて克服したうえで次のレースに挑むわけですが、1月と2月に大きなレースを走れたことで今の自分たちになにが足りていないのかを測ることができたのは大きいですね。これを実感できるかできないかの差はかなり違うと思います。シーズン再開に向けて、目指すところが明確なのはプラスに働くと思います。

-UCI通達により7月に入ってからのレースシーズン再開に向けた動きが出てきました。これからはどこを目標に据えて取り組んでいきますか?
暑いレースが得意なので、もしロード全日本選手権が夏開催になれば自分にもチャンスがあると思います。なので、当面は全日本を視野に取り組んでいきます。同じレースでも、本来の6月開催と時期や季節が異なれば、これまでとは違ったタイムの選手が上位争いに加わってくる可能性も十分にあるのではないかと思っています。それがまさに自分であったら最高ですね。

聞き手:KINAN Cycling Teamメディアオフィサー 福光俊介
インタビュー実施日:2020年4月20日

オンライン交流イベント「YouTube“ナカジ”ライブ」大成功!

4月22日にはオンライン交流イベント「YouTube“ナカジ”ライブ」を開催。約20分間、ファンからの質問に答えました。

 

●キナンサイクリングのホームページ

キナンが集団コントロール…ニュージーランド・サイクルクラシック第3S

KINAN Cycling Teamが出場しているニュージーランド・サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2)は第3ステージを1月17日に行った。平坦基調のコースで争われたレースは、スプリントに挑んだ中島康晴が6位でフィニッシュ。レース中盤に大人数の逃げが生まれたが、KINAN勢が中心に立ってメイン集団をコントロール。追撃ムードを高めてライバルたちの逃げ切りを許さなかった。

KINAN勢気迫の集団コントロール。チームの存在感を示したニュージーランド・サイクルクラシック第3ステージ ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

大会は中盤戦へ。ここまでの2日間、積極的に前線でレースを展開。第2ステージでは山本元喜が逃げに加わったほか、中島がスプリントに挑んで10位となるなど好走。個人総合でもトップが見える位置に山本大喜、トマ・ルバらがつけ、この先のチャンスをうかがう。

第3ステージは、大会拠点となっているマスタートンからマーティンバラまでの127km。スタートからしばしワンウェイルートを進み、おおよそ中間地点から1周7kmの周回コースへ。これを9周回してフィニッシュを迎える。前半に唯一の山岳ポイントが控えるが、以降は平坦基調。定石通りのスプリント勝負となるか、要所でのアタックなどからレースに変化が生まれるのか、駆け引きが見どころともなった。

迎えたレースは、ここまでの2日間同様にリアルスタートから出入りの激しいものに。数人の飛び出しが決まるかに思われた場面もあったが、いずれも決定打とはならず、アタックと吸収を繰り返しながらレース前半が進行していった。

状勢が一変したのは、周回コースに入る直前でのこと。数人のアタックが容認され集団のペースが落ち着きかけたタイミングでさらに1人、また1人と飛び出しを図る。やがて先行するのは14人に膨らみ、そのまま逃げの態勢へ。KINAN勢もたびたびチェックに動いたが前方までは乗り切れず、メイン集団から先行する選手たちを追う流れとなった。

その状況下で、集団の追撃ムードを高めたのはKINAN勢6人だった。全員が集団前方へと上がってペーシングを開始。椿や新城に加え、終盤に入ってからは山本兄弟とトマも効果的なコントロールを見せ、サーキットコースに入った段階で約3分あったタイム差は、周回を経るごとに減っていく。しばらくして、逃げにメンバーを送り込まなかったチームもローテーションに加わり、着実に先頭グループを射程圏にとらえていった。

懸命の追走が実り、残り2周で逃げていた選手たちをキャッチすることに成功。その後もKINAN勢が集団先頭をキープしながら最終周回へと突入した。

スプリントに向けては、中島で勝負する態勢で他のメンバーがリードアウト。ライバルチームにも一歩も引くことなく、前方を固めながら最後の局面を迎える。そして前方から加速した中島は、トップまでは届かずも6位とまとめてのフィニッシュに。

劣勢になっても不思議ではなかった状況を一気のペースアップで打開し、中島でのスプリントまで持ち込んだKINAN勢。リザルトそのものはベストとはいかずも、プロトンに対してチーム力と存在感を示すには十分なレースであった。

総合成績では、ここまでを終えて山本大がチーム最上位の24位。同29位のトマとともにトップとは31秒差。山本元は同じく38秒差、新城も39秒差としており、上位陣が見える位置を保っている。

翌18日に行われる第4ステージは、今大会の最難関。今回最長のレース距離175.6kmもさることながら、次々とやってくるタフな上りが選手たちの脚を試す。スタートから3周回する51kmのコースでは登坂距離6.5km、平均勾配4.8%のテ・ワラウ・ヒルがそびえ、これを3回クリア。そのうえでアドミラル・ヒルの頂上フィニッシュを目指すことになる。フィニッシュまでの上りは距離4.1km、平均勾配6.2%。残り1.5kmでいったん緩斜面となり、フィニッシュ前数百メートルで再び急坂を駆け上がる。このステージの攻略こそが、総合争いに生き残る絶対条件。KINAN勢も上位進出にかけて、もっとも重要な局面に挑むこととなる。

ニュージーランド サイクルクラシック2020 第3ステージ(127km)結果
1 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 2時間39分51秒
2 ブレイク・クイック(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +0秒
3 アーロン・ゲート(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー
4 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) 
5 ルーク・マッジウェイ(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) 
6 中島康晴(KINAN Cycling Team) 
45 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 
51 新城雄大(KINAN Cycling Team)
56 山本大喜(KINAN Cycling Team) 
71 山本元喜(KINAN Cycling Team) 
87 椿大志(KINAN Cycling Team) +18秒

個人総合
1 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 8時間5分27秒
2 アーロン・ゲート(ニュージーランド、ブラックスポークプロサイクリングアカデミー) +6秒
3 ディラン・ケネット(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタル) +11秒
4 エイデン・トゥーヴェイ(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) +16秒
5 キャンベル・スチュワート(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム)+17秒
6 コルビン・ストロング(ニュージーランド、ニュージーランドナショナルチーム) +21秒
24 山本大喜(KINAN Cycling Team) +31秒
29 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 
34 山本元喜(KINAN Cycling Team) +38秒
47 新城雄大(KINAN Cycling Team) +39秒
76 中島康晴(KINAN Cycling Team) +1分21秒
85 椿大志(KINAN Cycling Team) +2分10秒

ポイント賞
1 イェンセン・プロウライト(オーストラリア、チーム ブリッジレーン) 24pts
15 山本元喜(KINAN Cycling Team) 1pts

山岳賞
1 ボリス・クラーク(ニュージーランド、ユーロサイクリングトリップス・CMI) 10pts
6 山本元喜(KINAN Cycling Team) 4pts

チーム総合
1 ブラックスポークプロサイクリングアカデミー 24時間17分29秒
9 KINAN Cycling Team +33秒

中島康晴

中島康晴のコメント
「スプリント勝負を予測しながら、危険な逃げには注意しながらスタートした。力のある選手のアタックにはトマや(山本)大喜がしっかり反応してくれて出足はよかった。ただ、逃げが決まったかに思ったところでさらにアタックがあって、自分たちがそこに乗ることができなかったのは反省点。何度か前への合流は試みたが上手くいかず、早めの判断で集団牽引をすることにした。

椿と(新城)雄大が素晴らしい働きで先頭とのタイム差を縮めてくれたことや、集団コントロールに協力してくれたチームもあったことで、前の選手たちを吸収できた。大きなミスこそあったが、ハイレベルのレースでこのような経験ができたことはポジティブに捉えたい。

今日は自分も集団牽引に加わったが、脚を使いながらでも最後のスプリントでは6位とまとめられた。集団内でのポジショニング1つ見ても、自分たちが他チームからリスペクトされていることを感じるし、スプリントだけに集中できればもっと結果を出せる手ごたえもつかめた。

(次のスプリントチャンスは第5ステージ)チーム力を示すことができているので、組織的な動きでスプリントに持ち込みたい。個人的な目標は表彰台に上がること。それを実現したい」

中島康晴がKINAN AACA CUP最終戦で優勝…総合優勝も

KINAN Cycling Teamがホストを務める東海地区のサイクルロードレースシリーズ「KINAN AACA CUP」は、11月23日に2019年シリーズの最終戦を実施。最上位クラスの1-1カテゴリーでは、すでにシリーズ総合優勝を確定させていた中島康晴がタイトルに花を添える勝利。紅葉が見ごろとなっていたレース会場を熱く盛り上げる走りを見せた。

中島康晴がKINAN AACA CUP総合優勝 ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

愛知県や三重県をメインとしながら、おおむね月1回ペースで転戦してきたレースシリーズ。10月に予定されていた前節・第10戦は各地で猛威を振るった台風19号の影響を勘案し中止に。実質2カ月ぶりとなるレース開催となった。

今回の開催地は愛知県新城市。鬼久保ふれあい広場を主会場に、周辺の公道もコースに組み込まれる。1周1.4kmと短いサーキットながらアップダウンに富み、平坦区間はほとんどないセッティング。それでもハイスピードでレースが展開される傾向にあり、クリテリウムの装いに。新城市では、2026年のアジア競技大会における自転車競技ロードレース種目の実施に向けて調整に入っていて、同市から川合教正・産業振興部長が会場を訪れて参加選手を激励するなど、自転車熱の高まりを見せるものとなった。

ホストを務めるKINAN Cycling Teamは今節、椿大志、福田真平、中島康晴の3選手が参戦。レースシーンはオフを迎えているこの時期だが、参加選手同様に勝つことを目標にしっかりと調整してスタートラインについた。

 前夜までの降雨も影響もあり、部分的にウェットな路面コンディション。そんな中で始った1-1カテゴリーは、スタート直後から駆け引きに満ちた展開に。チャンスあらばと飛び出す選手をKINANメンバーがチェックに動くなど、アグレッシブさをうかがわせる流れとなった。

しばらくは出入りの多い状況が続いたが、その均衡が破られたのは7周目。ルイス・オロチス(TEAM VIVACE)と河村敦人(大福屋)とともに中島が抜け出すことに成功。3人はメイン集団に対して着々とリードを広げていき、やがて30秒ほどのタイム差となる。メイン集団でも追撃狙いの動きが見られたがいずれも決まらず、先頭の3選手が優勢となっていった。

快調に飛ばす3人だったが、残り3周回となったところで中島がアタック。上りで差を広げて、下りでさらに勢いに乗せてライバル2人を引き離しにかかる。しかし、続く周回でルイスが猛追。河村を置き去りにして、やがて中島に合流。2選手による優勝争いが濃厚な情勢となって最終周回の鐘を聞いた。

1対1の勝負になれば、やはり中島に一日の長があった。変化の多いコースにあって先頭をキープして最終局面へ。最後は上りスプリントにゆだねられたが、フィニッシュ前のスピードに勝る中島が先頭を譲ることなくトップでフィニッシュラインを通過した。

驚異的な追い上げを見せたルイスが2位、積極的な走りで2回の周回賞を獲得した河村が3位に入線。後方では、終盤にメイン集団からのアタックを成功させた椿が単独でフィニッシュへとやってきて4位を押さえた。

優勝した中島は、今節に臨む時点ですでにシリーズ総合優勝を決めていたが、さらにポイントを伸ばしてタイトルを確定。表彰式では、多くの優勝賞品を多くのファンと分け合うビッグなサービスで会場を盛り上げてみせた。

KINAN AACA CUP恒例となったキッズスクール ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

大好評キッズスクールや充実のイベントブースも

KINAN AACA CUP恒例となったキッズスクールは、中西健児アカデミーコーチの音頭のもと、椿、福田、中島の3選手が講師に加わっての豪華プログラムに。今回はコーナリングをテーマに、正しいライン取りと体重移動を意識する内容とした。その後に控えたキッズレースに生かせるよう、中西コーチや3選手が熱心にアドバイス。その甲斐あってか、キッズレースではプロ選手たちも顔負けの激戦が繰り広げられた。

また、会場ではチームのオフィシャルサプライヤーでもあるYONEX、ATHLETUNEのほか、バイクパーツやスマートフォンのガラスコーティング加工を行う光設備、BUCHO COFFEEによる飲食コーナーなどのブースが出展。参加者を中心に多くの人たちでにぎわった。

今節で2019年シリーズの締めくくりとなったKINAN AACA CUP。年間表彰については、12月15日に愛知県名古屋市で行われるKINAN Cycling Teamのシーズンエンドパーティー内で行われる運びとなっている。

●キナンAACAカップのホームページ

スリランカTカップは中島康晴の連覇に挑むことなく欠場…テロ発生により決断

KINAN Cycling Teamは、スリランカ民主社会主義共和国において発生したテロ事件を受けて、出場を予定していた5月10~12日開催の「スリランカTカップ(UCIアジアツアー2.2)」への参加と同国への遠征をを取りやめる決定をした。
2018年開催のスリランカ Tカップでは中島康晴が個人総合優勝した

4月21日、コロンボ市、ニゴンボ市、バティカロア市などにおける爆発により、日本人を含む多数の死傷者が発生。チームは「犠牲者のご冥福をお祈りし、ご遺族に哀悼の意を表するとともに、負傷者の方々に衷心よりお見舞い申し上げます」と発表。

重ねて、レース活動に関しては大会の欠場と公国への遠征取りやめを決断した。選手・スタッフの安全を最大限優先するべきであるとの判断によるもの。チームとしての決定後、主催者判断により大会の無期限延期となることが決まっている。

2018年のこの大会では、中島康晴が個人総合優勝を達成。2019年の大会へは、チャンピオンチームであると同時に、2018年のUCIアジアツアーチームランキング1位のチームとして高い評価を得て、2年連続での招待出場が決定していた。

連覇へ向けて、チームとして準備を進めていたが、その最中で発生した事態にレース出場・遠征の取りやめはやむを得ないものと判断した。新たなレースプログラムについては、今後チームから発表される。

「スリランカは、素晴らしいホスピタリティと人々の温かさを感じられる、チームとしてもとても思い入れの強い国であります。改めまして、KINAN Cycling Teamは、スリランカの人々がこの困難を乗り越えるにあたり、心からの連帯を表明します」とチーム発表。

中島康晴がツール・ド・台湾でポイント賞を獲得

台湾をおおよそ北から南に縦断したツール・ド・台湾(UCIアジアツアー2.1)は、3月21日に5日間の戦いに幕が下りた。この大会に初出場を果たしたKINAN Cycling Teamは、ポイント賞のグリーンジャージでスタートした中島康晴がその座を守り切り、賞を確定。最終ステージでも7位に入り、最後までアグレッシブな姿勢を崩さず大会を終えた。

ツール・ド・台湾でポイント賞を獲得した中島康晴 ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

平坦あり、山岳ありと、バリエーション豊かなコース設定で熱戦が展開された同大会。中島が第3ステージでポイント賞争いで首位に立ち、グリーンジャージに袖を通した。さらに、第4ステージでも得点を加算し、ここまでリードを守ってきた。

そして大会最終日。全5ステージの戦いは、21日に行われる192.8kmを残すのみとなった。ルートはおおよそ海沿いを走る設定で、中盤にかけては南シナ海沿いを往復する。クライマックスは、大鵬湾を囲うサーキットコースをおおよそ4周回。その間に2回設定されている中間スプリントは、総合成績のジャンプアップをかけたボーナスタイム争いや、ポイント賞を賭けたスプリンターたちの戦いなど、さまざまな要素が秘める。レースとしては平坦ステージにカテゴライズされ、定石であればスプリンターの競演となるところだが、個人総合が僅差での争いとなっていることもあり、あらゆる展開が想定された。

それらを受けてKINAN Cycling Teamとしては、中島のグリーンジャージを最優先しつつ、首位から総合タイム差16秒につけるトマ・ルバ、サルバドール・グアルディオラ、マルコス・ガルシアによる順位のジャンプアップの可能性を模索していくこととなった。

迎えたレースは、スタート直後からアタックと集団による吸収との繰り返し。数人がリードを奪うも、そのほとんどに総合での上位進出の可能性を持つ選手たちが入るため、それを嫌うチームが追いかけ、やがてキャッチする流れに。KINAN勢も新城雄大が逃げにトライしたほか、トマも総合争いのライバルたちと協調して先行を図るが、いずれも実らない。

出入りの連続で激しさを増すプロトン内でアクシデントが発生。スタートから60kmほど進んだポイントで数人がクラッシュ。大久保陣が巻き込まれ、地面に叩きつけられてしまう。落車のダメージによりレース続行は難しいと判断し、大事をとってリタイアすることとなった。

残った5選手でのレースとなったKINAN勢は、70km付近でようやく形成された逃げグループには合流せず、集団内に待機。リーダーチームが逃げを容認し、集団のコントロールを始めたことでレースは落ち着きを見せる。逃げグループがコースを逸脱するハプニングがあり、一時レースがストップしたが、タイム差を維持して再スタート。その後は淡々と進んだ。

距離を追うにつれ集団が逃げグループとの差を着々と縮め、大鵬湾沿いの周回コースに入ったタイミングで先行していたメンバーは全員吸収。新たに1人がアタックし、独走を開始したが、集団は射程圏内にとどめながら進行する。

サーキット2周回目に入ると、中間スプリントに向けて集団は活性化。中島のポイント賞がかかるKINAN勢も隊列を組んで集団前方へとポジショニング。だが、ここはボーナスタイムを狙う総合上位陣がメインの争いに。ポイント獲得に状況を整えていた中島だったが、総合勢をリスペクトし自らのスプリントは行わず。続く3周回目に設定された中間スプリントも同様に総合上位陣の争いとなった。

しばらく続いた1人逃げは、最終周回でふりだしに。フィニッシュまでの約10kmは、スプリントに向けた主導権争いへと変化。KINAN勢もサルバドールやトマらが前方へと姿を見せ、中島のスプリントポジション固めに従事。最後を託された中島は、好位置へ自ら切れ込んで勝負に挑んだ。

残り約200mから左へとコーナーリングをしながらの変則レイアウトでの集団スプリント。中島はライバルたちの先着こそ許したが、7位でフィニッシュラインを通過。肝心のポイントは9点を獲得。

ポイント賞をかけて争った他選手の順位との総合により、中島は同賞を守り切ることに成功。グリーンジャージを確定。第3ステージで得たリーダージャージを最後まで奪われることなく戦い抜いた。

個人総合ではサルバドールがチーム最上位の13位。トマも15位に続き、それぞれUCIポイントを5点ずつ獲得。大会を通じては、第1ステージ3位の中島獲得分と合わせて13点をゲット。また、チーム総合ではトップと同タイムで3位としている。なお、途中リタイアの大久保は頭部に裂傷を負ったものの、処置の後にチームへと戻っている。

これまでステージレースでの総合成績や、山岳での走りでインパクトを残すことの多かったチームは、スプリンターの華ともいえるポイント賞争いでも結果を出し、新たな一面を今大会で披露。総合でも上位を狙える位置で5日間走り続けたことも含め、山岳・平坦と総合的に戦えるチームのスタイルが実ったといえそうだ。また、スプリントでは中島だけではなく、出場した6選手がそれぞれの役割を意識して奮闘。ポイント賞のグリーンジャージ獲得に至った最大の要因となった。

KINAN Cycling Teamは引き続き充実のレース活動を進める。次戦は3月22~24日のツール・ド・とちぎ(UCIアジアツアー2.2)。台湾で得た勢いのまま、国内UCI国際レースでも結果を求めていく。

中島康晴

中島康晴のコメント
「ポイント賞を獲得できてとてもうれしい。チームメートがジャージ獲得のために働いてくれて、それに応えることができてよかった。ただ、ステージ優勝がしたかったというのが正直なところ。

チームの総合系ライダーも自分のスプリントのために仕事をしてくれて、そうした姿勢がKINANはスプリントもできるということを他チームにアピールする材料になった。特に、グリーンジャージを着てからは集団内でもリスペクトしてもらっていることを実感できたし、なによりチームとしての戦術の幅が生まれると思う。今後のレースに向けて、大きなきっかけにできたと感じている。

昨シーズン、自分がスリランカ Tカップで個人総合優勝してからチームに勢いが生まれたといろいろな方に言っていただけた。今回も、このポイント賞を機にチームメートが続いてくれると信じている」