サイモン・イェーツが首位で前半戦を折り返す…ブエルタ・ア・エスパーニャ

第73回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月3日に最初の休息日を過ごした。前半戦を終了し、ミッチェルトン・スコットのサイモン・イェーツ(英国)が首位。わずか1秒遅れでアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)、14秒遅れでナイロ・キンタナ(コロンビア)のモビスター勢。総合10位までが48秒以内にひしめく大接戦となった。なかでもコロンビア3選手、スペイン2選手はすべて上りのスペシャリスト。後半戦は厳しい山岳区間が続くだけに、戦いはこれからだ。

© Luis Ángel Gómez

サイモン・イェーツは5月のジロ・デ・イタリアで13日間も首位を堅持しながら、終盤に大崩れした悔しさがある。双子のアダムも7月のツール・ド・フランスで思うような走りができず、計画変更で参戦。兄弟を献身的に援護するはずだ。もし2人のどちらかが総合優勝すれば英国選手が三大大会を全制覇するという史上初の記録となる。

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
マイヨベルデ(ポイント賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
マイヨルナレス(山岳賞)ルイスアンヘル・マテ(スペイン、コフィディス)
□マイヨブランコ(コンビネーション賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

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キング2勝目、首位はサイモン・イェーツ…ブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージ

第73回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月2日(日)、タラベラデラレイナ~ラコバティリャ間の200.8kmで第9ステージが行われ、ディメンションデータのベンジャミン・キング(米国)が独走を決めて、第4ステージに続いて優勝。首位のルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)は6分23秒も遅れ、この日2分49秒遅れの区間9位でゴールしたミッチェルトン・スコットのサイモン・イェーツ(英国)がトップに躍り出た。

ブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージ © Luis Ángel Gómez

ゴールまで高低差1000mの超級山岳に駆け上がるコースで、まさかの首位に躍り出たのが、双子のアダムとともに出場しているサイモン・イェーツ。5月のジロ・デ・イタリアでも大会終盤まで首位を守った。

「有力選手に着いていくだけを心がけたので首位になったのは驚きだ」とイエーツ。
「明日の休息日は赤いリーダージャージーとともにリラックスしたいが、大会後半戦の上りに強いコロンビア選手が何人も僅差にいるので、その対策を考えていきたい」

ブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージ © Luis Ángel Gómez
キングがブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージを制した © Luis Ángel Gómez

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
マイヨベルデ(ポイント賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
マイヨルナレス(山岳賞)ルイスアンヘル・マテ(スペイン、コフィディス)
□マイヨブランコ(コンビネーション賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

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バルベルデがサガンを制してブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージ優勝

第73回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月1日(土)、リナレス~アルマデン間の195.1kmで第8ステージが行われ、モビスターのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)が世界チャンピオンのペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)を制して、今大会2勝目、大会通算11勝目を飾った。

バルベルデ(右)がサガンを制してステージ通算11勝目 © Luis Ángel Gómez

総合成績ではグルパマFDJのルディ・モラール(フランス)が首位を守った。37秒差の総合2位にはバルベルデが浮上して、今大会最初の本格的山岳区間となる第9ステージに挑むことになった。

気温40度という灼熱の暑さのなか、カチューシャ・アルペシンのティアゴ・マシャド(ポルトガル)ら3選手がアタックして、後続集団に10分以上の差をつけた。ただし総合成績では大きく遅れている選手たちだけにメイン集団は終盤まで追撃することなく、残り6kmでこの逃げを吸収。最後の500mは上りとなり、こういったコースを得意とするサガンがスパートしたが、バルベルデが追走してフィニッシュライン手前で逆転した。

ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージ © Luis Ángel Gómez

「ボクもアップヒルフィニッシュは得意だから、チームが完ぺきに引っ張ってくれた。強敵のサガンの後ろにつけてスパートのタイミングをうかがっていて、唯一心配だったのは前方をふさがれて抜け出せなくなることだった。右から抜こうとしたが、左の他選手が加速したので、ちょっとこれは賭けだったけどそれに反応したら前が開けた」とバルベルデ。

「こんなフィニッシュでサガンに勝ったことはとてもモチベーションになる。調子がいい証拠だ。明日の山岳ステージでボクやチームメートのナイロ・キンタナにどんなことが起こるか見てみたい。ボクは絶好調で、しかもなんのプレッシャーもない」

マイヨロホを守ったモラール © Luis Ángel Gómez

「昨日までの2日間より楽だったけど、最後はとてもキツかった。でもいいポジションにいたので、タイムを失うことなくゴールできた」とリーダージャージのマイヨロホを守ったモラール。
「バルベルデの走りはとてもよく、明日の山岳でこのポジションを守るのはとても難しい。ゴールまで続く峠をボクは一度も走ったことがないし、4000mもの獲得標高があるコースだから、そのふもとまでに疲労してしまうだろう。どんな結末になるのかな」

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)
マイヨベルデ(ポイント賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
マイヨルナレス(山岳賞)ルイスアンヘル・マテ(スペイン、コフィディス)
□マイヨブランコ(コンビネーション賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

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ガロパンがブエルタ・ア・エスパーニャ初優勝…首位はモラール

第73回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月31日(金)、プエルト・ルンブレラス~ポソアルコン間の185.7kmで第7ステージが行われ、AG2Rラモンディアルのトニー・ガロパン(フランス)が残り2kmアタックして追走集団を振り切った。

トニー・ガロパンがブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージを制した © Luis Ángel Gómez

ガロパンは2014ツール・ド・フランスで区間1勝し、マイヨジョーヌを着用しているが、ブエルタ・ア・エスパーニャで区間勝利したのは初めて。

「アンラッキーなシーズンだが、それでもボクを起用してくれたチームに報いるためにも、この勝利は果たさなければならないものだった」とガロパン。「減量して臨み、総合成績の上位を目指していくけど、区間勝利のチャンスを逃す手はないからね」

ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ © Luis Ángel Gómez

総合成績ではグルパマFDJのルディ・モラール(フランス)が首位を守った。41秒遅れの総合2位ミハウ・クビアトコウスキー(ポーランド、スカイ)は終盤に落車。総合優勝を争う有力選手の集団から25秒遅れ、総合6位に後退した。

第7ステージ。クビアトコウスキーは落車でタイムを失う © Luis Ángel Gómez

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)
マイヨベルデ(ポイント賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
マイヨルナレス(山岳賞)ルイスアンヘル・マテ(スペイン、コフィディス)
□マイヨブランコ(コンビネーション賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

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フェイクニュースを一蹴…ブアニがブエルタ・ア・エスパーニャ初V

第73回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月30日(木)、ウエルカル・オベラ~サンハビエル間の155.7kmで第6ステージが行われ、コフィディスのナセル・ブアニ(フランス)が集団スプリントを制し、4年ぶり3度目の区間勝利を挙げた。

ナセル・ブアニ(赤いジャージ)がブエルタ・ア・エスパーニャ初勝利 © Luis Ángel Gómez

2014年はジロ・デ・イタリア3勝、ブエルタ・ア・エスパーニャ2勝で脚光を浴びたが、すぐに頭に血が上るタイプで監督やチームメートとのいさかいが多く、危険走行で失格になったこともある。オフトレにボクシングを取り入れ、プロボクサーになると宣言したことも。

「昨日は地元紙に監督とケンカしたなんてフェイクニュースを書かれただけに、今日は勝ちたかった」とブアニ。「落車後遺症で視力の低下に苦しみ、ねらっていたツール・ド・フランスに出場できなかった。この勝利でウサが晴れた」

ブエルタ・ア・エスパーニャ第6ステージ © Luis Ángel Gómez

総合成績では前日に首位に立ったグルパマFDJのルディ・モラール(フランス)がその座を守った。

マイヨロホを着用するモラール © Luis Ángel Gómez

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)
マイヨベルデ(ポイント賞)ミハウ・クビアトコウスキー(ポーランド、スカイ)
マイヨルナレス(山岳賞)ルイスアンヘル・マテ(スペイン、コフィディス)
□マイヨブランコ(コンビネーション賞)ミハウ・クビアトコウスキー(ポーランド、スカイ)

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クラークが6年ぶり勝利…首位はモラールへ。ブエルタ・ア・エスパーニャ第5S

第73回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月29日(水)、グラナダ~ロケタスデマル間の188.7kmで第5ステージが行われ、EFエデュケーションファースト・ドラパックのサイモン・クラーク(オーストラリア)が3人のゴール勝負を制し、6年ぶりとなる大会2勝目を挙げた。32歳のベテランが下り基調の高速レースで持ち味を発揮した。

サイモン・クラークが久々のブエルタ・ア・エスパーニャ勝利 © Luis Ángel Gómez

この日は、前日まで3分46秒遅れの総合28位にいたグルパマFDJのルディ・モラール(フランス)が第1集団に加わり、首位のミハウ・クビアトコウスキー(ポーランド、スカイ)を含むメイン集団に5分近い差をつけてゴール。モラールが初めて首位に立った。

グルパマFDJのルディ・モラールがマイヨロホを獲得 © Luis Ángel Gómez

エースのティボー・ピノをアシストするために走るモラールだが、思わぬ展開に驚きを隠せない。
「ボクの役割は変わらないが、このあと3日間は簡単なステージが続くので、その間はこの赤いリーダージャージーを守りたい」とモラール。

ブエルタ・ア・エスパーニャ第5ステージ © Luis Ángel Gómez

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)
マイヨベルデ(ポイント賞)ミハウ・クビアトコウスキー(ポーランド、スカイ)
マイヨルナレス(山岳賞)ルイスアンヘル・マテ(スペイン、コフィディス)
□マイヨブランコ(コンビネーション賞)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

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