鎌倉のハイキングコースが台風19号でさらなる被災

神奈川県鎌倉市内にあるすべてのハイキングコースは10月14日に襲来した台風19号によって倒木や土砂崩れが相次いだ。9月8日から9日にかけて首都圏を襲った台風15号の影響で、市内のハイキングコースは壊滅的な被害を受け、通行止めとなっていた。倒木や土砂崩れなどはそのときから手つかずの状態だったが、被害はさらに大きくなった。

台風の爪痕はいたるところに。撮影は鎌倉市の台峰

鎌倉市には祇園山、葛原岡・大仏、天園の3つの人気ハイキングコースがあり、首都圏の日帰り散策者のみならず海外の観光客も気軽なハイキングを楽しんでいた。今回の被害に際して、鎌倉市観光課は市のホームページと現地での看板設置で通行止めを周知している。

ハイキングコースのあちこちで倒木が行く手を阻む

名越切通し
衣張山ハイキングコースは復旧の見通しが立っていないが、名越切通り付近は通行可能。「緑が丘入り口」バス停より名越切通しに入り、まんだら堂やぐら群を経由して、大切岸・パノラマ台付近を通ってハイランドの住宅地まで行く道は問題ないとのこと。
詳細は逗子市役所046-873-1111(代表)まで。

カーブミラーが強風であらぬ方向を向いている。源氏山公園(2019年10月14日撮影)

佐助稲荷神社
拝殿は工事中、本殿が倒木のため全壊。お参り再開は目途が立っていないが、お守りや御朱印を取り扱っている社務所は通常通り営業をしている。

外国人旅行者にも人気の大仏ハイキングコースは通行止め(2019年10月14日撮影)

朝夷奈切通し
横浜市側と鎌倉市側で土砂崩落があり、通り抜けができなくなっている。
なお、通行止めについての詳細は横浜市のホームページを参照、または横浜市金沢土木事務所045-781-2511まで問い合わせ。
鎌倉市道水路管理課のツイッターでも情報発信中。

折れ曲がった枝がいつ落ちてくるとも限らない現状(2019年10月14日撮影)

浄智寺〜源氏山公園・葛原岡神社
源氏山公園に隣接する葛原岡神社から北鎌倉駅方面の浄智寺に向かうルートも通行不可の看板が掲げられている。巨木が根こそぎ倒壊しているさまも目撃でき、極めて危険な状態だ。

ひとかかえもある巨木がいたるところで横倒しに

鎌倉のハイキングコースは都内から電車で訪れることができ、夏場に出現するスズメバチやマムシが活動停止する11月からが絶好の季節になる。下草が枯れて歩きやすくなり、落葉によって暖かな太陽光が地面に降り注ぐ。冬場の冷たい風も樹木で遮断されるので、寒冷期でも気持ちよく歩くことができる。

ただし現状では2019年から2020年のシーズンは散策が無理な状態。倒木の撤去や土砂の補修は生活道路が優先されるため、現状では復旧の計画が立っていない。

台風15号は北側からの暴風、台風19号は南側からの暴風となり、森林を痛めつけた

鎌倉市内のハイキングコースの現況を確認するのは「鎌倉市観光課」twitterが便利
●鎌倉市観光課のtwitter

鎌倉市のハイキングコースは全面通行止め(2019年10月14日撮影)

●9月23日の記事
鎌倉の人気ハイキングコースが通行不可…復旧のめど立たず

●湘南海岸の稲村ヶ崎でも道路浸食被害
湘南海岸の国道134号は台風19号でさらに被害拡大

湘南海岸の国道134号は台風19号でさらに被害拡大

台風10号影響の高波によって道路擁壁が破損した国道134号、鎌倉市稲村ガ崎三丁目の区間は9月12日に襲来した台風19号によって、さらに被害が拡大。応急工事によって片側相互通行が解除されていたが、さらに車道の一部分も波浪侵食によって崩落する事態となり、復旧には相当の時間とコストがかかりそうだ。

台風19号による侵食で新たに車道の路肩部分まで崩落(2019年10月14日撮影)

湘南海岸と言われる国道134号は、2016年にも鎌倉市稲村ガ崎一丁目あたり、今回の陥没場所より100mほど東側で同様の道路損傷が発生している。年々大型化する台風の波浪によって、稲村ヶ崎周辺の砂浜が大きく侵食されていることも道路損傷の影響と言われている。

鎌倉市の担当者らが被災状況の把握に努めていた

今回の最初の道路被災は2019年8月8月13日未明。鎌倉市とはかなり離れた位置にあった台風10号影響の波浪で海側の歩道が被災した。このときは海側の歩道が150mにわたって侵食によって陥没。道路管理者である神奈川県藤沢土木事務所により道路の復旧作業を行い、片側交互通行を余儀なくされた。

海側の歩道は依然として通行止め(2019年10月14日撮影)

終日通行規制を実施していた国道134号は9月6日午後6時、応急工事が一段落して片側交互通行がいったん解除され、渋滞も一時解消された。本復旧のための大がかりな工事は改めて調査と設計が必要とされ、台風19号による2回目の被災はその最中だった。

波消しブロックを設置したにもかかわらず、これだけ侵食されてしまった(2019年10月14日撮影)

神奈川県からの指示により、一時は滑川交差点~小動交差点間が全面通行止めとなっていたが、10月13日午後0時45分で解除され、片側通行となった。

2019年10月14日現在、国道134号は海側の歩道だけでなく、海側の車道の一部も崩落している。海側の一部を走行不可として、山側の車道を使って相互通行を行っている。

片側相互通行のため国道134号は渋滞している

●8月13日未明に台風10号影響の波浪で被災
台風10号の波浪で湘南海岸の歩道陥没…片側通行で渋滞も

8月は歩道が陥没しているだけだった(2019年8月15日撮影)

●9月6日午後6時に片側交互通行が解除されるが…
国道134号は片側通行解除も本復旧には基盤工事が必要

2019年9月に道路擁壁破損の応急工事が行われた(2019年9月10日撮影)

鎌倉の人気ハイキングコースが通行不可…復旧のめど立たず

9月8日から9日にかけて首都圏を襲った台風15号の影響で、神奈川県鎌倉市にあるハイキングコースも壊滅的な被害を受け、9月23日の段階でも倒木や土砂崩れなどがほとんど手つかずの状態。鎌倉市観光課は市のホームページと現地での看板設置で通行止めを周知している。

源氏山公園は利用可だが、部分的に立ち入りが制限された場所がある

鎌倉市観光協会はツイッター公式アカウントで「佐助にある佐助稲荷神社は、台風15号により大きな被害を受けました。現在、参道入口から通行止めです。倒木により、本殿は押しつぶされ、ハイキングコースへの道も寸断されています。参拝は出来ませんが、手前の社務所でご朱印状の受付が出来ます」と被害状況を伝えている。

浄智寺と源氏山を結ぶコース。トレイルがあとかたもなく崩壊している
佐助稲荷神社の奥にある本殿は倒木が直撃して倒壊。大仏ハイキングコースにアクセスするルートは通行禁止の看板こそないが倒木のため通行は困難

佐助稲荷神社は23日の段階でも崩壊した本殿にブルーシートをかぶせるなどの応急処置を施した状況が続き、大仏ハイキングコースに向かうルートも倒木などによって進むことがまったくできない。

大船の南にある台峰の倒木。台風15号の進路の西側となった鎌倉では、いつもと逆の北風が吹き荒れたので、北斜面の木々が軒並み倒れた
鎌倉駅から源氏山公園に向かう化粧坂(けわいざか)は通行可だが、砂まじりの路面に地下水がしみ出ていつもと同様に歩きにくい

海外観光客からも人気の大仏ハイキングコースは23日現在、通行不可の看板はなく、多少の倒木があるものの通行することができる(20日段階の鎌倉市、鎌倉観光公式ガイドホームページでは原則として通行禁止)。ただし源氏山公園に隣接する葛原岡神社から北鎌倉駅方面の浄智寺に向かうルートは通行不可の看板が掲げられている。巨木が根こそぎ倒壊しているさまも目撃でき、極めて危険な状態だ。

市道では業者が入って倒れそうな木を伐採していくが、ハイキングコースは手つかずの状態

尾根道にある天園(てんえん)ハイキングコースの被害は甚大なもようで、各所の入口には通行不可の看板が掲示されている。隣接する横浜市の栄区栄土木事務所も「天園周辺のハイキングコースは、倒木等の影響に伴い通行禁止。現在のところ復旧の時期は未定」と伝えている。

鎌倉市も長期間におよぶ停電が発生したエリアがある
浄智寺と源氏山を結ぶ人気のハイキングコースは通行不可

●9月20日の鎌倉観光公式ガイドホームページの情報

祇園山、葛原岡・大仏、天園いずれのコースも、倒木等により通行できない箇所が多く、大変危険な状態のため、通行禁止です。(現時点では復旧の目途立たず)

天園ハイキングコースの入口だが、どこに道があるのか分からない状況に
天園ハイキングコースは全面通行不可

朝夷奈切通 横浜市側と鎌倉市側で土砂崩落があり、通り抜けができなくなっていますので、ご注意ください。
なお、通行止めについての詳細は横浜市のホームページをご参照、または横浜市金沢土木事務所045-781-2511までお問い合わせください。
鎌倉市道水路管理課のツイッターでも情報発信しております。

佐助稲荷神社 拝殿は工事中、本殿が倒木のため全壊。
お参り再開は目途がたっていませんが、お守りや御朱印を取り扱っている社務所は通常通り営業をしています。

小坪トンネル 台風15号の影響により、県道311号線(県道鎌倉・葉山線)の、鎌倉市側から逗子市方面へ向かう小坪隧道が通行止めとなっています。 通行には十分注意してください。9月20日現在、横須賀土木事務所によると、来週中を目途に開通する予定となっているとのことです。
お問い合わせ先 横須賀土木事務所 046-853-8800

やせた尾根道にある天園ハイキングコースは特に被害が大きい

国道134号は片側通行解除も本復旧には基盤工事が必要

台風影響の高波によって道路擁壁が破損し、終日通行規制を実施していた国道134号、鎌倉市稲村ガ崎三丁目の区間は9月6日午後6時に片側交互通行がいったん解除され、渋滞も一時解消された。しかし本復旧のための大がかりな工事を見すえ、改めて調査と設計が行われる予定で、再び通行規制が行われることは回避できない。

道路擁壁破損の応急工事が行われただけで、本復旧までは相当の時間が必要

8月13日に高波により道路擁壁が破損し、歩道が沈下した国道134号。ドライブやサイクリングで人気の湘南海岸沿いの道路は終日通行規制を実施し、海側の歩道約250mの区間を通行止めとするとともに、車道の約50mの区間で山側の車線を利用して片側交互通行をしていた。

車道の片側交互通行を解除するための応急工事が完了し、9月6日にいったん通行規制の一部が解除された。海側歩道については引き続き約250mの区間で通行止めとなっている。

9月6日午後6時に片側相互通行は解除され、いったんは渋滞しなくなった。写真は国道134号の稲村ヶ崎、2019年9月10日撮影
海側の歩道は通行止めが依然として続く
国道134号の稲村ヶ崎駅付近、2019年9月10日撮影
片側通行が解除されたが、路肩がなくサイクリストにとっては注意が必要

今後の対応は、通行規制は

藤沢土木事務所は本復旧に向け、このあと必要な調査、設計や復旧工事などを実施していくという。また、復旧工事が完了するまでの間、台風などによる高波が発生するなど、車両通行の安全が確保できない場合には、車道の通行規制を行なう。

復旧工事や車道の通行規制情報は藤沢土木事務所のホームページで。

鉄柵が下がった部分が侵食により陥没した歩道

台風10号の波浪で湘南海岸の歩道陥没…片側通行で渋滞も

台風10号の波浪による擁壁被災のため、鎌倉市稲村ガ崎三丁目・国道134号の稲村ヶ崎駅入口交差点付近で海側の歩道の一部が陥没。歩道の一部を通行止めとし、道路管理者である神奈川県藤沢土木事務所により道路の復旧作業を行い、片側交互通行をしている。

黒塗りの柵が下がっている部分が陥没カ所

被災したのは8月13日未明のもよう。15日現在も緊急作業中で、国道134号は150mにわたって片側相互通行。東行き・西行きともに渋滞している。

緊急工事により海側の歩道は通行止め、車道は片側通行

湘南海岸と言われる国道134号は、2016年にも鎌倉市稲村ガ崎一丁目あたり、今回の陥没場所より100mほど東側で同様の道路損傷が発生している。年々大型化する台風の波浪によって、稲村ヶ崎周辺の砂浜が大きく侵食されていることも道路損傷の影響か。

海側の歩道が長さ20mにわたって陥没している
台風10号の激しい波が擁壁を破壊し、歩道下の土砂を侵食したようだ
緊急工事のため国道134号は片側通行で、東行き・西行きともに大渋滞している