ポガチャルが2連覇に王手【ツール・ド・フランス18S】

第108回ツール・ド・フランスは7月15日、ポー〜リュザルディダン間の129.7kmで最後の山岳区間となる第18ステージが行われ、首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)が2日連続で優勝し、大会2連覇に王手をかけた。

ポガチャルがビンゲゴーとカラパスを制して優勝 ©A.S.O. Charly Lopez

首位のリーダージャージー、マイヨジョーヌを着るポガチャルは総合2位ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)と同3位リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)を最後の上りで2秒振り切り、今大会3勝目、大会通算6勝目を挙げた。

ビンゲゴーとの差は5分45秒となり、残り3日でアクシデントがなければ大会連覇を達成することが濃厚になった。

2021ツール・ド・フランス第18ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第18ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
マクロン大統領が世界チャンピオンのアラフィリップを激励 ©A.S.O. Charly Lopez
カベンディッシュのいつものサムアップ ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第18ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
ツールマレー峠を上るキャラバン隊。第18ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
ベタラム教会の前を通過するアラフィリップとピエールリュック・ペリション ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第18ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
ツールマレー峠 ©A.S.O. Charly Lopez
山岳賞1位のポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez
マイヨジョーヌのポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2021ツール・ド・フランス第18ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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ポガチャル2勝目で連覇に近づく【ツール・ド・フランス17S】

第108回ツール・ド・フランスは革命記念日となる7月14日、ミュレからピレネー山中に位置するサンラリースランまでの178.4kmで第17ステージが行われ、首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)がユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)とイネオス・グレナディアーズのリチャル・カラパス(エクアドル)を制して今大会2勝目、大会通算5勝目を挙げた。

ポガチャルに続くユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー、イネオス・グレナディアーズのリチャル・カラパス ©A.S.O. Pauline Ballet

総合成績でも2位ビンゲゴーに5分39秒、3位カラパスに同43秒とその差を広げ、大会連覇に大きく近づいた。

2021ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
ツール・ド・フランス4回優勝のクリストファー・フルーム。ケガから復帰し、ひたむきに完走を目指す ©A.S.O. Pauline Ballet
マイヨジョーヌのポガチャルが第17ステージを走る ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
第17ステージはピレネーの最難関 ©A.S.O. Pauline Ballet
ピレネー山麓を走る第17ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
ポガチャルがマイヨジョーヌでステージ優勝 ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ワウト・プールス(オランダ、バーレーンビクトリアス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

キャラバン隊もピレネー山中を走る ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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ミシュランを考えたフランスが今度は町の自転車愛を格付け

レストランやホテルを星の数で格付けするミシュランガイドを生んだフランスで、その町がどれだけ自転車にやさしい環境であるかを評価する「ビル・ア・ベロ」が登場した。ツール・ド・フランス主催者が考えた新企画だ。最高格の自転車マーク4つは首都パリとオランダのロッテルダムが獲得。それぞれ町に入ったところに看板が設置された。

星ではなく自転車マーク ©A.S.O.

星の数ではなく自転車の台数で格付け

自転車で走りやすい環境をフランス各地の町がどれだけ提供しているか。新しい格付け制度の「ビル・ア・ベロ」がツール・ド・フランスによって決められた。ビルは町、ベロは自転車という意味のフランス語で、英語訳すればサイクルシティとなる。

フランスではミシュランガイド以外にも、きれいに花を飾り付けた市町村を格付けする「ビル・ド・フルーリー」という制度もあり、フランス政府も後援している。その町に入ったところに設置される町の名前の下に花の数が表示されるもので、最高格は花4つだ。今回はいわばその自転車版。

町の入口に設置されるビル・ド・フルーリーの看板

1903年にツール・ド・フランスが始まってから、少なくとも1回はスタートあるいはゴールを務めた都市に立候補する権利が与えられた。そのためフランス以外にロッテルダムや英国のロンドンも対象となったわけだ。立候補は3月15日に締め切られ、81都市になり、自転車通行に詳しい専門家グループが審査。自転車インフラの整備戦略、サイクリングをサポートするための具体的なアクション(学校での学習、意識向上キャンペーン)、地域の自転車クラブや団体が行う活動状況などが審議された。

大都市と地方自治体というそれぞれの特性が考慮されるので、小さな町でも高評価を得たところもあった。結果は5月3日に発表された。

パリで除幕式のひもを引くアンヌ・イダルゴ市町(右から3人目)とプリュドム(左から2人目) ©A.S.O.

「ビル・ア・ベロはこれまでの格付け制度よりもっとポジティブ思考です。自転車にとってもっといい町を作ろうというモチベーション向上が期待できるからです」と主催組織の担当者。

「例えば人口が300人しかいないルダンビエルもマークつ。潤沢な予算を駆使したインフラ整備だけでなく、町の人たちの自転車愛も評価します」

都市によっては、「もっと自転車にとって魅力的な町にしたい」と今回のエントリーを見送り、1〜2年の整備期間をかけるところもあるという。

マーク4つは大都市が獲得したが、3つは2021年ツール・ド・フランスの開幕地であるブレスト、ニースなど18都市が獲得。2つはサンテティエンヌなど41都市、1つはカルカッソンヌなど20都市だった。

花できれいに飾られた村をツール・ド・フランスの選手たちが通過していく ©A.S.O.

クルマも歩行者も自転車を尊重する社会が下支え

国土が広大なフランスは隣町を訪ねるとき、クルマがなければ自転車を利用する。それだけフランス人にとって自転車は身近な存在だ。クルマが高速走行する主要道には並木や草地をへだてて自転車道が敷かれる。小さいころからこうして自転車を移動手段としてきた人たちが、クルマのハンドルを握る側になったとき、自転車の存在を尊重した運転を心がけてくれるのは自然の成り行きだ。

ツール・ド・フランス最高権威のクリスティアン・プリュドムは、「ツール・ド・フランスのチャンピオンと町の人たちが乗る自転車をイメージとしてリンクさせる。これが大事なことだ」と言う。

「ツール・ド・フランス出場選手が走る道は、毎日のように子供たちや通勤者がペダルをこいでいる同じ場所。ツール・ド・フランスがこれほど身近に感じられるものはない。ボクたちはもっともっと自転車の未来に貢献していきたい」と語っている。

ツール・ド・フランス第7ステージのスタート、ベルゾンの運河沿いにも自転車道 ©Ville de Vierzon

ツール・ド・フランスが今回の「ビル・ア・ベロ」を考えた裏には、立候補の権利を町に与えることで、ツール・ド・フランスの招致をさらに促進させたいというねらいもあるようだ。いずれにしても日本にとってはうらやましいばかり。

ツール・ド・フランスが町の自転車愛を4段階で格付け

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コンラッド逃げ切り初優勝【ツール・ド・フランス16S】

第108回ツール・ド・フランスは休日明けの7月13日、アンドラとの国境にあるパスデラカセからフランスのサンゴーダンまでの169kmで第16ステージが行われ、オーストリアチャンピオンのパトリック・コンラッド(ボーラ・ハンスグローエ)が残り37kmから独走して初優勝。

パトリック・コンラッドが第16ステージで独走 ©A.S.O. Charly Lopez

首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)は総合成績の上位選手とともに13分49秒遅れの集団でゴールしてマイヨジョーヌを守った。

2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
マイヨジョーヌのポガチャルがピレネーの村を駆け抜ける ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
ゴール後に健闘をたたえ合うポガチャル(左)とカラパス ©A.S.O. Charly Lopez
第16ステージを制したパトリック・コンラッド ©A.S.O. Charly Lopez
山岳賞のワウト・プールス ©A.S.O. Charly Lopez
マイヨジョーヌを守ったポガチャル ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ワウト・プールス(オランダ、バーレーンビクトリアス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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アシスト役のクスが初勝利【ツール・ド・フランス15S】

第108回ツール・ド・フランスは7月11日、セレをスタートしてピレネー山脈に突入。隣国アンドラのラビエイユまでの191.3kmで第15ステージが行われ、ユンボ・ビスマのセップ・クス(米国)が初優勝した。

セップ・クスが第15ステージで独走 ©A.S.O. Pauline Ballet

首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UエミEAレーツ)は総合成績の上位選手とともに4分51秒遅れの集団でゴールしてマイヨジョーヌを守った。

スタート地点近くに集まった広告キャラバン隊 ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
マイヨジョーヌのポガチャルをけん引するUAEエミレーツ勢。第15ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ワウト・プールス(オランダ、バーレーンビクトリアス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
各ステージのスタートに備えて広告キャラバン隊が拠点に集合する ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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モレマが4年ぶり2度目の優勝【ツール・ド・フランス14S】

第108回ツール・ド・フランスは7月10日、カルカッソンヌ〜キラン間の183.7kmで第14ステージが行われ、トレック・セガフレードのバウケ・モレマ(オランダ)が残り41kmから独走。4年ぶり2度目の区間勝利を挙げた。

2021ツール・ド・フランス第14ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

首位に立つUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)はチームメートに守られて6分53秒遅れの18位でゴール。前日までの大きな貯金を利してマイヨジョーヌを守った。

2021ツール・ド・フランス第14ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第14ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第14ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
マイケル・ウッズ、ギヨーム・マルタン、ルイ・メンティス、セルヒオ・イギータらが第1集団を形成 ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第14ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
バウケ・モレマが第14ステージで独走 ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第14ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
モレマがステージ優勝と敢闘賞を受賞 ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第14ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエルスタートアップネーション)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2021ツール・ド・フランス第14ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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