ボートの全日本マスターズと全日本社会人選手権が中止に

日本ボート協会は4月13日、新型コロナウイルスの影響により全日本マスターズレガッタと全日本社会人選手権を中止とすることを決定し、14日に発表した。

写真はイメージ(過去大会)

全日本マスターズレガッタ
①開催日程:5月23日(土)~24日(日)
②開催地:石川県津幡町
③中止の理由:リスクの大きい高齢者の大会であること。開催地にウィルスを持ち込むリスクが大きいこと。参加団体からも中止やむなしの意見が多いこと。

全日本社会人選手権
①開催日程:6月6日(土)~7日(日)
②開催地:埼玉県戸田市
③中止の理由:新型コロナウイルスの感染の影響が続く見込みである。緊急事態宣言が7都府県に発令され、練習に影響が及んで選手の大会に向けた準備が難しい。

●日本ボート協会のホームページ

フランスのトップ選手がロードトレーニングする意外な手段

フランスでは新型コロナウイルス感染拡大を抑えるために厳しい外出禁止令が敷かれ、すべての自転車選手が屋外でのトレーニングを禁止されているが、MTBとエクステラの世界チャンピオンであるクリストフ・ベタールは合法的な方法で現在もロードトレーニングしている。

薬局から託された薬を配達するクリストフ・ベタール(左) ©Pharmacie des Vosges / Facebook

フランス在住のスポーツ選手は現在、極めて困難な状況に置かれている。他国の大半と同様だが、体調を維持するために自宅でフィットネスやストレッチ、筋トレを行うしかない。多くの選手がウエブでこれまでに蓄積してきたコンディショニングのノウハウを共有し、閉じ込められた一般愛好家へのアドバイスをしている。新型コロナウイルスとの戦いを一丸となって勝ち取ろうという意思の表れだ。

フランス北東部のボージュを拠点とするベタールは独自のやり方で新型コロナウイルスに立ち向かっている。MTBではアマチュアカテゴリーで世界チャンピオンに。MTBを使ったトライアスロン競技のエクステラでも2015年に世界を制した。ロード選手としてもフランスの海外県マルチニックでナショナル選手権のタイムトライアルチャンピオンという肩書きもある。

ベタールは合法的に、援助を求めている人のためにロードトレーニングを続けている。山間部の自宅で孤立している住民に、薬局から依頼された薬と命をつなぐための食糧を背負って自転車で無料配達しているのである。起伏がちなボージュの山道を走るベタールの活動は口コミとSNSですぐに広まった。

自宅から出られない住民の需要を満たすために、マウンテンバイカーのグループ全体がベタールに加わった。

「私たちは運動能力があり、健康であり、困っている人々を助けたいと思っている」とベタール。孤立した人々を助けることに加えて、ベタールと彼のチームは住民の健康状態を医療関係に連絡するという重要な任務もこなしている。

●AIPSのニュースページ

ESSが米国・欧州の医療従事者に1万4000アイウエアを提供

軍隊・警察・消防などの現場で愛用されている米国のアイウエアメーカー、ESSが新型コロナウイルスと立ち向かっている米国・欧州の医療従事者や初動対応者に1万4000セットの保護用アイウエアを提供した。

20年以上にわたり、ESSは戦場の最前線で男性と女性を守ることに専念してきたメーカーだ。現在、地球全体を揺さぶる新型コロナウイルスで前例のない敵に直面している。ESSは緊急の必要性を認識し、医療従事者、初動対応者、米国とヨーロッパでのこの新しい戦いの最前線にいる人々を支援するために、1万4000セットを超える保護眼鏡を寄付した。

「ESSは、生命の保護に貢献しているすべてのヒーローに私たちのサポートを約束します。一緒にこれを倒すことができます!」とコメントしている。

ESSは世界中の軍隊、警察、消防などで愛用されている防護用アイウエアだ

●ESSのホームページ

要点を押さえて適度に自転車を…JCFがすべてのサイクリストにメッセージ

日本の自転車レースを統括する日本自転車競技連盟(JCF)が4月9日、新型コロナウイルス禍によって屋外練習やレース参戦ができないでいるサイクリストに向けてメッセージを発信した。以下はホームページより。

新型コロナウィルス感染症の拡大防止のために非常事態が宣言される事となり、本連盟においても当面の間の主催競技大会を中止することとしております。

また、自転車を愛するみなさまにおかれても学校や会社に出向くことすらままならない状況で、閉塞感を感じている方も多いと推測します。

このような状況において自転車に乗ることは、心身の健康を保つために大変有効な手段であると思います。

本来、自転車は屋外で楽しむもので、このような事態の中で積極的な外出を推奨することはできませんが、適度な運動のために自転車に乗る場合は、以下の点を留意していただきたいと思います。

・身体に不調を感じている方は、自転車に乗ることは控える。

・いわゆる3密(密閉空間・密集場所・密接場所)は避ける。

・自転車の整備や交通安全に気を付け、事故を起こさないようにする。

末筆になりましたが、感染された方々の一刻も早い回復と、この事態が早期に終息することを切にお祈り申し上げます。

●日本自転車競技連盟のホームページ
●新型コロナウイルス関連記事まとめ

プロ選手の減俸やスタッフ解雇にCPAが解決策を模索

世界的な新型コロナウイルスによるパンデミックは、世界中で膨大な数の犠牲者と深刻な経済的損害を引き起こしている。新型コロナウイルスは限界を知らず、社会全体に大きな影響を与えている。この難局に対して、自転車競技のプロ選手たちの団体であるプロサイクリスト協会(CPA)が、世界中のメンバーの利益を守るために方策を練っている。

© CPACycling / Dario Belingheri / BettiniPhoto

「我々はこの緊急時にスポンサーとチームが直面している困難を十分に認識している。我々は耳を傾け、スポーツ全体のために妥協する準備ができているが、同時に我々は憶測を避け、選手とその家族が直面する困難をできるだけ抑えるために努力したい」とジャンニ・ブーニョ会長。

国際プロサイクリストチーム連盟(AIGCP)がチームの存続を図るためにスタッフの解雇や選手の減俸を進めていることに対し、CPAはその考えを柔軟性を受け入れるとしつつも、ルールは尊重されなければならないと選手側の立場で主張している。

契約が履行できないという証拠なしに給与を大幅に削減することは受け入れられないという。選手、チームスタッフ、サイクリングファミリーの誰もが仕事を失わないように、誰もが最善の解決策を見つけることを願っているという。

元世界チャンピオン、ジャンニ・ブーニョ

CPAの代表者は、異なる利害関係を持つ各団体を結集する国際自転車競技連合(UCI)によって招集されたすべての会議に参加している。緊急事態の最前線にいるCPA事務総長のローラ・モラは、選手エージェントとのコラボレーションの必要性を強調した。

「選手エージェントと一緒に働くのは初めてで、一緒に移動するワーキンググループを作った。現段階では、相互に損害を与えないように協調して難局を乗り越えることが重要」と語った。

「一律の給与削減は決して受け入れない。各ケースを個別に査定し、特別なサポートで問題を抑える方法を検討したい。私たちはみな、嵐のまっただ中で、同じボートの上にいる。全員を救うために、私たちは共通の原則を尊重し、チームとして働く必要がある」

●プロサイクリスト協会のホームページ

ベルナルがマイヨジョーヌや自転車を競売に…母国の子どもたちに全額寄付

2019ツール・ド・フランスで総合優勝したコロンビアのエガン・ベルナル(イネオス)は、新型コロナウイルス感染拡大により困難な状況に置かれたコロンビアの子供たちを支援するため、マイヨジョーヌやロードバイクをオークションにかけ、慈善団体に集めた資金を寄付することを明らかにした。

エガン・ベルナルが2019ツール・ド・フランスで総合優勝 ©ASO Alex BROADWAY

ツール・ド・フランス最後の勝者ベルナルは、新型コロナウイルスとの戦いを支援するために、母国コロンビアでの青少年チャリティーセールの一環として、自転車とリーダージャージを競売にかける。

ベルナルのソーシャルメディアに投稿されたビデオメッセージで、ベルナルが2019ツール・ド・フランスで愛用したピナレロバイク、総合優勝のマイヨジョーヌ、新人王のマイヨブランをオークションするとコメント。すべての収益は、コロンビアの子供たちに食べ物やその他の必需品を提供するエグジット財団に寄付される。

2019ツール・ド・フランス総合優勝のエガン・ベルナル ©Luca Bettini/BettiniPhoto©2019

●エガン・ベルナルのInstagram
●寄付先となる団体のオークション告知サイト